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寄り添う心
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「つまり、私は誰も傷つけてないのね?」
私はみんなを見回して、確認した。
「そう。
安心してくれ。」
カミュンが隣で私の手を握って、安心させるように言った。
「ハーティフの化身めが、リタの力を試したのだ。
そして、次は必ず誘拐するとわかっていたのでな。
わざと一人になるよう、ここに繋いだのだ。」
と、冥王が言う。
「あいつはリタが欲しいのだ。
原初の精霊の力を超える黒竜の力は、唯一無二だからな。」
と、魔王が説明する。
「正直、我らも恐れている。
お前の力が、我らに向かわぬ保証がないからな。」
最後に天王が話す。
「リタは、そんなことしません。
どうか、信じてください。」
カミュンが、天王に言うと、
「お前には、ティルリッチを天界に送るよう厳命したはずだ。
覚醒した黒竜との接触で『オロイヤ・メイ・ウル・オダーの契約』が解除されていたとはいえ、勝手は許さぬぞ。」
と、睨みつけられている。
「彼はティルリッチ様を天界に送る途中で、クオ・リンゴブに襲われた私たちを助けてくれたのです。
方向が一緒なので同行してもらいました。」
と、レティシアが言った。
「ほう、そうなのか。
ティルリッチ。」
天王は、チラリとティルリッチを見る。
「ごめんなさい、お兄様。
私が、ここへついて行きたいと言ったの。」
「・・・そうか。
それなら仕方ない。
『結びの間』までは方向は同じだ。
明日には出立する。
天界に戻り次第、ハーティフとの戦いに備えるぞ。
カミュン、お前も天族として参戦せよ。」
天王がカミュンに命令しているわ。
「クロスノス、お前も魔界へと来い。
今、純血、混血問わず召集をかけているのだ。
お前の力も貴重な戦力だ。」
クロスノスも、魔王に呼ばれているのね。
「レティシア、どうやらハーティフは、『淀み』を作り出して軍団化しようとしているそうだ。
お前の祖父が対抗できる新たな武器を作ったそうだから、冥界へ一度戻れ。」
レティシアも冥王の指示が出てる。
みんなそれぞれの世界へ帰るのね。
私は、どうなるんだろう。
「では、リタは例の場所で?」
アシェリエルが天王に確認している。
例の場所、とはなんだろ。
「そうだ。
リタには『結びの間』の『裂け目』に、隠れてもらう。
あそこなら、黒竜へと変身する練習になるし、ハーティフに見つかりにくい。
元々はそこで覚醒してもらう予定だったからな。」
と、天王は言ったの。
聞き慣れない言葉だわ。
何だろう。
「今夜は、ハーティフの化身を無事捕らえた。
同じ化身が来れば、同じくすぐ捕らえる魔法陣も全て城の中に用意している。
明日に備えて、皆休むのだ。」
と、魔王が言った。
・・・誰もこの腕輪外せとは言わないな。
どことなく、王たちに警戒されている気がするわ。
「リタは?」
レティシアが私を見て質問してくれた。
「無論腕輪はつけたままにしろ。
部屋はここがよかろう。」
と、冥王が言った。
部屋、て、ここは牢屋だよね。
でも、仕方ない。
私は、一度暴走したのだから。
クロスノスやレティシアは、申し訳なさそうに私を見た。
私は首を横に振って、大人しく寝台に腰掛ける。
皆がぞろぞろと牢屋を出て行く中、カミュンが一人残っていた。
「カミュン、部屋に戻りましょう。」
ティルリッチがカミュンを呼んだ。
「俺は残ります。」
カミュンは、そのまま私の隣に腰掛けた。
私が驚いて彼を見ていると、彼もこちらを見て、優しく笑う。
「・・・一人になんて、できませんから。」
カミュンの言葉に、私は複雑な気持ちになった。
どうして、ここまでしてくれるんだろ。
「な、何、言ってるの?
私が気になって、仕方なくなるはずよ?」
と、ティルリッチは諦めない。
「どういうことだ?」
と、天王がティルリッチを振り返る。
「お兄様、言ってたものね。
カミュンとの婚姻を命令してやる、て。」
ティルリッチの言葉に、クロスノスとカミュンが、同時に天王を見つめている。
婚姻の命令?
そんなことになったら、カミュンは逆らえないんじゃ・・・!
「確かテイムダルの方から、お前を娶りたいと申し込まれるとか、言っていたな。
それなら周りが反対しても、命令で黙らせるとは言ったが。」
天王は片眉を上げて、ティルリッチを見て、カミュンを見る。
「お兄様!
