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魔法使いVS魔王VS異世界転生者の異種格闘技戦4
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その抜け道は自分しか知らなかったのだと、少年は得意げに話した。
「アレックスには特別だぞ」
「ふん、ありがとよ」
ため息をつきながら礼を言うが、面倒なく西の森に向かうためには有難い情報であるのは変わらない。
前を歩く小さな背中を見て、アレックスは慎重に踏み出した。
水かきの付いたアクーの足は、底なしに口を開ける沼地にも沈み込むことなく足を運んでいく。
さすが水に住まう種族というべきか。
半魚人といえど、海を主な生息地にする者たちから。川辺に住んでいて身体を濡らさない限り、鱗のない人間の姿をしている種族――通称、濡れた魚まで。
様々である。
「アレックスはさ。誰かを探しに来たの?」
「ああ」
「大切な人?」
「……だな」
大切な、という言葉が適切だろうか。
もっと執着にまみれた、欲深いモノの気がする。
そう執着である。
なんとしてでも、アレン・カントールを手に入れたいのだ。
(どうしてこんなに欲しがっちまうのか、さっぱり分かんねぇな)
それは飢餓や、喉の乾きに近いのかもしれない。
砂漠を三日さまよった人間が、目の前に清涼な水を置かれたら飛びつくだろう。
言ってみれば、アレックスは自分が飢えている事に気が付いていなかっただけなのかもしれない。
彼を一目みた時から、自覚してしまった。
「アレン・カントール、って人?」
「っ!? おい、なんで知ってんだ。まさかお前――」
「いやいや、なんでそんな怖い声出すんだよ。さっきアレックスが言ってたじゃないか」
思わず剣呑な物言いをした彼に対し、アクーは困ったように笑う。
ほんの数十分前のことだと言うのに、すっかり忘れてしまっていた。
きまり悪そうに『すまん』とつぶやく。
「ホントに、大事なんだね。その人のこと」
「まぁな」
捕まえたら閉じ込めてしまいたいくらいには、なんて口にしたらこの少年はドン引きするだろう。
しかし短く返しただけで、黙々と歩き続ける。
「外の世界って、どんな所なんだろう」
ポツリ、零れた言葉に顔を上げた。
いつの間にか立ち止まり振り返って、こちらを真っ直ぐに見つめる二つの瞳。
大きく黒目がちなそれに、どんな感情が宿っているだろう。薄く差した光が逆光になっていて、見えない。
「国を出たいのか?」
「うん」
「……そうか」
なぜ、なんて訊ねなかった。
訊ねずとも分かったから。
「俺、厄災なんだ」
同胞たちと違う、銀色の鱗を持つ身体。異端、という一言でその人生の悲哀が想像できるというものだ。
「みんな、俺なんて居ない方が良いって。母さんだって……きっとそう思ってる」
長い睫毛が、しっとりと濡れていた。
「なにもしてないのに。ただ、生きているだけなのに」
「……」
「みんなと違う。だから、ダメだって。出来損ないの、厄災持ちなんだって」
「……」
「ねぇアレックス。俺は、生きていちゃいけないの? 存在するだけで、みんなを不幸にしてしまうの?」
「それは、違う」
キッパリと言い切る。
そして目を凝らし、彼を見据えた。
「生きていちゃいけねぇヤツなんて、オレは知らない。色んな国を巡った事もあるが、そんな存在は見たことねぇ」
「アレックス……」
「幸も不幸も、テメェら自身のものだ。それをお前のせいにする、みんなってのがおかしいんだぜ」
「そう、なのかな」
頼りなさげに形の良い頭が揺れる。
泣くのを堪えるように、アクーの眉間にしわが寄るのを目を逸らさず見ていた。
「そうだ」
単なるはけ口、スケープゴート。それが『厄災』の正体だ。
それは狭い集団であればあるほど、まるでタチの悪い熱病のように蔓延する。
渦中にいれば見えない幻覚と、外にいるからこそ分からぬ悪意が支配するのだろう。
