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7.白雪姫達と魔道士♂(R18)
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「みんなに酷いことしないで!」
「もうやめて!」
「この人達は悪くないの!」
そう口々に叫んだのは、森の奥から飛びしてきた数人の人影だった。
思わず身構えた彼女達は、その姿を見て絶句する。
「これは……」
手枷足枷をされた少女達。少年も若干混じっていた。華奢で可憐な、美しい者たちばかりだ。
しかも彼らは。
「おいおい。エルフかよ」
ミミナの呟きが、静寂の森に広がる。
透けるような白い肌。尖った耳。美しい容姿……彼らは間違いなく、エルフだった。
彼らは倒れているゴブリン達を心配そうに覗き込み、手当し始める。
それはまるで愛する家族を心配し、労る姿そのものだった。
「……私達、人間に捕らえられたの」
勇者達の前に進み出たのは、1人の少女。
揺れる飴色の髪は、下に着くほど長い。
……伏し目がちの目は、彼らをまるで恐ろしい魔物のように見た。
「ここから遠く離れた森に、私達は暮らしていた。そこに人間達が現れるようなったのは、1年ほど前」
少女はまるで鈴の音のような声で、語る。
―――エルフの少年少女を攫い、街で売り払う。
それが奴隷商人達のやり口。
特に姿形の美しい種族であるエルフは、高値で取引されるのだ。
しかし彼らはとても強い。魔力も武力も、人間などが遠く及ばない存在だ。
だからこそ、卑劣な者達は幼い少年少女を狙ったのだろう。
「なるほど」
ミラが頷く。
街へは、この森を通るのが一番近い。ここに暮らすゴブリン達が、少女達を人間の手から奪い返したのだ。
「人間たちから、助けてくれたの。大きくなるまで守ってあげるって……」
少女の言葉に、他の他の者達も首を縦に振る。
エルフ達は数十人。しかも、まだ森の奥にいるという。
「悪者は、どーやらアタシ達って事だな」
ぽつりと零したミミナの言葉をよそに、テトラは別の事を考えていた。
(マテルーナさんの知り合いが、奴隷商人……彼女はこの事、知っているんだろうか)
あの女主人の事だ。仕事を紹介した責任を感じてしまうかもしれない。おおらかで優しい人故に、彼は傷付けたくなかった。
「……どうする」
カサネの言葉に一同は、顔を見合わせる。
これじゃあ、依頼は完了しない。
しかし、単に『出来ませんでした』なんて簡単に引き下がれるだろうか。否、これは信用問題に関わる。
それに依頼主は、これからもこの森を通ってエルフ達を売り捌くつもりだろう。
「かと言って、このままではなぁ」
「そうね」
ジッ考え込む女勇者。数秒ほどして、口を開いた。
「まずは、この子達を何とかしないと。このままじゃどうしようもない……だから私に任せてくれないしら」
ツテがある、と言った。
それは彼らが知る由もないが、彼女はやはり逃亡者であっても元貴族だからだろう。
「心配しないで。貴女達のことは、私が何とかしてあげる。ね?」
ミラは跪き、少女達に語りかける。
「……うん」
幼いエルフ達は、小さく頼りなく頷いた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
―――街に戻った頃には、すっかり夜も更けていた。
ミラはすぐさまどこかへ消える。恐らく、事態の収拾に走っているのだろう。
ミミナとカサネも窼に帰るから、と別れた。
「はぁ」
テトラは、既に客足が途絶えた酒場の前でため息をつく。
勿論、この店の女主人を思ってのことである。
「あれ。君」
「!」
後ろから掛けられた声に、ビクつきながら振り向いた。
「あ……貴方は」
「こんばんは。こんな遅くに何を?」
依頼主の男。優男風で、相変わらず長めの髪を後ろに流している。
一見穏やかそうな笑みを貼り付けているが、その目はまるで蛇のようだった。身体の身体を上から下まで舐め回すように見ているのを、彼は気付いていない。
「ええっと。少し、彼女に話が」
「……もしかして」
気がつけば。店の壁に追い詰められていた。
そっとつかれていた腕。いわゆる壁ドン状態で覗き込んできた瞳には、困惑する自身の姿が映る。
「依頼の件かな?」
「そ、それは……」
