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第3章
85 忽然と姿を消した赤ちゃん
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右にうろうろ、左にうろうろ……
フィオナが、母親になる為、頑張っている部屋の前で、右に左に歩き回るアルティス。
「アルティスよ、少し落ち着かんかい。大丈夫だ。犬は安産と決まっておる」
〝カタカタカタカタ…………〝
そう言う、リヴァルドも先程から、貧乏揺すりが止まらない。
「い、犬じゃね~し!猫だし!つ~か産むのフィオナだし~」
「分かっとるわい。ギャグじゃ、ギャグ!お前を落ち着かせる為のギャ~グ!」
「ハアハアハアハアハアハア……」
「お前過呼吸になってるぞ?ゆ~くり深呼吸せい……」
「ヒイヒイ、フ~ ヒイヒイ、フ~」
「いやお前、それ違うだろ?」
〝アンギャ~アンギャ~アンギャ~〝
「き、来た~~」
「何が来たんじゃ?もう……」
「アル君、可愛い女の子よ!おめでとう!フィオナも赤ちゃんも、2人共元気だから安心して」
「やた~~!見たい見たい会いたい!部屋、入って良い?」
「勿論よ、はいどうぞ」
「フィナ~よく頑張ったね!苦しそうな声が続いてたから、俺もう……」
「ありがと。凄く疲れたけど……それだけ……体に異常はないから、安心して。
それと……はい、お待たせ。この子が貴方の娘よ」
「……ん?………………」
「どうかした?とっても可愛いでしょ?」
「……おばあちゃん?みたいな……しわしわ……でもでも、何故か可愛く見える……不思議……」
「酷っ!産まれたては、こんなもんなのよ!超~~可愛いじゃない」
「だから……可愛く見えるって……」
「〝見える〝じゃなくて、可愛いの!」
「だから……可愛いは可愛いんだけど……しわしわおばあちゃん……」
「アルティス様。先程まで、ずっと、お腹の中の羊水に浸っていましたので、
長風呂して、ふやけた……そんな様な物です。直ぐにシワは無くなって……
それはもう……ツルツル、ピカピカ、ヤワヤワ……とっても綺麗になりますよ?」
「お~さすが先生。説得力ありますね。この子は……可哀想な子……じゃない?ですよね?」
「勿論ですわ。むしろこんな綺麗な赤ちゃん、そうそうお目にかかれませんよ?」
「……そうか……安心し……ふわ~~~~ぁぁ……眠っ……」
アルティスは、ベットに伏せる様に寝てしまった。直ぐ横では赤ちゃんが、可愛い寝息をたてている。
「あ?アル、起きたの?」
「あれ?俺、寝ちゃってた?ごめん、フィオナの方が疲れているのにね」
「ちょっとだけだけどね?貴方心配してくれて、昨夜から寝てなかったんでしょ?」
「うん、2人共、無事で安心し……あ~~!な、何だこの可愛すぎる物体は~~~~?」
「ウフフッ。貴方の娘じゃない。すっかりシワが取れて、綺麗になったでしょ?」
「これがあの、おばあちゃん?みたいだった子?」
「おばあちゃんじゃないし……」
「か、可愛すぎる!この世のものとは思えない…… 抱っこして良い?」
「ダメよ、今は寝てるんだから」
「うううう……」
「起こしたら可哀想でしょ?我慢我慢」
「分かった。あ~可愛い~~ほっぺ触って良い?」
「そおっとよ。そ~っと。起こさないでね。この子も頑張ったから疲れているのよ」
「う~わ~~。ほんとだ~ ……ツルツル、ピカピカ、ヤワヤワ……」
「この子フィオナそっくりね。きっと美人さんになるわね~」
「え?でもでも、ほら、目が2つに鼻と口が1つ……俺と同じ、俺そっくり!」
「「「「………………そだね 」」」」
「ねえアル兄、赤ちゃんの目を見て?この子やっぱりエーテル宿してるよね?」
「うんそうだね。 ……あ、あれ?あれ?」
「なになにこの光……」
「エーテルが集まってきてる?何だ?どうした?」
「まさか、これ皆んな、この子に宿るの?眩しい位よ?こ……これ大丈夫なの……?」
「いや?宿ってない……いやいやこれ?赤ちゃんを包み込んでる?何で?」
眩しすぎて、何も見えない。
やっと視界が戻ると、あの眩しい大量の光と共に、赤ちゃんは忽然と姿を消えてしまった。
「アル、アル、アル!何とかして!助けてよあの子!」
「あ…………」
「どうしちゃったのよ?貴方!ぼ~として!」
「……………………」
「アル、アル、アル!どうしちゃったの?」
「……ちょっと待って……エーテルは決して悪い事はしないから。一旦落ち着いて」
「でもでも……私の赤ちゃん……いやよ!返して!私の赤ちゃん!」
「……そうか?……そういう事?……だよな?分からなかった幾つかの謎が解けた……のか?」
「何よ?1人で……早く!私達の赤ちゃん取り戻して!」
「大きくなっちゃったけど……ハイ!」
ユッフィーをフィオナに差し出すアルティス。
「ユッフィーがどうしたのよ?貴方そんなに落ち着いて……どうかしてる」
泣き叫ぶフィオナ。
「落ち着けフィオナ。あの子はユッフィーだったんだよ?」
「え、なになに何?分かんない!」
「エーテルがユッフィーを12年前に連れてったんだよ。前に言ったことがあったろ?エーテルは時空を越えられるって」
「ユッフィーが、あの私の赤ちゃん?この子は妹じゃなくて私達の娘って事?」
「そう、今から説明するね。それで全ての辻褄が合うから」
「………………」
フィオナが、母親になる為、頑張っている部屋の前で、右に左に歩き回るアルティス。
「アルティスよ、少し落ち着かんかい。大丈夫だ。犬は安産と決まっておる」
〝カタカタカタカタ…………〝
そう言う、リヴァルドも先程から、貧乏揺すりが止まらない。
「い、犬じゃね~し!猫だし!つ~か産むのフィオナだし~」
「分かっとるわい。ギャグじゃ、ギャグ!お前を落ち着かせる為のギャ~グ!」
「ハアハアハアハアハアハア……」
「お前過呼吸になってるぞ?ゆ~くり深呼吸せい……」
「ヒイヒイ、フ~ ヒイヒイ、フ~」
「いやお前、それ違うだろ?」
〝アンギャ~アンギャ~アンギャ~〝
「き、来た~~」
「何が来たんじゃ?もう……」
「アル君、可愛い女の子よ!おめでとう!フィオナも赤ちゃんも、2人共元気だから安心して」
「やた~~!見たい見たい会いたい!部屋、入って良い?」
「勿論よ、はいどうぞ」
「フィナ~よく頑張ったね!苦しそうな声が続いてたから、俺もう……」
「ありがと。凄く疲れたけど……それだけ……体に異常はないから、安心して。
それと……はい、お待たせ。この子が貴方の娘よ」
「……ん?………………」
「どうかした?とっても可愛いでしょ?」
「……おばあちゃん?みたいな……しわしわ……でもでも、何故か可愛く見える……不思議……」
「酷っ!産まれたては、こんなもんなのよ!超~~可愛いじゃない」
「だから……可愛く見えるって……」
「〝見える〝じゃなくて、可愛いの!」
「だから……可愛いは可愛いんだけど……しわしわおばあちゃん……」
「アルティス様。先程まで、ずっと、お腹の中の羊水に浸っていましたので、
長風呂して、ふやけた……そんな様な物です。直ぐにシワは無くなって……
それはもう……ツルツル、ピカピカ、ヤワヤワ……とっても綺麗になりますよ?」
「お~さすが先生。説得力ありますね。この子は……可哀想な子……じゃない?ですよね?」
「勿論ですわ。むしろこんな綺麗な赤ちゃん、そうそうお目にかかれませんよ?」
「……そうか……安心し……ふわ~~~~ぁぁ……眠っ……」
アルティスは、ベットに伏せる様に寝てしまった。直ぐ横では赤ちゃんが、可愛い寝息をたてている。
「あ?アル、起きたの?」
「あれ?俺、寝ちゃってた?ごめん、フィオナの方が疲れているのにね」
「ちょっとだけだけどね?貴方心配してくれて、昨夜から寝てなかったんでしょ?」
「うん、2人共、無事で安心し……あ~~!な、何だこの可愛すぎる物体は~~~~?」
「ウフフッ。貴方の娘じゃない。すっかりシワが取れて、綺麗になったでしょ?」
「これがあの、おばあちゃん?みたいだった子?」
「おばあちゃんじゃないし……」
「か、可愛すぎる!この世のものとは思えない…… 抱っこして良い?」
「ダメよ、今は寝てるんだから」
「うううう……」
「起こしたら可哀想でしょ?我慢我慢」
「分かった。あ~可愛い~~ほっぺ触って良い?」
「そおっとよ。そ~っと。起こさないでね。この子も頑張ったから疲れているのよ」
「う~わ~~。ほんとだ~ ……ツルツル、ピカピカ、ヤワヤワ……」
「この子フィオナそっくりね。きっと美人さんになるわね~」
「え?でもでも、ほら、目が2つに鼻と口が1つ……俺と同じ、俺そっくり!」
「「「「………………そだね 」」」」
「ねえアル兄、赤ちゃんの目を見て?この子やっぱりエーテル宿してるよね?」
「うんそうだね。 ……あ、あれ?あれ?」
「なになにこの光……」
「エーテルが集まってきてる?何だ?どうした?」
「まさか、これ皆んな、この子に宿るの?眩しい位よ?こ……これ大丈夫なの……?」
「いや?宿ってない……いやいやこれ?赤ちゃんを包み込んでる?何で?」
眩しすぎて、何も見えない。
やっと視界が戻ると、あの眩しい大量の光と共に、赤ちゃんは忽然と姿を消えてしまった。
「アル、アル、アル!何とかして!助けてよあの子!」
「あ…………」
「どうしちゃったのよ?貴方!ぼ~として!」
「……………………」
「アル、アル、アル!どうしちゃったの?」
「……ちょっと待って……エーテルは決して悪い事はしないから。一旦落ち着いて」
「でもでも……私の赤ちゃん……いやよ!返して!私の赤ちゃん!」
「……そうか?……そういう事?……だよな?分からなかった幾つかの謎が解けた……のか?」
「何よ?1人で……早く!私達の赤ちゃん取り戻して!」
「大きくなっちゃったけど……ハイ!」
ユッフィーをフィオナに差し出すアルティス。
「ユッフィーがどうしたのよ?貴方そんなに落ち着いて……どうかしてる」
泣き叫ぶフィオナ。
「落ち着けフィオナ。あの子はユッフィーだったんだよ?」
「え、なになに何?分かんない!」
「エーテルがユッフィーを12年前に連れてったんだよ。前に言ったことがあったろ?エーテルは時空を越えられるって」
「ユッフィーが、あの私の赤ちゃん?この子は妹じゃなくて私達の娘って事?」
「そう、今から説明するね。それで全ての辻褄が合うから」
「………………」
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