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母と娘 第二話
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あたしは、二十一歳にもなって男性経験がない。
まわりの学友は、浦野美由紀以外は経験済みだと聞いている。
美由紀も、あたしと同じかあたし以上にオクテだった。
ただ、彼女の口から、自分の独特の価値観から男性を近づけないようなことを聞いたことがある。
たぶん、同性愛者じゃないのかとあたしは思っている。
そんなあたしが、見ず知らずの中年男とラブホテルにいるのだ。
この飛躍はなんだろう。
あたしは、自分の無鉄砲な行動に、内心失笑していた。
亡き母の背徳の行為を知ってしまった安心感もあるのかもしれない。
それより、タクという母の愛人があまりにも純朴で、優しかったからかもしれない。
顔は十人並みで、父のほうがまだハンサムだと思う。
でも、父のような冷徹さは微塵も感じられなかった。
あたしたち女子がよく言う「かわいい」おじさんなのだ。
「なにを考えているの?」タクがにっこり笑いながら、ベッドサイドに掛けてにじりよってくる。
「母さんが、あなたを好きだったのがわかるような気がして」
「キョウコさんは、とても柔和な、上品なひとだった。それがこんなことになるなんて」
少し言葉に詰まっているタク
「ありがとう。母さんの代わりにお礼を言います」
「そんな、君のお母さんと不倫をしていたんだよ。礼なんて・・・」
「ううん。タクさんなら、あたし、許せるような気がするの」
つぶらなタクの瞳が、あたしを捉え、そして抱き寄せてきた。
また、唇を吸われる・・・
口を離して、
「あの、あたし、実は、初めてなんです・・・」
思い切って、タクに告白した。
こんなところにまで来て、「処女だからなにもしないでください」なんて言えない。
それくらいの礼儀は、わきまえていた。
第一、断るならいくらでもチャンスはあったはずだから。
「そうなんだ・・・できるだけ優しくするからね。痛いことはしたくないから言ってね」
そう、優しく彼は言ってくれた。
この人になら、捧げてもいい・・・
そして、あたしはオトナになるんだ。
「母の愛人に最初にしてもらうって、理想的なんじゃないかな」とまで思えた。
あたしのワンピースの背のファスナーをゆっくり慎重にタクが下げていく。
あたしも脱ぐのを助ける。
あたしの体は、彼にどう映るんだろう?
母のような豊満さはない。
不完全な幼児体型だとコンプレックスを持っている、あたし。
下着姿にされたところで、
「お風呂にしようか」
と訊いてくれた。
あたしは、一人で舞い上がっていて、デリカシーに欠けていることに気付かされた。
「え、あ、はい」
生理後なので、いくぶん不潔になっているはずだった。
そのまま触られたら恥ずかしかったところだった。
タクは、さっさとバスルームに消えて、お風呂の用意をしてくれている。
あたしは、脱いだワンピを形だけまとって、肌を隠した。
戻ってきた彼は、もうパンツ一枚になっていた。
その中央部が盛り上がっていて、いやでも目につく。
見てはいけないと思いながらも、見てしまう、あたし。
「どう?男の裸は?」
見透かされたのか、タクに訊かれてしまった。
「と、父さんのしか見たことがなくって・・・」
「へぇ、お父さんはモロ出し?」
「そんなことないです。パンツは履いてますっ」
小さい頃に、お風呂でお父さんのモノを見たことはあった。
随分前のことで、記憶があいまいだった。
あたしは、赤くなって、下を向いていた。
「お風呂、すこしかかるから、飲み物でも頼もうか。何がいい?」
メニューを前に出されて、尋ねられた。
「じゃあ、ジンジャエール・・・」
「おれは、アイスコーヒーにしよう」
