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番外編
クロスノスの思い出02 (クロスノス視点)
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あてがあるわけではなかったが、私は魔道士に連れられてあちこち行っていたので、この辺の森に『仰天爺』と呼ばれる、不思議な老人がいるという話を聞いていた。
カミュンを助けてくれるなら、なんでもいい。
だけど、どこにいるのだろうか。
「クロスノス、熱いよう・・・。
お水、飲みたーい・・・。」
カミュンが、苦しそうに言った。
まずは冷やさなくては。
そう思っていた時、
「おやおや。
これはひどいのぅ。」
と、声がした。
気がつくと、すぐ隣に見知らぬ老人がカミュンを覗き込んでいたのだ。
「わ!」
思わず、後ろに下がる。
「ついてきなさい。
急がねば命が危ない。」
その老人は、真剣な顔で私を見ると自分の住処に連れて行ってくれた。
寝台に寝かせて、老人はカミュンを診断すると、水薬を取り出した。
「ほれ、飲むのじゃ。
まずは力をつけねば。
おー、よしよし、いい子だ。」
「・・・にがーい。」
カミュンは、私を見て顔を顰めながら飲んだ。
「そう言うでない。
これは、水の精霊の加護を受けた水で作り出した水薬じゃ。
お前の体が病と戦うのを助けてくれる。」
老人はそう言って、カミュンの体に手をかざした。
「水の精霊よ、隷属の精霊の毒を退け、この身を浄化したまえ。
シ・クド・ケイ・ズポン。」
詠唱が終わるのと同時に、老人の手から光が溢れて、カミュンのお腹の辺りから全身に何かが巡るのが見えた。
みるみるカミュンの呼吸が落ち着き、赤かった体も戻っていった。
「ぐー!」
途端にカミュンのお腹から、空腹の音が鳴る。
「クロスノス、お水飲みたーい。
お腹すいたー。」
カミュンがあどけない顔で、私を見た。
私はほっとして、カミュンの額を軽く小突いた。
「それを言うなよ。」
その様子を見ていた老人は、ケラケラと笑い出した。
「ほほ!
ええ子じゃ。
ええ子たちじゃ。」
そのあと、老人は私とカミュンに食べ物と水をくれた。
私たちは、夢中でかぶりつき、久しぶりにお腹いっぱいになる。
「お腹、いっぱい!
でも、お腹痛くなってきたー。」
カミュンが言うので、お腹をさすってやる。
何故か、彼の世話をするのは嫌じゃなかった。
「仲がいいのぅ。
天族と魔族の人間との混血と見たが、魔法はまだ未熟なようじゃな。
イドレチの解呪をやったようじゃが、魔力が強すぎて、隷属の精霊の力に毒を持たせてしまっていたぞ。
ちゃんと学ばねば、身を滅ぼしてしまうぞよ。」
と、言って彼は自分を『仰天爺』と名乗り、あちこちで先生をしていると教えてくれる。
私がカミュンに、未熟な魔法をかけてしまったのだ。
もう、繰り返したくない。
ちゃんと学びたい。
「あちこちということは、妖精界や、三界でも教えているということですか?
私も学びたいです。」
私が言うと、
「んー。
というより、儂は少し特別でな。
この世界の物語では、まだ誰も教えとらんのぅ。」
「え?物語とは?」
「ほほ、ま、そこはいいのじゃ。
儂に教えを乞うたものは、間違いなく一流を超える。
こうして会えたのも、何かの縁じゃ。
我が弟子となるか?
二人とも。」
仰天爺の言葉に、私はすぐに返事をした。
「はい!」
「クロスノスが『はい』なら、僕もはーい。
ご飯食べられるなら、なんでもいいよぉ。」
カミュンが呑気に返事をした。
私たちはそれから、仰天爺の元で様々なことを学び、武者修行にも二人で行った。
時々お互い喧嘩しながらも、私たちはいつも支え合って成長していく。
他人なのに、もはや家族。
カミュンも泣き虫を返上して、私の後ろをついて回っていた少年から、隣を歩いて背中を預け合う青年へと変わっていった。
天族と魔族はあまり仲が良くないというが、私たちには関係なかった。
それから念願の三界で、己の一族に力を認めさせることも成し遂げて、しばらく暮らすこともできた。
私は、父親でもある魔王の側近にまで上り詰めた。
もちろん向こうは気づいていない。
その程度だ。
・・・そんなものだ。
その後、カミュンが天界を去ることになった時は、私も魔界を去った。
未練?