彼は奴隷商人である可能性が高い。というか、そうだと思っていた。だから次の瞬間、そっと悲しげに逸らされた視線と、言葉に面食らったのだ。
「オレもさ。知らなかったんだ……あのゴブリン達の事はさ」
「え?」
「オレの仕事は、薬草の仕入れでね。だから襲われた事はなかったんだ。ただ、同業者の中ではとても危険視されていた。……まぁ、襲われていた連中は奴隷を扱っていたんだな。不確かな情報で、君たちに依頼して悪かった。同業者が困っているのを、助けてやりたかっただけなんだ」
苦しげとも取れる表情で、男は言い切った。
「君も、さぞ危険な目に遭ったんじゃないかな? 」
「い、いえ」
詰めていく距離に慄きながらも、どうやら彼は悪くないのかもしれない……いや。罪が無いとは言えないが、少なくても善意でこの依頼をした。
彼自身は、あのエルフ達には無関係なのか。
尚も男は言いつのる。
「今回の事は、ちゃんと後始末するよ……商人として、人としてもね」
「するとあのエルフ達も?」
テトラが問えば。
柔らかな色の瞳が、数回瞬きで隠れる。
「あぁ、勿論。ちゃんと彼らの村に、返してあげなきゃな」
「……良かった。ありがとうございます!」
これで、ミラの手を煩わせることもない。
それにマテルーナも悲しまないだろう。むしろ、誇りに思うかもしれない。
彼の心はすっかり晴れて、満面の笑みを男に返した。
「テトラ君は、良い子なんだね」
「え?」
「だって、みんなの事を考えて思い悩んでいたんだろう。優しいね」
「そんなぁ」
気の良さを褒められて悪い気はしない。はにかみ笑う彼と、目を細める男。
そっと、その髪に指を絡め通しながら言う。
「彼女にも話してやれば良い」
「っ、あの……え?」
「マテルーナさ。とても心配していたよ。君の口から、ちゃんと説明してやってくれないか?」
「あ、はい!」
「よし。そうと決まれば、行こう」
テトラは、すっかりこと男を信用していた。多少距離感がおかしいのも、そういう性質の人で悪意はない、と。
抱かれた肩を気にしつつも、彼は店に誘われるままに入っていった。
「……! テトラ」
女が、ハッとしたように顔を上げる。
閉店準備だろう。洗って乾かされたジョッキがカウンターに並んでいる。
「マテルーナさん、忙しい時にごめんなさい。あの……」
晴れやかな気分で、そう挨拶する彼と。気まずそうに、目を伏せる彼女。
「おい、マテルーナ。奥の部屋使って良いだろう?」
口を挟むように、男が言った。一瞬視線を迷うように揺らして、彼女が無言で頷く。
「テトラ、話は奥でしよう。彼女もすぐに来るから。そうだろ、マテルーナ」
「え、えぇ……もうすぐ終わるから」
そう答えた彼女の顔色は、灯りのついた部屋で分かる程に悪い。
「あの、大丈夫ですか。具合、悪そう……」
思わず掛けた声は、再びしっかりと肩を抱かれる事で阻止される。まるで吐息を吹き込むように、男はテトラに囁いた。
「心配ないさ。さっき薬を飲んだみたいだし。ほら、あそこに薬袋があるだろう。すぐに良くなるさ……それより邪魔しちゃ悪い」
「え? あぁ、そっか。マテルーナ。無理、しないでね」
確かに、カウンターには薬を入れていたであろう空き袋が。あっさり納得した彼は、そのまま心配そうな視線と、労りの言葉を寄越すのみだった。
「ほら。行こう」
「あ、はい! じゃあ、待ってますね」
「……」
奥の部屋へのドア。何の変哲もない、薄いものだ。
それが大きく開き、2人を飲み込む瞬間。
『……ごめんなさい』
掠れた声で、そう聞こえた気がして。
「?」
「どうした」
「いえ、今……」
「大丈夫。行こう」
少し強引に促され、彼の意識はこの女主人から消えた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
洋燈の灯りが、頼りない。
―――その部屋は大きなベッドが1つ。あとは家具が数個の、簡素な部屋である。
「こ、ここは?」
「酒場には、客をとる部屋があるんだよ。知ってるだろ」
「きゃ、客って……」
確かにベッドだけがやけに大きく、下品さを拭えない室内だ。
いわゆる売春専用の部屋なのだろう。
「分かるだろ? 君も子供じゃないんだから」
「ちょ、な、何を言ってるか……えっ、ま、待って……っ!?」