この島から外に出ることなく。他の種族との交流も持たぬのならば、なおさらのこと。
……しかしそれを一概に悪だと決めつけるのも、アレックスは違うと考えていた。
(そういった狭い価値観が、この種族をここまで長らえさせてきた一つの素因にもなるのだろう)
「その鱗、とても綺麗だと思うが」
「ほんと?」
「ああ、オレはお世辞もおべっかも言わないからな」
この男は不器用な分、ある意味とても正直であった。
知り合いの商売女が流行りの髪型にしたと見せに来ても、似合っていなければ素直に口にして引っぱたれたこともある。
逆に。
ブスだのデブだのと蔑まれ、それを自虐ネタにしていたある村娘には、言うほどブサイクではないと。そして食生活からトレーニングに関しての、適切なアドバイスをしたら惚れられてストーカー化したこともある。
これらは女嫌いに拍車がかかるエピソードとなったが、同時にアレックスの裏表のない人柄を表しているとも言えよう。
「ありがとう、アレックス」
「礼を言われる筋合いはねぇよ」
キラキラと、アクーの目元で煌めいているそれは鱗ではない。
「それに。お前は自分を居ない方が良いと言ったが、そう思っていない奴もいるみたいだが」
「彼女は――違うよ」
「ラエラ、と言ったか」
彼を連れていかないで、と泣き伏した少女。
自分が人質になるとまで言っていたではないか。
しかし辛そうな顔で、首を振る。
「違う。違うんだ。俺は、彼女を助けられなかった……」
べそをかいて、少年は鼻をすすった。
「ラエラは、もうすぐ結婚するんだ」
「あんなに小さいのにか?」
見たところ、10歳にも満たないくらいだったが。
「彼女は特別なんだ。神様と結婚する」
「なに?」
確か彼らは、半神オアンネスの末裔を名乗っていると聞く。
その事だろうか。
「ラエラの家は、巫女と神官の家系なんだ。五十年に一人、神様の妻にならなきゃいけない。選ばれたのが、ラエラだった」
それは霊能者による予言で決まるという。
年齢や性別など関係ない。
選ばれた者は神の花嫁となり、深い地下の神殿に連れていかれるのだ。
「明日、彼女は結婚するんだ」
「つまり。もう会えねぇってことか」
勇気がなかったんだ、と彼は言った。
「ラエラは俺に、連れて逃げてって……でも、出来なかった」
唇を噛み、くぐもった嗚咽を漏らす。
薄暗い湿地の森の中。悲しげなすすり泣きが、響き渡る。
「俺は、怖かった……神に逆らうのも、みんなにこれ以上嫌われるのも……臆病者って、卑怯者だって。分かってるけど」
「後悔、してるんだな」
「……っ」
ついに、ぬかるんだ地に膝をついた。
頭を抱え、声を絞り出すように泣いているアクーにそっと近付く。
「大丈夫だ」
(我ながら、余計なことをしている)
大きく不器用そうな手を広げ、そっと彼の頭を撫でた。
「まだ間に合う」
「で、でも」
「お前が望めば、だが。それに、やるのはお前自身だ」
「え……?」
泣き腫らした眼を見開く少年に、アレックスは視線を合わせる。
彼がこの手で、ラエラという娘を助け出すのは簡単なことだろう。
しかしそれは誰もが望まぬ方法であり、ともすればただの自己満足だ。
国の者達にだって信ずる神がいる。愛する者を贄として差し出すくらいの
、信仰が。
それを第三者が軽々しく、善悪判断するのは果たして正しいことなのだろうか。
勧善懲悪。ヒーローは去っていけば、めでたしめでたしだ。しかし、残された者の人生は続くのだ。
――これは彼なりの、矜恃であった。
「娘を救い、外の世界で未来を切り開くのはお前自身だということだ」
「外の、世界?」
「もちろん、この地で生きていくのも良いだろう。すべてはお前の決断次第」
「……」
「その切っ掛けを与えてやるだけだ」
アレックスはそう言うと、おもむろに全ての装備を外し始めた。
腰に下げた皮の袋も、すべて近くの切り株の上へ置く。
そしてあるものを彼に差し出した。
「あ、アレックス!?」
「これは先払いだ」
