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※私が下働きだとーぉ!?(ノアム視点)
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私は厨房の仕事をひたすらこなしていーた。
くそ!
理事長までこなした私が、床掃除に皿洗い、皮むきだーと・・・!?
テルシャ!
お前も悔しいだ・・・あーれ?
意外と伸び伸びと働いてやがーる。
「妖精たちと働けるなんて!」
だそうーだ。
お前はもう、ここに置いていくからーな。
それにしても、さっきの会話・・・。
御簾の向こうの声は、リタの名前を出しただけで、雌狼だと言っていたーな。
先代はアムだとも言っていーた。
奴らは長命ーだ。
先代の漆黒の狼を知っていても、おかしくはなーい。
待てーよ?
この厨房の奴らも知っていーる?
「おい、お前ー。」
私は向かい側で、果物の皮を剥いている毛むくじゃらの妖精に、話しかけーた。
「なんじゃ?
人間。」
どうやらじーさんの妖精のようーだ。
「アムという名の、漆黒の狼を知っているーか?」
「アム?
ああ、千年前の雄狼じゃな。
もちろん知っておる。」
その妖精は、しれっと答えた。
おお!
なんと幸先のよい!
「どんな狼だーった?
黒竜に変身したのーか?」
私は前のめりになって尋ねーた。
「美しい人狼じゃった。
髪は漆黒。
目鼻立ちも整っていた。
気立も優しくてな、姫もお気に入りじゃったよ。」
「ほぅ・・・。
で?
黒竜に変わったのか?」
「あぁ、変わったよ。
凄まじい力で敵をあっという間に倒してな。
その恐ろしさは、今でもワシらは忘れん。
あの力は精霊の力ではない。
もっと異質の力じゃった。」
「なんと!
人間界では、漆黒の狼の話はあっても、黒竜はお伽噺にしか出てこんーぞ。」
私は腕を組んーだ。
人間界の記録と言っても、所詮人間界の人間がするものだから、次元が上の世界のことまで細かく伝えるわけではないからーな。
「人間は、すぐに漆黒の狼を殺してしまうからのう。
アムも、人間界で闇の商人の手にかかったと聞く。」
「待て待ーて。
黒竜に変われるなら、闇の商人に負けるわけがなーい。」
私は、片手をその妖精の前に突き出して、言ーった。
おかしいだーろ?
混沌の神の使いなら、人間なんぞ一捻りではないーか。
「黒竜にも弱点があり、闇の商人はそれを知っている。
当時は人間界の権力者が、アムの毛皮を欲しがったそうじゃ。
いちいちアムにお願いして、何かを成すより、物言わぬ毛皮となって、倍増した魔力で好き勝手にした方が都合が良かったからじゃろ。」
「奴らの髪の毛は、切っても戻る。
なぜ生かさない?」
「いつ黒竜に変わるか、わからんからじゃろうな。
太古の昔は、飼い慣らそうとしたこともあったらしいが、結局黒竜に変われば、誰も束縛などできぬ。
彼らは総じて愛情深く、心優しいが、激しく怒らせたり混沌の神が命じれば、たちまち荒ぶる竜と化す。
そうなれば、心を深く繋げたもの以外の声は届かなくなる。」
「心を深く繋げーる?」
「例えば家族、例えば恋人じゃ。」
つまり、力が欲しいだけの連中には、面倒な相手なわけーだ。
「弱点とは、その恋人やら家族になるのーか?」
私の質問に、じーさんは首を横にふーる。
・・・えぇい、よくわからーん!
「闇の商人は弱点を知っていーる?」
「もちろんじゃ。」
その妖精のじーさんは、皮を剥き終えた果物を籠にいれ、新しい果物を手にとーった。
「つまりなんだ。
アムはそんな奴らに負けたのーか?」
「・・・姫が事情をご存知じゃ。」
「?
なに?」
「こらー!!
そこの!!
