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精霊界へ
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支度を整えて、いよいよ精霊界へと、行くことになった。
「精霊界は、深い海の中のように静かで、激流のようにエネルギーが流れる場所だ。
唯一『星の道』と言われる、道だけが流れに逆らって進むことができる。」
と、天王が私たちに教えてくれた。
星の道・・・。
名前はとても綺麗だと思う。
「ハーティフ本体に攻撃をあてるなよ。
あくまで、その力を分散させて弱らせること。
かつ、時の精霊を破壊させるな。」
魔王が言って、腕を組んでいる。
「そなたたちに渡した、その服や靴には我々の力と、リタの・・・黒竜の鬣を縫い込んである。
精霊界の激流に耐え、化身やハーティフ本体との戦いの際も、力が上げられるであろう。」
冥王が、カミュン、クロスノス、レティシアの方を向いて説明した。
「淀みたちの動きが、激しくなってきている。
リタたち以外の皆で力を合わせて、淀みを追い込んでくれ。
淀みが精霊界へ入り込んで、リタたちの邪魔をしたりしないように。」
と、アムが狼の姿で言う。
そう。
精霊界へは、私とカミュン、クロスノスとレティシアが行くことになった。
「リタが精霊界へ行けば、おそらくここは再び時の一時停止が頻回に起こることになる。
だから、ハーティフの時を止めたまま、倒すことが難しければ、すぐに精霊の核を戻せ。」
と、天王が私に言って、カミュンを見た。
「カミュン・・・お前には本当にすまぬことをした。
ティルリッチを可愛がりすぎて、何でも許してきてしまったツケが回ってきたのだ。
お前が天界を去ったのも、妹がいらぬことをしていたせいだったな。」
そう天王に言われて、カミュンは跪いたまま、頭を下げる。
「いくら私でも、愛していない方とは添えません。」
と、カミュンは言い、天王も頷く。
「すまぬ。
改めて妹に魔法をかけたら、次から次に嘘をついていたことがわかったのだ。
お前にしたことに加え、三界全てに危機を及ぼした以上、厳しい処罰を降さねば、示しがつかぬ。」
天王は、カミュンにも頭を下げているわ。
クロスノスも、天王は賢明な王だと言っていたし。
ティルリッチを、きちんと裁いてくれるはず。
「当たり前だ、天王よ。
そなたの妹は、甘やかされすぎだ。
唯我独尊の性格のせいで、今回のことも全てテイムダルのせいだと吹聴しておると聞く。
そのような与太話を信じるのは、天族だけぞ、嘆かわしい。」
冥王が、天王を見ながら顔を顰める。
「そなたが生ぬるい処罰しかできぬなら、魔界へよこすがいい。
三日とかからず、あの鼻っ柱はへし折れる。
それに、こうやってテイムダルに頼らざるを得ない現実を天族の民にしっかり突きつけねば、天界は崩壊するぞ?」
魔王も、容赦ないわ。
なんだかんだ言っても、天族で一番の剣士はカミュンで、天族の代表としてここにいるもの。
「わかっている。
ティルリッチをあんな娘にした、私にも責任がある。
テイムダル・・・生きて帰ってくれ。」
それを聞いたカミュンは顔を上げて、
「ありがとうございます。
しかし、リタやクロスノス、レティシアが無事に戻れぬ時は、運命を共にします。」
と、言った。
彼を誇らしく思いながら、私は狼の姿のまま、同じく狼の姿のアムのそばへ行くと、
「色々ありがとう。
あの、あのね、あなたの時代で淀みを倒した後、あなたは人間界にいる恋人の村に淀みが来たのを倒しにいくそうよ。
そこで、闇の商人に・・・。」
と、伝えようとして、
「リタ、よせ。
歴史を軽々しく変えるな。
俺がどうなるかは、わかっている。
今はそんなこと重要じゃない。」
と、アムに遮られた。
だって・・・だって仲間だもの。
助かってほしい。
「君の方が、背負っているものはデカいんだ。
時の精霊を守り、怪物を倒して仲間と生還するまで気を抜くな。
俺の心配してる場合じゃないぞ。」
アムはそういうと、頭を擦り付けてきた。
「さよなら、リタ。
会えてよかった。
君の無事を祈ってる。
最後まで諦めるな。」
私も思わず首を回して、アムの肩に頭を擦り付ける。
「さよなら、アム・・・。
あなたには、生きてほしい。」
どうか・・・、悲しい運命を回避して。
祈るしかできないけど。
「よし、我々も本格的に淀み排除に動くぞ。
アムの出現は、ハーティフにとって計算外のはずだ。
一匹残らず掃除してやる。」
と、魔王が言う。
冥王が結びの間の天井を指す。
「さあ、ここを真っ直ぐ上に上がるのだ。
精霊界は、そこにある。」
冥王の言葉を合図に、私は黒竜へと変身した。
カミュンたちを鬣の中に隠すようにして、乗り込ませる。
「冥王様ー!!
淀みが溢れてまいりました!!」
冥界から黄泉の一族の人たちが、慌てたように転がり出てきた。
「魔王様!
魔界も、ほぼ全域で淀みたちが襲って参りました!
その数は膨大です!」
と、魔界からも魔族の人たちが、魔王を迎えにくる。
「天王様、お戻りください!
王宮の方にも淀みたちが迫っております!」
天界の入り口から、天族の人たちも青い顔で天王に叫んだ。
アムはすぐに黒竜へと変身する。
「王たちよ、みんなに落ち着いて淀みをあの武器で集めるように導いてくれ。
俺が必ず全て飲み干してみせる!」
アムの声に、王たちがそれぞれの世界へと帰還していく。
結びの間にも淀み達が、ボトリボトリと音を立てながら落ちてきた。
アムは唸り声をあげながら、私を見る。
「行け、リタ!!」
そう言うと、彼は姿を透明にして淀み達に襲いかかっていった。
私は天井を目指して、一気に飛び上がる。
上へ・・・上へ!
上へ行くに従って、時の精霊の核が、はっきり脈を打ち始める。
精霊界が近いんだ!
やがて、エメラルド色に輝く天井が見えて、そこを突き抜けると、凄まじい流れを感じる灰色の世界が見えてきた。
「みんな!
大丈夫?」
私が言うと、
「あぁ。大丈夫だ。
鬣の中はほとんど影響がない。
助かってる。」
と、カミュン。
「私も初めての場所で興奮してます。
帰ったら、ここのことを書き記すのが楽しみです。」
と、クロスノス。
「ね、リタ。
クタヴィジャ姫から貰った、この『人魚の笛』は、私が預かっていていいの?」
と、レティシア。
「その笛は邪気を祓うそうなの。
私は手が使えないし、レティシアが持っていて。」
と、私は言うと、流れに逆らって奥へと進み出した。
三界や妖精界、人間界は心配だけど、アム達がいるからきっと大丈夫。
私は私がやるべきことをしないと。
『星の道』・・・カオスの眼で見極めよう。
アムに習ったこと、思い出して・・・。
やがてエネルギーの流れの筋の中に、空洞のように見える場所を見つけることができた。
そこを泳ぐように進んでいく。
それでも、かなり抵抗を感じるわ。
ハーティフはこの中を猛然と逆走したというから、凄いとしか言いようがない。
時の精霊の核は静かだわ。
特にここにいるからといって、ハーティフ本体を動かすわけではないようね。
やがて、ポツリ、ポツリと光り輝く雲の塊のようなものが見え始めてきた。
大きさも、色も違うけど、みんな時計回りに渦を巻いていることがわかる。
「これは、どうやら末端の精霊たちのようですよ。
美しい光景ですね。」
と、クロスノスが眺めながら、教えてくれる。
これが精霊・・・。
精霊たちが上からエネルギーを受け取り、さらに自身の下の精霊たちに複雑に絡みながら、エネルギーを送っている。
綺麗・・・。
周りは灰色の世界なのに、精霊たちにだけ色がある。
その光景を眺めながら、さらに奥へと進む。
進むにつれて、精霊たちの数が少なくなっていって、一つ一つがはっきりと球体の形を形成しているのがわかる。
やがて流れも激しさを増し、六つの大きな球体が見えてきた。
「六大精霊たちです!
大きい・・・!!」
クロスノスが、感嘆の声を漏らしている。
「・・・。」
「どうしたの?
カミュン。」
レティシアが、沈黙したままのカミュンに話しかけている。
「おかしくないか?
ここを越えれば、次は古代精霊の間。
その奥はもう、時の精霊の間だ。
なぜ、化身たちは妨害して来ない?」
と、カミュンは言う。
確かに・・・。
いつきてもおかしくないのに。
「淀みたちを扇動することに手を取られてる、とか?」
レティシアは考えを口にする。
「・・・いえ、ここで出て来ないのは、奥で準備している証拠。
時の精霊の間は、おそらく化身も動けぬはず。
ということは、古代精霊の間で仕掛けてくるでしょう。
リタ、私に考えがあります。」
クロスノスが、あるものを懐から取り出した。
「精霊界は、深い海の中のように静かで、激流のようにエネルギーが流れる場所だ。
唯一『星の道』と言われる、道だけが流れに逆らって進むことができる。」
と、天王が私たちに教えてくれた。
星の道・・・。
名前はとても綺麗だと思う。
「ハーティフ本体に攻撃をあてるなよ。
あくまで、その力を分散させて弱らせること。
かつ、時の精霊を破壊させるな。」
魔王が言って、腕を組んでいる。
「そなたたちに渡した、その服や靴には我々の力と、リタの・・・黒竜の鬣を縫い込んである。
精霊界の激流に耐え、化身やハーティフ本体との戦いの際も、力が上げられるであろう。」
冥王が、カミュン、クロスノス、レティシアの方を向いて説明した。
「淀みたちの動きが、激しくなってきている。
リタたち以外の皆で力を合わせて、淀みを追い込んでくれ。
淀みが精霊界へ入り込んで、リタたちの邪魔をしたりしないように。」
と、アムが狼の姿で言う。
そう。
精霊界へは、私とカミュン、クロスノスとレティシアが行くことになった。
「リタが精霊界へ行けば、おそらくここは再び時の一時停止が頻回に起こることになる。
だから、ハーティフの時を止めたまま、倒すことが難しければ、すぐに精霊の核を戻せ。」
と、天王が私に言って、カミュンを見た。
「カミュン・・・お前には本当にすまぬことをした。
ティルリッチを可愛がりすぎて、何でも許してきてしまったツケが回ってきたのだ。
お前が天界を去ったのも、妹がいらぬことをしていたせいだったな。」
そう天王に言われて、カミュンは跪いたまま、頭を下げる。
「いくら私でも、愛していない方とは添えません。」
と、カミュンは言い、天王も頷く。
「すまぬ。
改めて妹に魔法をかけたら、次から次に嘘をついていたことがわかったのだ。
お前にしたことに加え、三界全てに危機を及ぼした以上、厳しい処罰を降さねば、示しがつかぬ。」
天王は、カミュンにも頭を下げているわ。
クロスノスも、天王は賢明な王だと言っていたし。
ティルリッチを、きちんと裁いてくれるはず。
「当たり前だ、天王よ。
そなたの妹は、甘やかされすぎだ。
唯我独尊の性格のせいで、今回のことも全てテイムダルのせいだと吹聴しておると聞く。
そのような与太話を信じるのは、天族だけぞ、嘆かわしい。」
冥王が、天王を見ながら顔を顰める。
「そなたが生ぬるい処罰しかできぬなら、魔界へよこすがいい。
三日とかからず、あの鼻っ柱はへし折れる。
それに、こうやってテイムダルに頼らざるを得ない現実を天族の民にしっかり突きつけねば、天界は崩壊するぞ?」
魔王も、容赦ないわ。
なんだかんだ言っても、天族で一番の剣士はカミュンで、天族の代表としてここにいるもの。
「わかっている。
ティルリッチをあんな娘にした、私にも責任がある。
テイムダル・・・生きて帰ってくれ。」
それを聞いたカミュンは顔を上げて、
「ありがとうございます。
しかし、リタやクロスノス、レティシアが無事に戻れぬ時は、運命を共にします。」
と、言った。
彼を誇らしく思いながら、私は狼の姿のまま、同じく狼の姿のアムのそばへ行くと、
「色々ありがとう。
あの、あのね、あなたの時代で淀みを倒した後、あなたは人間界にいる恋人の村に淀みが来たのを倒しにいくそうよ。
そこで、闇の商人に・・・。」
と、伝えようとして、
「リタ、よせ。
歴史を軽々しく変えるな。
俺がどうなるかは、わかっている。
今はそんなこと重要じゃない。」
と、アムに遮られた。
だって・・・だって仲間だもの。
助かってほしい。
「君の方が、背負っているものはデカいんだ。
時の精霊を守り、怪物を倒して仲間と生還するまで気を抜くな。
俺の心配してる場合じゃないぞ。」
アムはそういうと、頭を擦り付けてきた。
「さよなら、リタ。
会えてよかった。
君の無事を祈ってる。
最後まで諦めるな。」
私も思わず首を回して、アムの肩に頭を擦り付ける。
「さよなら、アム・・・。
あなたには、生きてほしい。」
どうか・・・、悲しい運命を回避して。
祈るしかできないけど。
「よし、我々も本格的に淀み排除に動くぞ。
アムの出現は、ハーティフにとって計算外のはずだ。
一匹残らず掃除してやる。」
と、魔王が言う。
冥王が結びの間の天井を指す。
「さあ、ここを真っ直ぐ上に上がるのだ。
精霊界は、そこにある。」
冥王の言葉を合図に、私は黒竜へと変身した。
カミュンたちを鬣の中に隠すようにして、乗り込ませる。
「冥王様ー!!
