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社会人
第10話
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思い出した先に頭を抱えたのを覚えてる。
その日は、大の大人が子供みたいに甘えちゃって...羞恥心でいっぱいだ。
そして、何となくで苦手だと思って関わろうとしなかったのに、そんな私にも寛大な心で優しくしてくれた。
自分の人間性が恥ずかしかった。
自己嫌悪をしてると、ピンポーンって呼び鈴が鳴った。
誰だろうと、中から外の様子を確認できる玄関に付いた覗き穴の蓋してる部分を横にズラすと、訪問者は先程までお世話になったお隣さんの女の人だった。
慌てて玄関を開ける。
「具合悪いのに、本当にごめんね。これを渡すのを忘れて...」
申し訳ないって顔で差し出されたのは、大きめのプラスチックに何かが入っていた。
受け取って、何だろうと確認してみると複数のタッパーが入ってた。
「具合悪いから作るのがしんどいんだろうなって勝手に思っちゃって...。口にあったら食べて。具合悪いからこそ、食べれなくても気にしないでね。選択肢の1つで...えっと...」
一生懸命に心配して気にかけてくれてるのを分かる。
「助かります。ありがとうございます」
「呼び出しちゃってごめんね。ゆっくり、おやすみ!」
私の返事を聞くまでも無く、家に帰ってしまわれた...。
あまりの優しさに、自己嫌悪が増す。
「これが、神対応...」
体調が良くなったら、何かしらでお礼をしよう。
されっぱなしは、育った環境上で性にあわなかった。
後日、近所で美味しくて有名で日常で買うのは少し躊躇う位に、お高めのお菓子折りを持って、お隣さんの家に呼び鈴を鳴らす。
「はーい」
元気で明るい声で女の人が出迎える。
「こんにちは」
「こんにちは!体調はどうなの?大丈夫?」
「お陰様で、元気になりました。突然、来てしまってすみません。お借りしてたタッパーです。」
あの後、料理する気もなくて寝てばっかりいた所での救世主が、渡されたタッパーだった。
鳥の出汁が効いたお粥とさっぱりとしたトマトのお粥と小さめに切られた野菜たっぷりのシチュー。
どれも、風邪で食欲が落ちても美味しく食べられた。
「洗ってくれたの?ありがとうね」
「後、大したものじゃないですけど...」
選んだお菓子をお店の人が、丁寧に包装して紙袋に入れてくれたのを渡す。
驚きながら、おずおずと受け取っていた。
「そんな、わざわざいいのに...。気を使わせちゃったみたいでごめんね」
「凄く助かりました!本当にありがとうございました」
軽く、頭を下げる。
「そんな、大したことしてないって、丁寧な人ね。あっ、この後、用事とかある?」
「特には無いですけど」
「だったら、家に上がってよ。仕事先から美味しいお茶の葉を頂いたの。一緒におやつを食べましょ!」
笑顔の中で、断られるかもしれないと不安な顔も覗かせながら誘われると、断る選択肢は無かった。
「是非。ご馳走になります」
私の返事に、満面の笑みを浮かべて招かれる。
「お邪魔します」
「座布団はそこにあるのを使って、適当に座って待って」
ローテーブルの近くに、複数に積まれてる座布団の1番上のを取って座る。
お茶の準備をした後に、渡したお菓子の包装を丁寧に外して、中に入ってる20個の饅頭を見て、嬉しそうにお礼を言われる。
「あぁ、ここのお饅頭って美味しいのよね。ありがとう、凄く嬉しい」
「気に入って頂けて良かったです」
ご機嫌に鼻歌が聞こえてきた。
送る側からすれば、ここまで気に入ってくれるのは、送ったかいがある最大に嬉しい事で、気分が良かった。
湯呑みにお茶を入れる音が聞こえてきて、お茶の葉の良い香りが部屋中に広がる。
「お茶が入りましたよ」
お盆で一気に運び込まれ、ローテーブルに湯呑みと小皿に盛られた饅頭を、私の分を食べやすい位置の私の目の前に置かれた。
盛られたお皿の饅頭を見て私は気になった。
「饅頭が2つ、お皿に盛られてますが、私は2つも食べれません」
「甘いものって嫌い?」
「嫌いでは...普通に好きです」
「なら、大丈夫よ。ここのは、甘さが控えめで2つならペロッと行けちゃうわよ。まずは、一個食べてみてよ。てか、本当にこの饅頭をありがとう。頂きます」
「頂きます」
確かに、言われた通りで薄めの皮に、中の餡子は上品な甘さが美味しくて甘さ控えめもあって、2つ食べれそうだ。
だが、渡した物を2つ食べるのは違和感がある。
「美味しい」
「美味しいですね」
お茶を飲んでみると、今まで飲んだお茶よりも濃くて美味しかった。
ただ、濃いだけで苦い感じではなく、爽やかで飲みやすい。
お茶の葉の良い香りと風味が味わえる美味しさ。
「こんなに、美味しいお茶を飲んだ事ないです」
「良かった!ここの美味しいよね」
「はい」
やっぱり、高いのかな?
