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「わ、私は・・・、頼まれただけでございます!」
ダニーは震えて泣きながら、跪く。
「誰に?」
ティモシー王子が、前に出てきて尋ねる。
「ひ!
い、言えば家族の命はございません。」
私は、直感的に左大臣だと思った。
ライオネルから渡されたのかと思ったが、この震え方から見て、身分がかなり上の人から命令されて、渡されたのだと思う。
「レモニー様からではないことを、認めるのですね?」
ライカが優しく念を押す。
「はい!
それは違います。
あ・・・。」
ダニーは慌てて口を塞ぐ。
ティモシー王子は眉根をよせて、ライカもこちらを見る。
すると、キーアイテムを手に入れた時の、効果音が流れた。
「レモニー様、『重要な証言』、『レモニーのワイン』、この二つに印が付きましたわ。」
ライカが、おそらくゲーム画面のキーアイテム欄に、表示されたであろう文字を読み上げてくれる。
これだけは、プレイヤーであるライカにしか見えないし、わからない。
私は、このゲームのキャラクターの一人に過ぎないからなぁ。
そう思いながら、私は頷いてダニーを見た。
「あなたと、あなたの家族を私たちが全力で守るわ。
毒入りワインを、あなたに渡したのは誰?」
ダニーは、まだ震えて口を結んだままだ。
「レモニー様、左大臣の力は時として王子を凌ぎます。
このダニーもそれがわかっているから、怖いのです。」
と、シャーリーンが言った。
「なら、シャーリーン。
ダニーの家族を誘拐してきましょう。」
「えええ!?」
「レモニー!?」
「・・・、普通に連れてくるとおっしゃればいいでしょう、レモニー様。」
「ごめんあそばせ。
ダニー、家族は何人?
どこにいるの?」
「じ、城下のはずれに、妻と子どもと全部で5人。
妻も私も孤児だったので、親や兄妹はいません。」
ダニーの言葉に、ティモシー王子はすぐに近衛兵を呼ぶ。
近衛兵を連れて、近衛隊長が部屋に入ってきた。
「このダニーの家族を、すぐにここへ連れてきてください。
今日は婚約パレードがあった日ですから、お店もたくさん出ているはずです。
案外その辺をうろうろしているかも。」
私が近衛隊長に向かってそう言うと、近衛隊長が困ったような顔をした。
「どうした?
隊長。」
ティモシー王子は、近衛隊長に尋ねた。
近衛隊長は、咳払いをして、
「いや、たった今同じ命令を左大臣から受けたのです。
ダニーの家族をすぐに捕まえて、城へ連れてこいと。
私の部下が、何人かもう向かっております。」
と、言った。
ダニーは立ち上がり、近衛隊長の胸ぐらを掴んだ。
「な、なぜ!?
私は、左大臣からワインを受け取ったなんて、王子にもレモニー様にも話していないのに!?」
そばにいた近衛隊長の部下が、慌ててダニーを引き離している。
「ダニーが王子に呼ばれるところを、ライオネルに見られたのかもしれません。」
と、シャーリーンが冷静に言った。
「ライオネル?
奴は信用できる。
ライカの危機をいつも知らせてくれた。」
ティモシー王子が、驚いたように言う。
「その危機を作り出したのも、ライオネルである可能性が高いのです。」
私が言うと、ティモシー王子は目を見開いた。
「・・・おっしゃりたいことはわかります。
でも、私は何もしていません。
数々のライカ様にたいする嫌がらせ、悪質な行為全部、命じてなどいません。」
「信用しろと?」
「おかしいと思いませんか?
なぜ、いつもライオネルが知らせるのか。
なぜ、いつも間に合うのか。
なぜ、いつも私の仕業と言われるのか。」
「お前はいつも、ライカが危険な目に遭うと、いい気味だと笑っていたのにか?」
「私が黒幕なら、笑ったりなんかしませんよ。
むしろ、ライカ様はお気の毒、どうなさったの?