強く突き飛ばされ、安物のベッドに背中を打つ。その軋みに気を取られた瞬間、身体に乗り上げられた。
重みと、両手首を捕らえられた痛みに顔を顰める。
男の瞳が、獣のようにギラリと色めく。
「何をっ、か、彼女がっ……」
「来ねぇよ。あの女は、オレの言うことなら何でも聞くんだ。コレ、欲しさにな」
「!!」
目に入ったのは、先程の薬袋。
これはただの薬では無い。言ってみれば、麻薬や覚せい剤のようなもの。
元々は鎮静や麻酔の目的で作られたのだが、それを悪用されて出回っている。多福感や浮遊感等と引き換えに、強力な副作用で身体を蝕んでいく。
「まさか、彼女は……」
「もう完璧な中毒者でね。お得意様だよ。君のことを頼んだら、二つ返事で都合してくれた。今頃、君の仲間たちも同じような目に遭ってるだろうな」
「なっ、なんだって!?」
「ハハッ……暴れるなよ」
「っあ゙ぁ!」
聞き捨てならない言葉に、慌てて身体を起こそうとするが強く押さえつけられる。
彼女達が、仲間たちの危機だというのに。
「君たちが、あのエルフ共に会ったのは知ってるよ」
「なん、で……」
「気付かなかったのかい? 見張ってたんだ。ちゃんとゴブリン共を討伐してくれるか、ってね。いやぁ予想以上に実力派だね、君たち」
やはりこの男は、奴隷商人の一味であったのだ。
しかも敢えて彼女達を泳がせた。ゴブリンを倒し、エルフ達から真実を聞くのも計画のうち。
「これで、ゆっくり商品回収出来るだろう?」
「商品って、彼らの、こと……」
「当たり前でしょ。アレ、なかなか高値で売れるんだからさ。小汚いゴブリン風情には、勿体無い」
「か、彼女達は物じゃない!」
男のあまりにも身勝手な言い草に、彼は声を荒らげる。
……美しく儚い姿。しかし傷付いた恩人達を、必死に助けようとしていた。
その哀しくも、愛のある光景が脳裏を過ぎったのだ。
「物さ。オレ達にとっては、ただの商品」
男には、テトラの痛める胸の内が分からない。せせら笑うように、言葉を重ねる。
「君に教えてやるよ。世の中を……その身体で」
「ど、どういう……っ、あ!」
男は素早く、縄を取り出した。そして戒められた両手首を縛り上げたのだ。
「やっ、やめ……痛っ」
「暴れると痛いよ。大人しくしな」
「やだぁ、っ、離してっ、触らな……ぃで」
服のボタンを、強引に引きちぎる。小気味の良い音を立てて、弾けていくそれを彼は絶望感で眺めていた。
「綺麗な肌だ、男とは思えない位。あ、ここはやっぱり男の子だね」
「ひっ、ぅ……! 」
突然触れられたのは、胸の飾りである。
摘んで指先で嬲られたり、弾かれたり抓られたり。その度に、妙な感覚が彼の身体をビクつかせた。
「へぇ、いい反応。もしかして経験済?」
「っ、なワケ……」
「そうかぁ。ハハ、なんか安心した」
笑みを深めた男が頬を撫でる。
その感触にも嫌悪感と恐怖で顔が引き攣る。
テトラは男性経験なんてとんでもない、女も未経験……つまり童貞だ。
寄りにもよって、脱童貞より脱処女を先に済ませそうなこの状況。
必死で暴れるが、縛られた腕に馬乗りの身体。ワナワナと震えるしかない。
「オレ、君のこと気に入ったんだよ」
「ぼ、僕は、嫌いですっ、離して! やだっ……男なんて……!!」
「そうやって抵抗されるのも、良い」
「こ、この変態……い゙っ!?」
服の上から下腹部……股間を握りこまれる。強い手の加減に、思わず『握り潰されるかも』と身体を固くした。
「可愛いなぁ」
男はそう言いながら、手早く下を脱がし始める。暴れる両脚を躱し、すっかり露出したそこに顔を擦り寄せた。
「ゔっ、き、気持ち悪いっ、やめて、下さいぃっ」
「本当にそうかな。君のここは、正直みたいだけど」
「そ、それは……」
確かに勃っている。
先程からの執拗な胸の刺激と、ゆるゆるとされている性器への愛撫。
経験のない青年には、刺激が強すぎるのだ。
「ほらほら。固くなって……味もみてみよう」
まるで食材の味見をするように呟くと、パクリと咥え始める。
驚いたのは、咥えられた方だ。
初めての口淫にドン引きし、でも嫌悪しながらも快感には抗えない。身を捩り、イヤイヤと首を振りながらも追い詰められていく。
……噛んだ唇の端から、すすり泣くような喘ぎ声が漏れる。
「ぅ゙ぅ、あ、やめ、て、よぉぉ、んん゙っ、ん……んあぁぁッ……!」