表情少ない顔に、珍しく笑みを浮かべる。
「森への道を、教えてくれるのだろう?」
「――うん!」
涙の粒の散る瞳で、アクーは大きくうなずいた。
「アレックスには特別だぞ」
「ふん、ありがとよ」
ため息をつきながら礼を言うが、面倒なく西の森に向かうためには有難い情報であるのは変わらない。
前を歩く小さな背中を見て、アレックスは慎重に踏み出した。
水かきの付いたアクーの足は、底なしに口を開ける沼地にも沈み込むことなく足を運んでいく。
さすが水に住まう種族というべきか。
半魚人といえど、海を主な生息地にする者たちから。川辺に住んでいて身体を濡らさない限り、鱗のない人間の姿をしている種族――通称、濡れた魚まで。
様々である。
「アレックスはさ。誰かを探しに来たの?」
「ああ」
「大切な人?」
「……だな」
大切な、という言葉が適切だろうか。
もっと執着にまみれた、欲深いモノの気がする。
そう執着である。
なんとしてでも、アレン・カントールを手に入れたいのだ。
(どうしてこんなに欲しがっちまうのか、さっぱり分かんねぇな)
それは飢餓や、喉の乾きに近いのかもしれない。
砂漠を三日さまよった人間が、目の前に清涼な水を置かれたら飛びつくだろう。
言ってみれば、アレックスは自分が飢えている事に気が付いていなかっただけなのかもしれない。
彼を一目みた時から、自覚してしまった。
「アレン・カントール、って人?」
「っ!? おい、なんで知ってんだ。まさかお前――」
「いやいや、なんでそんな怖い声出すんだよ。さっきアレックスが言ってたじゃないか」
思わず剣呑な物言いをした彼に対し、アクーは困ったように笑う。
ほんの数十分前のことだと言うのに、すっかり忘れてしまっていた。
きまり悪そうに『すまん』とつぶやく。
「ホントに、大事なんだね。その人のこと」
「まぁな」
捕まえたら閉じ込めてしまいたいくらいには、なんて口にしたらこの少年はドン引きするだろう。
しかし短く返しただけで、黙々と歩き続ける。
「外の世界って、どんな所なんだろう」
ポツリ、零れた言葉に顔を上げた。
いつの間にか立ち止まり振り返って、こちらを真っ直ぐに見つめる二つの瞳。
大きく黒目がちなそれに、どんな感情が宿っているだろう。薄く差した光が逆光になっていて、見えない。
「国を出たいのか?」
「うん」
「……そうか」
なぜ、なんて訊ねなかった。
訊ねずとも分かったから。
「俺、厄災なんだ」
同胞たちと違う、銀色の鱗を持つ身体。異端、という一言でその人生の悲哀が想像できるというものだ。
「みんな、俺なんて居ない方が良いって。母さんだって……きっとそう思ってる」
長い睫毛が、しっとりと濡れていた。
「なにもしてないのに。ただ、生きているだけなのに」
「……」
「みんなと違う。だから、ダメだって。出来損ないの、厄災持ちなんだって」
「……」
「ねぇアレックス。俺は、生きていちゃいけないの? 存在するだけで、みんなを不幸にしてしまうの?」
「それは、違う」
キッパリと言い切る。
そして目を凝らし、彼を見据えた。
「生きていちゃいけねぇヤツなんて、オレは知らない。色んな国を巡った事もあるが、そんな存在は見たことねぇ」
「アレックス……」
「幸も不幸も、テメェら自身のものだ。それをお前のせいにする、みんなってのがおかしいんだぜ」
「そう、なのかな」
頼りなさげに形の良い頭が揺れる。
泣くのを堪えるように、アクーの眉間にしわが寄るのを目を逸らさず見ていた。
「そうだ」
単なるはけ口、スケープゴート。それが『厄災』の正体だ。
それは狭い集団であればあるほど、まるでタチの悪い熱病のように蔓延する。
渦中にいれば見えない幻覚と、外にいるからこそ分からぬ悪意が支配するのだろう。
この島から外に出ることなく。他の種族との交流も持たぬのならば、なおさらのこと。
……しかしそれを一概に悪だと決めつけるのも、アレックスは違うと考えていた。
