罰ゲームでパパ活したら美丈夫が釣れました

蛇足 ※注意書き必読！※

※注意書き※

 　正真正銘の蛇足。
　苦情は受け付けませんので、悪しからず。
(ごめんね……)
　









※※※

　――その少女を仮に、彼女としておこう。
　彼女は、いつものように出会い系のアプリでパパ活に勤しんでいた。

(さいきん、微妙なのよねぇ)

　別に金に困っている訳じゃない。言ってみれば、単なる暇つぶしである。

(美味しいもの食べて。それでお金もらえたら、すごくラッキーじゃん)

　別に詐欺を働いているわけじゃない。誰も傷つかない。ウィン・ウィンの関係。
　だからセックスはしなかった。
　得るものは多少大きいだろうが、リスクがバカみたいに跳ね上がるからだ。

(現役女子高生ってだけで、けっこうオジサンは食いつくし)

　その代わり、身バレ等は気をつけなければならない。
　だから最寄り駅は絶対に避けて、時間帯も待ち合わせ場所なども気をつけていた。
　もちろんメイクや服装も、普段とはまったく変えている。

「うーん……？」

　妙なDMが来ていた。
　やり取りした覚えのないアイコンと、ユーザー名。
　しかしメッセージを目にして、彼女は固まった。

(なんで!?)

　そこには彼女の本名と年齢。学校名が記されていたのだ。
　このアプリの使用者が知るはずのない情報。
　パパ活相手にも、自分のプライベートな情報を教えたことはない。
　それなのに。

「う、うそ……」

　思わずスマホを取り落とした瞬間。小さな振動が新たな着信を告げた。

「ひ、ヒィィ!?」

　LINEだった。知らぬ相手からの。
　なぜ受信されるのか。確か設定は、変えていないはず。
　彼女の頭の中を、色んな疑問と不安と恐怖が駆け巡る。
　恐る恐る、指をすべらせる。

(そ……んな)

　そこにはさっきのDMと同じ、彼女の個人情報が。
　あまりのことに脱力し、床にへたりむ。

(なんで、あたしが。あたしが何したっていうのよ)

　これからどうなるのか。
　脅されるのか。それともパパ活のことを、周囲に吹聴されるのか。
　そうなれば、もう生きていけない。
　頭を抱えた時だった。

「……え？」

　LINEのメッセージ。
　そこには短文で一言。

【取引をしよう】