達した瞬間、強く吸われた。一際甲高い声で啼いて、あとはぐったりとベッドに沈む。
「ん、美味しかった」
ご馳走様、と喉を鳴らして精液を飲み下した男を、彼は信じられないモノを見た気分で眺める。
(あんなものを……変態だ)
恍惚の表情を浮かべる男は、間違いなく変態。変態の中でも、気持ち悪い分類の変態だろう。
その気持ち悪い変態は、脱力した彼を見下ろして言った。
「これで終わり、とか思ってないよね?」
「え゙、だって……」
「舐めただけじゃん。オレも気持ちよくなりたいし」
「き、気持ち良くって。僕は男、だし」
「男でも出来るでしょ。知らないの? 入れるところ」
テトラには知識が無い。
これから自分がどんな間に合うか、なんて。
……ポカン顔をする無垢な青年。
「いやいやいやっ、どこに!? 何をッ!?」
「え。ココに、コレを入れるんだけど」
コレ、と示されたのは……男のエクスカリバー。聳え立つ肉棒。と、下品な言い方をすればこんなもんである。
そしてココ、とは。
「お、お尻ぃぃ!?」
(そういえばっ、あのスライムの時も……)
魔物で寄生でもされるんじゃないかって恐れていたが、ソッチの考えはなかったようで。
しかも今度は、こんなえげつないモノを容赦なく突っ込まれるのだ。
「む、無理っ、お尻裂けちゃうぅぅっ!!」
大出血。今度の死因が『肛門に異物挿入。失血死』になる―――なんて想像に、青くなった。
「大丈夫大丈夫。ならしてあげるから」
「な、ならす……っ冷た!?」
びしゃり、とまぶされたのはローション。ベタベタとヌルヌルに、彼の眉間にシワが寄る。
「ほらほら。力抜いて」
「え……っお゙ぉ!? や、やめっ、そんな、とこ」
「まだ1本だよ、頑張って」
「が、頑張れないぃぃっ、やだっ……ひぎぃッ!?」
あっという間に2本。グチュグチュと、ぬめりを借りて出し入れされる。
異物感と圧迫感……さらに排泄器官が他人の指で蹂躙される。この行為に、もはや声を抑えることも出来ず、悲鳴を上げた。
「ぅあ゙、あ゙……い、痛いぃっ……」
泣き声を上げ逃げようとする様を見て、男の喉が鳴った。
「ごめん。もう挿れるね」
「っゔ……っ、? えっ、えっ、え!?」
指が勢いよく抜かれ、代わりに宛てがわれたモノ。
大きく生々しい感触に、目の前が真っ暗になる。
「む、むむむ無理っ、絶対無理! 入んないっ、い、入れないでっ、や、やだぁっ」
「大人しくしな。ほら、痛くしないから」
……嘘である。
痛くないワケがない。
それにこの男、綺麗な男の子が痛みにのたうち回る姿が大好物のドS野郎。
今回ばかりは処女だから、と少しはならしてやろうかと仏心を出した。しかし涙を浮かべ、痛いと呻くテトラの姿に理性なんてスイッチオフ。
泣き叫ぶ声をBGMに、ノンケ青年をガン掘りしてやろうという鬼畜の所業に乗り出したのだ。
「痛い゙っ、いた、い、助け、てぇぇっ」
「助けなんてっ、来ないよ、誰もな」
「そ、そん、なぁ゙ぁ゙ぁぁっ!!」
まだこんな若さで死にたくない! というか、掘られたくない!!
そう叫びながら、ずりずりと強引に推し進められる腰から逃げようと躍起になる。
その時である。
「……ったく、この変態ホイホイめ」
そんな声が聞こえたか、聞こえないか。
―――そして、次の瞬間。
「……ッ!」
鈍い、打撲音が響く。
声無く脱力した男の身体が、こちらに倒れてきて。
「ぅぐふッ!!」
潰れたカエルのような声は、テトラだ。
どうやら男を後ろから殴りつけて、昏倒させたらしい。のしかかった男の体重に、息が止まりかけた。
「おいおいっ、大丈夫かよ!?」
「……あ、レイプ現場」
「2人とも手伝って。今、こいつ退けるから」
気絶した男の下敷きになった彼は、呆然とその声の主たちを眺める。
「み、みん、な……?」
ようやく出した声に、彼女達は大きく頷く。
ミミナ、カサネ。そしてミラだ。
3人は、男を蹴り転がすとテトラに向き直った。
「迎えに来たぜ」
とミミナが、部屋の隅に転がってた杖を差し出す。
「……全裸」
ニンマリと笑うカサネ。
「ほら服、女物だけど」
新しい服(ただし女装)を投げて寄越すミラ。
「み゙、み゙ん゙な゙ぁ゙ぁぁぁ!」
テトラの目から涙が溢れる。
仲間が、無事だった。それで自分を助けに来てくれた、という感無量。
「あー、もうっ。泣いてんじゃねーぞ」
「……泣き虫テトラ」
「ひゃ、ひゃい」
ミミナに頭を撫でられ、カサネに頬を軽く抓られ。彼は泣きながら笑みを浮かべた―――。
「もうやめて!」
「この人達は悪くないの!」
そう口々に叫んだのは、森の奥から飛びしてきた数人の人影だった。
思わず身構えた彼女達は、その姿を見て絶句する。
「これは……」
手枷足枷をされた少女達。少年も若干混じっていた。華奢で可憐な、美しい者たちばかりだ。
しかも彼らは。
「おいおい。エルフかよ」
ミミナの呟きが、静寂の森に広がる。
透けるような白い肌。尖った耳。美しい容姿……彼らは間違いなく、エルフだった。
彼らは倒れているゴブリン達を心配そうに覗き込み、手当し始める。
それはまるで愛する家族を心配し、労る姿そのものだった。
「……私達、人間に捕らえられたの」
勇者達の前に進み出たのは、1人の少女。
揺れる飴色の髪は、下に着くほど長い。
……伏し目がちの目は、彼らをまるで恐ろしい魔物のように見た。
「ここから遠く離れた森に、私達は暮らしていた。そこに人間達が現れるようなったのは、1年ほど前」
少女はまるで鈴の音のような声で、語る。
―――エルフの少年少女を攫い、街で売り払う。
それが奴隷商人達のやり口。
特に姿形の美しい種族であるエルフは、高値で取引されるのだ。
しかし彼らはとても強い。魔力も武力も、人間などが遠く及ばない存在だ。
だからこそ、卑劣な者達は幼い少年少女を狙ったのだろう。
「なるほど」
ミラが頷く。
街へは、この森を通るのが一番近い。ここに暮らすゴブリン達が、少女達を人間の手から奪い返したのだ。
「人間たちから、助けてくれたの。大きくなるまで守ってあげるって……」
少女の言葉に、他の他の者達も首を縦に振る。
エルフ達は数十人。しかも、まだ森の奥にいるという。
「悪者は、どーやらアタシ達って事だな」
ぽつりと零したミミナの言葉をよそに、テトラは別の事を考えていた。
(マテルーナさんの知り合いが、奴隷商人……彼女はこの事、知っているんだろうか)
あの女主人の事だ。仕事を紹介した責任を感じてしまうかもしれない。おおらかで優しい人故に、彼は傷付けたくなかった。
「……どうする」
カサネの言葉に一同は、顔を見合わせる。
これじゃあ、依頼は完了しない。
しかし、単に『出来ませんでした』なんて簡単に引き下がれるだろうか。否、これは信用問題に関わる。
それに依頼主は、これからもこの森を通ってエルフ達を売り捌くつもりだろう。
「かと言って、このままではなぁ」
「そうね」
ジッ考え込む女勇者。数秒ほどして、口を開いた。
「まずは、この子達を何とかしないと。このままじゃどうしようもない……だから私に任せてくれないしら」
ツテがある、と言った。
それは彼らが知る由もないが、彼女はやはり逃亡者であっても元貴族だからだろう。
「心配しないで。貴女達のことは、私が何とかしてあげる。ね?」
ミラは跪き、少女達に語りかける。
「……うん」
幼いエルフ達は、小さく頼りなく頷いた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□▫▪
―――街に戻った頃には、すっかり夜も更けていた。
ミラはすぐさまどこかへ消える。恐らく、事態の収拾に走っているのだろう。
ミミナとカサネも窼に帰るから、と別れた。
「はぁ」
テトラは、既に客足が途絶えた酒場の前でため息をつく。
勿論、この店の女主人を思ってのことである。
「あれ。君」
「!」
後ろから掛けられた声に、ビクつきながら振り向いた。
「あ……貴方は」
「こんばんは。こんな遅くに何を?」
依頼主の男。優男風で、相変わらず長めの髪を後ろに流している。
一見穏やかそうな笑みを貼り付けているが、その目はまるで蛇のようだった。身体の身体を上から下まで舐め回すように見ているのを、彼は気付いていない。
「ええっと。少し、彼女に話が」
「……もしかして」
気がつけば。店の壁に追い詰められていた。
そっとつかれていた腕。いわゆる壁ドン状態で覗き込んできた瞳には、困惑する自身の姿が映る。
「依頼の件かな?」
「そ、それは……」
彼は奴隷商人である可能性が高い。というか、そうだと思っていた。だから次の瞬間、そっと悲しげに逸らされた視線と、言葉に面食らったのだ。
