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出会いは突然にみたいな演出されても...
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「え?...」
画面に映る人を見て固まる。
画面の向こうの彼も同じく固まっていた。
(なんで?...まさかっ)
微動だにしない、何ともカオスな空間を作り出していたが、仕方ないであろう。
(そんな表情見たことないわ)
新鮮だと思い、余裕が出てきて観察し始める。
いつも眉間に皺を寄せている印象があった人が、今はこんなにも無防備に口を薄く開いてる。
キッチリと隙がないスーツ姿とは違う、Vネックの服を着る彼は何処か色気がある。
そんな、現実逃避してる時に声を掛けられる。
「ラルか?」
どこか、緊張しながら彼は聞いてきた。
「はい。ガイツさんですよね?」
今まで、彼の事をハンドルネームのガイツって呼んでいて、信頼関係を築いてからはタメ口で話していたが、画面に映る顔に敬語で話してしまう。
「国長さんがラル...」
問いかけに無視をして、放心気味に呟いていた。
(答えてもらってないけど...この状況で違う人でしたは薄ら寒い)
「いやー、まさかの上野さんがガイツさんだと思いませんでした。全然、気づかなかったです」
まさか、彼女は鬼上司と10年もネ友してると気づかなかった。
通話もしていたけど、耳元で聞く優しい声と仕事場で厳しい言葉を発する声は印象が違く感じて、気づかなかった。
そして、別の事に気づいてしまった。
(うん?あれ?)
「いつも、ボヤいてる。今日も恐れられてしまった。本当は仲良くしたいけど仕事柄厳しく接してしまう。休憩中のスイーツトークに仲間入りしたい」
今まで聞いた事を思い返して、呪文の抑揚を付けずにノンブレスで喋った。
「なっ」
ガイツが毎日の様に愚痴っていた。
(んー。休憩中にスイーツトーク_______あぁ、してたな)
「可愛いか」
「はあ?」
(可愛いじゃないかぁぁぁ)
顔は整ってるけど、眉間に皺を寄せて強面なのに甘党のスイーツ男子...。
(めちゃくちゃに可愛い)
「こんな、大男を可愛いってアホか」
「いえいえ、可愛いですよ」
今まで、鬼上司と恐れていた人が途端に可愛いギャップ萌え要素ありの可愛い人へとイメージアップさせていた。
可愛い、可愛い、可愛い。
彼にとっては、その言葉は褒め言葉では無かった。
興奮した彼女に、少し意趣返ししたくなった。
それに気づかない彼女は、鬼上司であった事を忘れて、ガイツと喋ってる感覚で揶揄いを含めて本気で可愛いと思いのままに連呼する。
「へぇ、俺を揶揄って楽しいのか?今後、覚悟しろよ」
今まで聞いた事のない低音にビクッとした。
(あっ...。忘れてた)
彼女が彼の意外な所等を色々と知っていると同様に、彼も彼女の事を知っているのだ。
「えっとぉ?」
「彼氏」
彼が放った言葉に再び彼女を固まらせるのには十分な単語だった。
彼と重なるコミュニティーで、擬態の彼女は、オタク感をゼロでゆるふわでリア充の仮面を被ってる。
リア充は恋人が居ると偏見を持ち、擬態している故に、彼氏が居る設定であった。
実際は、左に年齢で真ん中にはイコールと書いて最後には彼氏無しと書く。
休憩中に女子トークで恋愛話をする事もあり、その時に話してる彼氏設定は、ガイツであった
(ヤベェ)
画面に映る人を見て固まる。
画面の向こうの彼も同じく固まっていた。
(なんで?...まさかっ)
微動だにしない、何ともカオスな空間を作り出していたが、仕方ないであろう。
(そんな表情見たことないわ)
新鮮だと思い、余裕が出てきて観察し始める。
いつも眉間に皺を寄せている印象があった人が、今はこんなにも無防備に口を薄く開いてる。
キッチリと隙がないスーツ姿とは違う、Vネックの服を着る彼は何処か色気がある。
そんな、現実逃避してる時に声を掛けられる。
「ラルか?」
どこか、緊張しながら彼は聞いてきた。
「はい。ガイツさんですよね?」
今まで、彼の事をハンドルネームのガイツって呼んでいて、信頼関係を築いてからはタメ口で話していたが、画面に映る顔に敬語で話してしまう。
「国長さんがラル...」
問いかけに無視をして、放心気味に呟いていた。
(答えてもらってないけど...この状況で違う人でしたは薄ら寒い)
「いやー、まさかの上野さんがガイツさんだと思いませんでした。全然、気づかなかったです」
まさか、彼女は鬼上司と10年もネ友してると気づかなかった。
通話もしていたけど、耳元で聞く優しい声と仕事場で厳しい言葉を発する声は印象が違く感じて、気づかなかった。
そして、別の事に気づいてしまった。
(うん?あれ?)
「いつも、ボヤいてる。今日も恐れられてしまった。本当は仲良くしたいけど仕事柄厳しく接してしまう。休憩中のスイーツトークに仲間入りしたい」
今まで聞いた事を思い返して、呪文の抑揚を付けずにノンブレスで喋った。
「なっ」
ガイツが毎日の様に愚痴っていた。
(んー。休憩中にスイーツトーク_______あぁ、してたな)
「可愛いか」
「はあ?」
(可愛いじゃないかぁぁぁ)
顔は整ってるけど、眉間に皺を寄せて強面なのに甘党のスイーツ男子...。
(めちゃくちゃに可愛い)
「こんな、大男を可愛いってアホか」
「いえいえ、可愛いですよ」
今まで、鬼上司と恐れていた人が途端に可愛いギャップ萌え要素ありの可愛い人へとイメージアップさせていた。
可愛い、可愛い、可愛い。
彼にとっては、その言葉は褒め言葉では無かった。
興奮した彼女に、少し意趣返ししたくなった。
それに気づかない彼女は、鬼上司であった事を忘れて、ガイツと喋ってる感覚で揶揄いを含めて本気で可愛いと思いのままに連呼する。
「へぇ、俺を揶揄って楽しいのか?今後、覚悟しろよ」
今まで聞いた事のない低音にビクッとした。
(あっ...。忘れてた)
彼女が彼の意外な所等を色々と知っていると同様に、彼も彼女の事を知っているのだ。
「えっとぉ?」
「彼氏」
彼が放った言葉に再び彼女を固まらせるのには十分な単語だった。
彼と重なるコミュニティーで、擬態の彼女は、オタク感をゼロでゆるふわでリア充の仮面を被ってる。
リア充は恋人が居ると偏見を持ち、擬態している故に、彼氏が居る設定であった。
実際は、左に年齢で真ん中にはイコールと書いて最後には彼氏無しと書く。
休憩中に女子トークで恋愛話をする事もあり、その時に話してる彼氏設定は、ガイツであった
(ヤベェ)
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