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肉体労働♡

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「うぁっ、あっ、や、らぁ!」

 もう頭ん中がバカになっちゃいそう。
 まずは身体中にキスされた。しつこく、足の裏やひざ裏まで。
 くすぐったい、って文句言ったら。

『そこが性感帯になるんだ。覚えておきなさい』

 だって。
 なんかもう、まるで変なクスリでも盛られちまったみたいに身体の力がぬけてさ。
 今は首やら耳を舐められたり、吸われたり。
 ぴちゃぴちゃ……って水音がエロくて。ゾワゾワと変な感覚がのぼってくる。
 暴れだしたいような。それでいて身体をくねらせてでも、任せてしまいたいような。
 そんなみっともないオレを見て、嘉親は満足そうに笑う。

「ほら。ここはどうだ?」
「んんっ……な、なにっ……」

 突然するりとなでられたのが、足の付け根。きわどい所で、思わず腰がビクついてしまう。
 もっと普通に、チンコやらケツの穴やら触ってくるかと思ってた。でも、一時間くらいかな。ずっと、こうやってオレの身体を触りまくって楽しそうだ。

「ひぅ!?」
「おっと失礼」

 うっかりかワザとか (多分ワザとだ) アイツのデカいくせに細くて長い指がオレのチンコの先をかすった。
 
「ふむ? なにやらヌルヌルしていたな」
「い、言うな……!」

 あんな刺激だけで、とっくに勃ってしまって。それどころか、先走りで濡れてしまっていた。

「尿、ではなさそうだ」
「やめっ、あぁっ、ぁ」

 今度は確実に、そこを指の腹でグリグリしてくる。
 電気を流されたような刺激に、ビクビクと身体が暴れた。
 
「こらこら。危ないぞ」
「っ、いぃっ、やらっ、それっ……あぁぁっ!」

 つらい、つらすぎる。刺激が強すぎて、イクことも出来ない。痛いとも思える感覚に、まるで拷問を受けてるみたいに泣き叫んだ。
 これだけ暴れているのに、嘉親は簡単におさえつけてしまう。
 でもさすがに疲れたのか。ようやく手を離してくれた。

「気に入ってくれたかな」
「うぅ」

 首をブンブンと横に振って、泣きべそをかく。恥ずかしいし、情けないけど仕方ない。
 童貞のオレは、ただでさえこういう刺激には慣れてない。
 しかも相手は同じ男だ。
 気持ちがいいみたいなのは、心得ているだろう。
 込み上げる後悔と絶望に、心が折れそうだった。

「やはり暴れられるのは良くないか」
「え……」
 
 カチャン。って金属音がして、いっぺんに正気に返る。
 冷たくて、弾力があるけど固い。コレってまさか。

「て、てじょう?」
「かしこい子だな、君は」

 両手首を手錠で繋がれた。
 まるで逮捕された人みたいに。

「ベッドにくくりつけるのは気がすすまないが、仕方ない」
「ひっ……、なんで!?」

 どんな造りなのか。あっという間に、両手を上に固定された。
 これじゃあロクな抵抗もできない。楽しげな嘉親の様子もあいまって、怖くて怖くて仕方なかった。

「ああ、可愛いな」
「なにしやがるッ、この鬼畜野郎! 変態!!!」

 唯一、自由になる足をバタつかせるが。シーツがよれてズレていくだけだった。
 
「怖いのか」
「怖いに決まってるだろうが!」

 ホモでもなんでもない童貞のオレが、今から正真正銘の男に掘られるんだから。
 しかもコイツ、ねっとりとしつこいセックスしてきそうだし。
 絶対にSだ。しかもかなり変態な方の。

「まあ初めはみんな、素人しろうとだからな」
「やかましいわっ!」

 したり顔しやがって。顔とスタイルだけの、とんだクソ野郎だ。
 そう、スタイル。薄手のコートとトップスを脱いだだけで分かる。
 ガチムチな身体。足も長いし、引き締まった腹やら硬そうな胸筋やら。
 もうホントにオッサンなのか分からない。
 色々と詐称してたオレが言うのもなんだけど、嘉親だって年齢詐称してないか?

