アイズwithスターダスト 〜神聖力(エーテル)に愛された神の継承者〜

優陽 yûhi

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第4最終章

91 貴方のそれ、神の加護って言うんじゃない?

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「神様方が加護を与える基準て知ってる?」
「基準とかは特に無いんじゃないかな?詳しくは知らないな」
「あの、勇者パーティーの皆んなが、特別な加護を貰えたのはなぜかな?」
「あいつらは特別な加護なんて貰ってないよ?持ってたのは生まれた時の普通の加護、スキルに近いやつね。
 じいちゃん達の見る目は間違いないって?
 あいつら同郷なんだよね?そこの教会ってなんか匂うから、見に行った事があるんだけど、
 勇者や聖女やらを認定した大司教は、ユッフィーの事件の後、姿を消したらしいよ。
 枢機卿に化けたやつと、繋がってたのかもね?」
「貴方、加護を持ってるとか、それがどんな加護なのか確認出来る?」
「フィオナは、愛の女神が与える聖女の加護だったけど、
 ミリア姉さんに最初に会ったその後、大聖女になってたな。あのひと愛の女神ね」
「わ、私が大聖女に?な、なんで?」
「さあ?分かんね。そもそも基準とかは無いよって言ったじゃん。
 姉さんに、凄く気に入られたんじゃない?それに最初の魔族との戦いの時、思ったけど、
 フィオナ聖女としての能力すごく高いよ」
「……私が…… ソフィアはどうかな?」
「ん?ソフィア?ソフィアも聖女。愛の女神の加護があるよ?
 ミリア姉さんから、ロッド貰えたのが良い証拠だよ」
「そ、そうよね!そんな事前に言ってたよね?」
「で、それがどうしたの?」
「ソフィアなんだか、伸び悩んでるって言って、落ち込んでるの」
「いや、そんな事ないぞ?聖女の加護持ちって事で、全く問題ないけどな?
 ロッドも使いこなしてるし、聖女の力を十分に発揮してると思うよ」
「でしょ?私もそう言ったんだけど、あの子責任感強いから、
 今度の戦いに向けて、もっと力が欲しいって……」
「今、ソフィアは何処?教会かな?」
「ううん。ほらあそこ、庭園のパーゴラドームで、どよよんしてる」
「ちょっと行って話してみよ?」

「ソフィア、何暗い顔してるんだ?婚約相手が未だ決まらないから……」
 〝パッコ~ン!〝
「何言っちゃってんのよ」
「つかみでしょ、つ・か・み!大事でしょうが?つかみ?」
「要らんわ!ボケ~!」
「それ、つっこみ」
「いつも仲良いわね?本音で話せる相手が居て羨ましい」
「俺、ソフィアとも、いつだって本音で話してるけど?」
「私も」
「ごめんなさい。そう言う意味で言ったんじゃないの」
「加護の事で悩んでるんだって?」
「フィオナ話しちゃったの?言わないでって言ったのに……あのね、加護って言うより、
 聖女だって言われ始めてから、何かプレッシャー感じるの……
 自分では、余り成長出来てないって思うし……
 大きな戦いの前に、皆んなの信頼に応えられる様になりたくて……
 それにはどうしたら良いのかなって……」
「ソフィア、聖女の加護が有るって言っただろ?愛の女神の加護ね。
 お前、それ十分に発揮出来てるぞ?」
「そんな事ないよ。最近のフィオナ凄いし、私よりもよっぽど聖女らしい……」
「フィオナはね、俺と一緒になった事で、エーテルが宿りだしたからな。
 その上、愛の女神ミリアに妹だって言われて、溺愛されてるの。
 加護も大聖女に格上げされてるからね」
「大聖女……私も人の役に立ちたいな……」
「十分役を果たしてるよソフィアは? 大聖女って言っても、限界を突破出来る様になり、
 努力次第でマナ量も増やせるってだけだよ?」
「……それって、とっても凄い事では?羨ましい加護ね」
「そんなに大聖女の加護が欲しい?なんだったら、ミリア姉さんに話してみるけど?
 あ、そうだ。お前達、前世で姉妹なんだから、
 ソフィアも、ミリア姉さんの妹って事で良いんじゃない?
 そう言ったら、大聖女の加護、きっとくれるよ?」
「そんなに簡単に言わないで……」
「いや簡単だと思うけどな~ミリア姉さん単純だし……
 そんじゃあさ~ とりあえず俺が……って言っても、
 俺は神じゃないから加護は授けられないけど、
 限界を突破出来る様には出来るよ?やってやろうか?
 そうすればソフィアも、努力次第でマナ量も増やせるよ」
「そ、そんな事出来るの?アル君」
「出来る出来る。やってあげるよ。そしたら胸の所ちょっと開けてみて」
「貴方……何を?」
「そこがマナの源。そこに手を当てエーテルを流して……」
「アル?ソフィアの胸に触らせろと?ほ~」
「胸だよ胸。おっぱいじゃないし。真ん中の平なとこ。問題ないっしょ?」
「マナの源……それって背中からでも良いじゃない?」
「え……?」
「良いみたいね?そんなにソフィアのおっぱい触りたいんだ~?」
「おっぱいちゃう。胸、胸だから……ね? あ、でも、とりあえず一度背中からやってみようか?」
 (フィオナの目……怖い……)
「私だって、最近大っきくなったんだから……」
「何急に言ってんの? そもそも、フィオナのおっぱいがちょっとだけ大きくなったの、
 ユッフィー産んだからじゃん。そのうち元に……」
「なんか、い・い・ま・し・た?」
「言ってない」

 アルティスの聖なる力……神聖力エーテルがソフィアに流れ込む。
「あ……う、うう~ん~ 暖かくって、き、気持ちい~」
「変な声出さないでくれる?フィオナの目が怖いから……」
 ソフィアの背中がぼんやり光る。その光は徐々に全身に広がった。
「背中から出来ちゃったみたい……」
「出来なきゃ良かったみたいな言い方ね~」
「そんな事ないです」
「ちょっと2人共!凄いよアル君!魔力がみなぎるのがわかる!ありがと!ありがと。2人共!」
「ねえアル?貴方のそれ、神の加護って言うんじゃない?」
「ん?唯のスキルアップでしょ?」
「「いや、神の加護でしょ?」」
「貴方、最早神?」
「ニャッ」
「それ招き猫……確かにまつられてるけどね……」
「ニャッ」
「はいはい、可愛い神様ね」


「それ、わしにもやってくれん?」
「いやリヴァルド父さん。偉大な貴方には、何も必要ありませんよ?」
「そ、そうか?うむ、そうかもしれんな!ハッハハハ!」
(ちっ。男の肌なんか触れたくないね。とにかく、やり方を早急に改良しなければ……)
「アルティス?何その顔?」
「なんも?」
「ちっ。男の肌なんか触れたくないね。とにかく、やり方を早急に改良しなければ……」
「お、お前、心が読めるのか?」
「顔に書いてあるけど?」
「えっ?えっ?えっ? 俺、特異体質?」
(顔に書いてあるだと?なんとかしなければ……フィオナに本音筒抜けじゃんか……)
「顔に書いてあるだと?なんとかしなければ……フィオナに本音筒抜けじゃんか……」
「お願いもうヤメテ!フィオナ……」
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