手が止まってるぞ!!」
厨房の責任者にどやされーる。
慌てて作業を再開すーる。
まだ、死にたくなーい。
そんな時だ。
ズゥゥゥゥン、ズゥゥゥゥンと、重たいものが動く音が響いてくーる。
「ほぅ、何かこの城に迫っておる。」
その妖精のじーさんは手を止めて、周りを見回ーす。
「な、何かとーは?
それに、この音ーは?」
「この城は双子の巨人に守られておる。
彼らは敵を察知したのだ。
巨人はこの湖から離れて生きられない代わりに、あらゆる魔法の攻撃を湖が吸収することで、彼らは守られている。
ほぼ無敵と言っていい。」
「双子の巨人ー・・・?」
「ケルベスロスと、ロミノウロス。
こやつらは、姫の命令しか聞かぬ。」
むむ・・・。
城に迫る敵とは誰だろーか。
いや、本当に敵なのーか?
まさか、カミュンじゃあるまいーな。
連れ去られた私を助けようーと・・・!!
「魔法がダメなら剣撃しかなかろうーな。」
と言って、私は手に持った包丁を見つめーる。
「あの巨体を斬ることは、ほとんど不可能じゃ。
あの日、怪物に姫が襲われた時も、彼らをそこに連れてきていればと悔やまれたくらいなのじゃ。」
なぬー!?
そんなに強いのーか!?
カ、カミュンが死んだーら・・・!!
私は生きていけんーぞ!!
「き、巨人の弱点ーは!?」
「はあ?」
「どんなものにも弱点はあるだーろ!?」
「ない。
あるとすれば姫じゃ。
もしくは・・・。
古代精霊以上の高位の精霊の力か、黒竜の持つ混沌の神の力くらいじゃ。」
「のぉぉぉ!!」
「お前、さっきからうるさいぞ!!」
私の叫びは、厨房の責任者によって遮られーた!
黙っていられるーか!!
巨人を止めるようなそんな大きな力は、リタしか持ってないではないーか!!
リタ・・・。
あの小汚かった雌狼に頼るしかないなんーて!
「なんとしても、なんとかしろー!!
リタ!!」
そう言うしかなーい。
「お前さん、面白いやつじゃの。
靴の上に小麦粉を落として、床を汚しているぞ。
ほれ。」
妖精のじーさんに言われて足元を、恐る恐る見ると・・・。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!
靴が・・・靴がぁぁぁがぁぁぁぁー!!」
「な、なんじゃ、こいつ。」
みんなが引いていーる。
テルシャが慌てて私を掴むと、
「すみません、お手洗いに行きます!」
と、言って連れ出しーた。
「ひぃぁぁぁ・・・。」
情けない声を上げながら、洗面所で粉を洗い流ーす。
「もう、しっかりしてください!
私たちは、下手すると今日の夕食にされるかもしれないんですよ!!」
と、テルシャが叱ってくーる。
外からは相変わらず大きな音が響ーく。
激しく戦っているようーだ。
それがいきなり静かになーった。
「なんだ・・・?
勝負がついたのーか?」
廊下の方で、慌ただしく動きがあーる。
「双子の巨人が、初めて負けたぞぉぉぉー!!」
「漆黒の狼が来た!
姫の治療をしてくださるそうだ!」
そんな声が聞こえーる。
リタが来た・・・つまり、カミュンもいーる!!
私は洗い終わった靴を履くと、廊下に転がり出た。
「テルシャ!
逃げるーぞ!!」
「ええ!?」
「混乱に乗じてトンズラだー!!」
私は逃げようとして、前からやってくるクオ・リンゴブに見つかーった。
「なんだぁぁぁぁ?
厨房は向こうだろうがぁぁぁぁー!!」
クオ・リンゴブは、大きな目を寄せて睨みつけてくーる。
「す、すみませーん。」
「姫が治らぬ時は、お前を今日の夕食にするかなぁぁぁぁぁ。
まずそうだが、その女も一緒に煮込めば、マシになるかもなぁぁぁぁぁ。」
それを聞いたテルシャが、顔を真っ青にして、
「い、嫌です!
死ぬ時くらい、この人から離れたいです!!
一番迷惑です!」
と、いっていーる。
お前、嫌なのはそこなのーか?