「元気そうでなによりだ」
「どこがだよ、目ん玉腐ってんのかぁぁ!?」

 怒鳴りつけるのが精一杯だ。なにより、痛いほど張り詰めたがツラくてツラくて。
 これはもういっそのこと、無理矢理にでも突っ込んで終わらしてくれ。
 そりゃ痛いだろうし、大量出血もやむなしだろうがさ。このナマ殺し状態がずっと続くのも地獄だっつの。

「よ、嘉親ぁ」
「ン?」

 足を開く。めちゃくちゃ恥ずかしいから視線を少しそらして、限界まで。
 誘い方としては、これでいいのか分かんねぇけど。顔も身体も熱くて、もう気が変になっちまったのかもしれない。
 もたつく舌をまわして、ようやく言った言葉が。

「き……きてぇ?」
「!!!」

 ヤツの顔色が、変わった。
 一瞬、ものすごい驚いた顔の後に。

「まったく。君には敵わないな」

 地を這うような声。それでいてすごく、うれしそうな。いじわるそうな目をしてる。
 ベッドが、ギシリと鳴った。まるで悲鳴をあげるみたいに。

「お仕置しなくては」
「は、はへ?」

 おしおき? 
 なんか意味がわかんない。でも、なんだかすごく興奮する。
 胸がドキドキして、息があがって。
 イケメンってこわいな。なんか見つめられるだけで、どうにでもして欲しくなる。
 
「私にまかせていなさい。気持ちよくさせてあげよう」
「きもち、よく……ひぁっ!?」

 いきなりチンコの裏スジをなであげられて、ヘンな声が出た。

「な、なにしやがる」
「気持ちよくしてあげようと思ったが。ここじゃなかったかな?」
「そういうことじゃ――っい゙ぃ!?」

 痛いほどつねられたのは乳首。女じゃあるまいし、そんなとこイジられてアンアン喘ぐワケねぇじゃん。
 でもいくらやめろって言っても、ずっとそこを弾いたりつまんだり。そんなことされてたら、ジンジンと腫れてきちゃって。

「やぁっ、そこ、ばっか……」
「ふむ。なかなかはあるようだな」
「ば、バカ言うな!」

 人を淫乱みたいに。
 そんなとこ、感じるなんてありえない。いよいよムカついて声をあげようとしたら。

「ひゃえっ!?」

 生温くて濡れたナニかが、オレのチンコを包みこんだ。
 
「ひぁっ、あぁっ、んんぁ♡」

 ねっとりとしたフェラ。
 こともあろうにオレ、おっさんにフェラされてる。女の子にもされたことないのに。

「やらぁっ、イくぅっ♡ イクからぁぁぁ♡」

 キモチイイとこ。確実に追い詰められて、半泣きになりながら感じまくる。
 やめて離してって必死で足で暴れて抵抗したら、ジュッて吸いつかれて腰がヘコヘコ動いちゃうし。
 
「んぁぁっ♡ あっ♡ あっ♡ あぁぁぁ♡」

 もうオッサンでもなんでもいいや。出ちゃう、せーし、たくさんでちまうぅぅぅっ。

「っはぁ……ぁ……あーぁ……っ」

 ヤバい。即イキさせられちゃったぁ。茫然とラブホの天井見ながら、息をつく。

「さすが若さか。なかなか濃いな」
「って、なに飲んでんだよ!!!」

 まるで風呂上がりの牛乳飲むみたく、爽やかに味の感想言ってくるこのド変態をオレはキツく睨めつけた。

「くそっ、もう充分だろ! 離せっ、このクソ野郎!!!」

 一発出してスッキリしたからか。もう早く逃げ出したくてしかたない。
 これ以上コイツといたら、どんなことをされるか分かんねぇし。
 ガチャガチャと手錠が揺れるけど、外れる気配はない。
 でも痛みはないから、多分コレ金属じゃないんだろうな。
 だとしても動けなきゃどうにもならない。

「充分? 何を言っているんだ、君は」

 嘉親の顔が大写しになる。
 アイツの高い鼻先とオレの頬が、一瞬だけ触れて。

「私のことも、気持ちよくしてくれるのだろう?」
「ヒッ……!」

 脱力して開いた足の間。ケツの穴あたりを、長い指がくすぐるみたいになでた。
 
 
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