タクは、枕元の電話の受話器を取って首にはさみ「9」をプッシュした。
「しばらくしたら、チャイムが鳴って持ってきてくれるシステムなんだよ。初めてでしょ。ラブホ」
「うん」
「お昼も、料金込みだから、このメニューの中から好きなのを選んでよ」
彼にとっては何度も来た場所なんだろうなと想像させる対応だった。
お風呂が出来上がったのと、ほぼ同時にチャイムが鳴った。
タクがドアのロックを解除して、なにやら係の人と話している。
「おまたせ、お風呂の後に飲むかい?」タクは、飲み物が乗せられたお盆を持っている。
「ええ」
「真帆ちゃんが先に入りなよ。少ししたらおれも一緒にいいかな」
「えっ」
ここまで来て、びっくりすることはないのだけれど、やはり男性と一緒に風呂に入るなんてためらわれた。
「じゃ、お先に」
あたしは、ワンピをソファの背に掛けて、立ち上がった。
あたしは洗面所に入り、その大きな鏡に写る自分を見た。
自分じゃないみたいな、娼婦のようなあたし。
「母さん、ごめんね」
レースの飾りについたブラの肩紐を抜き、乳房を露わにした。
腋を上げて、ムダ毛の確認をした。
「少し、生えてきちゃってるな・・・」
仕方がなかった。
無鉄砲な行為の報いだった。
ショーツを取り去り、あたしはバスルームに入った。
大きな浴槽に手すりが付いている。ジャグジーの穴らしいものもある。
家のお風呂よりはかなり広かった。
あたしはシャワーヘッドを手に取り、かけ湯をした。
念入りに性器を洗う。
これから、どうするのかを知らない年齢ではなかった。
クンニやフェラのことも知ってはいた。
ただ、お相手がいなかっただけだ。
「いいかい?」
外から声がした。
ドアの摺りガラス越しに全裸の男性が立っているのが見える。
「ええ、どうぞ」
とうとう来たっ・・・
バンと入ってきた彼の股間には、あたしの方に頭を向けているヘビのようなモノが生えていた。
幼いころに見た覚えのある父のものとはまったく様子が異なっていた。
それは弾力のある硬そうな感じで、陰毛の中から伸び上がっている。
「そんなに見ないでよ」
「ごめんなさい・・・」
「おれも洗うよ。真帆ちゃんは湯船に浸かってなよ」
「はい」
タクの体は170センチぐらいで、あたしより高かった。
中年に差し掛かっているだろうから、そんなに締まった体ではないけれど、太ってはいなかった。
昔は筋肉質だったのかもしれない。
「タクさんは、奥さんいるの?」
あたしは、浴槽の中から見上げるようにして尋ねた。
「そう見えるかい?いたけど、別れたんだ」
シャワーの湯がタクの体から散らばる。
「子供さんは?」
「かみさんが連れて行った。小学3年生の女の子が一人」
スポンジとボディシャンプーで忙しくこすりながら、タクが言う。
ペニスはそのたびに、バネのように弾む。
「じゃ、母さんとは、別れてからつきあってたの」
「そうだよ」
「何年くらい?」
あたしは、尋問していた。
「一年そこそこだよ」
「お金とか・・・払って?」
あたしは、こういう出会は「割り切り」という形態だということも友達から聞いていた。
「最初の一回目は渡したよ。一万円。でもその次からは、キョウコさん、いらないって受け取らなかったんだ」
「そうなんだ・・・あ、あたしもいらないよ。あたしが誘ったんだし」
「そうかい」
泡を洗い流して、タクがバスタブをまたごうとする。
目の前に勃起したペニスが差し迫った。
「どう?初めて見た感想は」
「すごい・・・おっきいよね」
「普通だよ。もっとデカイやつがいるよ」
「でも、これ、あたしん中に入れるんでしょ?入んないよ・・・」
「入るって。ちゃんと。そういう風にできてるんだよ」
そう言いながら、ちゃぷんと湯船に腰を下ろした。
大人二人ではさすがに狭い。
あたしは、タクの腿(もも)の上に乗っかるようにして浸かっていた。
「さわってごらん」
