博士が見た風景

Euclase

文字の大きさ
上 下
14 / 18
2nd Second

14-3匹のウロボロス

しおりを挟む
博士が海外のラボに移動になった。

最初一緒に行くような話になったのだが問題があった。

私のパスポートがない・・・あるわけがない。

助手「せっかくのお話なんですが・・・家庭の事情で・・・」

博士「ん・・・そうなんだ?残念」

助手(偽造パスポートまで造った日には何かあったら犯罪者・・・だな)

博士(そういえばこの子、この体で戸籍登録してないのか・・・大丈夫だろうか?)

助手「どのくらいで戻る予定なんですか?」

博士「プロジェクトは2年の予定だけど・・・どうかな」

助手「2年もですか・・・」

博士(現地で体をつくって潜り込もうとか考えてないだろうな?)

助手「ま、今は通信が発達してるからチャットとかWeb会議とか通話とか連絡取れますからね」

博士「そうだね」

---

一年後、プロジェクトは凍結されて終了した。

---

助手「おかえりなさい、博士」

博士「ただいま・・・って、いつも連絡とってたからね・・・」

人を連れている。

助手「ですね、離れていた感じはあまりなかったですね・・・で?」

博士「で?」

助手「そちらのかたは?」

博士「よくWeb会議に同席してたの覚えてない?」

助手「あ・・・いましたね」

プロジェクトを解体した時に人を戻すことになったが、1年間の間に無くなってしまった
ラボ、研究施設、研究室の人を人が足りない所に振り分けた・・・そんな話らしい。

博士「ここでは3ヵ月研修生として一緒に仕事してもらうから」

研修生がお辞儀して挨拶をする

助手「研修性・・・ですか?珍しいですね、博士が人を入れるなんて」

助手(・・・なにかあるのだろうか?)

博士「3ヵ月でここを続けるか、他を探すか判断してもらいう・・・かな、でもすでに研究者だから」

助手「・・・ですよね」

博士「君の助手にする?」

助手「は?」

博士「冗談だから大丈夫だよ」

助手「なら」

助手が研修生の方をみる

研修生と目が合う

研修生の目が見開かれて時間が止まったようなそんな

研修生「あ・・・どこかでお会いしました?」

おそらくそれはない

私の作ったクローンの顔がこの子の知っている人に似ているだけだろう

博士「ん?誰かに似てる?」

研修生「あ、いや・・・知人に似ていて・・・失礼しました」

助手「あ、別に」

研修生「きょうだいか、親戚かもしれないと思っただけで」

博士「なるほど」

助手「あ・・・本人ではなくてってことね」

研修生「はい」

助手(私に限っては・・・クローンの遺伝子にその人の関係者を使った・・・可能性はなくはないだろうが・・・そんなに世間が狭いとも思えない)

博士「いくつか向こうで依頼のあった話もあるし・・・仕事は溜まってる?」

助手「そうですね・・・やりかけてるのが2件と、手がついてないのが3件」

博士「一度整理しますか・・・」

助手「ところでなんでプロジェクトは凍結されたんですか?」

研修生「それがですね、素材として人体の・・・」

博士「あ・・・っと、それは機密だから、やめておこう」

研修生「すいません、つい」

博士「まぁ、君には話をしても問題なけど・・・一応ルールだから」

博士(おそらく助手のほうが詳しい、もっとすごい?ひどい?とこをしているかもしれない)

助手(私の方が倫理を無視した人体実験をやってるからな・・・なぁ・・・)

助手「あ、だいだいお察ししましたから、お気になさらず、博士が何かやらかしたんでなければ」

博士「ありがと、大丈夫だったよ」

研修生「そう思っているのは先生だけですよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

身体交換

廣瀬純一
SF
男と女の身体を交換する話

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

処理中です...