20 / 74
吊り橋にて
しおりを挟む
「おぉっと!」
「ええ、リタ!?
あなたなのですか?」
クロスノスとカミュンが、狼の姿の私を見て驚いている。
「そ、そうです・・・。」
あ、今は言葉が出てくる。
ところがカミュンの馬が嫌がって暴れ出した。
私は慌てて馬から降りる。
服が裂けてしまって、体の下にぱらぱらと落ちていった。
せっかく買ってもらった服なのに。
「ごめんなさい、カミュン。」
馬上の彼を見上げて言った時だ。
「ええい、早く森を抜けて神殿へ行くのーだ!!」
と、聞き慣れた声がする。
この声はノアム理事長!!
「お静かに。
あなたは、もう、理事長ではありません。
勝手は許しませんよ。」
これは秘書のテルシャの声。
「生意気な・・・!
秘書のくせーに!」
「あの設備をなくした今、誰もあなたを崇めたりなんかしませんよ。
なのに、何故ついてくるんです?」
「神殿に私も用があるのーだ。
お前から私は離れんーぞ!
必ず返り咲いてやーる!!」
なんてことを言っている。
私は隠れようとしたが、この姿はあの人は見たことがない。
つまりバレない。
「ノアム理事長の声だわ。
今はこの姿だから、きっとバレない。
このまま行きましょう。」
と、私が言うと、
「ノアム、て、リタを奴隷としてこき使った奴だろ。
望むならぶん殴ってやるぞ?
リタ。」
と、カミュンが言う。
私は、しばらく考えて首を振る。
「ううん。
あの人は靴に関して異常なまで潔癖症なの。
この森を抜けるだけでも、気が狂いそうなくらい苦しむはず。
わざわざ手を下さなくてもいい。」
私の言葉に2人は顔を見合わせ頷いた。
私たちは、駆け足で音無しの森を抜けた。
途中、灰の化け物のようなものが地面から現れて捕まえようとしてきたけど、その形を保てずにすぐにぱらぱらと崩れ去って、私たちを足止めすることはできなかった。
「敵もこの森では、力を使いにくいみたいだな。」
と、カミュンが言うと、
「それだけここの場所は、壊れてしまっていると言うことです。」
と、クロスノスが言う。
私も走りながらこの森の惨状を、巫女様に伝えなければと思ったわ。
それにしても、狼の体は軽くていい。
普通の狼より大きいとはいえ、四足歩行は目線がどうしても低くなるけど。
どこまでも加速できそうなくらい、力も湧いてくるわ。
今なら・・・ノアム理事長が鞭をふるってきても、抵抗できそう。
そう思っていると、森を抜けて吊り橋の先に荘厳な神殿が見えてきた。
「リター!
早いって!!」
後ろからカミュンが叫びながら、馬で追いついてくる。
クロスノスもその後に続いてやってきた。
「ごめんなさい。
久しぶりの狼の体は軽くて、心地よかったの。」
私はカミュンの前でお座りをして、見上げた。
カミュンは馬から降りて、馬の前で手を叩く。
すると、乗っていた馬がみるみる小さな木彫りの馬になって彼の掌に収まった。
「え・・・!
それも魔法?」
「そう、クロスノスの発明品。
まったく、リタはとんだじゃじゃ馬だぜ。」
そう言って、頭を撫でてくる。
クロスノスも馬を降りて、カミュンと同じように馬を変えると、近寄ってきて私の耳の後ろを撫でてくれた。
「へぇ、いい手触りですねぇ。
それにこの色はまさに漆黒。
私が知る人狼にも、黒い毛色はいましたが、ここまで黒くはなかった。
美しいですねぇ。」
クロスノスはそういうと、小さな注射器を取り出した。
「少しサンプルを取らせてください。
血をいただきます。」
そう言って手早く、私の体に注射器をさして血を抜いた。
それを試験管に入れて、蓋を閉める。
「ありがとうございます。」
クロスノスは嬉しそうに、試験管を背嚢にしまった。
「あーあ、リタ。
お前、完全にクロスノスの研究対象にされたぞ?
さ、これをつけるんだ。」
そう言って、カミュンは私の首に、綺麗なペンダントをつけてくれた。
「これは?」
「変身のたびに服が破けていたら、身がもたないだろ。
これは、お前の変身を感知して服を出し入れしてくれるクロスノスの発明品。
昔奴が人狼の女性と付き合ってた時に、開発したんだよ。」
「すごい!
・・・まさか、これを作るために付き合った・・・とか?」
「はい、もちろんです。
開発したら、実験しないとわからないでしょ?」
「・・・クロスノス、罪な人だね。」
「お前も気をつけろよ、リタ。」
そんな話をしながら、吊り橋を渡ろうとした時、テルシャとノアム理事長が馬に乗ってやってきた。
「まてまーて!!
