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美味しい食事
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私は仕度を終えると、プルッポムリンを伴って、お風呂場から出てきた。
クロスノスとカミュンは、食卓の準備をしている。
わぁ・・・いい匂い。
美味しそう。
お腹が鳴っちゃう。
「あの、お風呂いただきました。
すみません、私も手伝います。」
と言って、私は二人のそばに歩み寄ったの。
それだけ・・・なのに。
「おぉっ。」
「・・・!!」
クロスノスもカミュンも、私を見るなり、驚いたような顔をして動かない。
急に恥ずかしくなってきた。
そんなに、似合わないの・・・?
二人の沈黙に、私がもじもじしていると、
「馬鹿な男ども!!」
プルッポムリンが2人に怒鳴った。
「こういう時は、素直に褒めなさい、ていつも言ってるでしょ!!」
彼女の言葉に、クロスノスは瞬きをして軽く咳払いをする。
「ゴホン、これは、失礼。
とても綺麗になりましたね、リタ。」
彼はすぐに笑顔を浮かべて、褒めてくれた。
素直に嬉しいから、自然と私も笑顔になる。
にこにこと笑うクロスノスの隣で、カミュンは頭を掻きながら椅子に座ると、
「・・・い、いいから座れよ。
クロスノスの飯は美味いんだ。」
と、言った。
何か言ってほしかったな・・・。
気持ちが一気にしぼんでいく。
クロスノスは、カミュンを見てため息をついた。
「こらこら、カミュン。
何も入ってない皿の上に、塩だけふって何を食べる気ですか?」
「ん、ああ、このお茶、なんかドロドロしてるぜ。」
「カミュン、それはわたしの特性ドレッシングですよ。」
「今日の肉はなんか、固いな。」
「匙を齧ってるわ。
ごめんね、リタ。
リタが綺麗すぎて、カミュンの頭のネジが飛んでるみたい。
無視していいから、席へどうぞ。」
プルッポムリンが、私の席を指差している。
こんなにオロオロして、落ち着かないカミュンは、初めてみるわ。
・・・でも、なんだか・・・。
「かわいい。」
と、思わず言ってしまった。
途端にカミュンが、ムッとしたような顔をして、こちらを見る。
「す、すみません。」
私は慌てて謝った。
「いえいえ、言われても仕方ないですよー。
ほら、カミュン、それはフィンガーボールですからね。
スープではありませんよー。
リタばかり見てないで、手元を見てください。」
「え?うぉっと。
い、言っとくが、べ、別にリタに見惚れてたわけじゃないからな!
か、可愛いとか言うから、俺はそれでだな・・・。」
カミュンはそう言いながら、小皿にバターを塗って齧ろうとしている。
本人もそれに気づいて、みんなで大笑いをした。
「カミュン、夜更かししたんでしょう。
寝不足ということにしときましょ。」
「そ、そうそう、寝不足、寝不足だよ。」
「気にしないで、リタ。
さぁ、クロスノスの料理は本当に美味しいのよ!
この国一番なんだから!」
プルッポムリンがそう言って、自分の席へと飛んでいく。
食卓なんて、久しぶり。
テーブルマナー・・・覚えてるかな。
あぁ、でもこの美味しそうな匂い!
たまらない!!
席につくと、お祈りをして、少しぎこちなく匙を使ってスープをすくう。
恐る恐る口に運ぶと、あまりの美味しさに、
「美味しい!」
と、言って夢中で食べ始めた。
こんな美味しいもの、この世にあったんだ・・・。
食べ始めると、止まらなくなる。
「ゆっくり食えよ、喉に詰まるぞ。」
カミュンが呆れていたけど、やっと普通に喋ってくれた。
「こんな味は、生まれて初めてです。
感動してます。」
と正直に言う私に、カミュンはクスッと優しそうに笑って、籠の中からパンを取り皿に乗せて勧めてくれる。
「ありがとうございます。」
私は、恐縮して受け取った。
「こんなに美味しそうに食べてもらえると、作りがいがありますね。
これもどうぞ。」
と、クロスノスは喜んで、いろんな料理を勧めてくれる。
「ほほ、可愛いわぁ。」
プルッポムリンも、隣で自分の分を食べていた。
そのまま食べ続けて、おかわりもして、ようやく満腹になる。
幸せな気持ちでいると、クロスノスもカミュンも食事を終えて、自分の腕輪を眺めていた。
そういえば、昨日カミュンも一時停止が起きないと言って、腕輪を眺めていたわね。
「あの、その腕輪はなんです?」
思い切って聞いてみることにした。
クロスノスが自分の腕輪を外して、私に渡してくれる。
「これは私が開発した、時の砂が入った腕輪なのです。