そんなものはない。
親友の方が大事だ。
「お前まで来なくていいよ、クロスノス。
せっかく高い地位にいるのだから。」
カミュンは暗い顔でそう言った。
どれほど悔しく思っているのか、顔を見ればわかる。
相手は影の天王、ティルリッチ。
天界において、何をしようがその有り余る権力で全て握り潰せる立場にいる女帝。
彼女の兄である天王に対する恩義から、強く出れないカミュンは、天界を去ることでケリをつけようとしていた。
カミュンの首にかけた、『反魅了』の護符は、ボロボロになっている。
私が、せめて望まぬ恋心を魔法で植え付けられぬようにと、彼に渡していたものだ。
・・・こんなになるまで、何度もかけられていたのか・・・。
カミュンが、こういうことに狡く振る舞える男なら、適当にあしらえるのだろう。
けれど、彼は誠実だ。
だから、苦しんだのだ。
「もう十分ですよ。
魔界にしがみつかなくても、知りたいことは知ったし、できることはしましたから。
それに私は、人間界にいた方が研究がはかどるのです。
また私の手料理が食べられますよ?」
と、返すとカミュンはふっと笑ったのだ。
あの時と同じ顔。
「あー、それを聞いたら腹が鳴りそうだぜ。」
「さ、行きましょう。
途中で妖精界に寄りましょうか。
あそこの食材は、美味しいんですよ。」
「おっし、食うぞ!
なんだか、元気出てきた!」
お互いに肩を組み合い、三界を去った。
二人なら、どこに行っても怖くない。
その妖精界の宿屋でプルッポムリンに出会い、ほとんど強引についてきた彼女に、
「これは駆け落ちよ!」
と、言われる。
カミュンは大笑いして、
「こんなこと、あるんだなー。」
と、言ってからかわれた。
駆け落ち・・・て、勝手についてきただけでしょうに。
ま、別にいいけれど。
プルッポムリンは強引な割に、押し付けがましく感じない不思議な妖精だった。
人間界に来てからは、カミュンはギルドに登録して、瞬く間に凄腕のハンターに上り詰めた。
私は存分に研究に打ち込み、発明品を売ったり、薬を作り出したりして、日々を過ごしていた。
プルッポムリンには、あまりかまっていなかったが、彼女はあっけらかんとして、
「もう夫婦だもの。
もっと広い土地に引っ越せたら、沢山薬草や野菜を育てられるのにな。
沢山計画を立てているの。
あとは、カミュンにいい人が出来たらいいのにね。」
と、言ってずっと一緒にいる。
これまでいろんな女性と付き合ったが、研究第一の私に、皆耐えられなかったのに。
「あなたの妻はここよー。」
と、日々洗脳に近いほど、言われる。
ごく自然に。
こんなことをしても、私はあなたの望む愛を返せる自信がないというと、プルッポムリンは得意げに、
「そのうち、私はいて当たり前の存在になる。
あなたの心にそれとなく、私を刷り込んでやるわ!」
と言って、私の肩にとまると顔にピッタリ寄り添ってくる。
有言実行が彼女の信条。
彼女はとても有能で、なんでもそつなくこなすので、もはやいなくては困る存在になるのに、そんなに時間はかからなかった。
いつの間にか本当に彼女は、日常の中に当たり前にいる存在になったのだ。
「なんだが、プルッポムリンてすげぇ。」
と、カミュンが感心していた。
そんな生活が過ぎていき、特に疑問も何も感じでいなかったある日、研究がひと段落ついて息抜きをしていると、
「もう、プルッポムリンと式くらい挙げてやれ、クロスノス。
こんないい妻は他にいないぞ?」
と、カミュンが真剣な目で訴えてきた。
・・・妻。
自覚がなかった。
駆け落ちした自覚もなければ、夫婦という自覚もなかった。
私は額に片手をあてて、ため息をつく。
押しかけ女房だったとはいえ、こんなに長く無償の愛を注いでくれていた女性に対して、あんまりですね、これは。
カミュンを助けてくれるなら、なんでもいい。