そう言って、手をペニスのほうに導いた。
握るとあたしの細い手首ぐらいの太さだった。
「硬いわ。それに太い・・・」
「真帆ちゃんが、キョウコさんの娘ってことで硬くもなるさ。真帆はかわいいよ。キョウコさんと瓜二つだ」
そう言って、やさしく濡れた頭を撫でてくれる。
「上下にしごいてくれるかい」
あたしは言われたとおりにやってみた。
反った肉の棒はあたしの手の中でより硬くなったようだった。
そのうち、タクがあたしの秘処をいじってくる。
「あはん・・・くっ」
喉から声にならない声が出る。
クリトリスが男の太い指でつままれ、その腹で押される。
一人でやるときよりもずっと良かった。
体が前に倒れて、彼に覆いかぶさってしまう。
そのタイミングでまた口を吸われた。
はむ・・・べちょ・・・
右手で谷間を、左手で乳首がいじめられ、もうあたしはのぼせて朦朧としてきていた。
膝ががくがくして、快感に撃たれた。
タクのペニスの先は湯の中でもぬるぬると濃い液体を分泌している。
「ああ、気持ちいい。気持ちいいけど、のぼせるなぁ」
タクがおどけて言い、上がってベッドに行こうと誘った。
あたしも従った。
いよいよ、するんだわ・・・
のぼせた頭でもそれは、はっきりと自覚できていた。
冷房が効かされて、ベッドの上は心地よかった。
あたしたちは、バスタオルをまとった姿で、それぞれ飲み物を手にとって風呂あがりのひとときを過ごしていた。
もう、十年来の仲みたいな感じで打ち解けあっていた。
「真帆はいくつなの?」
「あたし?あたしねぇ、二十一・・・」
嘘をついても始まらないので、正直に言った。
「そうかぁ。こんな大きな娘さんがいたんだなぁ。キョウコさん」
しんみりとアイスコーヒーを飲みながらタクが言う。
「母さんは、どんな感じでエッチしてた?」
「そんなこと聞くかい?普通」タクがたしなめた。
「あたしね、わかんないの。あの母さんが、こんなとこに来て、あなたと裸でしているっていうのが」
「知らなくていいんじゃないか?君は君だし、キョウコさんはキョウコさんなんだから」
「そうだよね・・・」
あたしは、調子に乗りすぎたと反省した。
「そろそろ、いいかい?」
「うん」
あたしは頬を赤らめて、タクに身を委ねた。
あたしはベッドに横たえられ、バスタオルを左右に拡げられ、生まれたままの姿をタクにさらけだしていた。
天井には、ぼんやりと花をかたどった照明がともっている。
調光されているらしい。
全体に暗くして、あたしに気を使ってくれているタクだった。
深海にいるような錯覚を覚えた。
「舐めてあげる」
「ひゃっ」
ざらっとした軟体動物があたしの谷間を這いずりまわる。
毛が噛まれる。
内腿も舐め回され、陰唇がひっぱられた。
あまりの快感に、足がひとりでに左右に開いていく。
「あふっ、いやっ、ああん、そんな、あの、ああ、ちょっとぉ」
自分でも何を言ってるのかわかんなくなった。
舌が膣に挿入されるのがわかった。
指さえも入れたことのない処に他人が入ってくる畏怖と心地よさ。
「きれいだよ、真帆ちゃん。若い子の味は甘いねぇ」
そう言いながら、ことさら音を立ててすするのだ。
「やん、はずかしい・・・」
「もっと気持ちよくなってよ。ほら、どうだい」
くちゅ、くちゅ、くちゅと指が胎内に入っては出る。
クリトリスが舌先でつつかれ、舐め回された。
「ふあっ。ダメェ、逝っちゃう・・・」
がくがくと下半身が痙攣し、あたしは逝かされてしまった。
逝くということが、こんなにすばらしく恐ろしいものとは・・・
死んでしまうとは、よく言ったもので、ほんとうに心臓が止まってしまったようだった。
「あ、ああ、真帆ちゃん、逝ったの?うわあ、潮吹きだ。こりゃすごいや」
タクがなにやら、騒いでいるがあたしは、心ここにあらずだった。
温かい液体が股間を濡らしているのはわかっていたけれど。
