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交渉材料を持たぬ交渉
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「毎回言ってるけどさ。ここは飯屋じゃないの」
そんな小言をいいながらも狭いカウンターには湯気の立った皿が二つずつ置かれた。
「おおっ、美味そう!」
「だから美味いんだってば。これも毎回言ってるけどさ」
盛り付けられた肉料理に目をキラキラさせているルークスに、アンナはまた少し目元をなごませながらこたえる。
やはり向ける眼差しは恋をする乙女のそれである、とメルトは思う。
――他人の恋愛事情なんてクソどうでもいいが。
それにしても彼は、鈍感なのかワザとなのか。あまりにもこの空気をスルーしすぎている。
さっきも。
『ん? そのエプロン珍しいな』
料理を運んできた彼女が格好 (少しフリルのついたピンク色のエプロン)に気づいたかと思いきや。
『アンナもそんなの着るんだな!』
とほとんどディスりに近いことを平気で口走ったのだ。
『あ、でも可愛いぞ』
とフォローした瞬間には。
『なんだかお母さんのお手伝いしてる五歳児って感じでさ』
と続けた後の気まずい空気といったら。本気でぶん殴ろうかと思った。
この青年、あまりにも女性の扱いが悪すぎる。
見た限りだと悪気はないらしい。むしろ妹的な好意は持っているようだが、それまでのこと。
――コイツ本当に男かよ。
女たらしで送ってきた人生としては、つくづくこういう無骨で無粋な者の事が理解できない。
女にモテたい抱きたいというのが男であり、そのために甘い言葉も雰囲気も作るのが本能であると信じて疑わなかったのだ。
とはいえ冒険者というのはこういうモノなのかもしれない。
無粋で粗野、魔獣狩りのためなら泥まみれになってもかまわない。そんなイメージ。
「あはは、本当に美味いや。ほら、メルトも食ってみろよ。アンナは裁縫もだけど料理も上手いんだぜ」
「ああ」
メルトは天真爛漫な笑顔にうながされるようにして、料理を口に運ぶ。
「う、美味い……!」
確かにそこらの料理屋に引けを取らないレベルだ。
空腹もあいまって、そこから二人は黙々と食べ始めた。
――なんか懐かしい味というか。
ふとそんなことが頭をよぎる。
おふくろの味、というわけでもない。なんせ彼の生まれ育った家はそんな庶民ではないのだから。
メルト・セルウスは貴族であるセルウス家の三男として産まれた。
幼い頃より何不自由なく育てられた彼だが、とある理由により屋敷を出てスラム街に入り浸るようになる。
いつしかそこで奴隷商人の手伝い、というか使い走りをするようになり。ついにはその才覚を買われ、自ら雇われ商人となって早数年。
「アンナ。君には料理人としての才能まであるんだな」
素直にそう褒めれば。
「おだてても何も出ないよ」
と彼女はぶっきらぼうに、しかしわずかな笑みを浮かべて言った。
「それにしてもここはなんの店なんだ?」
腹が満たされた頃、ふと店内をみわたして問う。
料理屋にしては雑多すぎる。なんせよく分からない書物や金属類に埋もれるようなカウンターがひとつ、なんて。よくよく目をこらせば、なにやら薬品や杖のようなものまである。
「――いわゆる修理屋だよ、ここは」
そう答えたのはしゃがれ声。
入口を振り返ると。
「おう、エル婆さん」
「また来たのかい、クソガキ」
ずいぶんな挨拶を交わしながら店に入ってきたのは小さな老女だった。
白髪に鋭い眼光で、ちらりとメルトのほうを見て。
「ここは飯屋じゃあないよ、ルークス」
アンナと同じことを言う。
「飯屋でもやればいいじゃねえか、こんなに美味いんだから」
悪びれない言葉にふふんと鼻を鳴らし、肩をすくめた。
「そりゃあね、だれの孫だと思ってるんだい」
この老女、いやエルはアンナの祖母らしい。
店内に並ぶ商品をいくつか手に取り、カウンターに置いた。
「アンナ。これとこれ、アトリエに置いておいておくれ。後で少し加工するからね」
「……ん」
それらは一見すれば単なる好物や金属の塊である。
「婆さんはな、ここいらではなかなか腕の立つ職人なんだぜ」
ルークスがなぜか得意げに言った。
「やめとくれ。褒めたって小遣いはやらないよ」
褒められると憎まれ口を叩くわりに、目元をゆるませるのは孫娘と同じらしい。
「ったく素直じゃねぇなあ」
なんて苦笑いしながら、また料理を口に運ぶ。
「ここは修理屋さ。武器や装備品、魔力を持つ物も含めて扱うのさ。もちろんジャンク品の買取もするがね」
エルは再びメルトの顔を覗き込む。
「おやおや。誰かと思えばメルト・セルウスじゃあないか」
「っ、なんでオレの名前を!?」
弾かれるように椅子から立ち上がる。
「あの酔狂かつ放蕩貴族のグリス卿の醜聞なんて、すでに街中を駆け巡っているだろうよ」