私も同じお茶の葉が欲しいと気になってきた。
「そういえば、前から気になったんだけど...。」
「なんでしょう?」
「良ければ、敬語をやめない?」
「あ~。...うん。」
「ありがとう」
「これから、隣人同士、よろしくお願いします」
「うん」
「今回、私が助けられちゃったけど、何か困った事があったら、私に出来る事なら頼ってね」
「隣人同士、助け合おうね!」
助け合いって、言葉はやっぱり苦手だけど、助けられっぱなしにならないように、言葉の通りで助けられる事があったら頑張ろうと心に誓う。
これを機に、隣人との心の距離が縮まった。
それでも、生活習慣は合わなくて、隣人だけど見掛けることはあんまり無かった。
けど、変化で偶に会った時は用事が無ければ、部屋に招いたり招かれたりしてお茶菓子を楽しむ仲になった。
仲良くなって便利だと思うのは
「ごめん。こっち、お醤油が切れちゃったの。分けて貰えない?」
お隣さん、今日は肉じゃがにしようと思った時に、お醤油が足りなくなったらしいのだ。
「良いよ」
「ありがとう。助かる!多めに作ったから出来たらお裾分けしに行くね」
「やったー!漬物つけたのが良い頃合いだから、ついでに持って行って」
「あ~、嬉しい」
こんな風に、調味料をうっかりと切らした時に分けて貰えるのは、生活をしてて助かる。
その日は、大の大人が子供みたいに甘えちゃって...羞恥心でいっぱいだ。
そして、何となくで苦手だと思って関わろうとしなかったのに、そんな私にも寛大な心で優しくしてくれた。
自分の人間性が恥ずかしかった。
自己嫌悪をしてると、ピンポーンって呼び鈴が鳴った。
誰だろうと、中から外の様子を確認できる玄関に付いた覗き穴の蓋してる部分を横にズラすと、訪問者は先程までお世話になったお隣さんの女の人だった。
慌てて玄関を開ける。
「具合悪いのに、本当にごめんね。これを渡すのを忘れて...」
申し訳ないって顔で差し出されたのは、大きめのプラスチックに何かが入っていた。
受け取って、何だろうと確認してみると複数のタッパーが入ってた。
「具合悪いから作るのがしんどいんだろうなって勝手に思っちゃって...。口にあったら食べて。具合悪いからこそ、食べれなくても気にしないでね。選択肢の1つで...えっと...」
一生懸命に心配して気にかけてくれてるのを分かる。
「助かります。ありがとうございます」
「呼び出しちゃってごめんね。ゆっくり、おやすみ!」
私の返事を聞くまでも無く、家に帰ってしまわれた...。
あまりの優しさに、自己嫌悪が増す。
「これが、神対応...」
体調が良くなったら、何かしらでお礼をしよう。
されっぱなしは、育った環境上で性にあわなかった。
後日、近所で美味しくて有名で日常で買うのは少し躊躇う位に、お高めのお菓子折りを持って、お隣さんの家に呼び鈴を鳴らす。
「はーい」
元気で明るい声で女の人が出迎える。
「こんにちは」
「こんにちは!体調はどうなの?大丈夫?」
「お陰様で、元気になりました。突然、来てしまってすみません。お借りしてたタッパーです。」
あの後、料理する気もなくて寝てばっかりいた所での救世主が、渡されたタッパーだった。
鳥の出汁が効いたお粥とさっぱりとしたトマトのお粥と小さめに切られた野菜たっぷりのシチュー。
どれも、風邪で食欲が落ちても美味しく食べられた。
「洗ってくれたの?ありがとうね」
「後、大したものじゃないですけど...」
選んだお菓子をお店の人が、丁寧に包装して紙袋に入れてくれたのを渡す。
驚きながら、おずおずと受け取っていた。
「そんな、わざわざいいのに...。気を使わせちゃったみたいでごめんね」
「凄く助かりました!本当にありがとうございました」
軽く、頭を下げる。
