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胸騒ぎ
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身支度を終えて、出立することになった。
腕輪はしたまま。
鎖だけが外された。
クタヴィジャ姫たちが、見送りにくる。
「昨日は巨人から助けていただきまして、ありがとうございました。」
その言葉に私は、
「いいえ。
私も怖がらせてすみませんでした。
それから、色々と教えていただいてありがとうございました。」
と、言ってお互いに頭を下げる。
「こんな時に、またあなたにお願いがあるのです。
どうか私たちに、その髪の毛を分けてください。
今後の戦いに備えて、使いたいのです。」
と、姫に言われて、私は喜んで必要なだけ切ろうとした。
「ごめんなさい、カミュン、ナイフを・・・あれ?」
見回すと彼がいない。
ティルリッチもいなかった。
「リタ、天王様の命令で、カミュンはティルリッチを天界に送るために、一足先に出立したそうです。
ナイフなら私のをどうぞ。」
と、クロスノスが貸してくれる。
私は髪をバッサリ切りながら、クタヴィジャ姫が必要なだけ渡した。
切りながらも、髪は瞬時に元の長さへと伸びる。
「カミュンとは、向こうで会えるわよ、リタ。」
レティシアが、笑顔で言ってくれる。
そう、そうよ。
向こうで必ず会える。
でも、なんだか・・・。
クロスノスも不安げに、
「何もなければいいのですが。
天王様、何故カミュンをティルリッチ様と二人だけで先に行かせたのです?」
と、天王に尋ねていた。
「あの子も、叶わぬ想いの傷がなかなか癒えない姿が、見ていて気の毒でな。
せめてここから天界への間だけでも、二人だけにしてやろうと思ったのだ。」
この天王の言葉にクロスノスは、顔を顰めた。
カミュンも王様に言われたら、断れないよね。
でも彼は、彼女と二人だけになるなんて嫌だったはずだわ。
早く私たちも上に行こう。
魔王が、面白そうに私たちを見ていたのだけど、私が顔を上げるのを見て、羽織っていたマントを翻した。
「では行こうか。
リタ、私の後ろについて来い。」
魔王に言われて、私は彼の後ろに駆け寄る。
すると、ホシイロワシがまた飛んできた。
私は、今度は魔王と一緒にホシイロワシに乗り込む。
そこへクタヴィジャ姫が歩いてきて、私の手を握り、
「リタ、共にハーティフに立ち向かい、未来を勝ち取りましょう。
これをあなたに。」
と、言うと、美しい貝の形をした笛を渡してくれた。
「わあ、綺麗。
これは?」
と、私が尋ねると、
「これは純度の高いポルティシャイトでできた、『人魚の笛』です。
人魚の中でも、歴代の歌姫たちの声を封印しています。
ハーティフは強力な邪気を纏う怪物。
きっとあなたの役に立つ。」
と、クタヴィジャ姫が説明した。
私はその笛を握りしめると、深々と姫にお辞儀をした。
「ありがとうございます。」
その言葉を合図に、ホシイロワシが飛び上がる。
エメドラド湖を飛び越え、精霊の神殿へと飛んでいく。
神殿ではトムジェルが待っていて、祭壇の後ろにある、次元の扉を開いてくれていた。
「妖精界を救っていただいて、ありがとうございました!
さあ、どうぞ!」
私たちは、トムジェルにお礼を言って、次元の階段を上ろうとする。
私はふと、気になって、
「トムジェル、カミュンとティルリッチも、先にここを通ったのですか?」
と、尋ねた。
トムジェルは、
「いいえ?
こちらへは寄ってらっしゃいません。
ま、次元の階段の入り口はここだけではありませんから。」
と、答える。
・・・そうな・・・の。
なんだろう。
この胸騒ぎ。
「リタ。
カミュン・テイムダルのことは、今は構うな。
さあ、早く上がって体を慣らせ。」
と、天王に言われてしまった。
「はい。」
私は次元の階段を上がる。
最初に上がった時と同じ、星屑の川のような道の上を歩いていた。
今度はカミュンと一緒に歩けると、思ったのにな・・・。
私はそう思いながら、歩いて行く。
「リタ。」
ふいに、私の前を歩く魔王が声をかけてきた。
「は、はい。」
と、私が答えると、
「お前は何か、憂いがあるのか?
