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レパートリー
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昨日はたこ焼きを食べて、その前はハンバーグを食べた。
今日のご飯はレーションだ。
なんだこれ。
軟膏みたいにヌメヌメだし、しかも不味いときた。
なんだこれ?
私は瓦礫の山に囲まれながらどこの国が作ったかもわからないレーションにクラッカーをスプーンがわりにして食べていた。
隣には兵士の兄ちゃん、逆にはストリートで有名だった浮浪者のお爺さん、目の前には愛犬ディックの肉塊が転がっていた。
変な話だとは思うが昨日と一昨日食った晩飯とディックのこと以外はなにも覚えていない。
起きたときには瓦礫の山に埋もれていて、兵隊の兄ちゃんに助けてもらって、そこからとりあえず飯を食おうと言うことになって今に至る。
本当に自分でも何がなんだかわからない。
隣のお爺さんが食べ終わったレーションの缶を私に投げつけて。
(この悪魔め、とっとと何処かに行きやがれ)
と私の方をむいて言った。
兵隊の兄ちゃんは、手持ちのワルサーを浮浪者の老人に向けてこめかみに一発撃った。
浮浪者のお爺さんは糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちた。
兵隊の兄ちゃんは
(レーションとクラッカーを無駄にした)
と、小声で言って立ち上がった。
兵隊の兄ちゃんが
(そろそろ出発の時間だからそこの''2つ''の肉を解体して持っていこう)
と言った。
懐から中ぐらいの大きさの折り畳みナイフを取り出し、その'新鮮な肉'と、犬の肉を解体して、その辺りに落ちていた燃えかけの新聞紙に包んで端に置いていたバックパックの中に積めた。
重そうに荷物を持つと、その男は僕のこめかみに向けて一発ワルサーの弾を打ち込んだ。
最期に聞こえた声は、
(晩御飯のレパートリが増えた。)
だった。
今日のご飯はレーションだ。
なんだこれ。
軟膏みたいにヌメヌメだし、しかも不味いときた。
なんだこれ?
私は瓦礫の山に囲まれながらどこの国が作ったかもわからないレーションにクラッカーをスプーンがわりにして食べていた。
隣には兵士の兄ちゃん、逆にはストリートで有名だった浮浪者のお爺さん、目の前には愛犬ディックの肉塊が転がっていた。
変な話だとは思うが昨日と一昨日食った晩飯とディックのこと以外はなにも覚えていない。
起きたときには瓦礫の山に埋もれていて、兵隊の兄ちゃんに助けてもらって、そこからとりあえず飯を食おうと言うことになって今に至る。
本当に自分でも何がなんだかわからない。
隣のお爺さんが食べ終わったレーションの缶を私に投げつけて。
(この悪魔め、とっとと何処かに行きやがれ)
と私の方をむいて言った。
兵隊の兄ちゃんは、手持ちのワルサーを浮浪者の老人に向けてこめかみに一発撃った。
浮浪者のお爺さんは糸の切れた操り人形のようにその場に崩れ落ちた。
兵隊の兄ちゃんは
(レーションとクラッカーを無駄にした)
と、小声で言って立ち上がった。
兵隊の兄ちゃんが
(そろそろ出発の時間だからそこの''2つ''の肉を解体して持っていこう)
と言った。
懐から中ぐらいの大きさの折り畳みナイフを取り出し、その'新鮮な肉'と、犬の肉を解体して、その辺りに落ちていた燃えかけの新聞紙に包んで端に置いていたバックパックの中に積めた。
重そうに荷物を持つと、その男は僕のこめかみに向けて一発ワルサーの弾を打ち込んだ。
最期に聞こえた声は、
(晩御飯のレパートリが増えた。)
だった。
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