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百鬼夜行編
奪い合い
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「クローディア? おい、大丈夫か?」
シュラに声をかけられて、私は我に返った。
あれ? チェリパンナ女王と話していたのに。
「彼女は?」
「とっくに、他の長たちのところへ挨拶に行ってるぜ。ボーッと突っ立ってるから心配したぞ」
優しく頬を撫でられて、顔が真っ赤になる。ドキドキして、落ち着かない。
「シュラ」
「ん?」
「私……ううん、なんでもない!」
誤魔化すように、もう一度星屑の海を見た。
シュラの心にいたのは、ずっと私だった。そう言われただけで、なんだか幸せ。
高まる胸の鼓動を抑えるように、美しい景色を見渡した。
“シュラ、大好き”。
そう心の中で呟きながら。
ガコン。
船が、着岸する振動が伝わってくる。
もう、着いたの?
「降りるの? シュラ」
「ああ。御神木まで、もう一息だ」
「わかった。行きましょう」
二人仲良く歩く最中、シュラは目線をチラチラと後ろへ向ける。
「どうしたの?」
「振り向くな。ルガリオンが、見てる」
「え」
「クローディアを奪うタイミングを、見極めようとしているんだ」
「何よ、それ」
迷惑でしかない。何のために? シュラに勝つため?
「空を飛びましょうか。妖狼は、飛べないでしょう?」
「百鬼夜行は、歩ける種族は歩く決まりだ。奴もそれがわかっているから、付き纏っている」
「人聞きが悪いなぁ、イシュラヴァ。付き纏うなんて、失礼だよ」
私のすぐ後ろに、ルガリオンが来ていた。
いつの間に!?
船のタラップは、一列になって降りないといけない。シュラは私を先に行かせて、ルガリオンとの間に割り込んできた。
「イシュラヴァ、邪魔」
「やかましい! クローディアに近づくな」
「いいなあ、こんな可愛い女の子がそばにいて」
「お前だって、いつも取り巻きがいるだろうが」
「ふふ、いるよ。私を崇拝してくれる」
「だったら……」
「君は彼女を大事にしてるね」
「当たり前だ。文句あるのか?」
「いや? 何がそんなにいいのか、興味あるから」
「お前は俺に負けたくないから、対抗意識でやってるだけだろうが」
「そんなふうに、思ってんの? 自意識過剰」
「なら、俺の伴侶でなくても、クローディアを狙うか?」
「もちろん」
「嘘つけ」
言い争う間に、タラップを降りる。
私はシュラと手を繋ごうと、降り向こうとした。
その瞬間、誰かに抱えられて、景色が残像を残して後ろに流れていくのが見える。
「え!?」
景色がようやく止まり、私を抱える相手を見上げた。
そこにいたのは、ルガリオン。
こ、この妖狼、瞬間移動ができるの?
「さ、行こう。ベイビー」
「ルガリオン!」
「ルガル、て呼んで」
「シュラは?」
「後ろにいるよ? 素早さは妖狼一族の方が上だから」
思わず後ろを見ると、タラップを降りたばかりのシュラが、私を探している。
嘘……こんなに離れてる。
「離して! 降ろしてくだい!!」
腕を突っ張って暴れると、ルガリオンはますます興味深そうに見つめてくる。
「へぇ! この私にこうされて、喜ばない女の子はいないよ?」
「そんなの、知りません! 嫌!」
「可愛いなあ。君とは、一度ゆっくり話してみたかったんだよ」
「だったら、さらうような真似はおかしいでしょ!?」
「あれ? 聞いた話だと、君はよくシュラにこうされていたらしいじゃない」
「彼は私の夫。愛する人だもの!」
「なら、私もそうなれる」
「?」
「私は、シュラと双璧を成すほど美形だ。君だってシュラの見た目を好きになったんでしょ?」
「いいえ!」
違う。確かに、最初はあの容姿は美しいと思った。でも、心奪われたのは、素の彼を知ったから。
ずっと、取り繕った姿しか知らなかったら、きっと恋に堕ちていない。
「離して!」
私はバッと羽を広げて、ルガリオンの腕を払おうとした。
私の羽は武器にもなる。
腕を払うなんて、すぐにでき……。
スル!
