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女エルフは斧持参
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エルフは人に比べ、長命である。しかしそれをここまで感謝したことはない。
「まさか貴方が魔族を弟子にするとは」
「ただの建前よ。アタシだってわかってるわ、この村のことは――っと!」
ヴァリス神父の言葉に、アルマが声を弾ませながら応える。
ちなみに彼女の手には斧が握られており、リズムよく丸太を叩き切って薪にしていく。
つまり薪割りの最中なわけだ。
そしてそれを眺めながら、煙草の煙を燻らす神父。
なんとも平和なのかそうじゃないのか分からない光景だが。
「正直に怪我した魔族を匿います、なんて申告したらこっちまで目ぇ付けられちゃうっつーの。ただでさえ、年々王国からの監視の目はキツくなるのに」
彼女は元々、宮廷魔法使いであった。
村に張られている結界と出没する魔獣対策のために派遣されただけに過ぎなかったのだが、この村でオルニトと出会って人生が変わった。
年端もいかない少年が、事もあろうに魔王が世界滅亡を企んだ際に使ったとされた最強の攻撃魔法を放ったのだ。
「貴女がここへ来て随分と経ちますが」
「そう? アタシの時間感覚と人間のそれはやっぱり違うのね」
だからこそ志願したのだ。
彼女自らがこの村にとどまり、あの少年の成長を見守ることを。
「監視役がすっかり情に絆されるくらいには、じゃないですかね」
「……また嫌味な言い方する」
神父の言葉に顔を顰める。
確かに最初はそうだった。
今すぐこの場で殺すか、王国に連行してからの処分か。決断を迫られた時、第三の選択肢をとったのだ。
その理由はもちろんあるが、まだ明かす訳にはいかない。
「だいたい、あの子が可愛いのがいけないのよ」
「親バカですな」
「うっさい。それはアンタ達もたいがいでしょうが」
達、というのはヴァリス神父だけでなくリケのことも言っている。
「ずっと不思議だったんだけど」
彼女は斧を肩に担いで顔を上げた。
「なんでオルニトに嘘ついてんの」
「嘘?」
対して神父は身に覚えすらありません、といった様子で煙草を燻らす。
しかし心なしか伏し目がちだ。
「だってリケとあの子は孫どころか血の繋がりはないじゃない。それにアンタも養父として一緒に育ててきたでしょ」
「そんな昔のこと……」
「これだから人間は。ほんの十数年前のことを昔なんて言うんじゃないわよ」
「貴女とは違うんですよ、このゴリラエルフ」
「ゴリラ言うなし」
オルニトには両親がいない。
魔獣に食い殺されたからというのは半分本当で半分嘘だ。
二十数年前、生後間もないであろう赤子を抱いた男女がこの村に駆け込んできた。
二人の流したおびただしい血の量と痛ましい怪我は、誰が見ても助からないだろうと状態で。
彼らは息絶える前、震える声でこう言った。
『この子を……どうか生かしてやってください。魔王の手から守ってやってください。そうでないとこの国が……いや世界が……』
そこで血を吐いて絶命。
しかし腕の中の赤子、つまりオルニトは傷一つなく安らかな表情で眠っていたのだ。
「あれって本当に魔獣にやられたものだったのかしらね」
「さて。しかしそう判断したのは貴女がた、王国側でしょう」
「そりゃそうだろうけど」
もちろんすぐに報告はされたが、このことに関しては厳しい緘口令が敷かれることとなった。
当時の村長が日課でつけていた日記でさえ、細かく検閲が入ったのだから相当なことだろう。
そこまでして隠したい事は何だったのか、アルマでさえ知らない。
「でも宮廷魔法使い達と軍部って当時もけっこうやり合ってたのよねぇ」
情報が入ってこないのは当たり前、お互いに牽制と足の引っ張り合いはどの世界でも常なのかもしれない。
「アイツらほんと脳筋でウザかったし。魔力より砲弾ぶっ放す方が大事だっていうクレイジーどもしかいない」
