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第4最終章
92 アルティスの施し
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「へ~マイル。皆んな驚くほど力が上がってるじゃない?
なんか思ってた以上だよ。
学園卒業した皆んなも、もうすっかり一人前だな」
「お前が加護を授けるから騎士団員全員集めてくれって、聞いた時はビックリしたけどな?」
「加護じゃないって。スキルアップだって。神じゃないんだから俺は。
でもあれが皆んなの本来の力なんじゃないかな?
俺は、そのきっかけを作って手助けしただけだよ」
*************************
半月前の、騎士団訓練所の団長室にアルティスは来ていた。
「アルティス。みんな集まったぞ。1万人程集まってるから壮観だぞ?」
「うん。ありがとマイル。お前が異例の抜擢で騎士団副団長になってくれていて良かったよ。
俺の窓口になってくれるから、ほんと助かる」
「俺が抜擢されたのも、お前のおかげだけどな?
学園で最初にお前に剣術を習ってから、
友達になって、時々相手してくれただろ?
お前との、模擬戦に慣れた俺はさ、騎士団に入ったら、
俺より強い先輩がほとんど居なくてさ、驚いたよ。
改めてお前の規格外ぶりを再確認した」
「お前とじゃれてたのが役に立った様で何よりだよ。
さて、それじゃあそろそろ始めるか?」
「おう!」
「そうそう、先に言っておくけど……団長さん達も聞いといて。
俺、善人を無意識に見分けてしまう様でさ、
逆に言うと悪人とまでは言わないけど、
ちょっとな?って言う問題のある人間を、いつのまにか排除してしまうんだよ。
今日、俺のスキルアップが、届かないやつが出るかもしれない。
それが誰かを、しっかり見ていて欲しい。
一番怖いのは有能な敵では無く、無能な味方だって言うからね」
「皆さん。今日は、無理を言って、全員集まって頂きありがとうございます。
これから皆さんの力の底上げ、スキルアップを施します。
尚、この施しが届かない方が、出るかもしれません。
残念ですが、この施しは、誰にでもと言うわけにはいきません。ご承知下さい。
では先ず、胸のボタンを外し、この辺りを開けてください。
私の手から光る糸の様なものが出て、伸びていきます。
そして、今開いた胸元に接続され、スキルアップが始まります。
驚いて身体をひいたりしない様、お願いします。
痛みは無く、むしろ暖かく気持ちの良いものです。
尚、この施しが届かない方が、出るかもしれません。
残念ですが、この施しは、誰にでもと言うわけにはいきません。
その方へは、糸が接続される事はありません。それではいきますよ」
アルティスは胸の前で両手のひらを上に向け、静かに集中する。
手のひらに中に、光る球が現れる。
するとそこから、無数の細い光る糸の芽が出て、皆んなの下に伸びていく。
それがが騎士団の胸に届くと、その身体も光りだす。
騎士団員達が、自分の力がみなぎってくる事に気づき、恍惚の声を漏らす。
「「「「「「「「「「おおお~~~!」」」」」」」」」」
残念ながら20人程が恩恵に与れなかった様だ。
いや、1万人居たのだから、たったの20人と言うべきか?
ほとんどの者は、悪魔との戦いの前に、心を1つにして居る様だ。
「なあアルティス。これやっぱ、加護じゃね?」
「スキルアップ」
「皆さん。力の底上げを実感出来たかと思いますが、その力は、まだまだ上がります。
但しそれには皆さんの努力が必要です。努力次第で、マナの量を増やすことも出来ます。
今、施しが届いた皆さんには、この後、悪魔にもに通用する、新たに開発した武器。
魔法騎士の方には、新たに構築した魔法式をお渡しします」
「なあアル。これ各国でやるんだろ?大変だな」
「やんないとね?それでやっと準備が整う。
でもこれは最初の一歩。訓練やら何やら、まだまだやる事多いいよ?」
「ああ分かってるよ。俺達も、未だこれからだと覚悟はできてるよ。
で、敢えて聞くけど……俺達、勝てそうか?」
「負ける気がしないな」
「ちっ……こんなとこまで呼び出しといてよ~
新しい武器は上げられまっせ~ん!てか?ざけんなっての」
「へっ、神だか王太子だか知んね~けどよ~」
「我が君に何か?」
「「うわっ驚いた……」」
突如として現れたカインに、腰を抜かす。
「……何か?」
イケメンが無表情だと、とっても怖い。目が完全に座っちゃってるし……
「いえ、な、なんでもありません……」
「し、失礼します」
「あ、カイン来てたの?」
「はい。して、あの者達、如何致します?邪悪な心が見えますが?」
「そうだね。でも、彼らのことは騎士団に任せるよ。な、マイル」
「ああ分かってる。任せてくれ」
〝アルティス。お前あんなに大勢に、加護を授けて、身体とか精神は、何ともないのかの?〝
「だからスキルアップだって……あれ?じいちゃん?あれ加護なの?ほんと?」
〝紛れもなく、加護じゃよ?やり方も何も、滅茶苦茶じゃがな?〝
〝加護とも思わなかったし、教わった事も無かったしね〝
〝普通1人に加護を授けても、エーテルも含めてかなり消耗するのが当たり前なんじゃが〝
〝加護だったとしても、スキルアップみたいな軽いものだったから、大丈夫だんたんじゃない?〝
〝そうかもしれんが、今だけでも、およそ1万人に加護を授けたんじゃぞ?
お前の神聖力はどうなっておるんじゃ?〝
〝知らない。ま、これで何とか戦えそうだから良いんじゃない?〝
〝油断は禁物じゃよ?〝
〝うん、そうだね。気をつけるよ。ありがと、じいちゃん〝
〝ありがとは、わしの台詞じゃの……アルティスに全てを押し付け、すまんの。
神を名乗るものだけに、本来わしらがやらねばならないのだがな〝
〝大丈夫。時期が時期だけに難しいのは分かっているよ〝
〝あの事も、出来るのであれば、何とかしてくれるとありがたいのじゃが……
まあ、無理はせんでも良いからの?〝
〝約束は出来ないけど、やるだけやってみるよ〝
*************************
なんか思ってた以上だよ。
学園卒業した皆んなも、もうすっかり一人前だな」
「お前が加護を授けるから騎士団員全員集めてくれって、聞いた時はビックリしたけどな?」
「加護じゃないって。スキルアップだって。神じゃないんだから俺は。
でもあれが皆んなの本来の力なんじゃないかな?
俺は、そのきっかけを作って手助けしただけだよ」
*************************
半月前の、騎士団訓練所の団長室にアルティスは来ていた。
「アルティス。みんな集まったぞ。1万人程集まってるから壮観だぞ?」
「うん。ありがとマイル。お前が異例の抜擢で騎士団副団長になってくれていて良かったよ。
俺の窓口になってくれるから、ほんと助かる」
「俺が抜擢されたのも、お前のおかげだけどな?
学園で最初にお前に剣術を習ってから、
友達になって、時々相手してくれただろ?
お前との、模擬戦に慣れた俺はさ、騎士団に入ったら、
俺より強い先輩がほとんど居なくてさ、驚いたよ。
改めてお前の規格外ぶりを再確認した」
「お前とじゃれてたのが役に立った様で何よりだよ。
さて、それじゃあそろそろ始めるか?」
「おう!」
「そうそう、先に言っておくけど……団長さん達も聞いといて。
俺、善人を無意識に見分けてしまう様でさ、
逆に言うと悪人とまでは言わないけど、
ちょっとな?って言う問題のある人間を、いつのまにか排除してしまうんだよ。
今日、俺のスキルアップが、届かないやつが出るかもしれない。
それが誰かを、しっかり見ていて欲しい。
一番怖いのは有能な敵では無く、無能な味方だって言うからね」
「皆さん。今日は、無理を言って、全員集まって頂きありがとうございます。
これから皆さんの力の底上げ、スキルアップを施します。
尚、この施しが届かない方が、出るかもしれません。
残念ですが、この施しは、誰にでもと言うわけにはいきません。ご承知下さい。
では先ず、胸のボタンを外し、この辺りを開けてください。
私の手から光る糸の様なものが出て、伸びていきます。
そして、今開いた胸元に接続され、スキルアップが始まります。
驚いて身体をひいたりしない様、お願いします。
痛みは無く、むしろ暖かく気持ちの良いものです。
尚、この施しが届かない方が、出るかもしれません。
残念ですが、この施しは、誰にでもと言うわけにはいきません。
その方へは、糸が接続される事はありません。それではいきますよ」
アルティスは胸の前で両手のひらを上に向け、静かに集中する。
手のひらに中に、光る球が現れる。
するとそこから、無数の細い光る糸の芽が出て、皆んなの下に伸びていく。
それがが騎士団の胸に届くと、その身体も光りだす。
騎士団員達が、自分の力がみなぎってくる事に気づき、恍惚の声を漏らす。
「「「「「「「「「「おおお~~~!」」」」」」」」」」
残念ながら20人程が恩恵に与れなかった様だ。
いや、1万人居たのだから、たったの20人と言うべきか?
ほとんどの者は、悪魔との戦いの前に、心を1つにして居る様だ。
「なあアルティス。これやっぱ、加護じゃね?」
「スキルアップ」
「皆さん。力の底上げを実感出来たかと思いますが、その力は、まだまだ上がります。
但しそれには皆さんの努力が必要です。努力次第で、マナの量を増やすことも出来ます。
今、施しが届いた皆さんには、この後、悪魔にもに通用する、新たに開発した武器。
魔法騎士の方には、新たに構築した魔法式をお渡しします」
「なあアル。これ各国でやるんだろ?大変だな」
「やんないとね?それでやっと準備が整う。
でもこれは最初の一歩。訓練やら何やら、まだまだやる事多いいよ?」
「ああ分かってるよ。俺達も、未だこれからだと覚悟はできてるよ。
で、敢えて聞くけど……俺達、勝てそうか?」
「負ける気がしないな」
「ちっ……こんなとこまで呼び出しといてよ~
新しい武器は上げられまっせ~ん!てか?ざけんなっての」
「へっ、神だか王太子だか知んね~けどよ~」
「我が君に何か?」
「「うわっ驚いた……」」
突如として現れたカインに、腰を抜かす。
「……何か?」
イケメンが無表情だと、とっても怖い。目が完全に座っちゃってるし……
「いえ、な、なんでもありません……」
「し、失礼します」
「あ、カイン来てたの?」
「はい。して、あの者達、如何致します?邪悪な心が見えますが?」
「そうだね。でも、彼らのことは騎士団に任せるよ。な、マイル」
「ああ分かってる。任せてくれ」
〝アルティス。お前あんなに大勢に、加護を授けて、身体とか精神は、何ともないのかの?〝
「だからスキルアップだって……あれ?じいちゃん?あれ加護なの?ほんと?」
〝紛れもなく、加護じゃよ?やり方も何も、滅茶苦茶じゃがな?〝
〝加護とも思わなかったし、教わった事も無かったしね〝
〝普通1人に加護を授けても、エーテルも含めてかなり消耗するのが当たり前なんじゃが〝
〝加護だったとしても、スキルアップみたいな軽いものだったから、大丈夫だんたんじゃない?〝
〝そうかもしれんが、今だけでも、およそ1万人に加護を授けたんじゃぞ?
お前の神聖力はどうなっておるんじゃ?〝
〝知らない。ま、これで何とか戦えそうだから良いんじゃない?〝
〝油断は禁物じゃよ?〝
〝うん、そうだね。気をつけるよ。ありがと、じいちゃん〝
〝ありがとは、わしの台詞じゃの……アルティスに全てを押し付け、すまんの。
神を名乗るものだけに、本来わしらがやらねばならないのだがな〝
〝大丈夫。時期が時期だけに難しいのは分かっているよ〝
〝あの事も、出来るのであれば、何とかしてくれるとありがたいのじゃが……
まあ、無理はせんでも良いからの?〝
〝約束は出来ないけど、やるだけやってみるよ〝
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