だけど、どこにいるのだろうか。
「クロスノス、熱いよう・・・。
お水、飲みたーい・・・。」
カミュンが、苦しそうに言った。
まずは冷やさなくては。
そう思っていた時、
「おやおや。
これはひどいのぅ。」
と、声がした。
気がつくと、すぐ隣に見知らぬ老人がカミュンを覗き込んでいたのだ。
「わ!」
思わず、後ろに下がる。
「ついてきなさい。
急がねば命が危ない。」
その老人は、真剣な顔で私を見ると自分の住処に連れて行ってくれた。
寝台に寝かせて、老人はカミュンを診断すると、水薬を取り出した。
「ほれ、飲むのじゃ。
まずは力をつけねば。
おー、よしよし、いい子だ。」
「・・・にがーい。」
カミュンは、私を見て顔を顰めながら飲んだ。
「そう言うでない。
これは、水の精霊の加護を受けた水で作り出した水薬じゃ。
お前の体が病と戦うのを助けてくれる。」
老人はそう言って、カミュンの体に手をかざした。
「水の精霊よ、隷属の精霊の毒を退け、この身を浄化したまえ。
シ・クド・ケイ・ズポン。」
詠唱が終わるのと同時に、老人の手から光が溢れて、カミュンのお腹の辺りから全身に何かが巡るのが見えた。
みるみるカミュンの呼吸が落ち着き、赤かった体も戻っていった。
「ぐー!」
途端にカミュンのお腹から、空腹の音が鳴る。
「クロスノス、お水飲みたーい。
お腹すいたー。」
カミュンがあどけない顔で、私を見た。
私はほっとして、カミュンの額を軽く小突いた。
「それを言うなよ。」
その様子を見ていた老人は、ケラケラと笑い出した。
「ほほ!
ええ子じゃ。
ええ子たちじゃ。」
そのあと、老人は私とカミュンに食べ物と水をくれた。
私たちは、夢中でかぶりつき、久しぶりにお腹いっぱいになる。
「お腹、いっぱい!
でも、お腹痛くなってきたー。」
カミュンが言うので、お腹をさすってやる。
何故か、彼の世話をするのは嫌じゃなかった。
「仲がいいのぅ。
天族と魔族の人間との混血と見たが、魔法はまだ未熟なようじゃな。
イドレチの解呪をやったようじゃが、魔力が強すぎて、隷属の精霊の力に毒を持たせてしまっていたぞ。
ちゃんと学ばねば、身を滅ぼしてしまうぞよ。」
と、言って彼は自分を『仰天爺』と名乗り、あちこちで先生をしていると教えてくれる。
私がカミュンに、未熟な魔法をかけてしまったのだ。
もう、繰り返したくない。
ちゃんと学びたい。
「あちこちということは、妖精界や、三界でも教えているということですか?
私も学びたいです。」
私が言うと、
「んー。
というより、儂は少し特別でな。
この世界の物語では、まだ誰も教えとらんのぅ。」
「え?物語とは?」
「ほほ、ま、そこはいいのじゃ。
儂に教えを乞うたものは、間違いなく一流を超える。
こうして会えたのも、何かの縁じゃ。
我が弟子となるか?
二人とも。」
仰天爺の言葉に、私はすぐに返事をした。
「はい!」
「クロスノスが『はい』なら、僕もはーい。
ご飯食べられるなら、なんでもいいよぉ。」
カミュンが呑気に返事をした。
私たちはそれから、仰天爺の元で様々なことを学び、武者修行にも二人で行った。
時々お互い喧嘩しながらも、私たちはいつも支え合って成長していく。
他人なのに、もはや家族。
カミュンも泣き虫を返上して、私の後ろをついて回っていた少年から、隣を歩いて背中を預け合う青年へと変わっていった。
天族と魔族はあまり仲が良くないというが、私たちには関係なかった。
それから念願の三界で、己の一族に力を認めさせることも成し遂げて、しばらく暮らすこともできた。
私は、父親でもある魔王の側近にまで上り詰めた。
もちろん向こうは気づいていない。
その程度だ。
・・・そんなものだ。
その後、カミュンが天界を去ることになった時は、私も魔界を去った。
未練?
