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覚醒
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「三千年前、『神喰いの乱』で、人間界にも魔法の知識がもたらされました。」
目の前で、呪符を手にした人々と、魔導士が争っている場面が繰り広げられてる。
これは・・・自分たち同士で争いを?
当時から魔法が戦争に使われたの?
「まだ当時の彼らの魔法技術は未熟な者も多く、中途半端に使われた精霊の力は『淀み』を生み、それが脅威でした。」
クタヴィジャ姫の説明を聞きながら、私は、初めて見る『淀み』に目が釘付けになった。
透明で、スライムを大きくしたようなもの。
生き物を見つけると、襲いかかって飲み込んでいる。
透明なだけに、どこに潜んでいるのかが分かりにくいわ。
襲いかかるその瞬間だけ、淀みが激しく波打つので、その時にそこにいたとわかるくらい。
「アムはそれを止めるために?」
「はい。
長い年数が経ってしまった『淀み』に、精霊の力を使った攻撃は効きません。
アムは全ての淀みを自らの中に取り込み、私たちを助けてくれたのです。」
「凄い。」
「それ以来、各世界に精霊の神殿を設けて、魔法を厳しく管理するようになりました。
一度人間界の魔法を取り上げて、大巫女が統率していったのです。
アムと淀みの戦いのあと、次元を超えた世界中の疫病や天変地異が治りました。」
と、クタヴィジャ姫は説明した。
つまり、それが循環を滞らせらたものを取り除く、ということかな。
「つまり『淀み』は、精霊魔法が原因ということですか?」
と、私が聞くと、
「いえ、『淀み』を生むのは土地の荒廃や、戦乱、大気の汚染や、強すぎる負の感情など、魔法ばかりが原因ではありません。
いずれも『浄化されずに放置』されたものが苗床になります。
『淀み』は、エネルギーの循環から外れて、濁るばかりの力なのです。」
とクタヴィジャ姫は言う。
「ひどい怪我を負った傷口が、治らずに悪化し、やがて毒を持って留まるのと同じだな。」
ガルンティスが言うと、アシェリエルも頷き、
「今人間界は領土争いによる戦乱と、過度な魔法実験による大気の汚染や土地の荒廃がある。
妖精界は、姫が牙を受けたことで治療のために、土地を痩せさせる妖精花の過剰栽培で、負担をかけている。」
と、言った。
「このままでは『淀み』が生まれてくる、と?」
クロスノスが真剣な顔で、クタヴィジャ姫を見る。
「はい。
おそらく、既にどこかに生まれているでしょう。
まだ若い『淀み』なら、太陽の光に当てれば焼いて浄化することができます。
しかし、千年以上逃げおおせた『淀み』は強力になり、黒竜でなければ倒せなくなります。」
クタヴィジャ姫の言葉に、レティシアが
「黒竜が千年毎に生まれる理由は、そこにあるのでしょうか。」
と、尋ねる。
「そうでしょうね。
ですが黒竜もまた恐ろしく、混沌の神が必要と判断した時は、千年経たぬうちに黒竜を出現させたり、雌雄の黒竜を同時に降臨させて、この世を滅ぼし尽くすこともあると言われています。
全ては神の元に、滞った力を押し流すため。」
クタヴィジャ姫は、ため息をつく。
み、みんなの視線が痛い。
「私は、そんなことしません!」
私は精一杯の声を張り上げた。
「えぇ、あなたの自由意志があるうちは、そのようなことにはならないし、そんな状態になる時は、この世は末期の状態だと思います。
あのアムの時代も、そうはならなかったわけですから。」
クタヴィジャ姫の悲しそうな顔を見て、私は伏し目がちに聞いてみることにした。
「アムはやりとげたんですよね。
そのあと彼は?」
「戦いは終わり、アムは人間界へと帰っていきました。
そこで、闇の商人の手に落ちたのです。」
「ええ!?」
私は立ち上がった。
どうして!?
そんなに強いのに。
「アムを止めればよかったと、今でも後悔しています。
人間界に残っていた淀みが、恋人のいる村を襲ったと聞いて慌てて戻ったのです・・・。」
「まさか、それが罠?」
私の問いに、クタヴィジャ姫が俯いてしまう。
「はい。
黒竜の弱点は変身を解いた後に、しばらく動けなくなることです。
闇の商人はそれを知っていたので、恐らくそこをついたのでしょう。」
それを聞いたガルンティスは、鼻息荒くため息をついた。
「しかし、その淀みはどこからきたんだ。
その時、人間界は魔法を取り上げられていたはずだ・・・。」
アシェリエルも頷く。
「元々、次元の扉はあちこちにある。
混血者が仲間にいて、異世界へ行けば魔法を使えたのだろう。
人間にとって、漆黒の狼は毛皮だけの方が金になるからな。」
レティシアは、私を見る。
「私たちは同じ轍を踏まないわ。
私たちは、リタを大切にしないといけないの。
彼女は便利な道具じゃないんだから!」
彼女にそう言われて、私は嬉しくなった。
にっこりと微笑み、力強く頷く。
「ええ、周りの皆さんがそう思ってくれるのであれば、リタはきっと・・・。」
クタヴィジャ姫がそう言った時だった。
「姫さまー!!
巨人がおかしいのです!!」
と、妖精の一人が駆け込んできた。
「なに?」
クタヴィジャ姫は懐から、小さな水晶を取り出す。
水晶は赤黒い色をしていた。
怖い色・・・なんだろう。
「ハーティフの化身め・・・!!」
クタヴィジャ姫は水晶を睨みつけると、再び腕を一振りした。
目の前に、暴れ始めた双子の巨人が映し出される。
この城の周りに妖精たちが強力な結界を張っているけど、巨人たちは何度も結界に拳を叩きつけている。
「これは・・・城を守る結界は長くは持ちませんね。」
クロスノスがクタヴィジャ姫を見る。
「ハーティフの化身の仕業でしょう。
私と巨人は、この水晶の力で絆を結んでいます。
彼女はそこに『混乱』の魔法をかけて、彼らを暴れさせているのです。」
と、彼女は応えて私を見る。
私は胸に手を当てた。
「解呪は?」
クロスノスが、焦ったようにクタヴィジャ姫に聞くと、
「今やっていますが、時間がかかります。
これは、恐らくリタを黒竜に変える罠です。
巨人に対抗できるのは、こうなっては彼女しかいない。」
と、突然クタヴィジャ姫に言われた。
私はまだ、変わり方がわからない。
「あら?
カミュンとティルリッチがいないわよ?」
レティシアが言ったので、思わず周囲を見回した。
本当だ、いつの間に。
そこへ一人の妖精が進み出た。
「そういえば、ティルリッチ様が具合が悪いからとお部屋にご案内いたしました。」
と、言う。
話に夢中で気づかなかったな。
その時、バキバキバキ!というガラスが何枚も砕けるような音がした。
映し出されている映像の中で、巨人の一撃が結界を砕いて、建物の一部を掴み出している。
まさか・・・まさか!!
「カミュン!ティルリッチ!!」
私は叫んで部屋を飛び出すと、外に向かった。
このままでは、いつ握り潰されるかわからない。
私は無我夢中で外に走り出る。
見上げると、今にも握り潰されそうになっている建物が見えた。
中から、気絶したティルリッチを抱えたカミュンが出てくるのが見える。
巨人は湖に体をつけたままだから、魔法も効かない。
カミュンの両腕は、ティルリッチを抱えてるいるために塞がっている!
そこへもう一体の巨人が、二人を睨みつけて、握った拳を高く振りかぶった。
「やめてぇぇ!!」
私は全身を使って叫んだ。
二人とも死んでしまう!
カミュン、死んでは嫌!!
どうすれば・・・どうすれば!?
その時、ドクン!と、自分のものとは思えない鼓動を感じた。
一瞬で、全身の血が沸騰するかのように熱くなる。
額が割れるように痛んで、体の中で何かが動き出すのがわかった。
目を閉じても、外の景色がはっきり見える。
髪が恐ろしい長さに伸びていき、自分の体が膨れ上がっていった。
ぶちっと音がして、カミュンにもらったペンダントの鎖が切れて落ちていく。
私が覚えているのはそこまでだった。
目の前で、呪符を手にした人々と、魔導士が争っている場面が繰り広げられてる。
これは・・・自分たち同士で争いを?