「!?」
羽が宙を切る。まさか……避けた!?
この距離で、このスピードを避ける?
「やれやれ、何が気に食わない?」
ルガリオンは、困った顔で私を抱え直した。
素早い!
これが妖狼の長。
侮ってはいけないんだ。
「望まないからよ! あなたを取り巻く美女たちに、こうしてあげれば?」
「すぐ落とせるから、つまんなくて」
モテすぎて、感覚が麻痺しているの? いえ、ゲーム感覚なんだ。
相手の反応を楽しんで、翻弄して終わり。
「……降ろしてください」
「手強いなあ。面白くてたまらない」
「私は不愉快でたまりません」
付き合っていられない。
その時、私たちの頭上が、急に暗くなった。
「!?」
「おっと、イシュラヴァを怒らせたかな」
「ルガリオン? どういうことです?」
後ろの方から悲鳴が起こり、みんな一斉に逃げてくる。
何? どうしたの?
思わず上を見上げると、巨大な鬼が私たちを見下ろしていた。
ええ!?
だ、誰?
「グルルル」
低い唸り声。
この声……まさか、シュラ!?
こんなに巨人みたいになれるの?
顔も変わって、額に目がもう一つ開いている。
シュラは三つ目鬼だったの!?
「やれやれ」
ルガリオンは、私を抱えたまま、高速移動で前の方へ逃げようとする。
ズウウン。
進行方向を巨大な手が阻んだ。
上からよく見えてるんだ。
「ふん、覚醒すれば私を抑えらるとでも? 舐めるなよ!」
ルガリオンは、私を背中に乗せたまま、巨大な狼の姿へと変わっていった。
「ガォォォォ!!」
「ガルルルル!!」
二体の巨大な妖は、唸り声をあげてお互い威嚇し始める。
こ、こんなのいけない。
他の種族たちも怯えて、船に逃げ帰るものたちまで出てきた。
私は、素早く羽を広げて、ルガリオンの背中から離れる。
「シュラ!」
シュラの顔の近くに飛んでいくと、彼はハッとした顔をして私を手のひらで包もうとした。
「ガル!」
すると、後ろから大きな口を開けたルガリオンが、ジャンプして私を咥えようとする。
「目を閉じて! シュラ!!」
私はカッ! と全身を光らせた。
「グワ!」
「キャイーン!!」
あまりの眩しさに、ルガリオンは顔を逸らし、シュラも片手を翳している。
今だ!!
私は光を止めて、シュラの顔の近くにとまると、彼は急速に小さくなっていく。
いつものシュラに戻り、私も変身を解いた。
「クローディア、大丈夫か!? 変なことはされなかったか?」
シュラは、心配そうに顔を覗き込んでくる。
彼の額に開いていた目は、もうない。
巨大化した時だけ開くのかしら。
私は首を横に振って、笑顔を浮かべた。
「大丈夫、なんともないの」
「よかった」
シュラは、ギュッと抱き締めてくる。やっぱり、彼の腕の中の方がいい。
ルガリオンなんて、嫌。
気持ちが落ち着いてくると、周りが見えてくる。みんな散り散りになって、行列が滅茶苦茶。こ、これはいいのかしら。
ルガリオンの姿も見えない。
彼も元の大きさに戻ったのかも。
それなら改めて、みんなに謝らなきゃ。
「おーい」
そこに、スライムチャンプがやって来る。誰かと一緒……元の姿に戻ったルガリオン。いえ、彼だけじゃない。尻尾が二つに割れた猫と、骸骨の体にローブを羽織った人物が、ルガリオンを脇に挟むようにして連れて来ていた。
彼らは確か、化け猫と、アンデットの長ではなかったかしら。
「化け猫の長、ジーナ」
「アンデットの長、ヴィゾン。百鬼夜行の列を乱すのは、御法度である!」
「やべぇぞ? 御神木がお怒りだ」
シュラに声をかけられて、私は我に返った。
あれ? チェリパンナ女王と話していたのに。
「彼女は?」
「とっくに、他の長たちのところへ挨拶に行ってるぜ。ボーッと突っ立ってるから心配したぞ」
優しく頬を撫でられて、顔が真っ赤になる。ドキドキして、落ち着かない。
「シュラ」
「ん?」
「私……ううん、なんでもない!」
誤魔化すように、もう一度星屑の海を見た。
シュラの心にいたのは、ずっと私だった。そう言われただけで、なんだか幸せ。
高まる胸の鼓動を抑えるように、美しい景色を見渡した。
“シュラ、大好き”。
そう心の中で呟きながら。
ガコン。
船が、着岸する振動が伝わってくる。
もう、着いたの?
