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千年前の漆黒の狼
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目を覚ますと、カミュンがすぐ隣でじっと私を見ていた。
「大丈夫か?
きつかったら、ちゃんと言ってくれ。」
優しく言われて、『平気』と言いそうになるのをやめる。
「まだ腰がだるくて、喉が掠れてる。」
と、言った。
カミュンは、私の肩に片手を置くと、
「水の精霊よ、苦痛を癒やし力を取り戻させたまえ。
クフ・カ・イリ・バー。」
と、唱えた。
肩に置かれた手から光りが溢れ、全身を覆うと、体のだるさが消えて、喉も元に戻っていく。
「すごい、カミュン。
なんでもできちゃうね。」
私が言うと、
「いつでもどうぞ。」
と彼が言って、二人でクスクスと笑った。
二人で過ごしていると、この時間がとても愛おしく感じる。
でも、いつまでもこうしてはいられない。
私はゆっくり起き上がると、クシャミをして狼へと変わった。
それを見て、カミュンも起き上がり、服を着て立ち上がる。
・・・!
カミュンが何かを感じて、鋭い視線を外に向けた。
「カミュン?」
と、私が声をかけようとすると、口の前に指を一本立てて、静かにするよう促してくる。
私が頷くと、カミュンは裂け目の出入り口の前に手をかざして、横にひいた。
そしてゆっくりと外を覗き込む。
私もそっと隣から覗いた。
・・・!!
三体の白いローブを羽織った女性が、裂け目を確認して回っている。
あれは、確かハーティフの化身。
私を探している?
体が緊張してきた。
三体のうちの一体が、こちらに寄ってくる。
そのまま化身が、裂け目を覗き込もうとしたので、カミュンが素早く抜刀して斬りつけた。
化身も、刃を避けて後ろに下がると、三体が一度に襲いかかってくる。
カミュンは裂け目を飛び出して、三体と同時に切り結んだ。
強い!
全然引けを取らない。
そのうち魔界と冥界から、クロスノスとレティシアも気付いて飛び出してくると、それぞれが一体ずつ相手と対決する。
互いに、精霊魔法と体術を駆使して戦ってるけど、次第に化身が速さと攻撃力を上げてきているのがわかる。
牢屋でカミュンに化けた化身も、攻撃を受けた分強くなると言っていた。
本体でもないのに、化身たちにまで成長の力があるのかな。
それより、なんとかしないと!!
私は飛び出そうとして、何か大きな力が近づいてくる気配を感じた。
カッと次元の扉が開いて、何かが出てくる。
・・・いる。
透明だけど巨大な何か。
途端にハーティフの化身たちが、苦しみ始めた。
ビュヴォォォォ!!
独特の音が聞こえる。
よく見ると、彼女たちの額に光り輝く何かがあって、そこから光の粒が溢れ出していた。
ビュヴォォォォ・・・・。
少しずつ音が小さくなる。
化身たちは、光の粒を取り戻そうとしているようだけど、弱った体で取り戻そうとすればするほど、それは戻らず空間に散って消えていった。
ォォォォォ・・・。
・・・。
やがて完全に無音になり、化身たちは膝をついて動かなくなった。
「今だ!
破壊しろ!!」
誰かの声が響いて、カミュンたちは目の前の化身に一撃をあてると、化身たちは灰のように崩れ去ってしまった。
い、今の声は誰?
ふと、巨大な何かが、縮んでいく気配がする。
やがてそこには、漆黒の狼が倒れ込んでいた。
「え!?
リタ?」
カミュンが思わず見比べる。
わ、私と同じ色!?
私は思わず飛び出すと、近づいていった。
私と似た匂いがする。
この狼は、私の同族だ。
「テイムダル!
すぐにその狼を裂け目に隠せ!
話はそれからだ!」
急に天王の声がして、カミュンは慌てて倒れた漆黒の狼を抱える。
私たちは、また裂け目を移動して、中に入った。
クロスノスやレティシア、それに三界の王たちと、グレパドゥが、揃う。
目の前にいる、私と同じ漆黒の狼。
嬉しくて、たまらない。
やがてその狼は、顔を上げると、
「初めまして。
俺は千年前から来た、漆黒の狼、アム。
この時代に召喚された淀みを追ってきた。」
と、言った。
アム!?
あの、あのアム!?
天王がしげしげとアムと私を見比べて、
「雌雄の黒竜が揃う時は、この世の全ての命が破壊し尽くされる『終末の日』だと伝えられている。
今はその時ではないにせよ、貴重な経験だ。」
と、言った。
アムは軽く首を傾げて、
「らしいな。
でも、その時は俺もリタも自由意志のないまま黒竜の状態で降臨して、混沌の神の命じるままこの世の全てを刈り取る。
こうして漆黒の狼の姿をとれる間は、大丈夫だ。
恐れないでくれ。」
と、言う。
つまり、狼に変われて、私たちに自我があるうちは、その時ではないわけね。
冥王は、アムを見ると、
「話は大巫女シェーラから、大体聞いている。
ハーティフが、千年前の淀みたちを全て呼び寄せたと。
我々の武器では、浄化しきれぬということだそうだな。」
と、言った。
アムは立ち上がると、頷いた。
「そうだ。
召喚された淀みは、神喰いの乱から二千年の濁りを経たものたちだ。
先代の黒竜は、闇の商人に狩られて淀みを放置してしまった。
今の武器では浄化しきれず、また淀みと化すだろう。」
と、アムは淡々と言う。
グレパドゥは、頭を抱えてため息をついた。
「何ということだ。
漆黒の狼の毛皮が、時を隔てた召喚まで可能にするとは。」
レティシアがそれを聞いて、グレパドゥの背中をさすっている。
魔王が苦々しい顔で膝を叩くと、
「知恵の回る怪物は、やっかいだな。
それに時の精霊の外郭も、よくもっているものだ。」
と、言った。
「しかし、毛皮の消費も大きい筈だ。
おそらく、ほとんど残っていないのではないだろうか。」
と、天王が言う。
確かに。
魔力の消費分毛皮を消費するなら、相当大きそう。
「おそらく、アムが来ることは想定外のはず。
黒竜二体で、ハーティフを叩ければ・・・!」
と、冥王が言いかけると、アムは首を横に振った。
「ダメだ。
俺がこの時代のものに長く関わると、循環の均衡を保とうと、混沌の神がリタを吸収してしまう。
だから、俺は淀みのみ取り込んで元の時代に帰る。」
と、アムは言った。
え、私はアムが長くいると、混沌の神に吸い込まれちゃうの?
「我々は何もせぬ方がよいのか?」
と、天王が尋ねる。
そ、そうよね。
武器が無効だと言うのなら。
「いや、そうじゃない。
淀みを集めるという意味では、その武器は有効だ。
なるべく一箇所に淀みを集めてくれ。」
と、アムが言った。
な、なんだか凄いな。
アムは私より力が色々使いこなせるみたい。
関心していると、アムと目が合った。
「リタ。
君の黒竜としての力はどれくらいだ?
俺と額を合わせてくれ。
それでわかる。」
そう言われてアムに近寄ると、額を合わせる。
これでわかるなんて凄いわ。
「・・・ふむ。
これは俺より強い力だ。
でも、使いこなせてはいない。
さっきの化身たちの戦いを、見ていただろう。
彼らは攻撃を受けると、その分強くなってしまう。
力押しは、逆効果だ。」
アムがそう言うと、冥王が顎に手を当てて、
「元からそのつもりだ。
黒竜という神の力さえあれば、総力戦などいらぬだろう。」
と、言った。
「リタは覚醒して日が浅く、神の領域までまだ力が到達していない。
三族の中でも、最も優れた代表者たちと、リタの組み合わせが最適だ。
・・・あれ?」
アムが何かに気づいて、鼻をふんふんと動かすと、クロスノスの方を見る。
「もしかして、本体の一部を持っているのか?
化身たちより、濃い匂いがする。」
と、言われて、クロスノスは頷く。
「はい。クタヴィジャ姫から抜いた、呪いの牙を持っています。
本体を倒せる秘密がないかと、さっきまで色々実験して分かったことは・・・。」
言葉に詰まるクロスノスに、魔王が片眉を上げて睨むと、
「早く言え、クロスノス。
なんだというのだ。」
と、言う。
クロスノスはその呪いの牙が入った、透明の筒のような容器を取り出すと、
「破壊不可能だということでした・・・。」
と、断言した。
「大丈夫か?
きつかったら、ちゃんと言ってくれ。」
優しく言われて、『平気』と言いそうになるのをやめる。
「まだ腰がだるくて、喉が掠れてる。」
と、言った。
カミュンは、私の肩に片手を置くと、
「水の精霊よ、苦痛を癒やし力を取り戻させたまえ。
クフ・カ・イリ・バー。」
と、唱えた。
肩に置かれた手から光りが溢れ、全身を覆うと、体のだるさが消えて、喉も元に戻っていく。
「すごい、カミュン。
なんでもできちゃうね。」
私が言うと、
「いつでもどうぞ。」
と彼が言って、二人でクスクスと笑った。
二人で過ごしていると、この時間がとても愛おしく感じる。
でも、いつまでもこうしてはいられない。
私はゆっくり起き上がると、クシャミをして狼へと変わった。
それを見て、カミュンも起き上がり、服を着て立ち上がる。
・・・!
カミュンが何かを感じて、鋭い視線を外に向けた。
「カミュン?」
と、私が声をかけようとすると、口の前に指を一本立てて、静かにするよう促してくる。
私が頷くと、カミュンは裂け目の出入り口の前に手をかざして、横にひいた。
そしてゆっくりと外を覗き込む。
私もそっと隣から覗いた。
・・・!!
三体の白いローブを羽織った女性が、裂け目を確認して回っている。
あれは、確かハーティフの化身。
私を探している?
体が緊張してきた。
三体のうちの一体が、こちらに寄ってくる。
そのまま化身が、裂け目を覗き込もうとしたので、カミュンが素早く抜刀して斬りつけた。
化身も、刃を避けて後ろに下がると、三体が一度に襲いかかってくる。
カミュンは裂け目を飛び出して、三体と同時に切り結んだ。
強い!
全然引けを取らない。
そのうち魔界と冥界から、クロスノスとレティシアも気付いて飛び出してくると、それぞれが一体ずつ相手と対決する。
互いに、精霊魔法と体術を駆使して戦ってるけど、次第に化身が速さと攻撃力を上げてきているのがわかる。
牢屋でカミュンに化けた化身も、攻撃を受けた分強くなると言っていた。
本体でもないのに、化身たちにまで成長の力があるのかな。
それより、なんとかしないと!!
私は飛び出そうとして、何か大きな力が近づいてくる気配を感じた。
カッと次元の扉が開いて、何かが出てくる。
・・・いる。
透明だけど巨大な何か。
途端にハーティフの化身たちが、苦しみ始めた。
ビュヴォォォォ!!
独特の音が聞こえる。
よく見ると、彼女たちの額に光り輝く何かがあって、そこから光の粒が溢れ出していた。
ビュヴォォォォ・・・・。
少しずつ音が小さくなる。
化身たちは、光の粒を取り戻そうとしているようだけど、弱った体で取り戻そうとすればするほど、それは戻らず空間に散って消えていった。
ォォォォォ・・・。
・・・。
やがて完全に無音になり、化身たちは膝をついて動かなくなった。
「今だ!
破壊しろ!!」
誰かの声が響いて、カミュンたちは目の前の化身に一撃をあてると、化身たちは灰のように崩れ去ってしまった。
い、今の声は誰?
ふと、巨大な何かが、縮んでいく気配がする。
やがてそこには、漆黒の狼が倒れ込んでいた。
「え!?
リタ?」
カミュンが思わず見比べる。
わ、私と同じ色!?
私は思わず飛び出すと、近づいていった。
私と似た匂いがする。
この狼は、私の同族だ。
「テイムダル!
すぐにその狼を裂け目に隠せ!
話はそれからだ!」
急に天王の声がして、カミュンは慌てて倒れた漆黒の狼を抱える。
私たちは、また裂け目を移動して、中に入った。
クロスノスやレティシア、それに三界の王たちと、グレパドゥが、揃う。
目の前にいる、私と同じ漆黒の狼。
嬉しくて、たまらない。
やがてその狼は、顔を上げると、
「初めまして。
俺は千年前から来た、漆黒の狼、アム。
この時代に召喚された淀みを追ってきた。」
と、言った。
アム!?
あの、あのアム!?
天王がしげしげとアムと私を見比べて、
「雌雄の黒竜が揃う時は、この世の全ての命が破壊し尽くされる『終末の日』だと伝えられている。
今はその時ではないにせよ、貴重な経験だ。」
と、言った。
アムは軽く首を傾げて、
「らしいな。
でも、その時は俺もリタも自由意志のないまま黒竜の状態で降臨して、混沌の神の命じるままこの世の全てを刈り取る。
こうして漆黒の狼の姿をとれる間は、大丈夫だ。
恐れないでくれ。」
と、言う。
つまり、狼に変われて、私たちに自我があるうちは、その時ではないわけね。
冥王は、アムを見ると、
「話は大巫女シェーラから、大体聞いている。
ハーティフが、千年前の淀みたちを全て呼び寄せたと。
我々の武器では、浄化しきれぬということだそうだな。」
と、言った。
アムは立ち上がると、頷いた。
「そうだ。
召喚された淀みは、神喰いの乱から二千年の濁りを経たものたちだ。
先代の黒竜は、闇の商人に狩られて淀みを放置してしまった。
今の武器では浄化しきれず、また淀みと化すだろう。」
と、アムは淡々と言う。
グレパドゥは、頭を抱えてため息をついた。
「何ということだ。
漆黒の狼の毛皮が、時を隔てた召喚まで可能にするとは。」
レティシアがそれを聞いて、グレパドゥの背中をさすっている。
魔王が苦々しい顔で膝を叩くと、
「知恵の回る怪物は、やっかいだな。
それに時の精霊の外郭も、よくもっているものだ。」
と、言った。
「しかし、毛皮の消費も大きい筈だ。
おそらく、ほとんど残っていないのではないだろうか。」
と、天王が言う。
確かに。
魔力の消費分毛皮を消費するなら、相当大きそう。
「おそらく、アムが来ることは想定外のはず。
黒竜二体で、ハーティフを叩ければ・・・!」
と、冥王が言いかけると、アムは首を横に振った。
「ダメだ。
俺がこの時代のものに長く関わると、循環の均衡を保とうと、混沌の神がリタを吸収してしまう。
だから、俺は淀みのみ取り込んで元の時代に帰る。」
と、アムは言った。
え、私はアムが長くいると、混沌の神に吸い込まれちゃうの?
「我々は何もせぬ方がよいのか?」
と、天王が尋ねる。
そ、そうよね。
武器が無効だと言うのなら。
「いや、そうじゃない。
淀みを集めるという意味では、その武器は有効だ。
なるべく一箇所に淀みを集めてくれ。」
と、アムが言った。
な、なんだか凄いな。
アムは私より力が色々使いこなせるみたい。
関心していると、アムと目が合った。
「リタ。
君の黒竜としての力はどれくらいだ?
俺と額を合わせてくれ。
それでわかる。」
そう言われてアムに近寄ると、額を合わせる。
これでわかるなんて凄いわ。
「・・・ふむ。
これは俺より強い力だ。
でも、使いこなせてはいない。
さっきの化身たちの戦いを、見ていただろう。
彼らは攻撃を受けると、その分強くなってしまう。
力押しは、逆効果だ。」
アムがそう言うと、冥王が顎に手を当てて、
「元からそのつもりだ。
黒竜という神の力さえあれば、総力戦などいらぬだろう。」
と、言った。
「リタは覚醒して日が浅く、神の領域までまだ力が到達していない。
三族の中でも、最も優れた代表者たちと、リタの組み合わせが最適だ。
・・・あれ?」
アムが何かに気づいて、鼻をふんふんと動かすと、クロスノスの方を見る。
「もしかして、本体の一部を持っているのか?
化身たちより、濃い匂いがする。」
と、言われて、クロスノスは頷く。
「はい。クタヴィジャ姫から抜いた、呪いの牙を持っています。
本体を倒せる秘密がないかと、さっきまで色々実験して分かったことは・・・。」
言葉に詰まるクロスノスに、魔王が片眉を上げて睨むと、
「早く言え、クロスノス。
なんだというのだ。」
と、言う。
クロスノスはその呪いの牙が入った、透明の筒のような容器を取り出すと、
「破壊不可能だということでした・・・。」
と、断言した。
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