40 / 91
操り人形
しおりを挟む
「ダグラス神官様!!みんな!!」
私はイァーゴを抑えた手を緩めないようにしながら、声をかけた。
「あっ・・・くそ!!」
「いててて。」
フェレミスとランヴァルトが、頭や背中を押さえながら這い出してくる。
私はそれを見ながらダグラス神官様に近寄ると、ダグラス神官様の首は噛みつかれるというより、食い破られていた。
出血がひどい!このままじゃ、死んでしまう!!
「こっちは任せろ!」
フェレミスが言うので、私はイァーゴの押さえを解くと、ダグラス神官様の治療を始めた。
死んじゃいけません!!
奥歯を噛んで血を飲み、まずは傷口の修復、それから、彼の口の中に傷をつけて、私の血を流し込んだ。
「ダグラス神官様!!」
ランヴァルトが、必死に声をかけている。
目の前でダグラス神官様は苦しみ出すと、ランヴァルトと同じように、全身の皮膚が黒ずんで脱皮のように剥がれていった。
「く・・・!はぁはぁ、奴は?」
ダグラス神官様は、全身に汗をびっしょりかきながら起き上がる。
「アリシアを抱えて、出ていきました・・・。」
そう答える私たちの目の前に、フェレミスに投げ飛ばされたイァーゴが、叩きつけられてくる。
ダグラス神官様は、すかさず針を取り出して、イァーゴの首にずぶっと刺した。
「な、な、何しやがった!?体が・・・力が抜ける!」
焦るイァーゴに、ダグラス神官様は彼の襟元を掴んで引き寄せる。
「ディミトリはどこへ向かった!?」
「知るわけねーだろ?指輪が示す、真祖の棺の場所にむかったんだろうさ!!」
「お前たちの死を奴が感知できるなら、お前たちもディミトリの居場所を察知できるはずだ。」
「そうだとしても。言うと思うか?」
「いいや。」
ダグラス神官様は、二本目の針を刺した。
イァーゴは白目を剥いて、痙攣したかと思うと、起き上がって歩き始める。
「行こう、奴の元へと案内させる。」
ダグラス神官様は、問答無用の雰囲気で立ち上がると、イァーゴの後ろをついていった。
私たちも慌てて後を追う。
イァーゴは、祭壇のある部屋を抜けると、いつの間にか壁にポッカリ穴の開いたトンネルを指し示した。
足元の床には、魔法陣が描かれている。
「・・・転送の魔法陣!」
ダグラス神官様は、緊張の眼差しで魔法陣を指でなぞった。
魔法陣は目の前で、薄くなっていく。
このままじゃ、消えちゃう!
「とにかく、行こう!」
私たちは全員で中に踏み込む。
どうか・・・間に合って!!
目の前が光に包まれて、ようやく目を開けると、知らない場所に来ていた。
恐ろしく寒くて、暗いところ。
「ここは・・・?あ!」
思わず奥歯の牙がズキッと痛んだ。
心臓の鼓動が奥歯から聞こえるかのように、ドクンドクンと脈を打ってる。
「どうした?シルヴィア。」
ランヴァルトが、覗き込んでくるので、思わず我慢して首を横に振る。
「なんでもない。」
・・・ここはどこなんだろう。
通路は一本道で、奥から青白い光が見える。
でも・・・。
「すごい瘴気だ・・・。ここはベルアニのどこかだ。」
ダグラス神官様は、額に汗の粒を光らせながら、辺りを見回している。
ベルアニの?
私はドキドキしながら、ランヴァルトやフェレミスを見た。
「ここでモタモタしていても、仕方がありません。進みましょう。」
ランヴァルトがそう言って、私を見ると、
「シルヴィアはここにいてくれ。」
と、言った。
「え?」
「あの日記にあっただろ?この先は、ヴァレンティカの首もある可能性が高い。君に、もしものことがあったら大変だ。真祖の封印も、解けてしまうかもしれない。」
「で、でも!」
「君はまだ、能力を二つ以上同時に使えない。混戦になった時に危ないから。」
そ、それはそうだけど、離れたら二度と会えなくなるかもしれない。
「少し離れたところにいるわ。私の力は、肉眼で捉えられるところなら届くもの。私だってみんなの仲間よ!一緒に行く!」
私はそう言って、一番後ろからついて行くことにした。
通路を歩き進んでいると、奥からガキーン、ガキーンと音が聞こえ出した。
・・・?
誰かいるの?
私たちが足早に駆けていくと、広い空間に出てきた。そこには、床に倒れて気絶しているアリシアと、巨大な生き物が見えている。
!?あれは、あの姿は!!