何か、体の奥からほとばしっているのが、ずっと続いているような感じだった。
あたしは、失神してしまったらしい。
まわりの学友は、浦野美由紀以外は経験済みだと聞いている。
美由紀も、あたしと同じかあたし以上にオクテだった。
ただ、彼女の口から、自分の独特の価値観から男性を近づけないようなことを聞いたことがある。
たぶん、同性愛者じゃないのかとあたしは思っている。
そんなあたしが、見ず知らずの中年男とラブホテルにいるのだ。
この飛躍はなんだろう。
あたしは、自分の無鉄砲な行動に、内心失笑していた。
亡き母の背徳の行為を知ってしまった安心感もあるのかもしれない。
それより、タクという母の愛人があまりにも純朴で、優しかったからかもしれない。
顔は十人並みで、父のほうがまだハンサムだと思う。
でも、父のような冷徹さは微塵も感じられなかった。
あたしたち女子がよく言う「かわいい」おじさんなのだ。
「なにを考えているの?」タクがにっこり笑いながら、ベッドサイドに掛けてにじりよってくる。
「母さんが、あなたを好きだったのがわかるような気がして」
「キョウコさんは、とても柔和な、上品なひとだった。それがこんなことになるなんて」
少し言葉に詰まっているタク
「ありがとう。母さんの代わりにお礼を言います」
「そんな、君のお母さんと不倫をしていたんだよ。礼なんて・・・」
「ううん。タクさんなら、あたし、許せるような気がするの」
つぶらなタクの瞳が、あたしを捉え、そして抱き寄せてきた。
また、唇を吸われる・・・
口を離して、
「あの、あたし、実は、初めてなんです・・・」
思い切って、タクに告白した。
こんなところにまで来て、「処女だからなにもしないでください」なんて言えない。
それくらいの礼儀は、わきまえていた。
第一、断るならいくらでもチャンスはあったはずだから。
「そうなんだ・・・できるだけ優しくするからね。痛いことはしたくないから言ってね」
そう、優しく彼は言ってくれた。
この人になら、捧げてもいい・・・
そして、あたしはオトナになるんだ。
「母の愛人に最初にしてもらうって、理想的なんじゃないかな」とまで思えた。
あたしのワンピースの背のファスナーをゆっくり慎重にタクが下げていく。
あたしも脱ぐのを助ける。
あたしの体は、彼にどう映るんだろう?
母のような豊満さはない。
不完全な幼児体型だとコンプレックスを持っている、あたし。
下着姿にされたところで、
「お風呂にしようか」
と訊いてくれた。
あたしは、一人で舞い上がっていて、デリカシーに欠けていることに気付かされた。
「え、あ、はい」
生理後なので、いくぶん不潔になっているはずだった。
そのまま触られたら恥ずかしかったところだった。
タクは、さっさとバスルームに消えて、お風呂の用意をしてくれている。
あたしは、脱いだワンピを形だけまとって、肌を隠した。
戻ってきた彼は、もうパンツ一枚になっていた。
その中央部が盛り上がっていて、いやでも目につく。
見てはいけないと思いながらも、見てしまう、あたし。
「どう?男の裸は?」
見透かされたのか、タクに訊かれてしまった。
「と、父さんのしか見たことがなくって・・・」
「へぇ、お父さんはモロ出し?」
「そんなことないです。パンツは履いてますっ」
小さい頃に、お風呂でお父さんのモノを見たことはあった。
随分前のことで、記憶があいまいだった。
あたしは、赤くなって、下を向いていた。
「お風呂、すこしかかるから、飲み物でも頼もうか。何がいい?」
メニューを前に出されて、尋ねられた。
「じゃあ、ジンジャエール・・・」
「おれは、アイスコーヒーにしよう」
タクは、枕元の電話の受話器を取って首にはさみ「9」をプッシュした。
「しばらくしたら、チャイムが鳴って持ってきてくれるシステムなんだよ。初めてでしょ。ラブホ」
「うん」