心ここにあらずだな。」
と、言われた。
「すみません。
あの・・・。」
カミュンが気になるとか、言っていいものかしら・・・。
「言っておくが、精霊の力を扱う修行を受けるなら、その憂いは除いておけ。」
と、言う。
「す、すみません。」
私は謝る。
そうだよね。
もっと身を入れないと。
「こら、リタ!
魔王様を煩わせるなよ!」
後ろからガルンティスも叱ってくる。
「ごめんなさい。」
私は、振り向いてガルンティスにも謝る。
その時、天王の後ろを歩く、アシェリエルの表情がやはり暗いことに気づいた。
天王は特に変わりはない。
私がじっと見るので、レティシアとクロスノスも二人を見ている。
アシェリエルは、私の視線に気づくと、ふいと目を逸らした。
・・・?
あまり、じろじろ見るのは良くないかな。
私はとにかく進むことだけ、考えた。
どれほど歩いたのか。
前を歩く魔王が扉を開いて、私を見る。
「さぁ、ここが次の次元。
天界、魔界、冥界のある世界の中心部。
『結びの間』だ。」
私は緊張しながら扉を抜ける。
「わぁ・・・。
これが。」
私は周りを見回して、興味津々になった。
結びの間は少し寒くて、足元は深くて青い色の宝石が敷き詰められている。
その周りを、三つの大きな雲のような丸い塊が、ゆっくり回っていた。
「リタ!!」
そこにカミュンがいた。
カミュン、待っていてくれたの!?
嬉しくて駆け寄りたいけど、頭がふらふらしてきて、ガクンと倒れそうになる。
「リタ、大丈夫か?」
カミュンが、支えてくれた。
よかった!
あの嫌な予感は勘違・・・い?
なんだろう。
彼の匂いが薄い?
「リタ、よかったね。
さ、座って気持ちを楽にしてね。」
と、言ってレティシアが背中をさすってくれるので、気が逸れる。
私はそのまま下に座り込んだ。
「カミュン、ティルリッチは?」
天王が、カミュンに尋ねる。
「はい。
お部屋で、お休みでいらっしゃいます。」
カミュンが私から離れて跪くと、天王に応えている。
「ならば天界にて、私の命令を待て。
元々お前は、リタの警護につけていない。」
天王に言われて、カミュンが一瞬表情を曇らせた。
・・・?
怖い顔してる。
こんな顔をする人だっけ。
でも、すぐに態度を改めて、
「わかりました。」
と、言って天界へと戻っていった。
あ・・・行っちゃう。
やっと会えたのに。
私は、チラリとクロスノスの方を見た。
!?
クロスノスが、カミュンの背中を睨んでる。
どうしたの?
やっぱり、あのカミュンはおかしいの?
そんなことを思いながら、頭が重くて上がらなくなる。
「ふむ、やはり馴染むのに時間がいるな。
魔王、少し時間をくれ。
グレパドゥ・マノンに話を聞こう。」
私の様子を見た冥王が、軽く片手を振ると、一人の髭が長く、頭髪が剃り上げられた眼光の鋭い人物が現れた。
「お爺様!」
と、レティシアが驚いたように声を上げた。
え、お爺様?
つまり、この人がノアム元理事長の双子の弟、ウロンに乗っ取られた、冥界の賢者?