「杖を壊し続けるゴリラ系エルフに言われたくないと思いますがね」
「うっさいわね」
アルマは舌打ちしながら肩をすくめる。
「あの子に本当のことを打ち明ける気はあるの?」
「私はありましたよ」
つまりもう一人の養父、リケにはその気はないと。
「しかし彼は頑固ですからね」
「彼氏のせいにしてんじゃねーわよ」
「…………は?」
たっぷり数秒、彼は固まったのを見てアルマは溜飲が下がる。
普段あれだけこき使われて、嫌味を言われているのだ。滅多にしない表情を拝むくらいは許されるだろう。
「イイ関係なんでしょ。てかもう熟年夫婦か」
「なに言ってんだアンタ」
「あ~、めちゃくちゃ焦ってるぅ」
「……うるせぇ」
敬語すら忘れたヴァリスは顔を背けてしまった。
「別に恥ずかしがる歳でもないでしょ」
「色々あんだよ。これだからエルフは」
すっかり口も目つきも悪くなった彼は苦々しい顔で煙草の吸殻を地面に投げ捨てた。
「あ、こら!」
「とにかく彼に聞いてください、僕は知りませんから」
早口で吐き捨てるように言うと足早に立ち去る。
「まったくもう。照れると癇癪起こすところ変わってないじゃない」
ふーっと息を吐きながら、彼女は斧を手にした。薪割りの再開だと振り上げた時。
【異常検知! 検知! 異常!!】
けたたましく機械音とともに聞き覚えのある音声に飛び上がる。
「ちょっ、どうしたの――ポチ!?」
そこには眼球型の人工使い魔、ポチが地面にめり込んでいた。
しかもプスプスと黒い煙を吐き出して、さらにところどころひび割れて火花まで散っている有様。
「なにがあったのよ。あーあ、完全に壊れちゃってる」
物理攻撃による破損だろう。
【危険……キケ……ン……】
ここまでようやく飛んできたのだろう、機械とはいえかなり頑丈に作られているのにここまで酷い状態になるとは。
アルマは用心しながらポチに駆け寄った。
「誰かに壊されちゃったのかしら」
【異常事態……ィ、オル、ニト……危険……救出、願イ、マ、ス……】
「!」
彼の名が出てきてさらに驚く。
「今なんて言ったの!? オルニトが。あの子がどうしたっていうのよ!!」
急いでポチを拾い上げ、問いかけるも。
【エラー……検知……F400……バックアップデータ、破損……検知、異常……ガガッ……ピー……ゥ゙……魔……王……】
「ポチ! ポチってば!! 魔王って言ったわよね!? ねぇっ、ねぇってば! あの子はどこにいるのよ!」
聞き捨てならない単語が出てきた。
魔王――その名の通り魔界の王のこと。
その昔、人間を支配してこの世界をすべて魔物や魔獣のものにすべく大量殺戮を企てた男。
逆らう者は同胞でも容赦しなかった。
先代から築きあげてきた人間界と魔界の均衡を崩す、残虐で冷酷。そんな凶悪な存在。
どんな腕のある剣士や魔法使いも倒す事が出来ず、まさに死屍累々たる様だった。
「でもあの男は封印したはずじゃない……」
今も凍りついた魔王城の中で、永遠の眠りの魔法をかけられているのは極秘だ。
なぜならそれをしたのが、彼女だったから。
「とにかくあの子を探さなきゃ」
アルマは斧を握りしめた。
「絶対に助け出してあげるからね、オルニト」
とはいっても居場所が分からないと探しようがない。
頼りの情報はポチしかないが、警告音すら発しなくなった機械仕掛けの使い魔を彼女は乱暴に引っつかむ。
「……たしかに少しグロいかも」
使える時はそれなりに可愛く見えたのに、と呟くその目はすわっていた。
「つーか、絶対に許さない」
この十数年。エルフとしては短いが、だとしても一人の人間の幼子を育て上げるまでは充分な時間だろう。
オルニトを攫うなんて、彼のガチ勢である彼女をキレさせるには充分な行いなわけで。
ドスドスと足音を響かせて教会に飛び込んだ。
「ヴァリス! ちょっと出かけてくるわ。え、どこって? アンタの彼氏のとこよ! うっさいわね、アタシらの子が誘拐されたのよっ、ツケ払わせにいくしかないでしょーが!!」
言いたいことだけ叫んで、返事なんて聞かず彼女は走り出した。
まずはポチを修理に出さなければならない。
上手くいけば直前までの音声データくらいは残っているかもしれないからだ。
「まさか貴方が魔族を弟子にするとは」
「ただの建前よ。アタシだってわかってるわ、この村のことは――っと!」
ヴァリス神父の言葉に、アルマが声を弾ませながら応える。
ちなみに彼女の手には斧が握られており、リズムよく丸太を叩き切って薪にしていく。
つまり薪割りの最中なわけだ。
そしてそれを眺めながら、煙草の煙を燻らす神父。
なんとも平和なのかそうじゃないのか分からない光景だが。
「正直に怪我した魔族を匿います、なんて申告したらこっちまで目ぇ付けられちゃうっつーの。ただでさえ、年々王国からの監視の目はキツくなるのに」
彼女は元々、宮廷魔法使いであった。
村に張られている結界と出没する魔獣対策のために派遣されただけに過ぎなかったのだが、この村でオルニトと出会って人生が変わった。
年端もいかない少年が、事もあろうに魔王が世界滅亡を企んだ際に使ったとされた最強の攻撃魔法を放ったのだ。
「貴女がここへ来て随分と経ちますが」
「そう? アタシの時間感覚と人間のそれはやっぱり違うのね」
だからこそ志願したのだ。
彼女自らがこの村にとどまり、あの少年の成長を見守ることを。
「監視役がすっかり情に絆されるくらいには、じゃないですかね」
「……また嫌味な言い方する」
神父の言葉に顔を顰める。
確かに最初はそうだった。
今すぐこの場で殺すか、王国に連行してからの処分か。決断を迫られた時、第三の選択肢をとったのだ。
その理由はもちろんあるが、まだ明かす訳にはいかない。
「だいたい、あの子が可愛いのがいけないのよ」
「親バカですな」
「うっさい。それはアンタ達もたいがいでしょうが」
達、というのはヴァリス神父だけでなくリケのことも言っている。
「ずっと不思議だったんだけど」
彼女は斧を肩に担いで顔を上げた。
「なんでオルニトに嘘ついてんの」
「嘘?」
対して神父は身に覚えすらありません、といった様子で煙草を燻らす。
しかし心なしか伏し目がちだ。
「だってリケとあの子は孫どころか血の繋がりはないじゃない。それにアンタも養父として一緒に育ててきたでしょ」
「そんな昔のこと……」
「これだから人間は。ほんの十数年前のことを昔なんて言うんじゃないわよ」
「貴女とは違うんですよ、このゴリラエルフ」
「ゴリラ言うなし」
オルニトには両親がいない。
魔獣に食い殺されたからというのは半分本当で半分嘘だ。
二十数年前、生後間もないであろう赤子を抱いた男女がこの村に駆け込んできた。
二人の流したおびただしい血の量と痛ましい怪我は、誰が見ても助からないだろうと状態で。
彼らは息絶える前、震える声でこう言った。
『この子を……どうか生かしてやってください。魔王の手から守ってやってください。そうでないとこの国が……いや世界が……』
そこで血を吐いて絶命。
しかし腕の中の赤子、つまりオルニトは傷一つなく安らかな表情で眠っていたのだ。
「あれって本当に魔獣にやられたものだったのかしらね」
「さて。しかしそう判断したのは貴女がた、王国側でしょう」
「そりゃそうだろうけど」
もちろんすぐに報告はされたが、このことに関しては厳しい緘口令が敷かれることとなった。
当時の村長が日課でつけていた日記でさえ、細かく検閲が入ったのだから相当なことだろう。
そこまでして隠したい事は何だったのか、アルマでさえ知らない。
「でも宮廷魔法使い達と軍部って当時もけっこうやり合ってたのよねぇ」
情報が入ってこないのは当たり前、お互いに牽制と足の引っ張り合いはどの世界でも常なのかもしれない。
「アイツらほんと脳筋でウザかったし。魔力より砲弾ぶっ放す方が大事だっていうクレイジーどもしかいない」
「杖を壊し続けるゴリラ系エルフに言われたくないと思いますがね」
「うっさいわね」
アルマは舌打ちしながら肩をすくめる。
「あの子に本当のことを打ち明ける気はあるの?」
「私はありましたよ」
つまりもう一人の養父、リケにはその気はないと。
「しかし彼は頑固ですからね」
「彼氏のせいにしてんじゃねーわよ」
「…………は?」
たっぷり数秒、彼は固まったのを見てアルマは溜飲が下がる。
普段あれだけこき使われて、嫌味を言われているのだ。滅多にしない表情を拝むくらいは許されるだろう。
「イイ関係なんでしょ。てかもう熟年夫婦か」
「なに言ってんだアンタ」
「あ~、めちゃくちゃ焦ってるぅ」
「……うるせぇ」
敬語すら忘れたヴァリスは顔を背けてしまった。
「別に恥ずかしがる歳でもないでしょ」
「色々あんだよ。これだからエルフは」
すっかり口も目つきも悪くなった彼は苦々しい顔で煙草の吸殻を地面に投げ捨てた。
「あ、こら!」
「とにかく彼に聞いてください、僕は知りませんから」
早口で吐き捨てるように言うと足早に立ち去る。
「まったくもう。照れると癇癪起こすところ変わってないじゃない」
ふーっと息を吐きながら、彼女は斧を手にした。薪割りの再開だと振り上げた時。
【異常検知! 検知! 異常!!】
けたたましく機械音とともに聞き覚えのある音声に飛び上がる。
「ちょっ、どうしたの――ポチ!?」
そこには眼球型の人工使い魔、ポチが地面にめり込んでいた。
しかもプスプスと黒い煙を吐き出して、さらにところどころひび割れて火花まで散っている有様。
「なにがあったのよ。あーあ、完全に壊れちゃってる」
物理攻撃による破損だろう。
【危険……キケ……ン……】
ここまでようやく飛んできたのだろう、機械とはいえかなり頑丈に作られているのにここまで酷い状態になるとは。
アルマは用心しながらポチに駆け寄った。
「誰かに壊されちゃったのかしら」
【異常事態……ィ、オル、ニト……危険……救出、願イ、マ、ス……】
「!」
彼の名が出てきてさらに驚く。
「今なんて言ったの!? オルニトが。あの子がどうしたっていうのよ!!」
急いでポチを拾い上げ、問いかけるも。
【エラー……検知……F400……バックアップデータ、破損……検知、異常……ガガッ……ピー……ゥ゙……魔……王……】
「ポチ! ポチってば!! 魔王って言ったわよね!? ねぇっ、ねぇってば! あの子はどこにいるのよ!」
聞き捨てならない単語が出てきた。
魔王――その名の通り魔界の王のこと。
その昔、人間を支配してこの世界をすべて魔物や魔獣のものにすべく大量殺戮を企てた男。
逆らう者は同胞でも容赦しなかった。
先代から築きあげてきた人間界と魔界の均衡を崩す、残虐で冷酷。そんな凶悪な存在。
どんな腕のある剣士や魔法使いも倒す事が出来ず、まさに死屍累々たる様だった。
「でもあの男は封印したはずじゃない……」
今も凍りついた魔王城の中で、永遠の眠りの魔法をかけられているのは極秘だ。
なぜならそれをしたのが、彼女だったから。
「とにかくあの子を探さなきゃ」
アルマは斧を握りしめた。
「絶対に助け出してあげるからね、オルニト」
とはいっても居場所が分からないと探しようがない。
頼りの情報はポチしかないが、警告音すら発しなくなった機械仕掛けの使い魔を彼女は乱暴に引っつかむ。
「……たしかに少しグロいかも」
使える時はそれなりに可愛く見えたのに、と呟くその目はすわっていた。
「つーか、絶対に許さない」
この十数年。エルフとしては短いが、だとしても一人の人間の幼子を育て上げるまでは充分な時間だろう。
オルニトを攫うなんて、彼のガチ勢である彼女をキレさせるには充分な行いなわけで。
ドスドスと足音を響かせて教会に飛び込んだ。
「ヴァリス! ちょっと出かけてくるわ。え、どこって? アンタの彼氏のとこよ! うっさいわね、アタシらの子が誘拐されたのよっ、ツケ払わせにいくしかないでしょーが!!」
言いたいことだけ叫んで、返事なんて聞かず彼女は走り出した。
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