「お昼も、料金込みだから、このメニューの中から好きなのを選んでよ」
彼にとっては何度も来た場所なんだろうなと想像させる対応だった。
お風呂が出来上がったのと、ほぼ同時にチャイムが鳴った。
タクがドアのロックを解除して、なにやら係の人と話している。
「おまたせ、お風呂の後に飲むかい?」タクは、飲み物が乗せられたお盆を持っている。
「ええ」
「真帆ちゃんが先に入りなよ。少ししたらおれも一緒にいいかな」
「えっ」
ここまで来て、びっくりすることはないのだけれど、やはり男性と一緒に風呂に入るなんてためらわれた。
「じゃ、お先に」
あたしは、ワンピをソファの背に掛けて、立ち上がった。
あたしは洗面所に入り、その大きな鏡に写る自分を見た。
自分じゃないみたいな、娼婦のようなあたし。
「母さん、ごめんね」
レースの飾りについたブラの肩紐を抜き、乳房を露わにした。
腋を上げて、ムダ毛の確認をした。
「少し、生えてきちゃってるな・・・」
仕方がなかった。
無鉄砲な行為の報いだった。
ショーツを取り去り、あたしはバスルームに入った。
大きな浴槽に手すりが付いている。ジャグジーの穴らしいものもある。
家のお風呂よりはかなり広かった。
あたしはシャワーヘッドを手に取り、かけ湯をした。
念入りに性器を洗う。
これから、どうするのかを知らない年齢ではなかった。
クンニやフェラのことも知ってはいた。
ただ、お相手がいなかっただけだ。
「いいかい?」
外から声がした。
ドアの摺りガラス越しに全裸の男性が立っているのが見える。
「ええ、どうぞ」
とうとう来たっ・・・
バンと入ってきた彼の股間には、あたしの方に頭を向けているヘビのようなモノが生えていた。
幼いころに見た覚えのある父のものとはまったく様子が異なっていた。
それは弾力のある硬そうな感じで、陰毛の中から伸び上がっている。
「そんなに見ないでよ」
「ごめんなさい・・・」
「おれも洗うよ。真帆ちゃんは湯船に浸かってなよ」
「はい」
タクの体は170センチぐらいで、あたしより高かった。
中年に差し掛かっているだろうから、そんなに締まった体ではないけれど、太ってはいなかった。
昔は筋肉質だったのかもしれない。
「タクさんは、奥さんいるの?」
あたしは、浴槽の中から見上げるようにして尋ねた。
「そう見えるかい?いたけど、別れたんだ」
シャワーの湯がタクの体から散らばる。
「子供さんは?」
「かみさんが連れて行った。小学3年生の女の子が一人」
スポンジとボディシャンプーで忙しくこすりながら、タクが言う。
ペニスはそのたびに、バネのように弾む。
「じゃ、母さんとは、別れてからつきあってたの」
「そうだよ」
「何年くらい?」
あたしは、尋問していた。
「一年そこそこだよ」
「お金とか・・・払って?」
あたしは、こういう出会は「割り切り」という形態だということも友達から聞いていた。
「最初の一回目は渡したよ。一万円。でもその次からは、キョウコさん、いらないって受け取らなかったんだ」
「そうなんだ・・・あ、あたしもいらないよ。あたしが誘ったんだし」
「そうかい」
泡を洗い流して、タクがバスタブをまたごうとする。
目の前に勃起したペニスが差し迫った。
「どう?初めて見た感想は」
「すごい・・・おっきいよね」
「普通だよ。もっとデカイやつがいるよ」
「でも、これ、あたしん中に入れるんでしょ?入んないよ・・・」
「入るって。ちゃんと。そういう風にできてるんだよ」
そう言いながら、ちゃぷんと湯船に腰を下ろした。
大人二人ではさすがに狭い。
あたしは、タクの腿(もも)の上に乗っかるようにして浸かっていた。
「さわってごらん」
そう言って、手をペニスのほうに導いた。
握るとあたしの細い手首ぐらいの太さだった。
「硬いわ。それに太い・・・」
「真帆ちゃんが、キョウコさんの娘ってことで硬くもなるさ。真帆はかわいいよ。キョウコさんと瓜二つだ」