この砂は、時の精霊の加護を受けた特殊な砂で、我々が一時停止を起こした時は、それを教えてくれる仕組みなのです。」
クロスノスの言葉を聞きながら、その真っ黒な腕輪を受け取って、じっと見つめる。
耳を澄ませると、サラサラと砂が流れる音が微かに聞こえてきた。
そうか、それでカミュンは、腕輪を確認してたんだ。
「時の精霊・・・聞いたことがありません。」
「かつて、神は自らの力を行使するために、『原初の精霊』を生み出しました。
その『原初の精霊』が、単体で最初に生み出したのが、『時の精霊』だと言われています。」
と、クロスノスが説明してくれる。
「18年前、『時の精霊』に何か起きたんだ。
それ以来、あらゆる自然現象を始めとする全ての事象に、一時停止という現象が起きている。
もちろん、種族関係なしにあらゆる生き物たちもだ。
個体差で、止まる時間も長さも違う。
だが・・・。」
と、カミュンはそう言って、私の方をじっと見つめる。
「リタ、お前が来てから俺たちの時は止まらなくなった。
それも、お前がそばにいる時だけのようだ。
こんなことは初めてだ。」
カミュンの言葉に、クロスノスも頷く。
「えぇ、リタ。
あなたは、何かある。
あなたのことを話してください。」
二人から真剣な目で見つめられる。
「わ、私・・・?」
な、何を話せばいいんだろう。
「俺たちが知っているのは、お前が人狼で、どこかに奴隷として仕えていたことだけ。
お前はどこから来た?」
カミュンが、静かに問いかけてくる。
「私は、小さい頃・・・家族と森で暮らしていたんです。
ある日、家で両親の帰りを待っていたら、闇の商人のゴルボスが私を捕まえに来て、両親は事故で死んだと言われました。
そのまま、首の後ろに焼印を押されて、ラ・テルス魔法研究所に売られたんです。
それ以来ノアム理事長の奴隷として、仕えてきました。」
声が、だんだん小さくなっていくのがわかる。
嫌なことも一緒に思い出すから。
「ラ・テルス魔法研究所?
あそこから来たのか?」
「あまり品のないものばかりを、開発する研究所ですよね。
昨日何か起きて、建物が倒壊したんでしたね。」
「は、はい。
ノアム理事長が、黄泉の一族を名乗る女性をゴルボスから買ったんです。
その女性が逃げ出す時に、建物を壊していきました。」
私は腕輪を握りしめた。
クロスノスとカミュンは、食卓の準備をしている。
わぁ・・・いい匂い。
美味しそう。
お腹が鳴っちゃう。
「あの、お風呂いただきました。
すみません、私も手伝います。」
と言って、私は二人のそばに歩み寄ったの。
それだけ・・・なのに。
「おぉっ。」
「・・・!!」
クロスノスもカミュンも、私を見るなり、驚いたような顔をして動かない。
急に恥ずかしくなってきた。
そんなに、似合わないの・・・?
二人の沈黙に、私がもじもじしていると、
「馬鹿な男ども!!」
プルッポムリンが2人に怒鳴った。
「こういう時は、素直に褒めなさい、ていつも言ってるでしょ!!」
彼女の言葉に、クロスノスは瞬きをして軽く咳払いをする。
「ゴホン、これは、失礼。
とても綺麗になりましたね、リタ。」
彼はすぐに笑顔を浮かべて、褒めてくれた。
素直に嬉しいから、自然と私も笑顔になる。
にこにこと笑うクロスノスの隣で、カミュンは頭を掻きながら椅子に座ると、
「・・・い、いいから座れよ。
クロスノスの飯は美味いんだ。」
と、言った。
何か言ってほしかったな・・・。
気持ちが一気にしぼんでいく。
クロスノスは、カミュンを見てため息をついた。
「こらこら、カミュン。
何も入ってない皿の上に、塩だけふって何を食べる気ですか?」
「ん、ああ、このお茶、なんかドロドロしてるぜ。」
「カミュン、それはわたしの特性ドレッシングですよ。」
「今日の肉はなんか、固いな。」
「匙を齧ってるわ。
ごめんね、リタ。
リタが綺麗すぎて、カミュンの頭のネジが飛んでるみたい。
無視していいから、席へどうぞ。」
プルッポムリンが、私の席を指差している。
こんなにオロオロして、落ち着かないカミュンは、初めてみるわ。
・・・でも、なんだか・・・。
「かわいい。」
と、思わず言ってしまった。
途端にカミュンが、ムッとしたような顔をして、こちらを見る。
「す、すみません。」
私は慌てて謝った。
「いえいえ、言われても仕方ないですよー。
ほら、カミュン、それはフィンガーボールですからね。
スープではありませんよー。
リタばかり見てないで、手元を見てください。」
「え?うぉっと。
い、言っとくが、べ、別にリタに見惚れてたわけじゃないからな!