私が先にいーくー!!」
と、言いながら、ノアム理事長は馬を降りると急いで馬を繋いで、吊り橋を渡ろうとした。
「もう!順番をお守りください!」
テルシャが後ろから追いついてきて、ノアム理事長の肩を掴んだ。
「ありがとうございます。
すぐに渡りますから。」
クロスノスがそう言って、ノアム理事長の横をすり抜ける。
私もそれに続いて、ノアム理事長の方を見ないようにしてついていった。
「ひぃ!狼!
くっそー!
獣に先を越されるとは屈辱ーだ!!」
ノアム理事長は1人地団駄を踏んでいる。
最後にカミュンが続こうとして、
「おい、お前ー!!」
と、言われてカミュンが肩を掴まれていた。
「なんだよ。」
カミュンは、ノアム理事長を睨みつけている。
「あ!
お前、研究所が壊れた時に眺めていた天族の・・・!」
「!!」
「こ、こんなところで会えるとは、運命ーだ・・・。」
「な、なんだよ。
なんで、顔が赤いんだよ・・・。」
「お前は私の審美眼にかなうのーだ。
名前ーは?
どこからきーた?」
「答える義理はないね。」
カミュンは、ノアム理事長の手を振り払うと、私たちに追いついてきた。
「は、早く行こうぜ!」
と、カミュンが焦ったように言う。
「ふふ、カミュンは男性にも人気ありますもんね。
もてる美男子はつらいですねぇ。」
そう言いながら、クロスノスは吊り橋を早足で渡った。
私も走って後を追う。
カミュンも、逃げるように走って渡った。
「テルシャー!!
揺れるーぞ!
あー、靴が汚れーる!!」
と、後ろの方でノアム理事長が叫んでいる。
相変わらずやかましい人。
不思議だわ。
前ほど怖くない。
「服従の焼印、『イドレチ』がないだけで、彼がそこまで怖くないでしょ?
リタ。」
クロスノスが私を覗き込んで、笑いかける。
「えぇ。
こんなに違うんだね。」
私も頷く。
「早く入ろうぜ!
あいつらが来る前にさ。」
カミュンは、居心地悪そうにしている。
「はいはい。」
そう言うと、神殿の入り口に立つ巫女様に、クロスノスが話しかける。
「大巫女様に、至急お会いしたいとお伝えください。
私はクロスノスと申します。」
彼の言葉を聞いた巫女様は、手を合わせて目を閉じると、すぐにまた目を開く。
「大巫女様もお会いしたいそうです。
特に、その狼に。」
と、彼女は言った。
「ええ、リタ!?
あなたなのですか?」
クロスノスとカミュンが、狼の姿の私を見て驚いている。
「そ、そうです・・・。」
あ、今は言葉が出てくる。
ところがカミュンの馬が嫌がって暴れ出した。
私は慌てて馬から降りる。
服が裂けてしまって、体の下にぱらぱらと落ちていった。
せっかく買ってもらった服なのに。
「ごめんなさい、カミュン。」
馬上の彼を見上げて言った時だ。
「ええい、早く森を抜けて神殿へ行くのーだ!!」
と、聞き慣れた声がする。
この声はノアム理事長!!
「お静かに。
あなたは、もう、理事長ではありません。
勝手は許しませんよ。」
これは秘書のテルシャの声。
「生意気な・・・!
秘書のくせーに!」
「あの設備をなくした今、誰もあなたを崇めたりなんかしませんよ。
なのに、何故ついてくるんです?」
「神殿に私も用があるのーだ。
お前から私は離れんーぞ!
必ず返り咲いてやーる!!」
なんてことを言っている。
私は隠れようとしたが、この姿はあの人は見たことがない。
つまりバレない。
「ノアム理事長の声だわ。
今はこの姿だから、きっとバレない。
このまま行きましょう。」
と、私が言うと、
「ノアム、て、リタを奴隷としてこき使った奴だろ。
望むならぶん殴ってやるぞ?
リタ。」
と、カミュンが言う。
私は、しばらく考えて首を振る。
「ううん。
あの人は靴に関して異常なまで潔癖症なの。
この森を抜けるだけでも、気が狂いそうなくらい苦しむはず。
わざわざ手を下さなくてもいい。」
私の言葉に2人は顔を見合わせ頷いた。
私たちは、駆け足で音無しの森を抜けた。
途中、灰の化け物のようなものが地面から現れて捕まえようとしてきたけど、その形を保てずにすぐにぱらぱらと崩れ去って、私たちを足止めすることはできなかった。
「敵もこの森では、力を使いにくいみたいだな。」
と、カミュンが言うと、
「それだけここの場所は、壊れてしまっていると言うことです。」
と、クロスノスが言う。
私も走りながらこの森の惨状を、巫女様に伝えなければと思ったわ。
それにしても、狼の体は軽くていい。
普通の狼より大きいとはいえ、四足歩行は目線がどうしても低くなるけど。
どこまでも加速できそうなくらい、力も湧いてくるわ。
今なら・・・ノアム理事長が鞭をふるってきても、抵抗できそう。
そう思っていると、森を抜けて吊り橋の先に荘厳な神殿が見えてきた。
「リター!