そう言って、やさしく濡れた頭を撫でてくれる。
「上下にしごいてくれるかい」
あたしは言われたとおりにやってみた。
反った肉の棒はあたしの手の中でより硬くなったようだった。
そのうち、タクがあたしの秘処をいじってくる。
「あはん・・・くっ」
喉から声にならない声が出る。
クリトリスが男の太い指でつままれ、その腹で押される。
一人でやるときよりもずっと良かった。
体が前に倒れて、彼に覆いかぶさってしまう。
そのタイミングでまた口を吸われた。
はむ・・・べちょ・・・
右手で谷間を、左手で乳首がいじめられ、もうあたしはのぼせて朦朧としてきていた。
膝ががくがくして、快感に撃たれた。
タクのペニスの先は湯の中でもぬるぬると濃い液体を分泌している。
「ああ、気持ちいい。気持ちいいけど、のぼせるなぁ」
タクがおどけて言い、上がってベッドに行こうと誘った。
あたしも従った。
いよいよ、するんだわ・・・
のぼせた頭でもそれは、はっきりと自覚できていた。
冷房が効かされて、ベッドの上は心地よかった。
あたしたちは、バスタオルをまとった姿で、それぞれ飲み物を手にとって風呂あがりのひとときを過ごしていた。
もう、十年来の仲みたいな感じで打ち解けあっていた。
「真帆はいくつなの?」
「あたし?あたしねぇ、二十一・・・」
嘘をついても始まらないので、正直に言った。
「そうかぁ。こんな大きな娘さんがいたんだなぁ。キョウコさん」
しんみりとアイスコーヒーを飲みながらタクが言う。
「母さんは、どんな感じでエッチしてた?」
「そんなこと聞くかい?普通」タクがたしなめた。
「あたしね、わかんないの。あの母さんが、こんなとこに来て、あなたと裸でしているっていうのが」
「知らなくていいんじゃないか?君は君だし、キョウコさんはキョウコさんなんだから」
「そうだよね・・・」
あたしは、調子に乗りすぎたと反省した。
「そろそろ、いいかい?」
「うん」
あたしは頬を赤らめて、タクに身を委ねた。
あたしはベッドに横たえられ、バスタオルを左右に拡げられ、生まれたままの姿をタクにさらけだしていた。
天井には、ぼんやりと花をかたどった照明がともっている。
調光されているらしい。
全体に暗くして、あたしに気を使ってくれているタクだった。
深海にいるような錯覚を覚えた。
「舐めてあげる」
「ひゃっ」
ざらっとした軟体動物があたしの谷間を這いずりまわる。
毛が噛まれる。
内腿も舐め回され、陰唇がひっぱられた。
あまりの快感に、足がひとりでに左右に開いていく。
「あふっ、いやっ、ああん、そんな、あの、ああ、ちょっとぉ」
自分でも何を言ってるのかわかんなくなった。
舌が膣に挿入されるのがわかった。
指さえも入れたことのない処に他人が入ってくる畏怖と心地よさ。
「きれいだよ、真帆ちゃん。若い子の味は甘いねぇ」
そう言いながら、ことさら音を立ててすするのだ。
「やん、はずかしい・・・」
「もっと気持ちよくなってよ。ほら、どうだい」
くちゅ、くちゅ、くちゅと指が胎内に入っては出る。
クリトリスが舌先でつつかれ、舐め回された。
「ふあっ。ダメェ、逝っちゃう・・・」
がくがくと下半身が痙攣し、あたしは逝かされてしまった。
逝くということが、こんなにすばらしく恐ろしいものとは・・・
死んでしまうとは、よく言ったもので、ほんとうに心臓が止まってしまったようだった。
「あ、ああ、真帆ちゃん、逝ったの?うわあ、潮吹きだ。こりゃすごいや」
タクがなにやら、騒いでいるがあたしは、心ここにあらずだった。
温かい液体が股間を濡らしているのはわかっていたけれど。
何か、体の奥からほとばしっているのが、ずっと続いているような感じだった。
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