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第4最終章
96 俺達の完勝
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〝ブン!〝 「ここじゃない」
〝ブン!〝 「ここでもない」
〝ブン…〝 「ここも違う」
アルティスが地上を転移移動で駆け回る。
〝ブン……〝「やっと見つけた!この星の核に近い場所……めちゃくちゃ深いな」
「く、くそ~!あの小僧……長い年月を掛けて準備してきた、我の計画を台無しにしおって!」
「〝あの小僧〝って俺の事?」
「!!!!な、な、何故ここに!?どうしてここが分かった……
お前は今、我ら悪魔の領域で戦っているんじゃないのか?」
「質問ばっかり……ああ、そうだね。今頃はまだ戦ってるね。
俺は10時間後の未来から来た……ん?それもちょっと違うか?」
「お前はいったい何を言っている……」
「もう良いよ?シャルおじさん?」
「あ?シャルだと?何を言ってる?気でもふれたか?」
「隠さなくても良いよ?今の姿は、邪気に憑かれて異形の姿だけど、
俺には分かるよ?心の奥底でシャルおじさんの助けを求める声が聞こえる……」
「フハハハハハ……奥底だ?シャルなんぞ最早何処にも存在してないわ?
しかし我の元がシャルだと何故気づいた?」
「あんた、俺の事よく知ってるみたいだったからな?
それに、俺の事、〝神の力さえ凌ぐ〝とか言ってたろ?
そんなこと言うのは神界の12柱の神だけだよ。
シャルおじさんは、世界中の『負の感情』……憎しみ、怒り、悲しみ…………
そういった全ての黒い感情数千年分の呪いにかかってる。
地上にちょくちょく行ってたから、『負の感情』に狙われたんだと思うけど?
シャルおじさんは、人一倍優しいから、地上が気になって何度も何度も行ってたからな?」
「そうか……まあ良い。最早これまで。今のところは我の負けだ……今のところは……な?
だがしかしアルティスよ。こうしたらどうなる?」
「こうしたら?」
「お前が以前、我に見せてくれた、負のエネルギーと正のエネルギーがぶつかると起きる大爆発!
それを起こすのが、我の作ったこの魔道具。そして3年掛けて溜めた、正と負のエネルギー……
よく見ておくが良い。そして大いに苦しむが良い!言っておくが壊しても爆発が起きるぞ?
フハハハハ……これで、引き分けだ……
では、アルティスさらば…………あ?な、なんだ?……う……動けんだと?」
「ふっ……さっきの長話……何でしてたと思う?
あの時、こっそりシャルおじさんの魂と俺の魂を繋いてたんだよ。気づかなかった?
俺が繋いたんだ、そんな簡単には切れないよ?もう指一本動かせないでしょ?動かせるのは口だけ」
「クッ……動けん。おい!もうそろ爆発するぞ!き、貴様、わ、我もろとも消滅したいのか?」
「あ、それなら問題ないよ?そこの負のエネルギー……俺が中和したから。
前に相殺しようとして仕切れなくて、
爆発防ぎきれなかったから、俺も正と負のエネルギーは研究済み。
その応用で、俺の正のエネルギーを付与した剣、凄かったでしょ?見てた?」
「クッ……クソッ……エーテルの力を失っているお前に何故こんな真似ができる?」
「あっ、それもう一度説明する?」
「もう一度だと?何を言ってる」
「さっき説明したばかり……って、あ、そうか、あんたには初めてか?」
「何?お前のエーテルは冬眠状態じゃないだと?この期を待った意味はなかったと?
クソッ!良いか?このままで済むと思うなよ?いつか……」
「もちろんこのままで済ませるつもりはないけど?その状態で言う?」
そう言うと、辺りが次第に暗くなっていく。
「何だこの暗闇は?」
「バカだな、お前の闇じゃないか」
「な、何故我の身体から闇が抜ける……」
「抜けるんじゃなく俺が抜いてるの?ほらもう直ぐ打ち止めじゃない?」
〝ガクッ……〝
膝をつく魔神……イヤやもう既に『負の感情』は身体の外、娯楽の神に戻りつつある。
その闇は眩い光に囲まれて次第に消えていく。
魔神の負のエネルギーは、アルティスによって中和され消えた。
〝じいちゃん。後は任せて良いかな?〝
〝うむ……よくやってくれた。まあ、時を操作したのは、ちょっと何じゃが、今回は不問としよう。
シャルの事は、わしに任せるが良い〝
「あ、あれ?」
指先を見つめるアルティス。指が霞んでだんだん透明になる。
それが肩へと上がってくる。足も同様だ。
「あ、そうか。俺がいた未来が変わって、この俺は消えるのか?
何だか変な感じだな……俺は生きているのに、死んでいくみたいだ……
最後にもう一度フィオナに会いたかったな……」
「ア……アル?どうしたの?なんか体が変よ?」
「フィオナ?」
「なんか心配で、じっとしてられなくて……外に出て来ちゃった」
「もう大丈夫。全て終わったから……俺達の完勝……多分犠牲者ゼロ」
「でも……貴方、その身体……消えていってる……」
「ああ……えっと……ちょっとした消える魔法の実験……俺はもう直ぐ戻るから……」
「こんな時に実験?それに〝俺はもう直ぐ戻る〝って何?
他人事みたいな言い方……なんか変よ貴方……」
「そんな顔するな……後でちゃんと戻るから……」
「貴方こそ、何でそんな寂しげな顔……ア……アル?消えちゃった……何?この胸騒ぎ……」
〝ブン!〝 「ここでもない」
〝ブン…〝 「ここも違う」
アルティスが地上を転移移動で駆け回る。
〝ブン……〝「やっと見つけた!この星の核に近い場所……めちゃくちゃ深いな」
「く、くそ~!あの小僧……長い年月を掛けて準備してきた、我の計画を台無しにしおって!」
「〝あの小僧〝って俺の事?」
「!!!!な、な、何故ここに!?どうしてここが分かった……
お前は今、我ら悪魔の領域で戦っているんじゃないのか?」
「質問ばっかり……ああ、そうだね。今頃はまだ戦ってるね。
俺は10時間後の未来から来た……ん?それもちょっと違うか?」
「お前はいったい何を言っている……」
「もう良いよ?シャルおじさん?」
「あ?シャルだと?何を言ってる?気でもふれたか?」
「隠さなくても良いよ?今の姿は、邪気に憑かれて異形の姿だけど、
俺には分かるよ?心の奥底でシャルおじさんの助けを求める声が聞こえる……」
「フハハハハハ……奥底だ?シャルなんぞ最早何処にも存在してないわ?
しかし我の元がシャルだと何故気づいた?」
「あんた、俺の事よく知ってるみたいだったからな?
それに、俺の事、〝神の力さえ凌ぐ〝とか言ってたろ?
そんなこと言うのは神界の12柱の神だけだよ。
シャルおじさんは、世界中の『負の感情』……憎しみ、怒り、悲しみ…………
そういった全ての黒い感情数千年分の呪いにかかってる。
地上にちょくちょく行ってたから、『負の感情』に狙われたんだと思うけど?
シャルおじさんは、人一倍優しいから、地上が気になって何度も何度も行ってたからな?」
「そうか……まあ良い。最早これまで。今のところは我の負けだ……今のところは……な?
だがしかしアルティスよ。こうしたらどうなる?」
「こうしたら?」
「お前が以前、我に見せてくれた、負のエネルギーと正のエネルギーがぶつかると起きる大爆発!
それを起こすのが、我の作ったこの魔道具。そして3年掛けて溜めた、正と負のエネルギー……
よく見ておくが良い。そして大いに苦しむが良い!言っておくが壊しても爆発が起きるぞ?
フハハハハ……これで、引き分けだ……
では、アルティスさらば…………あ?な、なんだ?……う……動けんだと?」
「ふっ……さっきの長話……何でしてたと思う?
あの時、こっそりシャルおじさんの魂と俺の魂を繋いてたんだよ。気づかなかった?
俺が繋いたんだ、そんな簡単には切れないよ?もう指一本動かせないでしょ?動かせるのは口だけ」
「クッ……動けん。おい!もうそろ爆発するぞ!き、貴様、わ、我もろとも消滅したいのか?」
「あ、それなら問題ないよ?そこの負のエネルギー……俺が中和したから。
前に相殺しようとして仕切れなくて、
爆発防ぎきれなかったから、俺も正と負のエネルギーは研究済み。
その応用で、俺の正のエネルギーを付与した剣、凄かったでしょ?見てた?」
「クッ……クソッ……エーテルの力を失っているお前に何故こんな真似ができる?」
「あっ、それもう一度説明する?」
「もう一度だと?何を言ってる」
「さっき説明したばかり……って、あ、そうか、あんたには初めてか?」
「何?お前のエーテルは冬眠状態じゃないだと?この期を待った意味はなかったと?
クソッ!良いか?このままで済むと思うなよ?いつか……」
「もちろんこのままで済ませるつもりはないけど?その状態で言う?」
そう言うと、辺りが次第に暗くなっていく。
「何だこの暗闇は?」
「バカだな、お前の闇じゃないか」
「な、何故我の身体から闇が抜ける……」
「抜けるんじゃなく俺が抜いてるの?ほらもう直ぐ打ち止めじゃない?」
〝ガクッ……〝
膝をつく魔神……イヤやもう既に『負の感情』は身体の外、娯楽の神に戻りつつある。
その闇は眩い光に囲まれて次第に消えていく。
魔神の負のエネルギーは、アルティスによって中和され消えた。
〝じいちゃん。後は任せて良いかな?〝
〝うむ……よくやってくれた。まあ、時を操作したのは、ちょっと何じゃが、今回は不問としよう。
シャルの事は、わしに任せるが良い〝
「あ、あれ?」
指先を見つめるアルティス。指が霞んでだんだん透明になる。
それが肩へと上がってくる。足も同様だ。
「あ、そうか。俺がいた未来が変わって、この俺は消えるのか?
何だか変な感じだな……俺は生きているのに、死んでいくみたいだ……
最後にもう一度フィオナに会いたかったな……」
「ア……アル?どうしたの?なんか体が変よ?」
「フィオナ?」
「なんか心配で、じっとしてられなくて……外に出て来ちゃった」
「もう大丈夫。全て終わったから……俺達の完勝……多分犠牲者ゼロ」
「でも……貴方、その身体……消えていってる……」
「ああ……えっと……ちょっとした消える魔法の実験……俺はもう直ぐ戻るから……」
「こんな時に実験?それに〝俺はもう直ぐ戻る〝って何?
他人事みたいな言い方……なんか変よ貴方……」
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