「降りるの? シュラ」
「ああ。御神木まで、もう一息だ」
「わかった。行きましょう」
二人仲良く歩く最中、シュラは目線をチラチラと後ろへ向ける。
「どうしたの?」
「振り向くな。ルガリオンが、見てる」
「え」
「クローディアを奪うタイミングを、見極めようとしているんだ」
「何よ、それ」
迷惑でしかない。何のために? シュラに勝つため?
「空を飛びましょうか。妖狼は、飛べないでしょう?」
「百鬼夜行は、歩ける種族は歩く決まりだ。奴もそれがわかっているから、付き纏っている」
「人聞きが悪いなぁ、イシュラヴァ。付き纏うなんて、失礼だよ」
私のすぐ後ろに、ルガリオンが来ていた。
いつの間に!?
船のタラップは、一列になって降りないといけない。シュラは私を先に行かせて、ルガリオンとの間に割り込んできた。
「イシュラヴァ、邪魔」
「やかましい! クローディアに近づくな」
「いいなあ、こんな可愛い女の子がそばにいて」
「お前だって、いつも取り巻きがいるだろうが」
「ふふ、いるよ。私を崇拝してくれる」
「だったら……」
「君は彼女を大事にしてるね」
「当たり前だ。文句あるのか?」
「いや? 何がそんなにいいのか、興味あるから」
「お前は俺に負けたくないから、対抗意識でやってるだけだろうが」
「そんなふうに、思ってんの? 自意識過剰」
「なら、俺の伴侶でなくても、クローディアを狙うか?」
「もちろん」
「嘘つけ」
言い争う間に、タラップを降りる。
私はシュラと手を繋ごうと、降り向こうとした。
その瞬間、誰かに抱えられて、景色が残像を残して後ろに流れていくのが見える。
「え!?」
景色がようやく止まり、私を抱える相手を見上げた。
そこにいたのは、ルガリオン。
こ、この妖狼、瞬間移動ができるの?
「さ、行こう。ベイビー」
「ルガリオン!」
「ルガル、て呼んで」
「シュラは?」
「後ろにいるよ? 素早さは妖狼一族の方が上だから」
思わず後ろを見ると、タラップを降りたばかりのシュラが、私を探している。
嘘……こんなに離れてる。
「離して! 降ろしてくだい!!」
腕を突っ張って暴れると、ルガリオンはますます興味深そうに見つめてくる。
「へぇ! この私にこうされて、喜ばない女の子はいないよ?」
「そんなの、知りません! 嫌!」
「可愛いなあ。君とは、一度ゆっくり話してみたかったんだよ」
「だったら、さらうような真似はおかしいでしょ!?」
「あれ? 聞いた話だと、君はよくシュラにこうされていたらしいじゃない」
「彼は私の夫。愛する人だもの!」
「なら、私もそうなれる」
「?」
「私は、シュラと双璧を成すほど美形だ。君だってシュラの見た目を好きになったんでしょ?」
「いいえ!」
違う。確かに、最初はあの容姿は美しいと思った。でも、心奪われたのは、素の彼を知ったから。
ずっと、取り繕った姿しか知らなかったら、きっと恋に堕ちていない。
「離して!」
私はバッと羽を広げて、ルガリオンの腕を払おうとした。
私の羽は武器にもなる。
腕を払うなんて、すぐにでき……。
スル!