淀みが溢れてまいりました!!」
冥界から黄泉の一族の人たちが、慌てたように転がり出てきた。
「魔王様!
魔界も、ほぼ全域で淀みたちが襲って参りました!
その数は膨大です!」
と、魔界からも魔族の人たちが、魔王を迎えにくる。
「天王様、お戻りください!
王宮の方にも淀みたちが迫っております!」
天界の入り口から、天族の人たちも青い顔で天王に叫んだ。
アムはすぐに黒竜へと変身する。
「王たちよ、みんなに落ち着いて淀みをあの武器で集めるように導いてくれ。
俺が必ず全て飲み干してみせる!」
アムの声に、王たちがそれぞれの世界へと帰還していく。
結びの間にも淀み達が、ボトリボトリと音を立てながら落ちてきた。
アムは唸り声をあげながら、私を見る。
「行け、リタ!!」
そう言うと、彼は姿を透明にして淀み達に襲いかかっていった。
私は天井を目指して、一気に飛び上がる。
上へ・・・上へ!
上へ行くに従って、時の精霊の核が、はっきり脈を打ち始める。
精霊界が近いんだ!
やがて、エメラルド色に輝く天井が見えて、そこを突き抜けると、凄まじい流れを感じる灰色の世界が見えてきた。
「みんな!
大丈夫?」
私が言うと、
「あぁ。大丈夫だ。
鬣の中はほとんど影響がない。
助かってる。」
と、カミュン。
「私も初めての場所で興奮してます。
帰ったら、ここのことを書き記すのが楽しみです。」
と、クロスノス。
「ね、リタ。
クタヴィジャ姫から貰った、この『人魚の笛』は、私が預かっていていいの?」
と、レティシア。
「その笛は邪気を祓うそうなの。
私は手が使えないし、レティシアが持っていて。」
と、私は言うと、流れに逆らって奥へと進み出した。
三界や妖精界、人間界は心配だけど、アム達がいるからきっと大丈夫。
私は私がやるべきことをしないと。
『星の道』・・・カオスの眼で見極めよう。
アムに習ったこと、思い出して・・・。
やがてエネルギーの流れの筋の中に、空洞のように見える場所を見つけることができた。
そこを泳ぐように進んでいく。
それでも、かなり抵抗を感じるわ。
ハーティフはこの中を猛然と逆走したというから、凄いとしか言いようがない。
時の精霊の核は静かだわ。
特にここにいるからといって、ハーティフ本体を動かすわけではないようね。
やがて、ポツリ、ポツリと光り輝く雲の塊のようなものが見え始めてきた。
大きさも、色も違うけど、みんな時計回りに渦を巻いていることがわかる。
「これは、どうやら末端の精霊たちのようですよ。
美しい光景ですね。」
と、クロスノスが眺めながら、教えてくれる。
これが精霊・・・。
精霊たちが上からエネルギーを受け取り、さらに自身の下の精霊たちに複雑に絡みながら、エネルギーを送っている。
綺麗・・・。
周りは灰色の世界なのに、精霊たちにだけ色がある。
その光景を眺めながら、さらに奥へと進む。
進むにつれて、精霊たちの数が少なくなっていって、一つ一つがはっきりと球体の形を形成しているのがわかる。
やがて流れも激しさを増し、六つの大きな球体が見えてきた。
「六大精霊たちです!
大きい・・・!!」
クロスノスが、感嘆の声を漏らしている。
「・・・。」
「どうしたの?
カミュン。」
レティシアが、沈黙したままのカミュンに話しかけている。
「おかしくないか?
ここを越えれば、次は古代精霊の間。
その奥はもう、時の精霊の間だ。
なぜ、化身たちは妨害して来ない?」
と、カミュンは言う。
確かに・・・。
いつきてもおかしくないのに。
「淀みたちを扇動することに手を取られてる、とか?」
レティシアは考えを口にする。
「・・・いえ、ここで出て来ないのは、奥で準備している証拠。
時の精霊の間は、おそらく化身も動けぬはず。
ということは、古代精霊の間で仕掛けてくるでしょう。
リタ、私に考えがあります。」
クロスノスが、あるものを懐から取り出した。
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