そんなものはない。
親友の方が大事だ。
「お前まで来なくていいよ、クロスノス。
せっかく高い地位にいるのだから。」
カミュンは暗い顔でそう言った。
どれほど悔しく思っているのか、顔を見ればわかる。
相手は影の天王、ティルリッチ。
天界において、何をしようがその有り余る権力で全て握り潰せる立場にいる女帝。
彼女の兄である天王に対する恩義から、強く出れないカミュンは、天界を去ることでケリをつけようとしていた。
カミュンの首にかけた、『反魅了』の護符は、ボロボロになっている。
私が、せめて望まぬ恋心を魔法で植え付けられぬようにと、彼に渡していたものだ。
・・・こんなになるまで、何度もかけられていたのか・・・。
カミュンが、こういうことに狡く振る舞える男なら、適当にあしらえるのだろう。
けれど、彼は誠実だ。
だから、苦しんだのだ。
「もう十分ですよ。
魔界にしがみつかなくても、知りたいことは知ったし、できることはしましたから。
それに私は、人間界にいた方が研究がはかどるのです。
また私の手料理が食べられますよ?」
と、返すとカミュンはふっと笑ったのだ。
あの時と同じ顔。
「あー、それを聞いたら腹が鳴りそうだぜ。」
「さ、行きましょう。
途中で妖精界に寄りましょうか。
あそこの食材は、美味しいんですよ。」
「おっし、食うぞ!
なんだか、元気出てきた!」
お互いに肩を組み合い、三界を去った。
二人なら、どこに行っても怖くない。
その妖精界の宿屋でプルッポムリンに出会い、ほとんど強引についてきた彼女に、
「これは駆け落ちよ!」
と、言われる。
カミュンは大笑いして、
「こんなこと、あるんだなー。」
と、言ってからかわれた。
駆け落ち・・・て、勝手についてきただけでしょうに。
ま、別にいいけれど。
プルッポムリンは強引な割に、押し付けがましく感じない不思議な妖精だった。
人間界に来てからは、カミュンはギルドに登録して、瞬く間に凄腕のハンターに上り詰めた。
私は存分に研究に打ち込み、発明品を売ったり、薬を作り出したりして、日々を過ごしていた。
プルッポムリンには、あまりかまっていなかったが、彼女はあっけらかんとして、
「もう夫婦だもの。
もっと広い土地に引っ越せたら、沢山薬草や野菜を育てられるのにな。
沢山計画を立てているの。
あとは、カミュンにいい人が出来たらいいのにね。」
と、言ってずっと一緒にいる。
これまでいろんな女性と付き合ったが、研究第一の私に、皆耐えられなかったのに。
「あなたの妻はここよー。」
と、日々洗脳に近いほど、言われる。
ごく自然に。
こんなことをしても、私はあなたの望む愛を返せる自信がないというと、プルッポムリンは得意げに、
「そのうち、私はいて当たり前の存在になる。
あなたの心にそれとなく、私を刷り込んでやるわ!」
と言って、私の肩にとまると顔にピッタリ寄り添ってくる。
有言実行が彼女の信条。
彼女はとても有能で、なんでもそつなくこなすので、もはやいなくては困る存在になるのに、そんなに時間はかからなかった。
いつの間にか本当に彼女は、日常の中に当たり前にいる存在になったのだ。
「なんだが、プルッポムリンてすげぇ。」
と、カミュンが感心していた。
そんな生活が過ぎていき、特に疑問も何も感じでいなかったある日、研究がひと段落ついて息抜きをしていると、
「もう、プルッポムリンと式くらい挙げてやれ、クロスノス。
こんないい妻は他にいないぞ?」
と、カミュンが真剣な目で訴えてきた。
・・・妻。
自覚がなかった。
駆け落ちした自覚もなければ、夫婦という自覚もなかった。
私は額に片手をあてて、ため息をつく。
押しかけ女房だったとはいえ、こんなに長く無償の愛を注いでくれていた女性に対して、あんまりですね、これは。
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