怖そうな人。
彼は私をジロリと見ると、近寄ってきた。
少し怯えた私の前に、グレパドゥは跪く。
「よくぞ参られた、漆黒の狼、リタ。
今回の惨事を招く要因となったものとして、まずは謝罪したい。
そして、当日に起きたことを知って欲しい。」
と、彼は怖そうな外見と違い、穏やかで静かな声で話した。
「当日のこととはつまり・・・。」
と、私が聞くと、
「私がウロンに乗っ取られ、怪物の魂を作り出してしまったその時のことだ。
これを知ることは、ハーティフを倒す助けになるはずだ。」
と、彼は言った。
腕輪はしたまま。
鎖だけが外された。
クタヴィジャ姫たちが、見送りにくる。
「昨日は巨人から助けていただきまして、ありがとうございました。」
その言葉に私は、
「いいえ。
私も怖がらせてすみませんでした。
それから、色々と教えていただいてありがとうございました。」
と、言ってお互いに頭を下げる。
「こんな時に、またあなたにお願いがあるのです。
どうか私たちに、その髪の毛を分けてください。
今後の戦いに備えて、使いたいのです。」
と、姫に言われて、私は喜んで必要なだけ切ろうとした。
「ごめんなさい、カミュン、ナイフを・・・あれ?」
見回すと彼がいない。
ティルリッチもいなかった。
「リタ、天王様の命令で、カミュンはティルリッチを天界に送るために、一足先に出立したそうです。
ナイフなら私のをどうぞ。」
と、クロスノスが貸してくれる。
私は髪をバッサリ切りながら、クタヴィジャ姫が必要なだけ渡した。
切りながらも、髪は瞬時に元の長さへと伸びる。
「カミュンとは、向こうで会えるわよ、リタ。」
レティシアが、笑顔で言ってくれる。
そう、そうよ。
向こうで必ず会える。
でも、なんだか・・・。
クロスノスも不安げに、
「何もなければいいのですが。
天王様、何故カミュンをティルリッチ様と二人だけで先に行かせたのです?」
と、天王に尋ねていた。
「あの子も、叶わぬ想いの傷がなかなか癒えない姿が、見ていて気の毒でな。
せめてここから天界への間だけでも、二人だけにしてやろうと思ったのだ。」
この天王の言葉にクロスノスは、顔を顰めた。
カミュンも王様に言われたら、断れないよね。
でも彼は、彼女と二人だけになるなんて嫌だったはずだわ。
早く私たちも上に行こう。
魔王が、面白そうに私たちを見ていたのだけど、私が顔を上げるのを見て、羽織っていたマントを翻した。
「では行こうか。
リタ、私の後ろについて来い。」
魔王に言われて、私は彼の後ろに駆け寄る。
すると、ホシイロワシがまた飛んできた。
私は、今度は魔王と一緒にホシイロワシに乗り込む。
そこへクタヴィジャ姫が歩いてきて、私の手を握り、
「リタ、共にハーティフに立ち向かい、未来を勝ち取りましょう。
これをあなたに。」
と、言うと、美しい貝の形をした笛を渡してくれた。
「わあ、綺麗。
これは?」
と、私が尋ねると、
「これは純度の高いポルティシャイトでできた、『人魚の笛』です。
人魚の中でも、歴代の歌姫たちの声を封印しています。
ハーティフは強力な邪気を纏う怪物。
きっとあなたの役に立つ。」
と、クタヴィジャ姫が説明した。
私はその笛を握りしめると、深々と姫にお辞儀をした。
「ありがとうございます。」
その言葉を合図に、ホシイロワシが飛び上がる。
エメドラド湖を飛び越え、精霊の神殿へと飛んでいく。
神殿ではトムジェルが待っていて、祭壇の後ろにある、次元の扉を開いてくれていた。
「妖精界を救っていただいて、ありがとうございました!
さあ、どうぞ!」
私たちは、トムジェルにお礼を言って、次元の階段を上ろうとする。
私はふと、気になって、
「トムジェル、カミュンとティルリッチも、先にここを通ったのですか?」
と、尋ねた。
トムジェルは、
「いいえ?
こちらへは寄ってらっしゃいません。
ま、次元の階段の入り口はここだけではありませんから。」
と、答える。
・・・そうな・・・の。
なんだろう。
この胸騒ぎ。
「リタ。
カミュン・テイムダルのことは、今は構うな。
さあ、早く上がって体を慣らせ。」
と、天王に言われてしまった。
「はい。」
私は次元の階段を上がる。
最初に上がった時と同じ、星屑の川のような道の上を歩いていた。
今度はカミュンと一緒に歩けると、思ったのにな・・・。
私はそう思いながら、歩いて行く。
「リタ。」
ふいに、私の前を歩く魔王が声をかけてきた。
「は、はい。」
と、私が答えると、
「お前は何か、憂いがあるのか?