「オレもさ。知らなかったんだ……あのゴブリン達の事はさ」
「え?」
「オレの仕事は、薬草の仕入れでね。だから襲われた事はなかったんだ。ただ、同業者の中ではとても危険視されていた。……まぁ、襲われていた連中は奴隷を扱っていたんだな。不確かな情報で、君たちに依頼して悪かった。同業者が困っているのを、助けてやりたかっただけなんだ」
苦しげとも取れる表情で、男は言い切った。
「君も、さぞ危険な目に遭ったんじゃないかな? 」
「い、いえ」
詰めていく距離に慄きながらも、どうやら彼は悪くないのかもしれない……いや。罪が無いとは言えないが、少なくても善意でこの依頼をした。
彼自身は、あのエルフ達には無関係なのか。
尚も男は言いつのる。
「今回の事は、ちゃんと後始末するよ……商人として、人としてもね」
「するとあのエルフ達も?」
テトラが問えば。
柔らかな色の瞳が、数回瞬きで隠れる。
「あぁ、勿論。ちゃんと彼らの村に、返してあげなきゃな」
「……良かった。ありがとうございます!」
これで、ミラの手を煩わせることもない。
それにマテルーナも悲しまないだろう。むしろ、誇りに思うかもしれない。
彼の心はすっかり晴れて、満面の笑みを男に返した。
「テトラ君は、良い子なんだね」
「え?」
「だって、みんなの事を考えて思い悩んでいたんだろう。優しいね」
「そんなぁ」
気の良さを褒められて悪い気はしない。はにかみ笑う彼と、目を細める男。
そっと、その髪に指を絡め通しながら言う。
「彼女にも話してやれば良い」
「っ、あの……え?」
「マテルーナさ。とても心配していたよ。君の口から、ちゃんと説明してやってくれないか?」
「あ、はい!」
「よし。そうと決まれば、行こう」
テトラは、すっかりこと男を信用していた。多少距離感がおかしいのも、そういう性質の人で悪意はない、と。
抱かれた肩を気にしつつも、彼は店に誘われるままに入っていった。
「……! テトラ」
女が、ハッとしたように顔を上げる。
閉店準備だろう。洗って乾かされたジョッキがカウンターに並んでいる。
「マテルーナさん、忙しい時にごめんなさい。あの……」
晴れやかな気分で、そう挨拶する彼と。気まずそうに、目を伏せる彼女。
「おい、マテルーナ。奥の部屋使って良いだろう?」
口を挟むように、男が言った。一瞬視線を迷うように揺らして、彼女が無言で頷く。
「テトラ、話は奥でしよう。彼女もすぐに来るから。そうだろ、マテルーナ」
「え、えぇ……もうすぐ終わるから」
そう答えた彼女の顔色は、灯りのついた部屋で分かる程に悪い。
「あの、大丈夫ですか。具合、悪そう……」
思わず掛けた声は、再びしっかりと肩を抱かれる事で阻止される。まるで吐息を吹き込むように、男はテトラに囁いた。
「心配ないさ。さっき薬を飲んだみたいだし。ほら、あそこに薬袋があるだろう。すぐに良くなるさ……それより邪魔しちゃ悪い」
「え? あぁ、そっか。マテルーナ。無理、しないでね」
確かに、カウンターには薬を入れていたであろう空き袋が。あっさり納得した彼は、そのまま心配そうな視線と、労りの言葉を寄越すのみだった。
「ほら。行こう」
「あ、はい! じゃあ、待ってますね」
「……」
奥の部屋へのドア。何の変哲もない、薄いものだ。
それが大きく開き、2人を飲み込む瞬間。
『……ごめんなさい』
掠れた声で、そう聞こえた気がして。
「?」
「どうした」
「いえ、今……」
「大丈夫。行こう」
少し強引に促され、彼の意識はこの女主人から消えた。
■□▪▫■□▫▪■□▪▫■□
洋燈の灯りが、頼りない。
―――その部屋は大きなベッドが1つ。あとは家具が数個の、簡素な部屋である。
「こ、ここは?」
「酒場には、客をとる部屋があるんだよ。知ってるだろ」
「きゃ、客って……」
確かにベッドだけがやけに大きく、下品さを拭えない室内だ。
いわゆる売春専用の部屋なのだろう。
「分かるだろ? 君も子供じゃないんだから」
「ちょ、な、何を言ってるか……えっ、ま、待って……っ!?」
強く突き飛ばされ、安物のベッドに背中を打つ。その軋みに気を取られた瞬間、身体に乗り上げられた。
重みと、両手首を捕らえられた痛みに顔を顰める。
男の瞳が、獣のようにギラリと色めく。
「何をっ、か、彼女がっ……」
「来ねぇよ。あの女は、オレの言うことなら何でも聞くんだ。コレ、欲しさにな」
「!!」
目に入ったのは、先程の薬袋。
これはただの薬では無い。言ってみれば、麻薬や覚せい剤のようなもの。
元々は鎮静や麻酔の目的で作られたのだが、それを悪用されて出回っている。多福感や浮遊感等と引き換えに、強力な副作用で身体を蝕んでいく。
「まさか、彼女は……」
「もう完璧な中毒者でね。お得意様だよ。君のことを頼んだら、二つ返事で都合してくれた。今頃、君の仲間たちも同じような目に遭ってるだろうな」
「なっ、なんだって!?」
「ハハッ……暴れるなよ」
「っあ゙ぁ!」
聞き捨てならない言葉に、慌てて身体を起こそうとするが強く押さえつけられる。
彼女達が、仲間たちの危機だというのに。
「君たちが、あのエルフ共に会ったのは知ってるよ」
「なん、で……」
「気付かなかったのかい? 見張ってたんだ。ちゃんとゴブリン共を討伐してくれるか、ってね。いやぁ予想以上に実力派だね、君たち」
やはりこの男は、奴隷商人の一味であったのだ。
しかも敢えて彼女達を泳がせた。ゴブリンを倒し、エルフ達から真実を聞くのも計画のうち。
「これで、ゆっくり商品回収出来るだろう?」
「商品って、彼らの、こと……」
「当たり前でしょ。アレ、なかなか高値で売れるんだからさ。小汚いゴブリン風情には、勿体無い」
「か、彼女達は物じゃない!」
男のあまりにも身勝手な言い草に、彼は声を荒らげる。
……美しく儚い姿。しかし傷付いた恩人達を、必死に助けようとしていた。
その哀しくも、愛のある光景が脳裏を過ぎったのだ。
「物さ。オレ達にとっては、ただの商品」
男には、テトラの痛める胸の内が分からない。せせら笑うように、言葉を重ねる。
「君に教えてやるよ。世の中を……その身体で」
「ど、どういう……っ、あ!」
男は素早く、縄を取り出した。そして戒められた両手首を縛り上げたのだ。
「やっ、やめ……痛っ」
「暴れると痛いよ。大人しくしな」
「やだぁ、っ、離してっ、触らな……ぃで」
服のボタンを、強引に引きちぎる。小気味の良い音を立てて、弾けていくそれを彼は絶望感で眺めていた。
「綺麗な肌だ、男とは思えない位。あ、ここはやっぱり男の子だね」
「ひっ、ぅ……! 」
突然触れられたのは、胸の飾りである。
摘んで指先で嬲られたり、弾かれたり抓られたり。その度に、妙な感覚が彼の身体をビクつかせた。
「へぇ、いい反応。もしかして経験済?」
「っ、なワケ……」
「そうかぁ。ハハ、なんか安心した」
笑みを深めた男が頬を撫でる。
その感触にも嫌悪感と恐怖で顔が引き攣る。
テトラは男性経験なんてとんでもない、女も未経験……つまり童貞だ。
寄りにもよって、脱童貞より脱処女を先に済ませそうなこの状況。
必死で暴れるが、縛られた腕に馬乗りの身体。ワナワナと震えるしかない。
「オレ、君のこと気に入ったんだよ」
「ぼ、僕は、嫌いですっ、離して! やだっ……男なんて……!!」
「そうやって抵抗されるのも、良い」
「こ、この変態……い゙っ!?」
服の上から下腹部……股間を握りこまれる。強い手の加減に、思わず『握り潰されるかも』と身体を固くした。
「可愛いなぁ」
男はそう言いながら、手早く下を脱がし始める。暴れる両脚を躱し、すっかり露出したそこに顔を擦り寄せた。
「ゔっ、き、気持ち悪いっ、やめて、下さいぃっ」
「本当にそうかな。君のここは、正直みたいだけど」
「そ、それは……」
確かに勃っている。
先程からの執拗な胸の刺激と、ゆるゆるとされている性器への愛撫。
経験のない青年には、刺激が強すぎるのだ。
「ほらほら。固くなって……味もみてみよう」
まるで食材の味見をするように呟くと、パクリと咥え始める。
驚いたのは、咥えられた方だ。
初めての口淫にドン引きし、でも嫌悪しながらも快感には抗えない。身を捩り、イヤイヤと首を振りながらも追い詰められていく。
……噛んだ唇の端から、すすり泣くような喘ぎ声が漏れる。
「ぅ゙ぅ、あ、やめ、て、よぉぉ、んん゙っ、ん……んあぁぁッ……!」
達した瞬間、強く吸われた。一際甲高い声で啼いて、あとはぐったりとベッドに沈む。
「ん、美味しかった」
ご馳走様、と喉を鳴らして精液を飲み下した男を、彼は信じられないモノを見た気分で眺める。
(あんなものを……変態だ)