「う、嘘だろ……」
もう外すらマトモに歩けない。頭を抱えたくなった。
「それにしてもあんたも災難だったねえ。あんな輩に目をつけられちまって」
同情的な言葉とは裏腹に、皮肉げに彼女は笑う。
「女を売り買いする奴隷商人が今度は自分が商品になるだなんてね」
「ぐ……」
なにも言い返せない。
「コイツが奴隷商人? どういう事だよ」
横からルークスが割って入るがシカトを決め込んだ。
そして彼女は言葉を続ける。
「しかしあんたもまあ、まだ悪運は残ってるようだ。こんなお人好しに拾われるなんざ」
お人好し、確かにそうなのだろう。街で大暴れしていた魔獣から助けるのみならず、自ら名も名乗らない女装したワケあり男をわざわざここまで連れて歩くのだから。
「でもね。この男を騙したりしようと思わないことだよ。あんたみたいな若造でも知っているだろう? 商人同士ってのは案外と裏でのネットワークが強い」
「……」
剣呑な視線を向けられメルトは舌打ちをした。
――このババア。
見くびられては困る。産まれが貴族であろうが、それなりにスラム街でもまれてきたのだ。
甘ちゃんだと言われぬよう、非道なこともしてきた。敵も多いだろう。
「勘違いしてもらっちゃ困る、オレには別にやましいことはない。それに売りつけられた恩を返す義理もないもんでね」
「ふん、良い根性してるねえ」
二人は互いに睨みあった。
向こうはこちらのことを知っている。いつでも情報を売り渡すことも出来ると脅すつもりなのだろうか。
しかし交渉材料を持たぬ方は不利でしかない。
メルトは奥歯をギリ、と噛み締めた。
「そんな怯えた野良猫みたいな顔するんじゃあないよ」
「……」
「安心しな、若者イジメは趣味じゃあないのさ」
彼女はヒラヒラと手を振って。
「でもタダというわけにはいかないね」
「金ならないぞ」
「ふん、ガキにせびるほど落ちぶれちゃあいないよ」
にやりと口の端をつりあげた老女の言葉を、メルトは唇を噛みながら待つ。
やはりこの世は食うか食われるかだ。ここを乗り越えれば、国でも出てまた一から始めればいい。
家柄も金も、それどころか築き上げてきたモノもすべて失うだろうがもう今更なのだ。
貴族家の子息という地位から逃げてきた自分が必死で生きてきた街。今度はそれらを捨てて、生き抜かねばならない。
心が折れてしまいそうだ。
――クソッタレめ。
しかしこう見えてこの青年、案外とたくましくふてぶてしいのである。
「わかった。条件言えよ」
わざと音を立てて椅子に座り好戦的に睨めつけた。
そんな小言をいいながらも狭いカウンターには湯気の立った皿が二つずつ置かれた。
「おおっ、美味そう!」
「だから美味いんだってば。これも毎回言ってるけどさ」
盛り付けられた肉料理に目をキラキラさせているルークスに、アンナはまた少し目元をなごませながらこたえる。
やはり向ける眼差しは恋をする乙女のそれである、とメルトは思う。
――他人の恋愛事情なんてクソどうでもいいが。
それにしても彼は、鈍感なのかワザとなのか。あまりにもこの空気をスルーしすぎている。
さっきも。
『ん? そのエプロン珍しいな』
料理を運んできた彼女が格好 (少しフリルのついたピンク色のエプロン)に気づいたかと思いきや。
『アンナもそんなの着るんだな!』
とほとんどディスりに近いことを平気で口走ったのだ。
『あ、でも可愛いぞ』
とフォローした瞬間には。
『なんだかお母さんのお手伝いしてる五歳児って感じでさ』
と続けた後の気まずい空気といったら。本気でぶん殴ろうかと思った。
この青年、あまりにも女性の扱いが悪すぎる。
見た限りだと悪気はないらしい。むしろ妹的な好意は持っているようだが、それまでのこと。
――コイツ本当に男かよ。
女たらしで送ってきた人生としては、つくづくこういう無骨で無粋な者の事が理解できない。
女にモテたい抱きたいというのが男であり、そのために甘い言葉も雰囲気も作るのが本能であると信じて疑わなかったのだ。
とはいえ冒険者というのはこういうモノなのかもしれない。
無粋で粗野、魔獣狩りのためなら泥まみれになってもかまわない。そんなイメージ。
「あはは、本当に美味いや。ほら、メルトも食ってみろよ。アンナは裁縫もだけど料理も上手いんだぜ」
「ああ」
メルトは天真爛漫な笑顔にうながされるようにして、料理を口に運ぶ。
「う、美味い……!」
確かにそこらの料理屋に引けを取らないレベルだ。
空腹もあいまって、そこから二人は黙々と食べ始めた。
――なんか懐かしい味というか。
ふとそんなことが頭をよぎる。
おふくろの味、というわけでもない。なんせ彼の生まれ育った家はそんな庶民ではないのだから。
メルト・セルウスは貴族であるセルウス家の三男として産まれた。
幼い頃より何不自由なく育てられた彼だが、とある理由により屋敷を出てスラム街に入り浸るようになる。
いつしかそこで奴隷商人の手伝い、というか使い走りをするようになり。ついにはその才覚を買われ、自ら雇われ商人となって早数年。
「アンナ。君には料理人としての才能まであるんだな」
素直にそう褒めれば。
「おだてても何も出ないよ」
と彼女はぶっきらぼうに、しかしわずかな笑みを浮かべて言った。
「それにしてもここはなんの店なんだ?」
腹が満たされた頃、ふと店内をみわたして問う。
料理屋にしては雑多すぎる。なんせよく分からない書物や金属類に埋もれるようなカウンターがひとつ、なんて。よくよく目をこらせば、なにやら薬品や杖のようなものまである。
「――いわゆる修理屋だよ、ここは」
そう答えたのはしゃがれ声。
入口を振り返ると。
「おう、エル婆さん」
「また来たのかい、クソガキ」
ずいぶんな挨拶を交わしながら店に入ってきたのは小さな老女だった。
白髪に鋭い眼光で、ちらりとメルトのほうを見て。
「ここは飯屋じゃあないよ、ルークス」
アンナと同じことを言う。
「飯屋でもやればいいじゃねえか、こんなに美味いんだから」
悪びれない言葉にふふんと鼻を鳴らし、肩をすくめた。
「そりゃあね、だれの孫だと思ってるんだい」
この老女、いやエルはアンナの祖母らしい。
店内に並ぶ商品をいくつか手に取り、カウンターに置いた。
「アンナ。これとこれ、アトリエに置いておいておくれ。後で少し加工するからね」
「……ん」
それらは一見すれば単なる好物や金属の塊である。
「婆さんはな、ここいらではなかなか腕の立つ職人なんだぜ」
ルークスがなぜか得意げに言った。
「やめとくれ。褒めたって小遣いはやらないよ」
褒められると憎まれ口を叩くわりに、目元をゆるませるのは孫娘と同じらしい。
「ったく素直じゃねぇなあ」
なんて苦笑いしながら、また料理を口に運ぶ。
「ここは修理屋さ。武器や装備品、魔力を持つ物も含めて扱うのさ。もちろんジャンク品の買取もするがね」
エルは再びメルトの顔を覗き込む。
「おやおや。誰かと思えばメルト・セルウスじゃあないか」
「っ、なんでオレの名前を!?」
弾かれるように椅子から立ち上がる。
「あの酔狂かつ放蕩貴族のグリス卿の醜聞なんて、すでに街中を駆け巡っているだろうよ」
「う、嘘だろ……」
もう外すらマトモに歩けない。頭を抱えたくなった。
「それにしてもあんたも災難だったねえ。あんな輩に目をつけられちまって」
同情的な言葉とは裏腹に、皮肉げに彼女は笑う。
「女を売り買いする奴隷商人が今度は自分が商品になるだなんてね」
「ぐ……」
なにも言い返せない。
「コイツが奴隷商人? どういう事だよ」
横からルークスが割って入るがシカトを決め込んだ。
そして彼女は言葉を続ける。
「しかしあんたもまあ、まだ悪運は残ってるようだ。こんなお人好しに拾われるなんざ」
お人好し、確かにそうなのだろう。街で大暴れしていた魔獣から助けるのみならず、自ら名も名乗らない女装したワケあり男をわざわざここまで連れて歩くのだから。
「でもね。この男を騙したりしようと思わないことだよ。あんたみたいな若造でも知っているだろう? 商人同士ってのは案外と裏でのネットワークが強い」
「……」
剣呑な視線を向けられメルトは舌打ちをした。
――このババア。
見くびられては困る。産まれが貴族であろうが、それなりにスラム街でもまれてきたのだ。
甘ちゃんだと言われぬよう、非道なこともしてきた。敵も多いだろう。
「勘違いしてもらっちゃ困る、オレには別にやましいことはない。それに売りつけられた恩を返す義理もないもんでね」
「ふん、良い根性してるねえ」
二人は互いに睨みあった。
向こうはこちらのことを知っている。いつでも情報を売り渡すことも出来ると脅すつもりなのだろうか。
しかし交渉材料を持たぬ方は不利でしかない。
メルトは奥歯をギリ、と噛み締めた。
「そんな怯えた野良猫みたいな顔するんじゃあないよ」
「……」
「安心しな、若者イジメは趣味じゃあないのさ」
彼女はヒラヒラと手を振って。
「でもタダというわけにはいかないね」
「金ならないぞ」
「ふん、ガキにせびるほど落ちぶれちゃあいないよ」
にやりと口の端をつりあげた老女の言葉を、メルトは唇を噛みながら待つ。
やはりこの世は食うか食われるかだ。ここを乗り越えれば、国でも出てまた一から始めればいい。
家柄も金も、それどころか築き上げてきたモノもすべて失うだろうがもう今更なのだ。
貴族家の子息という地位から逃げてきた自分が必死で生きてきた街。今度はそれらを捨てて、生き抜かねばならない。
心が折れてしまいそうだ。
――クソッタレめ。
しかしこう見えてこの青年、案外とたくましくふてぶてしいのである。
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