と、心配して隠そうとするでしょ。」
「そういうものか?」
「ライカ様を本当に狙っていたのだとしたら、王子が助けるのを見て、もっと悔しがるものです。
少なくとも、その辺の気持ちを上手に隠せる性格じゃないし。」
と、私が言うとティモシー王子は、頷いて納得してしまった。
・・・、これはこれでなんだか傷つくわ。
「と、とにかく、すぐに左大臣ではなく、ここへ連れてきてください。」
ライカが、近衛隊長に向かってお願いする。
「はい!ライカ様のお心のままに!」
近衛隊長も、近衛兵たちも満面の笑みで、出て行った。
・・・、さすがヒロイン。
近衛隊長や、近衛兵の心まで掴んでるのね。
「レモニー様。
左大臣は、強敵です。
そしてライオネルも、先が読めない相手。
むしろこちらが先手を打たれる可能性が高い。」
シャーリーンが、難しい顔をして話す。
確かに。
左大臣もだけど、ライオネルがカードのジョーカーのように思えてならない。
もう一つの証拠である、ケルフェネス王子の元にあるあの毒入りのワインも、しっかり押さえておかないと不安ね。
「ティモシー王子、ケルフェネス王子にあの毒入りのワインを持ってくるよう、お話ください。」
と、私は言った。
「わかった。
レモニーは隠れていろ。
あいつはまだ、お前が犯人だと思っている。」
と、ティモシー王子が言うと、ライカが進み出た。
「私が行きます。
ティモシー王子はここで、ダニーの家族が来るのを待っていてください。
私が言った方が、ケルフェネス王子も、聞いてくださるでしょう。」
確かに!
ケルフェネス王子は、ヒロインにすでに恋している。
すぐに応じてくれるわ。
恋愛ゲーム、て、本当にヒロインに都合よくできてる世界よね。
「シャーリーン、あなたもここで、ダニーといてあげて。
私はライカ様と一緒にいきます。」
と、私が言うと、王子とシャーリーンは、慌てたように首を振る。
その様子を見て、私は侍女のドレスを見せながらクルリと回る。
「大丈夫ですわ。
せっかくこの格好ですもの。
ライカ様の侍女のように振る舞いますから。
それに少人数の方が怪しまれないでしょ。」
シャーリーンは、心配そうに私の手をギュッと握り締めた。
「どうか、ご無事で。
くれぐれも油断してはいけません。」
「わかってるわ。
シャーリーン。
ダニーとワインを必ず守って。
キーアイテム・・・じゃない、重要な証拠ですらね。」
シャーリーンは、無言で深く頷いた。
ダニーは震えて泣きながら、跪く。
「誰に?」
ティモシー王子が、前に出てきて尋ねる。
「ひ!
い、言えば家族の命はございません。」
私は、直感的に左大臣だと思った。
ライオネルから渡されたのかと思ったが、この震え方から見て、身分がかなり上の人から命令されて、渡されたのだと思う。
「レモニー様からではないことを、認めるのですね?」
ライカが優しく念を押す。
「はい!
それは違います。
あ・・・。」
ダニーは慌てて口を塞ぐ。
ティモシー王子は眉根をよせて、ライカもこちらを見る。
すると、キーアイテムを手に入れた時の、効果音が流れた。
「レモニー様、『重要な証言』、『レモニーのワイン』、この二つに印が付きましたわ。」
ライカが、おそらくゲーム画面のキーアイテム欄に、表示されたであろう文字を読み上げてくれる。
これだけは、プレイヤーであるライカにしか見えないし、わからない。
私は、このゲームのキャラクターの一人に過ぎないからなぁ。
そう思いながら、私は頷いてダニーを見た。
「あなたと、あなたの家族を私たちが全力で守るわ。
毒入りワインを、あなたに渡したのは誰?」
ダニーは、まだ震えて口を結んだままだ。
「レモニー様、左大臣の力は時として王子を凌ぎます。
このダニーもそれがわかっているから、怖いのです。」
と、シャーリーンが言った。
「なら、シャーリーン。
ダニーの家族を誘拐してきましょう。」
「えええ!?」
「レモニー!?」
「・・・、普通に連れてくるとおっしゃればいいでしょう、レモニー様。」
「ごめんあそばせ。
ダニー、家族は何人?
どこにいるの?」
「じ、城下のはずれに、妻と子どもと全部で5人。
妻も私も孤児だったので、親や兄妹はいません。」
ダニーの言葉に、ティモシー王子はすぐに近衛兵を呼ぶ。
近衛兵を連れて、近衛隊長が部屋に入ってきた。
「このダニーの家族を、すぐにここへ連れてきてください。
今日は婚約パレードがあった日ですから、お店もたくさん出ているはずです。
案外その辺をうろうろしているかも。」
私が近衛隊長に向かってそう言うと、近衛隊長が困ったような顔をした。
「どうした?