恍惚の表情を浮かべる男は、間違いなく変態。変態の中でも、気持ち悪い分類の変態だろう。
その気持ち悪い変態は、脱力した彼を見下ろして言った。
「これで終わり、とか思ってないよね?」
「え゙、だって……」
「舐めただけじゃん。オレも気持ちよくなりたいし」
「き、気持ち良くって。僕は男、だし」
「男でも出来るでしょ。知らないの? 入れるところ」
テトラには知識が無い。
これから自分がどんな間に合うか、なんて。
……ポカン顔をする無垢な青年。
「いやいやいやっ、どこに!? 何をッ!?」
「え。ココに、コレを入れるんだけど」
コレ、と示されたのは……男のエクスカリバー。聳え立つ肉棒。と、下品な言い方をすればこんなもんである。
そしてココ、とは。
「お、お尻ぃぃ!?」
(そういえばっ、あのスライムの時も……)
魔物で寄生でもされるんじゃないかって恐れていたが、ソッチの考えはなかったようで。
しかも今度は、こんなえげつないモノを容赦なく突っ込まれるのだ。
「む、無理っ、お尻裂けちゃうぅぅっ!!」
大出血。今度の死因が『肛門に異物挿入。失血死』になる―――なんて想像に、青くなった。
「大丈夫大丈夫。ならしてあげるから」
「な、ならす……っ冷た!?」
びしゃり、とまぶされたのはローション。ベタベタとヌルヌルに、彼の眉間にシワが寄る。
「ほらほら。力抜いて」
「え……っお゙ぉ!? や、やめっ、そんな、とこ」
「まだ1本だよ、頑張って」
「が、頑張れないぃぃっ、やだっ……ひぎぃッ!?」
あっという間に2本。グチュグチュと、ぬめりを借りて出し入れされる。
異物感と圧迫感……さらに排泄器官が他人の指で蹂躙される。この行為に、もはや声を抑えることも出来ず、悲鳴を上げた。
「ぅあ゙、あ゙……い、痛いぃっ……」
泣き声を上げ逃げようとする様を見て、男の喉が鳴った。
「ごめん。もう挿れるね」
「っゔ……っ、? えっ、えっ、え!?」
指が勢いよく抜かれ、代わりに宛てがわれたモノ。
大きく生々しい感触に、目の前が真っ暗になる。
「む、むむむ無理っ、絶対無理! 入んないっ、い、入れないでっ、や、やだぁっ」
「大人しくしな。ほら、痛くしないから」
……嘘である。
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今回ばかりは処女だから、と少しはならしてやろうかと仏心を出した。しかし涙を浮かべ、痛いと呻くテトラの姿に理性なんてスイッチオフ。
泣き叫ぶ声をBGMに、ノンケ青年をガン掘りしてやろうという鬼畜の所業に乗り出したのだ。
「痛い゙っ、いた、い、助け、てぇぇっ」
「助けなんてっ、来ないよ、誰もな」
「そ、そん、なぁ゙ぁ゙ぁぁっ!!」
まだこんな若さで死にたくない! というか、掘られたくない!!
そう叫びながら、ずりずりと強引に推し進められる腰から逃げようと躍起になる。
その時である。
「……ったく、この変態ホイホイめ」
そんな声が聞こえたか、聞こえないか。
―――そして、次の瞬間。
「……ッ!」
鈍い、打撲音が響く。
声無く脱力した男の身体が、こちらに倒れてきて。
「ぅぐふッ!!」
潰れたカエルのような声は、テトラだ。
どうやら男を後ろから殴りつけて、昏倒させたらしい。のしかかった男の体重に、息が止まりかけた。
「おいおいっ、大丈夫かよ!?」
「……あ、レイプ現場」
「2人とも手伝って。今、こいつ退けるから」
気絶した男の下敷きになった彼は、呆然とその声の主たちを眺める。
「み、みん、な……?」
ようやく出した声に、彼女達は大きく頷く。
ミミナ、カサネ。そしてミラだ。
3人は、男を蹴り転がすとテトラに向き直った。
「迎えに来たぜ」
とミミナが、部屋の隅に転がってた杖を差し出す。
「……全裸」
ニンマリと笑うカサネ。
「ほら服、女物だけど」
新しい服(ただし女装)を投げて寄越すミラ。
「み゙、み゙ん゙な゙ぁ゙ぁぁぁ!」
テトラの目から涙が溢れる。
仲間が、無事だった。それで自分を助けに来てくれた、という感無量。
「あー、もうっ。泣いてんじゃねーぞ」
「……泣き虫テトラ」
「ひゃ、ひゃい」
ミミナに頭を撫でられ、カサネに頬を軽く抓られ。彼は泣きながら笑みを浮かべた―――。
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