まったく困ったやつーだ。
私たちは、渋々と、厨房に戻ーった。
くそ!
理事長までこなした私が、床掃除に皿洗い、皮むきだーと・・・!?
テルシャ!
お前も悔しいだ・・・あーれ?
意外と伸び伸びと働いてやがーる。
「妖精たちと働けるなんて!」
だそうーだ。
お前はもう、ここに置いていくからーな。
それにしても、さっきの会話・・・。
御簾の向こうの声は、リタの名前を出しただけで、雌狼だと言っていたーな。
先代はアムだとも言っていーた。
奴らは長命ーだ。
先代の漆黒の狼を知っていても、おかしくはなーい。
待てーよ?
この厨房の奴らも知っていーる?
「おい、お前ー。」
私は向かい側で、果物の皮を剥いている毛むくじゃらの妖精に、話しかけーた。
「なんじゃ?
人間。」
どうやらじーさんの妖精のようーだ。
「アムという名の、漆黒の狼を知っているーか?」
「アム?
ああ、千年前の雄狼じゃな。
もちろん知っておる。」
その妖精は、しれっと答えた。
おお!
なんと幸先のよい!
「どんな狼だーった?
黒竜に変身したのーか?」
私は前のめりになって尋ねーた。
「美しい人狼じゃった。
髪は漆黒。
目鼻立ちも整っていた。
気立も優しくてな、姫もお気に入りじゃったよ。」
「ほぅ・・・。
で?
黒竜に変わったのか?」
「あぁ、変わったよ。
凄まじい力で敵をあっという間に倒してな。
その恐ろしさは、今でもワシらは忘れん。
あの力は精霊の力ではない。
もっと異質の力じゃった。」
「なんと!
人間界では、漆黒の狼の話はあっても、黒竜はお伽噺にしか出てこんーぞ。」
私は腕を組んーだ。
人間界の記録と言っても、所詮人間界の人間がするものだから、次元が上の世界のことまで細かく伝えるわけではないからーな。
「人間は、すぐに漆黒の狼を殺してしまうからのう。
アムも、人間界で闇の商人の手にかかったと聞く。」
「待て待ーて。
黒竜に変われるなら、闇の商人に負けるわけがなーい。」
私は、片手をその妖精の前に突き出して、言ーった。
おかしいだーろ?
混沌の神の使いなら、人間なんぞ一捻りではないーか。
「黒竜にも弱点があり、闇の商人はそれを知っている。
当時は人間界の権力者が、アムの毛皮を欲しがったそうじゃ。
いちいちアムにお願いして、何かを成すより、物言わぬ毛皮となって、倍増した魔力で好き勝手にした方が都合が良かったからじゃろ。」
「奴らの髪の毛は、切っても戻る。
なぜ生かさない?」
「いつ黒竜に変わるか、わからんからじゃろうな。
太古の昔は、飼い慣らそうとしたこともあったらしいが、結局黒竜に変われば、誰も束縛などできぬ。
彼らは総じて愛情深く、心優しいが、激しく怒らせたり混沌の神が命じれば、たちまち荒ぶる竜と化す。
そうなれば、心を深く繋げたもの以外の声は届かなくなる。」
「心を深く繋げーる?」
「例えば家族、例えば恋人じゃ。」
つまり、力が欲しいだけの連中には、面倒な相手なわけーだ。
「弱点とは、その恋人やら家族になるのーか?」
私の質問に、じーさんは首を横にふーる。
・・・えぇい、よくわからーん!
「闇の商人は弱点を知っていーる?」
「もちろんじゃ。」
その妖精のじーさんは、皮を剥き終えた果物を籠にいれ、新しい果物を手にとーった。
「つまりなんだ。
アムはそんな奴らに負けたのーか?」
「・・・姫が事情をご存知じゃ。」
「?
なに?」
「こらー!!
そこの!!
手が止まってるぞ!!」
厨房の責任者にどやされーる。
慌てて作業を再開すーる。
まだ、死にたくなーい。
そんな時だ。
ズゥゥゥゥン、ズゥゥゥゥンと、重たいものが動く音が響いてくーる。
「ほぅ、何かこの城に迫っておる。」
その妖精のじーさんは手を止めて、周りを見回ーす。
「な、何かとーは?