隊長。」
ティモシー王子は、近衛隊長に尋ねた。
近衛隊長は、咳払いをして、
「いや、たった今同じ命令を左大臣から受けたのです。
ダニーの家族をすぐに捕まえて、城へ連れてこいと。
私の部下が、何人かもう向かっております。」
と、言った。
ダニーは立ち上がり、近衛隊長の胸ぐらを掴んだ。
「な、なぜ!?
私は、左大臣からワインを受け取ったなんて、王子にもレモニー様にも話していないのに!?」
そばにいた近衛隊長の部下が、慌ててダニーを引き離している。
「ダニーが王子に呼ばれるところを、ライオネルに見られたのかもしれません。」
と、シャーリーンが冷静に言った。
「ライオネル?
奴は信用できる。
ライカの危機をいつも知らせてくれた。」
ティモシー王子が、驚いたように言う。
「その危機を作り出したのも、ライオネルである可能性が高いのです。」
私が言うと、ティモシー王子は目を見開いた。
「・・・おっしゃりたいことはわかります。
でも、私は何もしていません。
数々のライカ様にたいする嫌がらせ、悪質な行為全部、命じてなどいません。」
「信用しろと?」
「おかしいと思いませんか?
なぜ、いつもライオネルが知らせるのか。
なぜ、いつも間に合うのか。
なぜ、いつも私の仕業と言われるのか。」
「お前はいつも、ライカが危険な目に遭うと、いい気味だと笑っていたのにか?」
「私が黒幕なら、笑ったりなんかしませんよ。
むしろ、ライカ様はお気の毒、どうなさったの?
と、心配して隠そうとするでしょ。」
「そういうものか?」
「ライカ様を本当に狙っていたのだとしたら、王子が助けるのを見て、もっと悔しがるものです。
少なくとも、その辺の気持ちを上手に隠せる性格じゃないし。」
と、私が言うとティモシー王子は、頷いて納得してしまった。
・・・、これはこれでなんだか傷つくわ。
「と、とにかく、すぐに左大臣ではなく、ここへ連れてきてください。」
ライカが、近衛隊長に向かってお願いする。
「はい!ライカ様のお心のままに!」
近衛隊長も、近衛兵たちも満面の笑みで、出て行った。
・・・、さすがヒロイン。
近衛隊長や、近衛兵の心まで掴んでるのね。
「レモニー様。
左大臣は、強敵です。
そしてライオネルも、先が読めない相手。
むしろこちらが先手を打たれる可能性が高い。」
シャーリーンが、難しい顔をして話す。
確かに。
左大臣もだけど、ライオネルがカードのジョーカーのように思えてならない。
もう一つの証拠である、ケルフェネス王子の元にあるあの毒入りのワインも、しっかり押さえておかないと不安ね。
「ティモシー王子、ケルフェネス王子にあの毒入りのワインを持ってくるよう、お話ください。」
と、私は言った。
「わかった。
レモニーは隠れていろ。
あいつはまだ、お前が犯人だと思っている。」
と、ティモシー王子が言うと、ライカが進み出た。
「私が行きます。
ティモシー王子はここで、ダニーの家族が来るのを待っていてください。
私が言った方が、ケルフェネス王子も、聞いてくださるでしょう。」
確かに!
ケルフェネス王子は、ヒロインにすでに恋している。
すぐに応じてくれるわ。
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「シャーリーン、あなたもここで、ダニーといてあげて。
私はライカ様と一緒にいきます。」
と、私が言うと、王子とシャーリーンは、慌てたように首を振る。
その様子を見て、私は侍女のドレスを見せながらクルリと回る。
「大丈夫ですわ。
せっかくこの格好ですもの。
ライカ様の侍女のように振る舞いますから。
それに少人数の方が怪しまれないでしょ。」
シャーリーンは、心配そうに私の手をギュッと握り締めた。
「どうか、ご無事で。
くれぐれも油断してはいけません。」
「わかってるわ。
シャーリーン。
ダニーとワインを必ず守って。
キーアイテム・・・じゃない、重要な証拠ですらね。」
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