「そんな、大したことしてないって、丁寧な人ね。あっ、この後、用事とかある?」
「特には無いですけど」
「だったら、家に上がってよ。仕事先から美味しいお茶の葉を頂いたの。一緒におやつを食べましょ!」
笑顔の中で、断られるかもしれないと不安な顔も覗かせながら誘われると、断る選択肢は無かった。
「是非。ご馳走になります」
私の返事に、満面の笑みを浮かべて招かれる。
「お邪魔します」
「座布団はそこにあるのを使って、適当に座って待って」
ローテーブルの近くに、複数に積まれてる座布団の1番上のを取って座る。
お茶の準備をした後に、渡したお菓子の包装を丁寧に外して、中に入ってる20個の饅頭を見て、嬉しそうにお礼を言われる。
「あぁ、ここのお饅頭って美味しいのよね。ありがとう、凄く嬉しい」
「気に入って頂けて良かったです」
ご機嫌に鼻歌が聞こえてきた。
送る側からすれば、ここまで気に入ってくれるのは、送ったかいがある最大に嬉しい事で、気分が良かった。
湯呑みにお茶を入れる音が聞こえてきて、お茶の葉の良い香りが部屋中に広がる。
「お茶が入りましたよ」
お盆で一気に運び込まれ、ローテーブルに湯呑みと小皿に盛られた饅頭を、私の分を食べやすい位置の私の目の前に置かれた。
盛られたお皿の饅頭を見て私は気になった。
「饅頭が2つ、お皿に盛られてますが、私は2つも食べれません」
「甘いものって嫌い?」
「嫌いでは...普通に好きです」
「なら、大丈夫よ。ここのは、甘さが控えめで2つならペロッと行けちゃうわよ。まずは、一個食べてみてよ。てか、本当にこの饅頭をありがとう。頂きます」
「頂きます」
確かに、言われた通りで薄めの皮に、中の餡子は上品な甘さが美味しくて甘さ控えめもあって、2つ食べれそうだ。
だが、渡した物を2つ食べるのは違和感がある。
「美味しい」
「美味しいですね」
お茶を飲んでみると、今まで飲んだお茶よりも濃くて美味しかった。
ただ、濃いだけで苦い感じではなく、爽やかで飲みやすい。
お茶の葉の良い香りと風味が味わえる美味しさ。
「こんなに、美味しいお茶を飲んだ事ないです」
「良かった!ここの美味しいよね」
「はい」
やっぱり、高いのかな?
私も同じお茶の葉が欲しいと気になってきた。
「そういえば、前から気になったんだけど...。」
「なんでしょう?」
「良ければ、敬語をやめない?」
「あ~。...うん。」
「ありがとう」
「これから、隣人同士、よろしくお願いします」
「うん」
「今回、私が助けられちゃったけど、何か困った事があったら、私に出来る事なら頼ってね」
「隣人同士、助け合おうね!」
助け合いって、言葉はやっぱり苦手だけど、助けられっぱなしにならないように、言葉の通りで助けられる事があったら頑張ろうと心に誓う。
これを機に、隣人との心の距離が縮まった。
それでも、生活習慣は合わなくて、隣人だけど見掛けることはあんまり無かった。
けど、変化で偶に会った時は用事が無ければ、部屋に招いたり招かれたりしてお茶菓子を楽しむ仲になった。
仲良くなって便利だと思うのは
「ごめん。こっち、お醤油が切れちゃったの。分けて貰えない?」
お隣さん、今日は肉じゃがにしようと思った時に、お醤油が足りなくなったらしいのだ。
「良いよ」
「ありがとう。助かる!多めに作ったから出来たらお裾分けしに行くね」
「やったー!漬物つけたのが良い頃合いだから、ついでに持って行って」
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こんな風に、調味料をうっかりと切らした時に分けて貰えるのは、生活をしてて助かる。
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