(そういった狭い価値観が、この種族をここまで長らえさせてきた一つの素因にもなるのだろう)
「その鱗、とても綺麗だと思うが」
「ほんと?」
「ああ、オレはお世辞もおべっかも言わないからな」
この男は不器用な分、ある意味とても正直であった。
知り合いの商売女が流行りの髪型にしたと見せに来ても、似合っていなければ素直に口にして引っぱたれたこともある。
逆に。
ブスだのデブだのと蔑まれ、それを自虐ネタにしていたある村娘には、言うほどブサイクではないと。そして食生活からトレーニングに関しての、適切なアドバイスをしたら惚れられてストーカー化したこともある。
これらは女嫌いに拍車がかかるエピソードとなったが、同時にアレックスの裏表のない人柄を表しているとも言えよう。
「ありがとう、アレックス」
「礼を言われる筋合いはねぇよ」
キラキラと、アクーの目元で煌めいているそれは鱗ではない。
「それに。お前は自分を居ない方が良いと言ったが、そう思っていない奴もいるみたいだが」
「彼女は――違うよ」
「ラエラ、と言ったか」
彼を連れていかないで、と泣き伏した少女。
自分が人質になるとまで言っていたではないか。
しかし辛そうな顔で、首を振る。
「違う。違うんだ。俺は、彼女を助けられなかった……」
べそをかいて、少年は鼻をすすった。
「ラエラは、もうすぐ結婚するんだ」
「あんなに小さいのにか?」
見たところ、10歳にも満たないくらいだったが。
「彼女は特別なんだ。神様と結婚する」
「なに?」
確か彼らは、半神オアンネスの末裔を名乗っていると聞く。
その事だろうか。
「ラエラの家は、巫女と神官の家系なんだ。五十年に一人、神様の妻にならなきゃいけない。選ばれたのが、ラエラだった」
それは霊能者による予言で決まるという。
年齢や性別など関係ない。
選ばれた者は神の花嫁となり、深い地下の神殿に連れていかれるのだ。
「明日、彼女は結婚するんだ」
「つまり。もう会えねぇってことか」
勇気がなかったんだ、と彼は言った。
「ラエラは俺に、連れて逃げてって……でも、出来なかった」
唇を噛み、くぐもった嗚咽を漏らす。
薄暗い湿地の森の中。悲しげなすすり泣きが、響き渡る。
「俺は、怖かった……神に逆らうのも、みんなにこれ以上嫌われるのも……臆病者って、卑怯者だって。分かってるけど」
「後悔、してるんだな」
「……っ」
ついに、ぬかるんだ地に膝をついた。
頭を抱え、声を絞り出すように泣いているアクーにそっと近付く。
「大丈夫だ」
(我ながら、余計なことをしている)
大きく不器用そうな手を広げ、そっと彼の頭を撫でた。
「まだ間に合う」
「で、でも」
「お前が望めば、だが。それに、やるのはお前自身だ」
「え……?」
泣き腫らした眼を見開く少年に、アレックスは視線を合わせる。
彼がこの手で、ラエラという娘を助け出すのは簡単なことだろう。
しかしそれは誰もが望まぬ方法であり、ともすればただの自己満足だ。
国の者達にだって信ずる神がいる。愛する者を贄として差し出すくらいの
、信仰が。
それを第三者が軽々しく、善悪判断するのは果たして正しいことなのだろうか。
勧善懲悪。ヒーローは去っていけば、めでたしめでたしだ。しかし、残された者の人生は続くのだ。
――これは彼なりの、矜恃であった。
「娘を救い、外の世界で未来を切り開くのはお前自身だということだ」
「外の、世界?」
「もちろん、この地で生きていくのも良いだろう。すべてはお前の決断次第」
「……」
「その切っ掛けを与えてやるだけだ」
アレックスはそう言うと、おもむろに全ての装備を外し始めた。
腰に下げた皮の袋も、すべて近くの切り株の上へ置く。
そしてあるものを彼に差し出した。
「あ、アレックス!?」
「これは先払いだ」
表情少ない顔に、珍しく笑みを浮かべる。
「森への道を、教えてくれるのだろう?」
「――うん!」
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