心ここにあらずだな。」
と、言われた。
「すみません。
あの・・・。」
カミュンが気になるとか、言っていいものかしら・・・。
「言っておくが、精霊の力を扱う修行を受けるなら、その憂いは除いておけ。」
と、言う。
「す、すみません。」
私は謝る。
そうだよね。
もっと身を入れないと。
「こら、リタ!
魔王様を煩わせるなよ!」
後ろからガルンティスも叱ってくる。
「ごめんなさい。」
私は、振り向いてガルンティスにも謝る。
その時、天王の後ろを歩く、アシェリエルの表情がやはり暗いことに気づいた。
天王は特に変わりはない。
私がじっと見るので、レティシアとクロスノスも二人を見ている。
アシェリエルは、私の視線に気づくと、ふいと目を逸らした。
・・・?
あまり、じろじろ見るのは良くないかな。
私はとにかく進むことだけ、考えた。
どれほど歩いたのか。
前を歩く魔王が扉を開いて、私を見る。
「さぁ、ここが次の次元。
天界、魔界、冥界のある世界の中心部。
『結びの間』だ。」
私は緊張しながら扉を抜ける。
「わぁ・・・。
これが。」
私は周りを見回して、興味津々になった。
結びの間は少し寒くて、足元は深くて青い色の宝石が敷き詰められている。
その周りを、三つの大きな雲のような丸い塊が、ゆっくり回っていた。
「リタ!!」
そこにカミュンがいた。
カミュン、待っていてくれたの!?
嬉しくて駆け寄りたいけど、頭がふらふらしてきて、ガクンと倒れそうになる。
「リタ、大丈夫か?」
カミュンが、支えてくれた。
よかった!
あの嫌な予感は勘違・・・い?
なんだろう。
彼の匂いが薄い?
「リタ、よかったね。
さ、座って気持ちを楽にしてね。」
と、言ってレティシアが背中をさすってくれるので、気が逸れる。
私はそのまま下に座り込んだ。
「カミュン、ティルリッチは?」
天王が、カミュンに尋ねる。
「はい。
お部屋で、お休みでいらっしゃいます。」
カミュンが私から離れて跪くと、天王に応えている。
「ならば天界にて、私の命令を待て。
元々お前は、リタの警護につけていない。」
天王に言われて、カミュンが一瞬表情を曇らせた。
・・・?
怖い顔してる。
こんな顔をする人だっけ。
でも、すぐに態度を改めて、
「わかりました。」
と、言って天界へと戻っていった。
あ・・・行っちゃう。
やっと会えたのに。
私は、チラリとクロスノスの方を見た。
!?
クロスノスが、カミュンの背中を睨んでる。
どうしたの?
やっぱり、あのカミュンはおかしいの?
そんなことを思いながら、頭が重くて上がらなくなる。
「ふむ、やはり馴染むのに時間がいるな。
魔王、少し時間をくれ。
グレパドゥ・マノンに話を聞こう。」
私の様子を見た冥王が、軽く片手を振ると、一人の髭が長く、頭髪が剃り上げられた眼光の鋭い人物が現れた。
「お爺様!」
と、レティシアが驚いたように声を上げた。
え、お爺様?
つまり、この人がノアム元理事長の双子の弟、ウロンに乗っ取られた、冥界の賢者?
怖そうな人。
彼は私をジロリと見ると、近寄ってきた。
少し怯えた私の前に、グレパドゥは跪く。
「よくぞ参られた、漆黒の狼、リタ。
今回の惨事を招く要因となったものとして、まずは謝罪したい。
そして、当日に起きたことを知って欲しい。」
と、彼は怖そうな外見と違い、穏やかで静かな声で話した。
「当日のこととはつまり・・・。」
と、私が聞くと、
「私がウロンに乗っ取られ、怪物の魂を作り出してしまったその時のことだ。
これを知ることは、ハーティフを倒す助けになるはずだ。」
と、彼は言った。
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