私の肩に止まっていたフクロウのモーガンも、その生き物の正体がわかって、嬉しそうに鳴いた。
「ホーホゥ!!」
「マティ!!」
私が叫ぶと、ドラゴンのマティがチラッとこちらを振り向いた。
でも、すぐに前を向いて、大量の火を吐いている。
「マティ?マティて、シルヴィアの家で飼われていると言っていたドラゴンのマティ?」
フェレミスが、走りながら振り向いて聞くので、私は頷いた。
「えぇ!マティがいるということは、この先には!!」
ヴァンお養父様が・・・いる!!
マティの頭を飛び越えて、二つの人影が躍り出てきた。
ディミトリと、ディミトリの繰り出す技を見事に弾き返すヴァンお養父様の姿だった。
ディミトリは珍しく肩で息をしながら、ヴァンお養父様と戦っている。
「こんな・・・強い純血がいたとはな。私の主人がギュラドラ公ではなく、お前ならよかったのにな!!」
「10年前のあの日、やはりお前は見つけ出して滅ぼすべきだった。私が遅れたばかりに・・・救えたのはあの子一人だけだった。」
ヴァンお養父様が、ステッキごとディミトリの胸に拳を当てて、ディミトリは壁まで吹き飛ばされる。
「すげっ・・・!」
「あのディミトリを吹き飛ばすなんて!」
フェレミスとランヴァルトは、驚愕の眼差しで見つめていた。
「お養父様!!」
私が声をかけると、ヴァンお養父様は、ハッとして私を見た。
「来るな!シルヴィア!!」
ヴァンお養父様はそう言うと、壁を跳ねながら戻ってきたディミトリと再び交戦し始める。
ダグラス神官様は、二人の戦いの様子を見ながら、アリシアの首に手を当てて、彼女の手から指輪を抜き取った。
扉は?
マティの体が浮き上がって、ディミトリの頭の上から大量の炎を吹き付け始めたので、扉の様子がはっきり見えた。
・・・開いてる!
扉の奥には、沢山の棺が置かれていて、一番奥の一段高いところに、一際豪華な棺があった。
あれが・・・王の棺?
そして、その王の棺の上には、そっと置かれた人の頭が見える。
誰・・・?
気がつくと、足を一歩踏み出していた。
一歩、また一歩、自然と足が近づこうとしてしまう。
同時に牙が疼いて、首が熱を持ち始めた。
「シルヴィア?」
ランヴァルトが、声をかけてくるけど、足が止まらない。
ディミトリとお養父様が戦っている真ん中を、スタスタと歩き続け、驚く二人を両手が勝手に動いて、触れずに後ろに吹き飛ばした。
「ホゥ!ホーホゥ!!」
モーガンも、必死に私の髪を引っ張るけれど、体が止まらない。
「いや・・・!何?これ、体が・・・勝手に!!」
首から何か熱いものが流れ始め、それが自分の血だと理解するのに、時間がかかった。
いつもの透明な血じゃない。赤い血・・・。首から上の血の色・・・。
「シルヴィア!!シルヴィアー!!」
フェレミスもランヴァルトも、ダグラス神官様も止めてくれようとしたけれど、みんな同じように吹き飛ばしてしまう。
自分の上着が真っ赤に染まり、袖口から手をつたって床に血の滴が落ちていった。
次第に、目の前が真っ白になっていくの。
気がつくと、目の前に知らない女性の首があり、それはまるで生きているかのように、艶やかな肌をしていた。
目をしっかり閉じていて、口が少しだけ開いている。
その口の中に、牙はなかった。
「ヴァレンティカ・・・?」
私の掠れた声が、喉から漏れてくる。
血塗られた手が自然と持ち上がり、私の血がポタポタと滴り落ちて、彼女の少し開いた口の中に、流れ落ちていった。
私は操られるように、両手で彼女の首を持ち上げる。
すると、彼女の瞳がゆっくり開き始めた。
「・・・た・・・ヴィア・・・。」
微かに誰かの声が聞こえて、意識が闇に沈んでいく。
ランヴァルト・・・。
必死に彼の名前を呼んだけれど、声になったかどうかはわからなかった。
私はイァーゴを抑えた手を緩めないようにしながら、声をかけた。
「あっ・・・くそ!!」
「いててて。」
フェレミスとランヴァルトが、頭や背中を押さえながら這い出してくる。
私はそれを見ながらダグラス神官様に近寄ると、ダグラス神官様の首は噛みつかれるというより、食い破られていた。
出血がひどい!このままじゃ、死んでしまう!!
「こっちは任せろ!」
フェレミスが言うので、私はイァーゴの押さえを解くと、ダグラス神官様の治療を始めた。
死んじゃいけません!!