当時から魔法が戦争に使われたの?
「まだ当時の彼らの魔法技術は未熟な者も多く、中途半端に使われた精霊の力は『淀み』を生み、それが脅威でした。」
クタヴィジャ姫の説明を聞きながら、私は、初めて見る『淀み』に目が釘付けになった。
透明で、スライムを大きくしたようなもの。
生き物を見つけると、襲いかかって飲み込んでいる。
透明なだけに、どこに潜んでいるのかが分かりにくいわ。
襲いかかるその瞬間だけ、淀みが激しく波打つので、その時にそこにいたとわかるくらい。
「アムはそれを止めるために?」
「はい。
長い年数が経ってしまった『淀み』に、精霊の力を使った攻撃は効きません。
アムは全ての淀みを自らの中に取り込み、私たちを助けてくれたのです。」
「凄い。」
「それ以来、各世界に精霊の神殿を設けて、魔法を厳しく管理するようになりました。
一度人間界の魔法を取り上げて、大巫女が統率していったのです。
アムと淀みの戦いのあと、次元を超えた世界中の疫病や天変地異が治りました。」
と、クタヴィジャ姫は説明した。
つまり、それが循環を滞らせらたものを取り除く、ということかな。
「つまり『淀み』は、精霊魔法が原因ということですか?」
と、私が聞くと、
「いえ、『淀み』を生むのは土地の荒廃や、戦乱、大気の汚染や、強すぎる負の感情など、魔法ばかりが原因ではありません。
いずれも『浄化されずに放置』されたものが苗床になります。
『淀み』は、エネルギーの循環から外れて、濁るばかりの力なのです。」
とクタヴィジャ姫は言う。
「ひどい怪我を負った傷口が、治らずに悪化し、やがて毒を持って留まるのと同じだな。」
ガルンティスが言うと、アシェリエルも頷き、
「今人間界は領土争いによる戦乱と、過度な魔法実験による大気の汚染や土地の荒廃がある。
妖精界は、姫が牙を受けたことで治療のために、土地を痩せさせる妖精花の過剰栽培で、負担をかけている。」
と、言った。
「このままでは『淀み』が生まれてくる、と?」
クロスノスが真剣な顔で、クタヴィジャ姫を見る。
「はい。
おそらく、既にどこかに生まれているでしょう。
まだ若い『淀み』なら、太陽の光に当てれば焼いて浄化することができます。
しかし、千年以上逃げおおせた『淀み』は強力になり、黒竜でなければ倒せなくなります。」
クタヴィジャ姫の言葉に、レティシアが
「黒竜が千年毎に生まれる理由は、そこにあるのでしょうか。」
と、尋ねる。
「そうでしょうね。
ですが黒竜もまた恐ろしく、混沌の神が必要と判断した時は、千年経たぬうちに黒竜を出現させたり、雌雄の黒竜を同時に降臨させて、この世を滅ぼし尽くすこともあると言われています。
全ては神の元に、滞った力を押し流すため。」
クタヴィジャ姫は、ため息をつく。
み、みんなの視線が痛い。
「私は、そんなことしません!」
私は精一杯の声を張り上げた。
「えぇ、あなたの自由意志があるうちは、そのようなことにはならないし、そんな状態になる時は、この世は末期の状態だと思います。
あのアムの時代も、そうはならなかったわけですから。」
クタヴィジャ姫の悲しそうな顔を見て、私は伏し目がちに聞いてみることにした。
「アムはやりとげたんですよね。
そのあと彼は?」
「戦いは終わり、アムは人間界へと帰っていきました。
そこで、闇の商人の手に落ちたのです。」
「ええ!?」
私は立ち上がった。
どうして!?