それに、この音ーは?」
「この城は双子の巨人に守られておる。
彼らは敵を察知したのだ。
巨人はこの湖から離れて生きられない代わりに、あらゆる魔法の攻撃を湖が吸収することで、彼らは守られている。
ほぼ無敵と言っていい。」
「双子の巨人ー・・・?」
「ケルベスロスと、ロミノウロス。
こやつらは、姫の命令しか聞かぬ。」
むむ・・・。
城に迫る敵とは誰だろーか。
いや、本当に敵なのーか?
まさか、カミュンじゃあるまいーな。
連れ去られた私を助けようーと・・・!!
「魔法がダメなら剣撃しかなかろうーな。」
と言って、私は手に持った包丁を見つめーる。
「あの巨体を斬ることは、ほとんど不可能じゃ。
あの日、怪物に姫が襲われた時も、彼らをそこに連れてきていればと悔やまれたくらいなのじゃ。」
なぬー!?
そんなに強いのーか!?
カ、カミュンが死んだーら・・・!!
私は生きていけんーぞ!!
「き、巨人の弱点ーは!?」
「はあ?」
「どんなものにも弱点はあるだーろ!?」
「ない。
あるとすれば姫じゃ。
もしくは・・・。
古代精霊以上の高位の精霊の力か、黒竜の持つ混沌の神の力くらいじゃ。」
「のぉぉぉ!!」
「お前、さっきからうるさいぞ!!」
私の叫びは、厨房の責任者によって遮られーた!
黙っていられるーか!!
巨人を止めるようなそんな大きな力は、リタしか持ってないではないーか!!
リタ・・・。
あの小汚かった雌狼に頼るしかないなんーて!
「なんとしても、なんとかしろー!!
リタ!!」
そう言うしかなーい。
「お前さん、面白いやつじゃの。
靴の上に小麦粉を落として、床を汚しているぞ。
ほれ。」
妖精のじーさんに言われて足元を、恐る恐る見ると・・・。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!
靴が・・・靴がぁぁぁがぁぁぁぁー!!」
「な、なんじゃ、こいつ。」
みんなが引いていーる。
テルシャが慌てて私を掴むと、
「すみません、お手洗いに行きます!」
と、言って連れ出しーた。
「ひぃぁぁぁ・・・。」
情けない声を上げながら、洗面所で粉を洗い流ーす。
「もう、しっかりしてください!
私たちは、下手すると今日の夕食にされるかもしれないんですよ!!」
と、テルシャが叱ってくーる。
外からは相変わらず大きな音が響ーく。
激しく戦っているようーだ。
それがいきなり静かになーった。
「なんだ・・・?
勝負がついたのーか?」
廊下の方で、慌ただしく動きがあーる。
「双子の巨人が、初めて負けたぞぉぉぉー!!」
「漆黒の狼が来た!
姫の治療をしてくださるそうだ!」
そんな声が聞こえーる。
リタが来た・・・つまり、カミュンもいーる!!
私は洗い終わった靴を履くと、廊下に転がり出た。
「テルシャ!
逃げるーぞ!!」
「ええ!?」
「混乱に乗じてトンズラだー!!」
私は逃げようとして、前からやってくるクオ・リンゴブに見つかーった。
「なんだぁぁぁぁ?
厨房は向こうだろうがぁぁぁぁー!!」
クオ・リンゴブは、大きな目を寄せて睨みつけてくーる。
「す、すみませーん。」
「姫が治らぬ時は、お前を今日の夕食にするかなぁぁぁぁぁ。
まずそうだが、その女も一緒に煮込めば、マシになるかもなぁぁぁぁぁ。」
それを聞いたテルシャが、顔を真っ青にして、
「い、嫌です!
死ぬ時くらい、この人から離れたいです!!
一番迷惑です!」
と、いっていーる。
お前、嫌なのはそこなのーか?
まったく困ったやつーだ。
私たちは、渋々と、厨房に戻ーった。
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