奥歯を噛んで血を飲み、まずは傷口の修復、それから、彼の口の中に傷をつけて、私の血を流し込んだ。
「ダグラス神官様!!」
ランヴァルトが、必死に声をかけている。
目の前でダグラス神官様は苦しみ出すと、ランヴァルトと同じように、全身の皮膚が黒ずんで脱皮のように剥がれていった。
「く・・・!はぁはぁ、奴は?」
ダグラス神官様は、全身に汗をびっしょりかきながら起き上がる。
「アリシアを抱えて、出ていきました・・・。」
そう答える私たちの目の前に、フェレミスに投げ飛ばされたイァーゴが、叩きつけられてくる。
ダグラス神官様は、すかさず針を取り出して、イァーゴの首にずぶっと刺した。
「な、な、何しやがった!?体が・・・力が抜ける!」
焦るイァーゴに、ダグラス神官様は彼の襟元を掴んで引き寄せる。
「ディミトリはどこへ向かった!?」
「知るわけねーだろ?指輪が示す、真祖の棺の場所にむかったんだろうさ!!」
「お前たちの死を奴が感知できるなら、お前たちもディミトリの居場所を察知できるはずだ。」
「そうだとしても。言うと思うか?」
「いいや。」
ダグラス神官様は、二本目の針を刺した。
イァーゴは白目を剥いて、痙攣したかと思うと、起き上がって歩き始める。
「行こう、奴の元へと案内させる。」
ダグラス神官様は、問答無用の雰囲気で立ち上がると、イァーゴの後ろをついていった。
私たちも慌てて後を追う。
イァーゴは、祭壇のある部屋を抜けると、いつの間にか壁にポッカリ穴の開いたトンネルを指し示した。
足元の床には、魔法陣が描かれている。
「・・・転送の魔法陣!」
ダグラス神官様は、緊張の眼差しで魔法陣を指でなぞった。
魔法陣は目の前で、薄くなっていく。
このままじゃ、消えちゃう!
「とにかく、行こう!」
私たちは全員で中に踏み込む。
どうか・・・間に合って!!
目の前が光に包まれて、ようやく目を開けると、知らない場所に来ていた。
恐ろしく寒くて、暗いところ。
「ここは・・・?あ!」
思わず奥歯の牙がズキッと痛んだ。
心臓の鼓動が奥歯から聞こえるかのように、ドクンドクンと脈を打ってる。
「どうした?シルヴィア。」
ランヴァルトが、覗き込んでくるので、思わず我慢して首を横に振る。
「なんでもない。」
・・・ここはどこなんだろう。
通路は一本道で、奥から青白い光が見える。
でも・・・。
「すごい瘴気だ・・・。ここはベルアニのどこかだ。」
ダグラス神官様は、額に汗の粒を光らせながら、辺りを見回している。
ベルアニの?
私はドキドキしながら、ランヴァルトやフェレミスを見た。
「ここでモタモタしていても、仕方がありません。進みましょう。」
ランヴァルトがそう言って、私を見ると、
「シルヴィアはここにいてくれ。」
と、言った。
「え?」
「あの日記にあっただろ?この先は、ヴァレンティカの首もある可能性が高い。君に、もしものことがあったら大変だ。真祖の封印も、解けてしまうかもしれない。」
「で、でも!」
「君はまだ、能力を二つ以上同時に使えない。混戦になった時に危ないから。」
そ、それはそうだけど、離れたら二度と会えなくなるかもしれない。
「少し離れたところにいるわ。私の力は、肉眼で捉えられるところなら届くもの。私だってみんなの仲間よ!一緒に行く!」
私はそう言って、一番後ろからついて行くことにした。
通路を歩き進んでいると、奥からガキーン、ガキーンと音が聞こえ出した。
・・・?
誰かいるの?
私たちが足早に駆けていくと、広い空間に出てきた。そこには、床に倒れて気絶しているアリシアと、巨大な生き物が見えている。
!?あれは、あの姿は!!
私の肩に止まっていたフクロウのモーガンも、その生き物の正体がわかって、嬉しそうに鳴いた。
「ホーホゥ!!」
「マティ!!」
私が叫ぶと、ドラゴンのマティがチラッとこちらを振り向いた。
でも、すぐに前を向いて、大量の火を吐いている。
「マティ?マティて、シルヴィアの家で飼われていると言っていたドラゴンのマティ?」
フェレミスが、走りながら振り向いて聞くので、私は頷いた。
「えぇ!マティがいるということは、この先には!!」
ヴァンお養父様が・・・いる!!
