アイズwithスターダスト 〜神聖力(エーテル)に愛された神の継承者〜

優陽 yûhi

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第1章

41 アルには、これが日常よ?

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「ね~カイン。この大掛かりな魔道具は何だか分かる?」
「どうやらこれは、地脈のマナを吸い取り、純粋なエネルギーに換える魔道具の様です。
 そしてここからエネルギーを、どこかへ次元転移させている様ですね」
「んじゃ、これを壊せば、地脈の件は解決?」
「それはそうですが、壊さずとも外すだけでよろしいのでは?
 それは持ち帰って調べれば何かの役に立つかと……」
「確かに。でもこんな複雑なのわかる人居る?誰か調べられるかな~?」
「私にお任せ下さい。少し調べてみます」
「カイル分かるの?めっちゃ優秀じゃん!」
「お褒めにあずかり恐悦至極。それと我が君、そこの台座は次元転送装置なれば、
 壊しておけばもう奴らはここには来れなくなります」
「了か~い!」
 何ととんでもなく強く、そして優秀なブレーンがアルティスについた様だ。

 *************************

「で、ここには何が有るのかな?アル分かる?」
「悪魔の神殿みたいなのが有ったよ」
「有ったよって、もう行ってきたの?」
「うん説明しても良いけど、それより皆んなも行って、見てみない?
 百聞は一見にしかずって言うじゃん」
「行って見てみないって、悪魔の神殿なんでしょ?危険じゃ無い?大丈夫なの」
「うん、悪魔達は退治したし、もう何も居ないよ?瘴気も消したから安全」
「なら行ってみますか……」
「ちよっ、お待ちください。ひ、姫様、普通に納得してらっしゃいますが、
 この短時間で悪魔達を退治し、瘴気も消した?信じ難いのですが……」
「ああ……でしょうね?でもアルには、これが日常よ?その内いやでも分かるわ」
「あの悪魔神……ププッ、改め魔神?とかの人型になったのも居たよ」
「悪魔の神、また出たの?……それも倒したって事?」
「いや、逃げられた……」
「貴方からは神も逃げ出すって事?」
「あれは神なのか?悪魔に聞いたけど、数千年前は魔界にそんな者いなかったって言ってたよ?
 今の事は分からないとも言ってたけど……」
「悪魔に聞いたってどう言う事?」
「そこは気にしなくて良いから」
「気にするでしょ!いつもいつも、さらっととんでもない事言うんだから」
「えっと……驚かないでね。 サモン!カイン……」

「お呼びですか?我が君」
 現れる赤い目のイケメン若紳士。
「この人、俺の友達の元上位悪魔、カイン」
「おお、友達とは恐れ多い……私はアルティス様の眷属けんぞくカインでございます。よろしくお願い申し上げます。奥様」
「お……奥様なんて……未だ私……」
 ボン!と真っ赤になるフィオナ。身体をくねくねしている。
「驚く事忘れちゃったね?フィナ?扱いが上手いなカインは」
「恐悦至極」
「そんじゃ行きますか?皆んな丸くなって手を繋いで~」


「うわ~思ってたよりずっと広いのね?悪魔なのに何故か本当に神殿みたいね?
 悪魔と神殿ってなんかイメージ合わないんだけど……あっごめんね、カインさん」
「お気になさらずに。アルティス様の眷属になり、私から邪気が消え去りエーテルで満たされております。
 私の存在はもう既に悪魔ではございません。
 あ、それと、私の事はカインと呼び捨てでお呼び下さい。奥様」
「奥様は恥ずかしいんで、私の事もフィオナとお呼んでね?」
かしこまりました。フィオナ様」

「それでね、ここに大きな魔導装置が有ったんだよ。それがどうやら地脈からマナを吸い取ってたみたい。
 解体したから、地脈の事はもう大丈夫だと思うよ?
 もうそろそろ暗くなるから、世界樹の事は明日にでも確認してみようよ」

「あ、あの……姫様。すぐさま来て頂いたのは、とても有り難いのですが……
 思っていたよりずっと早いお着きだったもので……その、宿が確保できておりませんで……」
「あ~お祭りと重なってしまったのね。宿もいっぱいか」
「良いじゃん。城に帰れば。瞬間で移動出来るんだから。一旦帰って、又明日来よ?」
「せっかく来たのだから、街やら宿やら楽しみたかったんだけど、遊びに来たわけじゃ無いから仕方ないわね」
「この様な事を想定して、騎士団で常時宿を3室抑えてあるのですが、
 今日はお祭りで先客がおりまして……今更断れず……
 あ、1室だったらご用意できるのですが、ベットが2つしか……」
「問題ございません!何ならベッド1つでも良いのです」
「アル?何急に泊まる気になってるのよ。
 まあ、私とソフィアが1つのベッド使えば良いか?昔良く一緒に寝たものね~」
「え~~~~~~」
「何が、え~よ?悪い顔して。まさか変なこと考えてないでしょね?」
「滅相もございません……」
「じゃあそうして頂こうかしら。ランドールさん。
 ソフィア、私達はせっかくだからお祭りでものぞいてみる?」
「ねえねえフィオナ……残りの2室って気にならない?私嫌な予感が……」
「ソフィアの予感? うげっ……それか~ 忘れてた。 あの人達ね……」
「あ、あの?考えてる事が分かってしまったのですが……申し訳ございませんが……ビンゴ……です」
「出会わないように祈るわ……」
「勇者パーティー?」
「言わないで……」
「そんなにか?」
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