もう少し待ってて!
きっと、もうすぐ・・・。」
見るからに、ティルリッチは焦ってる。
どうしたの?
カミュンも、何事かと首を傾げているわ。
やがて待ちくたびれた天王が、
「・・・少なくとも、テイムダルにその気はなさそうだ。
それよりも、お前には聞きたいことがあるのだ。
部屋に来なさい。」
と、言った。
「嫌!お兄様、私は・・・!」
ティルリッチは、反抗しているようだけど、
「天族の管理区域の『裂け目』について、妙な報告が上がるのだ。」
と、天王に言われて急に大人しくなった。
アシェリエルも、ティルリッチを心配そうな顔で見ているわ。
「詳しくは部屋で話す。
来るんだ。
お前の体調も診てやれるしな。」
天王は戸惑うティルリッチの背を押して、部屋に戻っていった。
みんなの足音が遠ざかって、静寂が訪れる。
しんとした牢屋の中で、カミュンと二人だけになった。
何を話せばいいんだろ・・・。
ずっとゆっくり話したいと思っていたのに、こうなると、何も浮かばない。
・・・そうだ。
「今日はありがとう。」
と、言うと、
「いや、お礼を言うのは俺だ。
助けてくれてありがとう。」
と、言った。
・・・会話が終わってしまった。
何かあるでしょ、ほら!
所在なく腕を動かすと、腕輪の鎖がカチャリと鳴った。
「外してやりたい、こんなもの。」
カミュンがそう言うと、腕輪に触れてきた。
「仕方ないよ。
私は恐ろしい黒竜。
繋いでおかないと、みんなを傷つけてしまうから。」
「いや、違う。」
カミュンはすぐに否定した。
「妖精たちが攻撃しなかったら、リタは何もしてないはずだ。
巨人だって、リタは殺さずに気絶させただけ。
俺とティルもちゃんと運んでくれた。
理性があったと思ってる。」
「覚えてないの。
目が覚めたらここだったもの。」
と、言ったけど、不思議とカミュンの声がしていたのは、覚えてる。
何を言っているかは、わからなかったけど。
「・・・そうか。」
カミュンは、静かに言った。
「あなたは、私が怖くないの?」
私は腕輪を見ながら、彼に聞いた。
みんなの話を聞く限りでは、とても怖かったはず。
「怖くない。
リタはリタだ。」
彼は断言する。
心細さが軽くなっていった。
「誰も失わなくてよかった。
幸運だったよね。」
なるべく明るい声で言う。
本当に、それは幸運。
そんな私の顔を見ながら、カミュンが、
「辛いだろ・・・リタ。」
と、言った。
私には、カミュンの方が辛そうに見える。
そんな顔しないでほしい。
「済んだことだもの。」
私が無理に笑おうとすると、カミュンが私の手を握ってきた。
「カ、カミュン?」
大きくて温かい手・・・。
私の顔が、赤くなっていくのがわかった。
「こんなはずではなかった。
リタを精霊の神殿に連れて行ったのは、力の正体を知って、その後を生きやすくするため。
それなのに、結果はお前が望まない方へ進み、こんな鎖に繋がれる羽目になった。」
カミュンは、歯痒くて堪らないと言わんばかりに、ため息をつく。
「だ、誰も予想できなかったことよ。
むしろ、世界のためにはよかったはずよ。
時の精霊の外郭が壊れたら、みんな死んでしまう。」
「だけど・・・。」
「それに、ハーティフを倒せる力が私にある。
あまりに急すぎてついていけないけど、世界にとっては・・・。」
「リタが望んだことじゃないだろ!!」
カミュンが叫んだ。
「リタはただ、ノアム元理事長や、ゴルボスのような闇の商人に怯えずに暮らしたかっただけだろ?