早いって!!」
後ろからカミュンが叫びながら、馬で追いついてくる。
クロスノスもその後に続いてやってきた。
「ごめんなさい。
久しぶりの狼の体は軽くて、心地よかったの。」
私はカミュンの前でお座りをして、見上げた。
カミュンは馬から降りて、馬の前で手を叩く。
すると、乗っていた馬がみるみる小さな木彫りの馬になって彼の掌に収まった。
「え・・・!
それも魔法?」
「そう、クロスノスの発明品。
まったく、リタはとんだじゃじゃ馬だぜ。」
そう言って、頭を撫でてくる。
クロスノスも馬を降りて、カミュンと同じように馬を変えると、近寄ってきて私の耳の後ろを撫でてくれた。
「へぇ、いい手触りですねぇ。
それにこの色はまさに漆黒。
私が知る人狼にも、黒い毛色はいましたが、ここまで黒くはなかった。
美しいですねぇ。」
クロスノスはそういうと、小さな注射器を取り出した。
「少しサンプルを取らせてください。
血をいただきます。」
そう言って手早く、私の体に注射器をさして血を抜いた。
それを試験管に入れて、蓋を閉める。
「ありがとうございます。」
クロスノスは嬉しそうに、試験管を背嚢にしまった。
「あーあ、リタ。
お前、完全にクロスノスの研究対象にされたぞ?
さ、これをつけるんだ。」
そう言って、カミュンは私の首に、綺麗なペンダントをつけてくれた。
「これは?」
「変身のたびに服が破けていたら、身がもたないだろ。
これは、お前の変身を感知して服を出し入れしてくれるクロスノスの発明品。
昔奴が人狼の女性と付き合ってた時に、開発したんだよ。」
「すごい!
・・・まさか、これを作るために付き合った・・・とか?」
「はい、もちろんです。
開発したら、実験しないとわからないでしょ?」
「・・・クロスノス、罪な人だね。」
「お前も気をつけろよ、リタ。」
そんな話をしながら、吊り橋を渡ろうとした時、テルシャとノアム理事長が馬に乗ってやってきた。
「まてまーて!!
私が先にいーくー!!」
と、言いながら、ノアム理事長は馬を降りると急いで馬を繋いで、吊り橋を渡ろうとした。
「もう!順番をお守りください!」
テルシャが後ろから追いついてきて、ノアム理事長の肩を掴んだ。
「ありがとうございます。
すぐに渡りますから。」
クロスノスがそう言って、ノアム理事長の横をすり抜ける。
私もそれに続いて、ノアム理事長の方を見ないようにしてついていった。
「ひぃ!狼!
くっそー!
獣に先を越されるとは屈辱ーだ!!」
ノアム理事長は1人地団駄を踏んでいる。
最後にカミュンが続こうとして、
「おい、お前ー!!」
と、言われてカミュンが肩を掴まれていた。
「なんだよ。」
カミュンは、ノアム理事長を睨みつけている。
「あ!
お前、研究所が壊れた時に眺めていた天族の・・・!」
「!!」
「こ、こんなところで会えるとは、運命ーだ・・・。」
「な、なんだよ。
なんで、顔が赤いんだよ・・・。」
「お前は私の審美眼にかなうのーだ。
名前ーは?
どこからきーた?」
「答える義理はないね。」
カミュンは、ノアム理事長の手を振り払うと、私たちに追いついてきた。
「は、早く行こうぜ!」
と、カミュンが焦ったように言う。
「ふふ、カミュンは男性にも人気ありますもんね。
もてる美男子はつらいですねぇ。」
そう言いながら、クロスノスは吊り橋を早足で渡った。
私も走って後を追う。
カミュンも、逃げるように走って渡った。
「テルシャー!!
揺れるーぞ!
あー、靴が汚れーる!!」
と、後ろの方でノアム理事長が叫んでいる。
相変わらずやかましい人。
不思議だわ。
前ほど怖くない。
「服従の焼印、『イドレチ』がないだけで、彼がそこまで怖くないでしょ?
リタ。」
クロスノスが私を覗き込んで、笑いかける。
「えぇ。
こんなに違うんだね。」
私も頷く。
「早く入ろうぜ!
あいつらが来る前にさ。」
カミュンは、居心地悪そうにしている。
「はいはい。」
そう言うと、神殿の入り口に立つ巫女様に、クロスノスが話しかける。
「大巫女様に、至急お会いしたいとお伝えください。
私はクロスノスと申します。」
彼の言葉を聞いた巫女様は、手を合わせて目を閉じると、すぐにまた目を開く。
「大巫女様もお会いしたいそうです。
特に、その狼に。」
と、彼女は言った。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる