時の精霊に選ばれし者〜人狼リタは使命があります!

たからかた

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還ってきたカミュン

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「もう、いいんだ。
戻ってくれ、リタ。」

そこには、カミュンが立っていた。

「あ、あ、カミュン!」

今度は・・・本物だ!
気持ちが鎮まってきて、狼の姿に戻る。
でも、すぐに体の力が抜けてコロンと倒れた。

まただ・・・。
何度やっても、しばらくは動けなくなる。

カミュンはすぐに近寄ってきて、いつものように抱き上げてくれた。

・・・血の匂いがする。
怪我したの?

耳を後ろに倒して、目の前の彼を見る。

「大丈夫なの?
拉致されたと聞いたけど、体は平気?」

矢継ぎ早の質問に、カミュンは笑って頷く。

「やれやれ、助かった、テイムダル。」

と、言って、カミュンの後ろから魔王とクロスノスが現れた。

「え・・・クロスノスまで。
一体どうして?」

と、聞くと、

「リタ、この裂け目の空間は基本的に、どんなに強い力も混沌の神の方に逃がせるようになっています。
ところが、あなたの力は次第に外にまで響くようになってきた。
魔王様の静止の声も、あなたに届かなくて。
私が急遽呼ばれて、カミュンを連れてきたのです。」

と、クロスノスが言った。
え・・・全然気づかなかった。

「最初は弱かったのに、勝ち始めたらお前は水を得た魚のようになった。
鎮めの玉で一度止めようとしたが、効かなくなっていた。
私の声も、聞こえてなかったな。」

と、言って魔王が額を拭いながら、私を睨む。

「す、すみません。」

私が申し訳なさそうに言うと、

「それがテイムダルが呼びかけた途端、こんなに大人しくなるとは。
ま、結果は満足している。」

と、魔王が苦笑いした。

そ、それは・・・何故か彼の声はよく聞こえるんだよね。

「リタ、合格だ。
幻とはいえ、過去の怪物たちも肩なしだ。」

魔王にそう言われて、私は思わず周りを見渡す。

ほとんど消えかけてはいるものの、数十体の怪物が、積み上がっていた。

「こ、こんなに!?」

私は驚きと同時に、怖くなってきた。
あの時力に酔ってしまって、戦うことが面白くて仕方なかった。

でも、こうしてみると、何がそんなに面白かったのかわからない。
自分の体が、少し震えているのがわかる。

カミュンはそれに気づいて、

「休ませたいので、二人だけにしてください。」

と、魔王に言った。

「そうだな、たっぷり休め。
リタ、腕輪は、はめずにおいてやる。
テイムダル、裂け目は移動しろ。
リタの居所が、ハーティフに知られると厄介だ。」

と魔王は言うと、クロスノスを伴って裂け目から出ていった。

「カミュン、大丈夫?」

私は心配でたまらない。
会えて嬉しいけど、魔王から話を聞く限りでは、天族は大変な状況のはずだもの。

カミュンは無言のまま、私と、私の服を抱えて裂け目から出ると、少し歩き、別の裂け目を見つけてそこに入った。

中を見る限り、どこの裂け目の空間も、同じ構造みたい。

カミュンは、私を抱えたまま座り込むと、私の毛皮に顔を埋めるように抱き締めてきた。

「クゥン・・・。」

思わず、こんな声が出てしまう。

「許してくれ、リタ。
何をしたかは、複製の記憶を見た。
本当にごめんな。」

カミュンが、消え入りそうな声で漏らした。

「カミュン・・・。
大丈夫、クロスノスたちが助けてくれたから。」

私は必死に伝える。
容姿はそっくりだったけど、ずっと違和感だらけの複製体だった。

「天王様も薄々何か感じていたそうなんだが、可愛い妹がこんなことまでしたとは思わなかったそうだ。」

カミュンの言葉に、私も頷いた。

「うん、魔王から大体聞いたよ。
私も驚いてるの。」

仲間や世界を危険に晒してまで、やるとは思わなかった。

「最後は俺の心を、ティルリッチにやるとハーティフは約束していたらしい。
でも、俺は『爪書簡』の魔法でリタとの間に『つがい』が成立していた。
これは、『媚薬』や『魅了』の魔法を全て無効化してしまう効果がある。」