それなのに、リタは・・・。」
カミュンが握る手の力を強めてきた。
い、痛い・・・。
「カミュン。」
「ん?」
「痛い・・・。
はなして。」
「あ、ご、ごめん。」
カミュンが慌てて手を離し、温もりが離れていく。
お互い相手の顔が見れない上に、顔が熱い。
こんなことされたら、誤解しそうになる。
カミュンが好きなのは、私じゃないのに。
早くなる鼓動を抑えながら、私は、ふと疑問が浮かぶ。
「・・・ねぇ、カミュン。
どうしてティルリッチを連れて、あんなに離れた部屋に行ったの?」
二人きりで、こそこそと隠れるように。
とても大事な話の真っ最中だったのに。
私はみんなを見回して、確認した。
「そう。
安心してくれ。」
カミュンが隣で私の手を握って、安心させるように言った。
「ハーティフの化身めが、リタの力を試したのだ。
そして、次は必ず誘拐するとわかっていたのでな。
わざと一人になるよう、ここに繋いだのだ。」
と、冥王が言う。
「あいつはリタが欲しいのだ。
原初の精霊の力を超える黒竜の力は、唯一無二だからな。」
と、魔王が説明する。
「正直、我らも恐れている。
お前の力が、我らに向かわぬ保証がないからな。」
最後に天王が話す。
「リタは、そんなことしません。
どうか、信じてください。」
カミュンが、天王に言うと、
「お前には、ティルリッチを天界に送るよう厳命したはずだ。
覚醒した黒竜との接触で『オロイヤ・メイ・ウル・オダーの契約』が解除されていたとはいえ、勝手は許さぬぞ。」
と、睨みつけられている。
「彼はティルリッチ様を天界に送る途中で、クオ・リンゴブに襲われた私たちを助けてくれたのです。
方向が一緒なので同行してもらいました。」
と、レティシアが言った。
「ほう、そうなのか。
ティルリッチ。」
天王は、チラリとティルリッチを見る。
「ごめんなさい、お兄様。
私が、ここへついて行きたいと言ったの。」
「・・・そうか。
それなら仕方ない。
『結びの間』までは方向は同じだ。
明日には出立する。
天界に戻り次第、ハーティフとの戦いに備えるぞ。
カミュン、お前も天族として参戦せよ。」
天王がカミュンに命令しているわ。
「クロスノス、お前も魔界へと来い。
今、純血、混血問わず召集をかけているのだ。
お前の力も貴重な戦力だ。」
クロスノスも、魔王に呼ばれているのね。
「レティシア、どうやらハーティフは、『淀み』を作り出して軍団化しようとしているそうだ。
お前の祖父が対抗できる新たな武器を作ったそうだから、冥界へ一度戻れ。」
レティシアも冥王の指示が出てる。
みんなそれぞれの世界へ帰るのね。
私は、どうなるんだろう。
「では、リタは例の場所で?」
アシェリエルが天王に確認している。
例の場所、とはなんだろ。
「そうだ。
リタには『結びの間』の『裂け目』に、隠れてもらう。
あそこなら、黒竜へと変身する練習になるし、ハーティフに見つかりにくい。
元々はそこで覚醒してもらう予定だったからな。」
と、天王は言ったの。
聞き慣れない言葉だわ。
何だろう。
「今夜は、ハーティフの化身を無事捕らえた。
同じ化身が来れば、同じくすぐ捕らえる魔法陣も全て城の中に用意している。
明日に備えて、皆休むのだ。」
と、魔王が言った。
・・・誰もこの腕輪外せとは言わないな。
どことなく、王たちに警戒されている気がするわ。
「リタは?」
レティシアが私を見て質問してくれた。
「無論腕輪はつけたままにしろ。
部屋はここがよかろう。」
と、冥王が言った。
部屋、て、ここは牢屋だよね。
でも、仕方ない。
私は、一度暴走したのだから。
クロスノスやレティシアは、申し訳なさそうに私を見た。
私は首を横に振って、大人しく寝台に腰掛ける。
皆がぞろぞろと牢屋を出て行く中、カミュンが一人残っていた。
「カミュン、部屋に戻りましょう。」
ティルリッチがカミュンを呼んだ。
「俺は残ります。」
カミュンは、そのまま私の隣に腰掛けた。
私が驚いて彼を見ていると、彼もこちらを見て、優しく笑う。
「・・・一人になんて、できませんから。」
カミュンの言葉に、私は複雑な気持ちになった。
どうして、ここまでしてくれるんだろ。
「な、何、言ってるの?
私が気になって、仕方なくなるはずよ?」
と、ティルリッチは諦めない。
「どういうことだ?」
と、天王がティルリッチを振り返る。
「お兄様、言ってたものね。
カミュンとの婚姻を命令してやる、て。」
ティルリッチの言葉に、クロスノスとカミュンが、同時に天王を見つめている。
婚姻の命令?
そんなことになったら、カミュンは逆らえないんじゃ・・・!
「確かテイムダルの方から、お前を娶りたいと申し込まれるとか、言っていたな。
それなら周りが反対しても、命令で黙らせるとは言ったが。」
天王は片眉を上げて、ティルリッチを見て、カミュンを見る。
「お兄様!
もう少し待ってて!
きっと、もうすぐ・・・。」
見るからに、ティルリッチは焦ってる。
どうしたの?
カミュンも、何事かと首を傾げているわ。
やがて待ちくたびれた天王が、
「・・・少なくとも、テイムダルにその気はなさそうだ。
それよりも、お前には聞きたいことがあるのだ。
部屋に来なさい。」
と、言った。
「嫌!お兄様、私は・・・!」
ティルリッチは、反抗しているようだけど、
「天族の管理区域の『裂け目』について、妙な報告が上がるのだ。」
と、天王に言われて急に大人しくなった。
アシェリエルも、ティルリッチを心配そうな顔で見ているわ。
「詳しくは部屋で話す。
来るんだ。
お前の体調も診てやれるしな。」
天王は戸惑うティルリッチの背を押して、部屋に戻っていった。
みんなの足音が遠ざかって、静寂が訪れる。
しんとした牢屋の中で、カミュンと二人だけになった。
何を話せばいいんだろ・・・。
ずっとゆっくり話したいと思っていたのに、こうなると、何も浮かばない。
・・・そうだ。
「今日はありがとう。」
と、言うと、
「いや、お礼を言うのは俺だ。
助けてくれてありがとう。」
と、言った。
・・・会話が終わってしまった。
何かあるでしょ、ほら!
所在なく腕を動かすと、腕輪の鎖がカチャリと鳴った。
「外してやりたい、こんなもの。」
カミュンがそう言うと、腕輪に触れてきた。
「仕方ないよ。
私は恐ろしい黒竜。
繋いでおかないと、みんなを傷つけてしまうから。」
「いや、違う。」
カミュンはすぐに否定した。
「妖精たちが攻撃しなかったら、リタは何もしてないはずだ。
巨人だって、リタは殺さずに気絶させただけ。
俺とティルもちゃんと運んでくれた。
理性があったと思ってる。」
「覚えてないの。
目が覚めたらここだったもの。」
と、言ったけど、不思議とカミュンの声がしていたのは、覚えてる。
何を言っているかは、わからなかったけど。
「・・・そうか。」
カミュンは、静かに言った。
「あなたは、私が怖くないの?」
私は腕輪を見ながら、彼に聞いた。
みんなの話を聞く限りでは、とても怖かったはず。
「怖くない。
リタはリタだ。」
彼は断言する。
心細さが軽くなっていった。
「誰も失わなくてよかった。
幸運だったよね。」
なるべく明るい声で言う。
本当に、それは幸運。
そんな私の顔を見ながら、カミュンが、
「辛いだろ・・・リタ。」
と、言った。
私には、カミュンの方が辛そうに見える。
そんな顔しないでほしい。
「済んだことだもの。」
私が無理に笑おうとすると、カミュンが私の手を握ってきた。
「カ、カミュン?」
大きくて温かい手・・・。
私の顔が、赤くなっていくのがわかった。
「こんなはずではなかった。
リタを精霊の神殿に連れて行ったのは、力の正体を知って、その後を生きやすくするため。
それなのに、結果はお前が望まない方へ進み、こんな鎖に繋がれる羽目になった。」
カミュンは、歯痒くて堪らないと言わんばかりに、ため息をつく。
「だ、誰も予想できなかったことよ。
むしろ、世界のためにはよかったはずよ。
時の精霊の外郭が壊れたら、みんな死んでしまう。」
「だけど・・・。」
「それに、ハーティフを倒せる力が私にある。
あまりに急すぎてついていけないけど、世界にとっては・・・。」
「リタが望んだことじゃないだろ!!」
カミュンが叫んだ。
「リタはただ、ノアム元理事長や、ゴルボスのような闇の商人に怯えずに暮らしたかっただけだろ?
それなのに、リタは・・・。」
カミュンが握る手の力を強めてきた。
い、痛い・・・。
「カミュン。」
「ん?」
「痛い・・・。
はなして。」
「あ、ご、ごめん。」
カミュンが慌てて手を離し、温もりが離れていく。
お互い相手の顔が見れない上に、顔が熱い。
こんなことされたら、誤解しそうになる。
カミュンが好きなのは、私じゃないのに。
早くなる鼓動を抑えながら、私は、ふと疑問が浮かぶ。
「・・・ねぇ、カミュン。
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