か、可愛いとか言うから、俺はそれでだな・・・。」
カミュンはそう言いながら、小皿にバターを塗って齧ろうとしている。
本人もそれに気づいて、みんなで大笑いをした。
「カミュン、夜更かししたんでしょう。
寝不足ということにしときましょ。」
「そ、そうそう、寝不足、寝不足だよ。」
「気にしないで、リタ。
さぁ、クロスノスの料理は本当に美味しいのよ!
この国一番なんだから!」
プルッポムリンがそう言って、自分の席へと飛んでいく。
食卓なんて、久しぶり。
テーブルマナー・・・覚えてるかな。
あぁ、でもこの美味しそうな匂い!
たまらない!!
席につくと、お祈りをして、少しぎこちなく匙を使ってスープをすくう。
恐る恐る口に運ぶと、あまりの美味しさに、
「美味しい!」
と、言って夢中で食べ始めた。
こんな美味しいもの、この世にあったんだ・・・。
食べ始めると、止まらなくなる。
「ゆっくり食えよ、喉に詰まるぞ。」
カミュンが呆れていたけど、やっと普通に喋ってくれた。
「こんな味は、生まれて初めてです。
感動してます。」
と正直に言う私に、カミュンはクスッと優しそうに笑って、籠の中からパンを取り皿に乗せて勧めてくれる。
「ありがとうございます。」
私は、恐縮して受け取った。
「こんなに美味しそうに食べてもらえると、作りがいがありますね。
これもどうぞ。」
と、クロスノスは喜んで、いろんな料理を勧めてくれる。
「ほほ、可愛いわぁ。」
プルッポムリンも、隣で自分の分を食べていた。
そのまま食べ続けて、おかわりもして、ようやく満腹になる。
幸せな気持ちでいると、クロスノスもカミュンも食事を終えて、自分の腕輪を眺めていた。
そういえば、昨日カミュンも一時停止が起きないと言って、腕輪を眺めていたわね。
「あの、その腕輪はなんです?」
思い切って聞いてみることにした。
クロスノスが自分の腕輪を外して、私に渡してくれる。
「これは私が開発した、時の砂が入った腕輪なのです。
この砂は、時の精霊の加護を受けた特殊な砂で、我々が一時停止を起こした時は、それを教えてくれる仕組みなのです。」
クロスノスの言葉を聞きながら、その真っ黒な腕輪を受け取って、じっと見つめる。
耳を澄ませると、サラサラと砂が流れる音が微かに聞こえてきた。
そうか、それでカミュンは、腕輪を確認してたんだ。
「時の精霊・・・聞いたことがありません。」
「かつて、神は自らの力を行使するために、『原初の精霊』を生み出しました。
その『原初の精霊』が、単体で最初に生み出したのが、『時の精霊』だと言われています。」
と、クロスノスが説明してくれる。
「18年前、『時の精霊』に何か起きたんだ。
それ以来、あらゆる自然現象を始めとする全ての事象に、一時停止という現象が起きている。
もちろん、種族関係なしにあらゆる生き物たちもだ。
個体差で、止まる時間も長さも違う。
だが・・・。」
と、カミュンはそう言って、私の方をじっと見つめる。
「リタ、お前が来てから俺たちの時は止まらなくなった。
それも、お前がそばにいる時だけのようだ。
こんなことは初めてだ。」
カミュンの言葉に、クロスノスも頷く。
「えぇ、リタ。
あなたは、何かある。
あなたのことを話してください。」
二人から真剣な目で見つめられる。
「わ、私・・・?」
な、何を話せばいいんだろう。
「俺たちが知っているのは、お前が人狼で、どこかに奴隷として仕えていたことだけ。
お前はどこから来た?」
カミュンが、静かに問いかけてくる。
「私は、小さい頃・・・家族と森で暮らしていたんです。
ある日、家で両親の帰りを待っていたら、闇の商人のゴルボスが私を捕まえに来て、両親は事故で死んだと言われました。
そのまま、首の後ろに焼印を押されて、ラ・テルス魔法研究所に売られたんです。
それ以来ノアム理事長の奴隷として、仕えてきました。」
声が、だんだん小さくなっていくのがわかる。
嫌なことも一緒に思い出すから。
「ラ・テルス魔法研究所?
あそこから来たのか?」
「あまり品のないものばかりを、開発する研究所ですよね。
昨日何か起きて、建物が倒壊したんでしたね。」
「は、はい。
ノアム理事長が、黄泉の一族を名乗る女性をゴルボスから買ったんです。
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