「え・・・。」

そ、そんな効果あったなんて、知らなかった。
だから、ハーティフはティルリッチの願いが叶えられなかったんだ。

「それでティルリッチは、あなたを拉致したのね。」

「そうだ。
天王様の命で、二人だけで先に天界へと向かった時、耳元で石化の呪文を喰らった。
俺は彼女を抱えていたものだから、ひとたまりもなかった。」

カミュンはため息をついた。

「石化の・・・。」

と、私は呟いた。

つまり石になってたのね。
カミュン。

「・・・彼女のしたことは、許されない。
俺の拉致だけならともかく、天王様の信頼を裏切り、三界に危機を招いた。
リタにまで手を出して、俺の堪忍袋の尾を切った。
相応の報いを受けるべきだ。」

と、言うカミュンは上を向いて、はぁーと大きく息を吐いた。
それから顔を戻すと、目を閉じて一息ついてから、また目を開いた。

「流石の天王様も大激怒。
ティルを暫く監禁して、厳しく処分するそうだ。
彼女は、まさか本当に許されないとは思ってなかったらしく、取り乱してたよ。」

カミュンは無表情に言うけど、かなり怒ってるみたい。

「あなたは、大丈夫なの?
その・・・彼女がこんなことをしたのは、あなたを手に入れるためよね?」

私が聞くと、

「あぁ。
周りは俺がたぶらかしたせいだと騒いだけど、天王様が一喝したんだ。
だから、特にお咎めは無し。
俺は3年も天界を離れていたからな。
それに・・・アシェリエルが全て認めたんだ。」

と、答えた。

「アシェリエルが?
やっぱり彼も協力してたの?
でも、どうして・・・。」

「アシェリエルは、昔からティルを愛してたんだよ。
あいつなりに、けじめをつけようとしたんだろう。」

カミュンの話を聞いて、アシェリエルを思い浮かべる。
・・・真面目そうなアシェリエルだもの。
きっと真剣にティルリッチを愛してたんだ。
でも、ティルリッチはアシェリエルとほとんど目を合わせてなかった。
アシェリエルは、気配りしてたみたいだったのに。

「クゥン・・・。」

「ごめんな。
とにかく、収まるところに収まることになったよ。
リタも大変だったな。
そばにいられなくて、悪かった。」

カミュンは、私の顔の横を、指で撫でてくれた。
思わずふっさりした尻尾も揺れる。

「ううん。
あなたが無事なら、私は平気。
ちゃんと会えたし。」

「リタ・・・。」

「会いたかった。
カミュン。」

「俺も、会いたかったよ。」

嬉しくて尻尾がさらに揺れる。
好きな人と想いが通じることは、本当に奇跡だと思えるわ。

「あのね、時の精霊の力、大分使えるようになったのよ。
黒竜としての力も。」

私は、話題を変える。

「驚いたよ。
俺より強くなってたな、リタ。」

と、話すカミュンの顔に、誇らしそうな表情が浮かぶ。

「またまた。
でもね・・・どんどん強くなると思えるのは、気持ちが良かったけど、大きな力はやっぱり怖い。」

と、言うと、さっきまでの高揚感を思い出して、ため息をつく。

「・・・そう思えるのはいいことだ。
大抵の奴は高揚感に飲まれて、身の破滅を招く。」

と、カミュンは言って、私の耳の後ろを撫でてくれた。
気持ちよくて、目がトロンとしてくる。
周りはしんと静かで、彼の胸に耳をあててるから、心音がよく聞こえる。
ずっとこうしていたいな。
あれ?

「カミュン、ここどうしたの?
お腹のところ、服が破れてる。」

カミュンの服が、刃物が刺さったあとのように破れている。

「あ、ティルが光の化身を召喚してさ。
そいつらと戦ってた時に、腹に剣が刺さったんだよ。」

「ええ!?」

「大丈夫、ちゃんと光の御手で治療し・・・。」

私は最後まで言わせず、

「見せて!!」

と、叫んだ。

「おいおい、リタ、ちょっと待っ・・・。」

狼の口だけじゃ、上着が開けられない!
私は慌てて彼の膝から降りると、自分の服の中に飛び込みくしゃみをして、人の姿に戻る。

ざっと服を着てから慌てて戻り、カミュンの上着を開いて傷口を見た。

服が裂けていたところは、なんともなかったけれど、服の裾には血の染みがある。

ティルリッチは、カミュンを殺そうとしたんだ・・・。























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