そんなに強いのに。
「アムを止めればよかったと、今でも後悔しています。
人間界に残っていた淀みが、恋人のいる村を襲ったと聞いて慌てて戻ったのです・・・。」
「まさか、それが罠?」
私の問いに、クタヴィジャ姫が俯いてしまう。
「はい。
黒竜の弱点は変身を解いた後に、しばらく動けなくなることです。
闇の商人はそれを知っていたので、恐らくそこをついたのでしょう。」
それを聞いたガルンティスは、鼻息荒くため息をついた。
「しかし、その淀みはどこからきたんだ。
その時、人間界は魔法を取り上げられていたはずだ・・・。」
アシェリエルも頷く。
「元々、次元の扉はあちこちにある。
混血者が仲間にいて、異世界へ行けば魔法を使えたのだろう。
人間にとって、漆黒の狼は毛皮だけの方が金になるからな。」
レティシアは、私を見る。
「私たちは同じ轍を踏まないわ。
私たちは、リタを大切にしないといけないの。
彼女は便利な道具じゃないんだから!」
彼女にそう言われて、私は嬉しくなった。
にっこりと微笑み、力強く頷く。
「ええ、周りの皆さんがそう思ってくれるのであれば、リタはきっと・・・。」
クタヴィジャ姫がそう言った時だった。
「姫さまー!!
巨人がおかしいのです!!」
と、妖精の一人が駆け込んできた。
「なに?」
クタヴィジャ姫は懐から、小さな水晶を取り出す。
水晶は赤黒い色をしていた。
怖い色・・・なんだろう。
「ハーティフの化身め・・・!!」
クタヴィジャ姫は水晶を睨みつけると、再び腕を一振りした。
目の前に、暴れ始めた双子の巨人が映し出される。
この城の周りに妖精たちが強力な結界を張っているけど、巨人たちは何度も結界に拳を叩きつけている。
「これは・・・城を守る結界は長くは持ちませんね。」
クロスノスがクタヴィジャ姫を見る。
「ハーティフの化身の仕業でしょう。
私と巨人は、この水晶の力で絆を結んでいます。
彼女はそこに『混乱』の魔法をかけて、彼らを暴れさせているのです。」
と、彼女は応えて私を見る。
私は胸に手を当てた。
「解呪は?」
クロスノスが、焦ったようにクタヴィジャ姫に聞くと、
「今やっていますが、時間がかかります。
これは、恐らくリタを黒竜に変える罠です。
巨人に対抗できるのは、こうなっては彼女しかいない。」
と、突然クタヴィジャ姫に言われた。
私はまだ、変わり方がわからない。
「あら?
カミュンとティルリッチがいないわよ?」
レティシアが言ったので、思わず周囲を見回した。
本当だ、いつの間に。
そこへ一人の妖精が進み出た。
「そういえば、ティルリッチ様が具合が悪いからとお部屋にご案内いたしました。」
と、言う。
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その時、バキバキバキ!というガラスが何枚も砕けるような音がした。
映し出されている映像の中で、巨人の一撃が結界を砕いて、建物の一部を掴み出している。
まさか・・・まさか!!
「カミュン!ティルリッチ!!」
私は叫んで部屋を飛び出すと、外に向かった。
このままでは、いつ握り潰されるかわからない。
私は無我夢中で外に走り出る。
見上げると、今にも握り潰されそうになっている建物が見えた。
中から、気絶したティルリッチを抱えたカミュンが出てくるのが見える。
巨人は湖に体をつけたままだから、魔法も効かない。
カミュンの両腕は、ティルリッチを抱えてるいるために塞がっている!
そこへもう一体の巨人が、二人を睨みつけて、握った拳を高く振りかぶった。
「やめてぇぇ!!」
私は全身を使って叫んだ。
二人とも死んでしまう!
カミュン、死んでは嫌!!
どうすれば・・・どうすれば!?
その時、ドクン!と、自分のものとは思えない鼓動を感じた。
一瞬で、全身の血が沸騰するかのように熱くなる。
額が割れるように痛んで、体の中で何かが動き出すのがわかった。
目を閉じても、外の景色がはっきり見える。
髪が恐ろしい長さに伸びていき、自分の体が膨れ上がっていった。
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