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検問所
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ついにイリスとマダナイの検問の順番が回ってきた。初めてのことで、イリスはドキドキが止まらない。
「やあ、サチェレス街にようこそ。身分証を見せてもらってもいいかな?」
「残念ながら身分証はないんだ。税を納めれば通れるって聞いたけど……合ってるかい?」
「ないのか? ギルドカードでもいいんだぞ?」
「田舎から出てきたばかりで、それも持ってないんだよ」
ここまではマダナイと話し合って決めた台詞だ。これなら違和感もないだろう、と。
「そうか。珍しいな……」
「それで、街には入れるのかい?」
頭を悩ませる門兵に問いかけると、身分証がない者は税金として銀貨一枚支払うことと、犯罪歴を調べることが義務付けられているとのことだった。
イリスは門兵に銀貨一枚を渡し、検問所の中へ連れて行かれた。そこには水晶玉が置かれており、これに手を翳すと犯罪歴の有無が分かるらしい。
「これに手を翳してくれるかな?」
言われて手を翳すと白く光った。これは犯罪歴がない証拠。ちなみ、犯罪歴があると赤く光ると説明してくれた。
「うん、大丈夫。……一つ聞きたいんだけど、その猫? は君の従魔でいいのかな?」
「そうだよ?」
「契約紋を見せてくれる?」
「分かったよ。マダナイ君、契約紋を見せてくれるかい?」
マダナイはここまで一言も話していない。それは、従魔というのは基本的に主人と以外は意思の疎通ができないからだ。マダナイが話せるのは神獣だからで、神獣になる前にも話せたのは女神の使い魔だったから。
イリスに言われ、マダナイが契約紋を見せる。イリスのものと照らし合わせ、問題がないのを門兵が確認した。
「はい、ありがとう。長々と悪かったね。では改めて、ようこそサチェレス街へ! 身分証はギルドへ行
けば作れるから、作っておくと便利だよ。特に冒険者ギルドは大通りにあるから、すぐに分かるさ」
「こちらこそ、ありがとう。お世話になったね」
門兵に手を振り、門をくぐる。目指すは冒険者ギルドだ。門兵が大通りにあると言っていたので、マダナイの案内なしでも行けるかもしれない。まぁ、マダナイに聞くのが一番確実なのだが。
「はぁ……話せないというのも不自由である」
「ははっ、冒険者ギルドでも、黙っておかないといけないからね!」
「やれやれである」
若干疲れた様子のマダナイの案内で、冒険者ギルドを目指す。
「やあ、サチェレス街にようこそ。身分証を見せてもらってもいいかな?」
「残念ながら身分証はないんだ。税を納めれば通れるって聞いたけど……合ってるかい?」
「ないのか? ギルドカードでもいいんだぞ?」
「田舎から出てきたばかりで、それも持ってないんだよ」
ここまではマダナイと話し合って決めた台詞だ。これなら違和感もないだろう、と。
「そうか。珍しいな……」
「それで、街には入れるのかい?」
頭を悩ませる門兵に問いかけると、身分証がない者は税金として銀貨一枚支払うことと、犯罪歴を調べることが義務付けられているとのことだった。
イリスは門兵に銀貨一枚を渡し、検問所の中へ連れて行かれた。そこには水晶玉が置かれており、これに手を翳すと犯罪歴の有無が分かるらしい。
「これに手を翳してくれるかな?」
言われて手を翳すと白く光った。これは犯罪歴がない証拠。ちなみ、犯罪歴があると赤く光ると説明してくれた。
「うん、大丈夫。……一つ聞きたいんだけど、その猫? は君の従魔でいいのかな?」
「そうだよ?」
「契約紋を見せてくれる?」
「分かったよ。マダナイ君、契約紋を見せてくれるかい?」
マダナイはここまで一言も話していない。それは、従魔というのは基本的に主人と以外は意思の疎通ができないからだ。マダナイが話せるのは神獣だからで、神獣になる前にも話せたのは女神の使い魔だったから。
イリスに言われ、マダナイが契約紋を見せる。イリスのものと照らし合わせ、問題がないのを門兵が確認した。
「はい、ありがとう。長々と悪かったね。では改めて、ようこそサチェレス街へ! 身分証はギルドへ行
けば作れるから、作っておくと便利だよ。特に冒険者ギルドは大通りにあるから、すぐに分かるさ」
「こちらこそ、ありがとう。お世話になったね」
門兵に手を振り、門をくぐる。目指すは冒険者ギルドだ。門兵が大通りにあると言っていたので、マダナイの案内なしでも行けるかもしれない。まぁ、マダナイに聞くのが一番確実なのだが。
「はぁ……話せないというのも不自由である」
「ははっ、冒険者ギルドでも、黙っておかないといけないからね!」
「やれやれである」
若干疲れた様子のマダナイの案内で、冒険者ギルドを目指す。
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