「!?」
羽が宙を切る。まさか……避けた!?
この距離で、このスピードを避ける?
「やれやれ、何が気に食わない?」
ルガリオンは、困った顔で私を抱え直した。
素早い!
これが妖狼の長。
侮ってはいけないんだ。
「望まないからよ! あなたを取り巻く美女たちに、こうしてあげれば?」
「すぐ落とせるから、つまんなくて」
モテすぎて、感覚が麻痺しているの? いえ、ゲーム感覚なんだ。
相手の反応を楽しんで、翻弄して終わり。
「……降ろしてください」
「手強いなあ。面白くてたまらない」
「私は不愉快でたまりません」
付き合っていられない。
その時、私たちの頭上が、急に暗くなった。
「!?」
「おっと、イシュラヴァを怒らせたかな」
「ルガリオン? どういうことです?」
後ろの方から悲鳴が起こり、みんな一斉に逃げてくる。
何? どうしたの?
思わず上を見上げると、巨大な鬼が私たちを見下ろしていた。
ええ!?
だ、誰?
「グルルル」
低い唸り声。
この声……まさか、シュラ!?
こんなに巨人みたいになれるの?
顔も変わって、額に目がもう一つ開いている。
シュラは三つ目鬼だったの!?
「やれやれ」
ルガリオンは、私を抱えたまま、高速移動で前の方へ逃げようとする。
ズウウン。
進行方向を巨大な手が阻んだ。
上からよく見えてるんだ。
「ふん、覚醒すれば私を抑えらるとでも? 舐めるなよ!」
ルガリオンは、私を背中に乗せたまま、巨大な狼の姿へと変わっていった。
「ガォォォォ!!」
「ガルルルル!!」
二体の巨大な妖は、唸り声をあげてお互い威嚇し始める。
こ、こんなのいけない。
他の種族たちも怯えて、船に逃げ帰るものたちまで出てきた。
私は、素早く羽を広げて、ルガリオンの背中から離れる。
「シュラ!」
シュラの顔の近くに飛んでいくと、彼はハッとした顔をして私を手のひらで包もうとした。
「ガル!」
すると、後ろから大きな口を開けたルガリオンが、ジャンプして私を咥えようとする。
「目を閉じて! シュラ!!」
私はカッ! と全身を光らせた。
「グワ!」
「キャイーン!!」
あまりの眩しさに、ルガリオンは顔を逸らし、シュラも片手を翳している。
今だ!!
私は光を止めて、シュラの顔の近くにとまると、彼は急速に小さくなっていく。
いつものシュラに戻り、私も変身を解いた。
「クローディア、大丈夫か!? 変なことはされなかったか?」
シュラは、心配そうに顔を覗き込んでくる。
彼の額に開いていた目は、もうない。
巨大化した時だけ開くのかしら。
私は首を横に振って、笑顔を浮かべた。
「大丈夫、なんともないの」
「よかった」
シュラは、ギュッと抱き締めてくる。やっぱり、彼の腕の中の方がいい。
ルガリオンなんて、嫌。
気持ちが落ち着いてくると、周りが見えてくる。みんな散り散りになって、行列が滅茶苦茶。こ、これはいいのかしら。
ルガリオンの姿も見えない。
彼も元の大きさに戻ったのかも。
それなら改めて、みんなに謝らなきゃ。
「おーい」
そこに、スライムチャンプがやって来る。誰かと一緒……元の姿に戻ったルガリオン。いえ、彼だけじゃない。尻尾が二つに割れた猫と、骸骨の体にローブを羽織った人物が、ルガリオンを脇に挟むようにして連れて来ていた。
彼らは確か、化け猫と、アンデットの長ではなかったかしら。
「化け猫の長、ジーナ」
「アンデットの長、ヴィゾン。百鬼夜行の列を乱すのは、御法度である!」
「やべぇぞ? 御神木がお怒りだ」
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