マティの頭を飛び越えて、二つの人影が躍り出てきた。
ディミトリと、ディミトリの繰り出す技を見事に弾き返すヴァンお養父様の姿だった。
ディミトリは珍しく肩で息をしながら、ヴァンお養父様と戦っている。
「こんな・・・強い純血がいたとはな。私の主人がギュラドラ公ではなく、お前ならよかったのにな!!」
「10年前のあの日、やはりお前は見つけ出して滅ぼすべきだった。私が遅れたばかりに・・・救えたのはあの子一人だけだった。」
ヴァンお養父様が、ステッキごとディミトリの胸に拳を当てて、ディミトリは壁まで吹き飛ばされる。
「すげっ・・・!」
「あのディミトリを吹き飛ばすなんて!」
フェレミスとランヴァルトは、驚愕の眼差しで見つめていた。
「お養父様!!」
私が声をかけると、ヴァンお養父様は、ハッとして私を見た。
「来るな!シルヴィア!!」
ヴァンお養父様はそう言うと、壁を跳ねながら戻ってきたディミトリと再び交戦し始める。
ダグラス神官様は、二人の戦いの様子を見ながら、アリシアの首に手を当てて、彼女の手から指輪を抜き取った。
扉は?
マティの体が浮き上がって、ディミトリの頭の上から大量の炎を吹き付け始めたので、扉の様子がはっきり見えた。
・・・開いてる!
扉の奥には、沢山の棺が置かれていて、一番奥の一段高いところに、一際豪華な棺があった。
あれが・・・王の棺?
そして、その王の棺の上には、そっと置かれた人の頭が見える。
誰・・・?
気がつくと、足を一歩踏み出していた。
一歩、また一歩、自然と足が近づこうとしてしまう。
同時に牙が疼いて、首が熱を持ち始めた。
「シルヴィア?」
ランヴァルトが、声をかけてくるけど、足が止まらない。
ディミトリとお養父様が戦っている真ん中を、スタスタと歩き続け、驚く二人を両手が勝手に動いて、触れずに後ろに吹き飛ばした。
「ホゥ!ホーホゥ!!」
モーガンも、必死に私の髪を引っ張るけれど、体が止まらない。
「いや・・・!何?これ、体が・・・勝手に!!」
首から何か熱いものが流れ始め、それが自分の血だと理解するのに、時間がかかった。
いつもの透明な血じゃない。赤い血・・・。首から上の血の色・・・。
「シルヴィア!!シルヴィアー!!」
フェレミスもランヴァルトも、ダグラス神官様も止めてくれようとしたけれど、みんな同じように吹き飛ばしてしまう。
自分の上着が真っ赤に染まり、袖口から手をつたって床に血の滴が落ちていった。
次第に、目の前が真っ白になっていくの。
気がつくと、目の前に知らない女性の首があり、それはまるで生きているかのように、艶やかな肌をしていた。
目をしっかり閉じていて、口が少しだけ開いている。
その口の中に、牙はなかった。
「ヴァレンティカ・・・?」
私の掠れた声が、喉から漏れてくる。
血塗られた手が自然と持ち上がり、私の血がポタポタと滴り落ちて、彼女の少し開いた口の中に、流れ落ちていった。
私は操られるように、両手で彼女の首を持ち上げる。
すると、彼女の瞳がゆっくり開き始めた。
「・・・た・・・ヴィア・・・。」
微かに誰かの声が聞こえて、意識が闇に沈んでいく。
ランヴァルト・・・。
必死に彼の名前を呼んだけれど、声になったかどうかはわからなかった。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
御機嫌ようそしてさようなら ~王太子妃の選んだ最悪の結末
Hinaki
恋愛
令嬢の名はエリザベス。
生まれた瞬間より両親達が創る公爵邸と言う名の箱庭の中で生きていた。
全てがその箱庭の中でなされ、そして彼女は箱庭より外へは出される事はなかった。
ただ一つ月に一度彼女を訪ねる5歳年上の少年を除いては……。
時は流れエリザベスが15歳の乙女へと成長し未来の王太子妃として半年後の結婚を控えたある日に彼女を包み込んでいた世界は崩壊していく。
ゆるふわ設定の短編です。
完結済みなので予約投稿しています。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
夫を愛することはやめました。
杉本凪咲
恋愛
私はただ夫に好かれたかった。毎日多くの時間をかけて丹念に化粧を施し、豊富な教養も身につけた。しかし夫は私を愛することはなく、別の女性へと愛を向けた。夫と彼女の不倫現場を目撃した時、私は強いショックを受けて、自分が隣国の王女であった時の記憶が蘇る。それを知った夫は手のひらを返したように愛を囁くが、もう既に彼への愛は尽きていた。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる