10 / 97
第1章
10 叔父一家の来訪
しおりを挟む
神界に助け出されたアルティスは、
この数日後に、両親に降り掛かった不幸を、知る事となる。
執務さえも放棄して、アルティスを探しに出た両親は、
叔父の雇った闇ギルドの暗殺者の手によって殺害、遺棄される。
悔しさやら何やらで、涙が止まらなかった。
でも今のアルティスには、大好きな両親を守る手立てが何も無かった。
「アルティスよ、悲しむ必要は無い。人はいつかは死を迎える。
じゃが、肉体は朽ちても、その魂は別の世界で生きておる」
魂は、創造神の構築したシステムで、死んだ後、自動的に棲み分けられる。
そして生命神ミリアに頼めば、いつでも会えると聞かされた。
後にアルティスは、何度も両親に会いに行く事となる。
魂は生前の姿のままだった。そして皆若い。
「じいちゃんも女神様の様に、若く綺麗な姿でいれば良いのに」
〝綺麗な〝のところに反応してミリアが嬉しそうに、アルティスの顔を抱きしめる。
ミリアの豊満な胸が、アルティスの顔を包み込む。
「くっ、苦しいよ~ 女神様~」
「アルティス?私の事は、姉だと思って、ミリア姉様と呼びなさい♡」
母では無くて姉か~?賢いアルティスは、そこには突っ込まなかったが、
巨乳を苦手になったのは、この時からなのかも知れない。
「わしの事は、お兄様で良いぞ」
と、創造神。
ミリアの生暖かい視線を感じ
「じいちゃんと呼ぶが良い……」
あっ、早っ!直ぐ訂正した。
「この年老いた姿は、まあ創造神としての、イメージ作りじゃな。
若すぎると威厳が無いじゃろ?
そもそも〝何々じゃ〝とか、年配でもそんな喋り方する者周りにおるか?まず、おらんじゃろ?」
確かに。こ~じゃなきゃ神様っぽくないかも?
両親の魂の住む処は、とても居心地が良い。そして美しい所だった。
そして2人とも幸せそうで安心した。
(叔父達は死後、どんな場所に行くのだろう?心配に…… いや……ま、どうでも良いか?)
両親に会うたび、叔父一家への憎しみは、段々と薄すれていった。
だが、いざ彼らを目の前にすると、自分を殺されかけた怒りと、両親を殺された憎しみが蘇る。
(私欲の為、血を分けた兄弟を平気で殺め、その地位も財産も自分のものにして贅を尽くす。
これでも自分と同じ人間なのか?)
アルティスは冷たい冷気を纏う。
「俺に何か用か?」
背筋が凍る様な、低く冷たい声で言い放つ。
フィオナ達は、いつもと全く違う、アルティスの気配に、言葉を無くしている。
「な、何だ!貴様!それが伯父に対する言葉遣いか!」
顔を真っ赤にして怒鳴りつけ、詰め寄る叔父ラグナル。
ラグナルは焦っていた。
アルティスの帰還と、早々の活躍を噂で聞き、アルティスがどこまで知っているのか?
自分の悪事を暴露されないかと。
いても立っても居られなくなり、アルティスが、何をするつもりなのかを探りに来たのだった。
あの犯行を計画したのは、全て叔母であるメディシスだった。
身の丈に合わない贅をつくし、借金だらけで首が回らなくなっての蛮行だ。
「喚くな、姫の前だと言う事を忘れたのか?
なあ叔父さん?後ろめたくて怒鳴るんだろ?色々考えると怖くて仕方ないんだろ?小さい男だな?」
「き、貴様~!」
忠告を聞かず、ラグナルが又怒鳴る。
その横で〝キィ~~〝メディシスも何だかヒステリックに叫んでる。
「フィオナ姫さま~」
従兄弟のブタはそんな事どうでも良さそうだ。
(何だか、ばかばかしくなってきた。こいつら住んでる世界が、違いすぎるな?)
両親が魂の里でいつも言っていた事を思い出す。
「あの人達を怨むのはやめなさい……アルにプラスになる事は、何も無いのよ」
そう優しく母のシャルロットが言う。
「憎むなんて時間の無駄だよ、父さん達は、ここで幸せに暮らしているんだから……」
父のライアルドが優しく諭す。
(こいつらをまともに相手するのも馬鹿馬鹿しい……)
そう思えてきた。
「お前達に2つの選択肢をやるよ」
静かに、しかし冷たい声でアルティスが言う。
「1つ、爵位。そして財産……ああ?それはもうほとんど残っていない様だけど……
両親から奪った全てを俺に返す。
1つ、悪事全てを告発されて、死罪を受ける。
さあ?どっちを選ぶ?」
「あ……あ~~悪事とは何だ~~!何か証拠でも有るのか!?」
「こう言うのだけど?」
左手を、かざすと、そこの空間に何やら立体映像が浮かび上がる。
アルティスの魔法だ。
「魔道船よ魔道船、そこであの澄ましたガキ、アルティスを突き落とすのよ」
「良いかお前ら、死体は絶対残すなよ!燃やした上で、更に深く埋めるんだぞ!」
次から次へと、見ても聞いてもいられなくなる様な、醜い出来事が、
あたかもそこで起きている事の様な立体映像になって流れる。
「でっち上げだ!そんな物お前の作り物!証拠にもならん!」
「あんた達の今迄の評判が、これを肯定するんじゃないか?
さあ、どうする?選べ……」
「父、リヴァルド王も私も、他にも大勢が、既に、この映像を見せて貰ってます。
貴方方に、未来は無いと思いますよ?」
「………………」
「ねえ?アル?奪ったもの全て返したらそれで許すのですか?
罰を与えない?貴方はそれで良いのですか?」
「父さんと母さんの想いでもあるから……」
「父さんと母さんって、どう言う事?亡くなってらっしゃるのでしょ?」
「まあ、後で説明するよ。いつかヒナも俺の両親に合わせたいな……
お嫁にもらう時には、じいちゃん達にも会ってもらわなきゃな!」
「よ、嫁にもらう~~?」
ブタが狼狽えている。こいつやっぱり、生理的に無理だよなヒナ?うん分かる。
フィオナは顔を赤らめて、モジモジしてる。
(そろそろイケるんじゃネ?オヨメサン?)
「アル、貴方、器が大きいのね……」
潤んだ目でアルティスを見つめる。
(やっぱいけそうじゃネ?)
叔父一家は震えながら、力なく帰って行った。さあどうするのだろう?
(死にたくはないんだろうな~ 死んだ後、とんでも無い処に飛ばされるよ?お前達。
まあそんな事、教えるつもりないけど……行ってから精々悔やむがいいんだ)
この数日後に、両親に降り掛かった不幸を、知る事となる。
執務さえも放棄して、アルティスを探しに出た両親は、
叔父の雇った闇ギルドの暗殺者の手によって殺害、遺棄される。
悔しさやら何やらで、涙が止まらなかった。
でも今のアルティスには、大好きな両親を守る手立てが何も無かった。
「アルティスよ、悲しむ必要は無い。人はいつかは死を迎える。
じゃが、肉体は朽ちても、その魂は別の世界で生きておる」
魂は、創造神の構築したシステムで、死んだ後、自動的に棲み分けられる。
そして生命神ミリアに頼めば、いつでも会えると聞かされた。
後にアルティスは、何度も両親に会いに行く事となる。
魂は生前の姿のままだった。そして皆若い。
「じいちゃんも女神様の様に、若く綺麗な姿でいれば良いのに」
〝綺麗な〝のところに反応してミリアが嬉しそうに、アルティスの顔を抱きしめる。
ミリアの豊満な胸が、アルティスの顔を包み込む。
「くっ、苦しいよ~ 女神様~」
「アルティス?私の事は、姉だと思って、ミリア姉様と呼びなさい♡」
母では無くて姉か~?賢いアルティスは、そこには突っ込まなかったが、
巨乳を苦手になったのは、この時からなのかも知れない。
「わしの事は、お兄様で良いぞ」
と、創造神。
ミリアの生暖かい視線を感じ
「じいちゃんと呼ぶが良い……」
あっ、早っ!直ぐ訂正した。
「この年老いた姿は、まあ創造神としての、イメージ作りじゃな。
若すぎると威厳が無いじゃろ?
そもそも〝何々じゃ〝とか、年配でもそんな喋り方する者周りにおるか?まず、おらんじゃろ?」
確かに。こ~じゃなきゃ神様っぽくないかも?
両親の魂の住む処は、とても居心地が良い。そして美しい所だった。
そして2人とも幸せそうで安心した。
(叔父達は死後、どんな場所に行くのだろう?心配に…… いや……ま、どうでも良いか?)
両親に会うたび、叔父一家への憎しみは、段々と薄すれていった。
だが、いざ彼らを目の前にすると、自分を殺されかけた怒りと、両親を殺された憎しみが蘇る。
(私欲の為、血を分けた兄弟を平気で殺め、その地位も財産も自分のものにして贅を尽くす。
これでも自分と同じ人間なのか?)
アルティスは冷たい冷気を纏う。
「俺に何か用か?」
背筋が凍る様な、低く冷たい声で言い放つ。
フィオナ達は、いつもと全く違う、アルティスの気配に、言葉を無くしている。
「な、何だ!貴様!それが伯父に対する言葉遣いか!」
顔を真っ赤にして怒鳴りつけ、詰め寄る叔父ラグナル。
ラグナルは焦っていた。
アルティスの帰還と、早々の活躍を噂で聞き、アルティスがどこまで知っているのか?
自分の悪事を暴露されないかと。
いても立っても居られなくなり、アルティスが、何をするつもりなのかを探りに来たのだった。
あの犯行を計画したのは、全て叔母であるメディシスだった。
身の丈に合わない贅をつくし、借金だらけで首が回らなくなっての蛮行だ。
「喚くな、姫の前だと言う事を忘れたのか?
なあ叔父さん?後ろめたくて怒鳴るんだろ?色々考えると怖くて仕方ないんだろ?小さい男だな?」
「き、貴様~!」
忠告を聞かず、ラグナルが又怒鳴る。
その横で〝キィ~~〝メディシスも何だかヒステリックに叫んでる。
「フィオナ姫さま~」
従兄弟のブタはそんな事どうでも良さそうだ。
(何だか、ばかばかしくなってきた。こいつら住んでる世界が、違いすぎるな?)
両親が魂の里でいつも言っていた事を思い出す。
「あの人達を怨むのはやめなさい……アルにプラスになる事は、何も無いのよ」
そう優しく母のシャルロットが言う。
「憎むなんて時間の無駄だよ、父さん達は、ここで幸せに暮らしているんだから……」
父のライアルドが優しく諭す。
(こいつらをまともに相手するのも馬鹿馬鹿しい……)
そう思えてきた。
「お前達に2つの選択肢をやるよ」
静かに、しかし冷たい声でアルティスが言う。
「1つ、爵位。そして財産……ああ?それはもうほとんど残っていない様だけど……
両親から奪った全てを俺に返す。
1つ、悪事全てを告発されて、死罪を受ける。
さあ?どっちを選ぶ?」
「あ……あ~~悪事とは何だ~~!何か証拠でも有るのか!?」
「こう言うのだけど?」
左手を、かざすと、そこの空間に何やら立体映像が浮かび上がる。
アルティスの魔法だ。
「魔道船よ魔道船、そこであの澄ましたガキ、アルティスを突き落とすのよ」
「良いかお前ら、死体は絶対残すなよ!燃やした上で、更に深く埋めるんだぞ!」
次から次へと、見ても聞いてもいられなくなる様な、醜い出来事が、
あたかもそこで起きている事の様な立体映像になって流れる。
「でっち上げだ!そんな物お前の作り物!証拠にもならん!」
「あんた達の今迄の評判が、これを肯定するんじゃないか?
さあ、どうする?選べ……」
「父、リヴァルド王も私も、他にも大勢が、既に、この映像を見せて貰ってます。
貴方方に、未来は無いと思いますよ?」
「………………」
「ねえ?アル?奪ったもの全て返したらそれで許すのですか?
罰を与えない?貴方はそれで良いのですか?」
「父さんと母さんの想いでもあるから……」
「父さんと母さんって、どう言う事?亡くなってらっしゃるのでしょ?」
「まあ、後で説明するよ。いつかヒナも俺の両親に合わせたいな……
お嫁にもらう時には、じいちゃん達にも会ってもらわなきゃな!」
「よ、嫁にもらう~~?」
ブタが狼狽えている。こいつやっぱり、生理的に無理だよなヒナ?うん分かる。
フィオナは顔を赤らめて、モジモジしてる。
(そろそろイケるんじゃネ?オヨメサン?)
「アル、貴方、器が大きいのね……」
潤んだ目でアルティスを見つめる。
(やっぱいけそうじゃネ?)
叔父一家は震えながら、力なく帰って行った。さあどうするのだろう?
(死にたくはないんだろうな~ 死んだ後、とんでも無い処に飛ばされるよ?お前達。
まあそんな事、教えるつもりないけど……行ってから精々悔やむがいいんだ)
10
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる