45 / 94
彼に会う為に
しおりを挟む
私とパオロは魔竜と対峙していた。
青い炎を撒き散らかされては終わりだ。
私はさっさと結界を張ることにする。
「捕縛型結界発動!!」
魔竜を捉えた。
漆黒の竜はヌラヌラと輝いている。美しさのかけらもないその姿はただただ禍々しい。
大きな口からは無造作に生えた鋭い歯が幾重にも重なって生えている。そして何と言っても全身に無数にある目が気持ち悪さに拍車をかけていた。
仲間の目を全て取り込んだ結果か、、。
狭い結界に閉じ込められた魔竜は、青い炎を放った。
凄まじい威力に、私の皮膚が粟立つ。
青い炎は消える事はない。
魔竜は青い炎で見えなくなる。
「パオロ、土魔法を使え。」
私は命令した。
パオロは素直に返事をし、岩を降らせた。
魔竜の雄叫びが響き渡る。
その時、もう一度青い炎を放った。
結界の中に留まった青い炎が色を濃くしていく。
「何度も放たれては困るな。魔竜が死んでも炎は消えない。」
早く光魔法の使い手が来なければ。
魔力を消費し、幾分私は落ち着いて来ていた。
「パオロ、中が見えない。ちょっと行ってこい。」
パオロは焦った。見たが最後青い炎に焼かれて死ぬだけだ。
慌てた姿を見て私は笑った。
「どうにかしなければな。」
私は透視を使う。
先程まで鮮明に出来なかったはずの透視が鮮明な映像で見える。
これもアルの薬の効果か。
魔竜の炎の中を、、どうやら魔竜は蚊ほどのダメージも受けていないようだ。
青い炎で魔竜は焼かれないと言う事か。
私は魔力の蔦を魔竜目がけて振りかざした。
「絞め殺してやる!!」
私は高笑いしている。
「何やってんの!!」
後ろから誰かの怒った声がする。その声に聞き覚えがあった。
振り返ると、茶色い柔らかな髪に、パッチリした茶色の瞳の可愛らしい少年が立っていた。
「、、、アル?」
「そうだよ。何暴走してるの?バカなの?ほらこれ飲んで。」
アルは小さな小瓶を出した。
彼は私の口に無理やりそれを入れた。
高ぶった気持ちが落ち着き、私は私に戻っていく。
泣きそうになった所で、アルが真剣な顔で言う。
「落ち着いて!!今結界解けたらここら一体無くなるよ?しっかりしてね!」
アルはポンポンと私の頭を優しくたたく。
私は冷静になった状態で魔竜を見た。
「オェッ、、気持ち悪い。見た目が、、見た目がグロい、、。」
パオロはいつもの私に戻ったのを見てホッとしていた。
そして頭を下げてきた。
「謝っても許して貰えないのは分かってる。これが終わったら、ちゃんと罪も償う。だから僕も最後まで戦わせて。」
私は頷いた。
何かよく分からないが、私が散々イザベルに言われた事と関係するなら、私も何か悪いんだろうと何となく思った。
ぼんやりした話しだが、結局パオロという人間を嫌いになれないという話しだ。
思い出されるのは、先程の恐ろしい彼では無く、優しい先輩としての彼の姿だった。
アルは首を傾げていた。
が、それどころじゃないなと真剣な顔になる。
「サークルの先輩が魔力回復薬を大量に持って来るから、それまで頑張って結界張っててよ!」
そしてアルは大声を出した。
「クリスが結界を張っている間に、魔法を使える者でバンバン倒すって事で!!」
アルは最後に、それで良いですかぁー??と言った。
振り向けば、学園の先輩達、騎士団の人、魔法省の人まで集まって、 人だかりが出来ていた。
300人はいるだろうか、皆がの声が、
「「「オォー!!!」」」
と揃った。
何と頼もしい。
この中に光魔法の使い手はいるのだろうか?
って、イサキオスは?
彼ならいつも真っ先に現れるのに。
私はその後アルの先輩方に魔力回復薬を飲まされながら、ただただ結界を張っていた。
その間に皆が魔法を乱れ打つので、花火状態だ。
学園祭の終わりに向け花火が上がっていると、一般の人が遠くから眺める始末。
あんなにシリアスな展開だったのに。
あぁ、お腹がチャプチャプだ。
結局私は締まらない女だな。
意外と呆気なく魔竜は息絶えた。
残されたのは青い炎。
光魔法の使い手はあまり居ないものだったんだなぁ。
イサキオスはダンスパーティーの会場でいるんだろうか?
私も早く行きたいな。
って、もうパーティー終わるんでは!?
あぁ、吐きそう、誰か何とかしてくれぇー!!!!
その時だ、一般客の中から、光魔法が使えると手を挙げた者がいた。
その人は静かに近づいて来た。
私は振り返り息を飲んだ。
彼女は、彼女こそは、マジカルプリンスあなたに夢中のヒロイン、マリア・クレメンティーだ。
「光魔法祈り」
淡いピンクの髪、パッチリしたピンク色の瞳、色白で小さな顔、華奢な身体、可愛らしく美しく、そして光魔法に照らされた彼女は聖女の様に気高く気品に溢れたいた。
あぁ、ヒロインとはこんなにも違うものか。
私はチャプンチャプンのお腹を押さえながら悲しくなった。
そして魔竜騒動はようやく終結した。
この功績が認められ、マリアの学園入学が決まったのは、ほんの少し先の話し。
後からやって来た、マグリットとイザベル、そしてヘンリーに私は抱きしめられた。
「クリスティーナ。」
マグリットに呼ばれる。
私はビクッとした。
「ラストダンスまであと少しだ。急いで行け。イサキオスが待ってる。」
マグリットは拳を出していた。
変わらぬ友情の証。
私は涙が溢れていた。
ヘンリーもアルも拳を出してくる。
4人は円になり、コツンと拳を合わせた。
パオロがヘンリーに自分のした事を話す為にやって来た。
しかし、彼が話す前に私が先に彼へ語りかける。
「私はあなたを咎める気は無い。私の実力を考えれば、あれは防げれた。お父様に話せばきっと逆に怒られるわ。」
私が言い終わると、後ろからお父様に抱きしめられた。
「その通りだ。このアホ娘。傷は治っているようだが血だらけではないか。本当にお前は迂闊だな!これからも騎士団の訓練に通いなさい!!」
やはり怒られた。
お父様はさらに、
「そこの君、安心しなさい。君が気に病むことはない、君は利用されたんだよ。」
お父様はパオロさんの首の後ろに手を当てて呪文を唱えた。
「これは呪いの類だ。だがそうだな、、気持ちが無ければ働かない魔法だ。君が願った事を増長させる。だから、君が気に病むのも致し方ないかぁ、、。」
そこでお父様は悩んだふりをする。きっと彼の処分はとっくに決めているはずだ。
「そうだな、、君は4月から5年生だね?1年間私の助手をして、将来は私の元で働かないか?もちろん学園生活は今まで通り通ってくれて良い。空いている時間に手伝ってくれれば。どうかな?」
パオロは嬉しそうに泣きながら頷いた。
しかし私は哀れに思った。お父様の下で働くのは並大抵の根性では無理だ。
彼は何かしら罰を受けた方がきっと幸せだった、、。
ファイト!!とエールをこっそり送る。
一件落着と思っていたら、イザベルが横に来ていた。
「それにしてもそのカッコで行くの?」
私は自分の姿が想像は着いたが、顔までは分からない。
「そんなに酷い?」
そう聞くと、イザベルは説明してくれた。
頭から血が出ていたので、顔は赤黒い血の跡があるし、髪はボザボサ、身体の傷は治っているが身体にも血が残っている。
そして、ドレスもボロボロな上に、スカート部分を破ってしまっているので、太ももまで露わになっている。
しかも裸足。
これでダンスパーティーへ行けば捕まるレベルだと。
ラストダンスまだはあと10分も無い。
途方に暮れていると、リサの声がした。
「クリスティーナ様ぁぁぁぁぁ!!」
リサが大量のタオル、アンリがバケツを持って走ってくる。後から来たトマスが靴を持って来てくれた。
リサにゴシゴシと血を拭かれている間に、アンリが髪を直す。
そして靴を履いた。
ドレスは破れたままだが、ミニのドレスと思えば見れなくもない。多分。
私はリサとアンリとトマスを抱きしめ感謝した。
そして走り出す。
彼に会う為に。
時間は8時40分ラストダンスは45分から、急げばきっと間に合う!!
青い炎を撒き散らかされては終わりだ。
私はさっさと結界を張ることにする。
「捕縛型結界発動!!」
魔竜を捉えた。
漆黒の竜はヌラヌラと輝いている。美しさのかけらもないその姿はただただ禍々しい。
大きな口からは無造作に生えた鋭い歯が幾重にも重なって生えている。そして何と言っても全身に無数にある目が気持ち悪さに拍車をかけていた。
仲間の目を全て取り込んだ結果か、、。
狭い結界に閉じ込められた魔竜は、青い炎を放った。
凄まじい威力に、私の皮膚が粟立つ。
青い炎は消える事はない。
魔竜は青い炎で見えなくなる。
「パオロ、土魔法を使え。」
私は命令した。
パオロは素直に返事をし、岩を降らせた。
魔竜の雄叫びが響き渡る。
その時、もう一度青い炎を放った。
結界の中に留まった青い炎が色を濃くしていく。
「何度も放たれては困るな。魔竜が死んでも炎は消えない。」
早く光魔法の使い手が来なければ。
魔力を消費し、幾分私は落ち着いて来ていた。
「パオロ、中が見えない。ちょっと行ってこい。」
パオロは焦った。見たが最後青い炎に焼かれて死ぬだけだ。
慌てた姿を見て私は笑った。
「どうにかしなければな。」
私は透視を使う。
先程まで鮮明に出来なかったはずの透視が鮮明な映像で見える。
これもアルの薬の効果か。
魔竜の炎の中を、、どうやら魔竜は蚊ほどのダメージも受けていないようだ。
青い炎で魔竜は焼かれないと言う事か。
私は魔力の蔦を魔竜目がけて振りかざした。
「絞め殺してやる!!」
私は高笑いしている。
「何やってんの!!」
後ろから誰かの怒った声がする。その声に聞き覚えがあった。
振り返ると、茶色い柔らかな髪に、パッチリした茶色の瞳の可愛らしい少年が立っていた。
「、、、アル?」
「そうだよ。何暴走してるの?バカなの?ほらこれ飲んで。」
アルは小さな小瓶を出した。
彼は私の口に無理やりそれを入れた。
高ぶった気持ちが落ち着き、私は私に戻っていく。
泣きそうになった所で、アルが真剣な顔で言う。
「落ち着いて!!今結界解けたらここら一体無くなるよ?しっかりしてね!」
アルはポンポンと私の頭を優しくたたく。
私は冷静になった状態で魔竜を見た。
「オェッ、、気持ち悪い。見た目が、、見た目がグロい、、。」
パオロはいつもの私に戻ったのを見てホッとしていた。
そして頭を下げてきた。
「謝っても許して貰えないのは分かってる。これが終わったら、ちゃんと罪も償う。だから僕も最後まで戦わせて。」
私は頷いた。
何かよく分からないが、私が散々イザベルに言われた事と関係するなら、私も何か悪いんだろうと何となく思った。
ぼんやりした話しだが、結局パオロという人間を嫌いになれないという話しだ。
思い出されるのは、先程の恐ろしい彼では無く、優しい先輩としての彼の姿だった。
アルは首を傾げていた。
が、それどころじゃないなと真剣な顔になる。
「サークルの先輩が魔力回復薬を大量に持って来るから、それまで頑張って結界張っててよ!」
そしてアルは大声を出した。
「クリスが結界を張っている間に、魔法を使える者でバンバン倒すって事で!!」
アルは最後に、それで良いですかぁー??と言った。
振り向けば、学園の先輩達、騎士団の人、魔法省の人まで集まって、 人だかりが出来ていた。
300人はいるだろうか、皆がの声が、
「「「オォー!!!」」」
と揃った。
何と頼もしい。
この中に光魔法の使い手はいるのだろうか?
って、イサキオスは?
彼ならいつも真っ先に現れるのに。
私はその後アルの先輩方に魔力回復薬を飲まされながら、ただただ結界を張っていた。
その間に皆が魔法を乱れ打つので、花火状態だ。
学園祭の終わりに向け花火が上がっていると、一般の人が遠くから眺める始末。
あんなにシリアスな展開だったのに。
あぁ、お腹がチャプチャプだ。
結局私は締まらない女だな。
意外と呆気なく魔竜は息絶えた。
残されたのは青い炎。
光魔法の使い手はあまり居ないものだったんだなぁ。
イサキオスはダンスパーティーの会場でいるんだろうか?
私も早く行きたいな。
って、もうパーティー終わるんでは!?
あぁ、吐きそう、誰か何とかしてくれぇー!!!!
その時だ、一般客の中から、光魔法が使えると手を挙げた者がいた。
その人は静かに近づいて来た。
私は振り返り息を飲んだ。
彼女は、彼女こそは、マジカルプリンスあなたに夢中のヒロイン、マリア・クレメンティーだ。
「光魔法祈り」
淡いピンクの髪、パッチリしたピンク色の瞳、色白で小さな顔、華奢な身体、可愛らしく美しく、そして光魔法に照らされた彼女は聖女の様に気高く気品に溢れたいた。
あぁ、ヒロインとはこんなにも違うものか。
私はチャプンチャプンのお腹を押さえながら悲しくなった。
そして魔竜騒動はようやく終結した。
この功績が認められ、マリアの学園入学が決まったのは、ほんの少し先の話し。
後からやって来た、マグリットとイザベル、そしてヘンリーに私は抱きしめられた。
「クリスティーナ。」
マグリットに呼ばれる。
私はビクッとした。
「ラストダンスまであと少しだ。急いで行け。イサキオスが待ってる。」
マグリットは拳を出していた。
変わらぬ友情の証。
私は涙が溢れていた。
ヘンリーもアルも拳を出してくる。
4人は円になり、コツンと拳を合わせた。
パオロがヘンリーに自分のした事を話す為にやって来た。
しかし、彼が話す前に私が先に彼へ語りかける。
「私はあなたを咎める気は無い。私の実力を考えれば、あれは防げれた。お父様に話せばきっと逆に怒られるわ。」
私が言い終わると、後ろからお父様に抱きしめられた。
「その通りだ。このアホ娘。傷は治っているようだが血だらけではないか。本当にお前は迂闊だな!これからも騎士団の訓練に通いなさい!!」
やはり怒られた。
お父様はさらに、
「そこの君、安心しなさい。君が気に病むことはない、君は利用されたんだよ。」
お父様はパオロさんの首の後ろに手を当てて呪文を唱えた。
「これは呪いの類だ。だがそうだな、、気持ちが無ければ働かない魔法だ。君が願った事を増長させる。だから、君が気に病むのも致し方ないかぁ、、。」
そこでお父様は悩んだふりをする。きっと彼の処分はとっくに決めているはずだ。
「そうだな、、君は4月から5年生だね?1年間私の助手をして、将来は私の元で働かないか?もちろん学園生活は今まで通り通ってくれて良い。空いている時間に手伝ってくれれば。どうかな?」
パオロは嬉しそうに泣きながら頷いた。
しかし私は哀れに思った。お父様の下で働くのは並大抵の根性では無理だ。
彼は何かしら罰を受けた方がきっと幸せだった、、。
ファイト!!とエールをこっそり送る。
一件落着と思っていたら、イザベルが横に来ていた。
「それにしてもそのカッコで行くの?」
私は自分の姿が想像は着いたが、顔までは分からない。
「そんなに酷い?」
そう聞くと、イザベルは説明してくれた。
頭から血が出ていたので、顔は赤黒い血の跡があるし、髪はボザボサ、身体の傷は治っているが身体にも血が残っている。
そして、ドレスもボロボロな上に、スカート部分を破ってしまっているので、太ももまで露わになっている。
しかも裸足。
これでダンスパーティーへ行けば捕まるレベルだと。
ラストダンスまだはあと10分も無い。
途方に暮れていると、リサの声がした。
「クリスティーナ様ぁぁぁぁぁ!!」
リサが大量のタオル、アンリがバケツを持って走ってくる。後から来たトマスが靴を持って来てくれた。
リサにゴシゴシと血を拭かれている間に、アンリが髪を直す。
そして靴を履いた。
ドレスは破れたままだが、ミニのドレスと思えば見れなくもない。多分。
私はリサとアンリとトマスを抱きしめ感謝した。
そして走り出す。
彼に会う為に。
時間は8時40分ラストダンスは45分から、急げばきっと間に合う!!
0
お気に入りに追加
301
あなたにおすすめの小説
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
【完結済】悪役になりきれなかったので、そろそろ引退したいと思います。
木嶋うめ香
恋愛
私、突然思い出しました。
前世は日本という国に住む高校生だったのです。
現在の私、乙女ゲームの世界に転生し、お先真っ暗な人生しかないなんて。
いっそ、悪役として散ってみましょうか?
悲劇のヒロイン気分な主人公を目指して書いております。
以前他サイトに掲載していたものに加筆しました。
サクッと読んでいただける内容です。
マリア→マリアーナに変更しました。
婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます
葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。
しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。
お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。
二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。
「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」
アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。
「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」
「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」
「どんな約束でも守るわ」
「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」
これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。
※タイトル通りのご都合主義なお話です。
※他サイトにも投稿しています。
めんどくさいが口ぐせになった令嬢らしからぬわたくしを、いいかげん婚約破棄してくださいませ。
hoo
恋愛
ほぅ……(溜息)
前世で夢中になってプレイしておりました乙ゲーの中で、わたくしは男爵の娘に婚約者である皇太子さまを奪われそうになって、あらゆる手を使って彼女を虐め抜く悪役令嬢でございました。
ですのに、どういうことでございましょう。
現実の世…と申していいのかわかりませぬが、この世におきましては、皇太子さまにそのような恋人は未だに全く存在していないのでございます。
皇太子さまも乙ゲーの彼と違って、わたくしに大変にお優しいですし、第一わたくし、皇太子さまに恋人ができましても、その方を虐め抜いたりするような下品な品性など持ち合わせてはおりませんの。潔く身を引かせていただくだけでございますわ。
ですけど、もし本当にあの乙ゲーのようなエンディングがあるのでしたら、わたくしそれを切に望んでしまうのです。婚約破棄されてしまえば、わたくしは晴れて自由の身なのですもの。もうこれまで辿ってきた帝王教育三昧の辛いイバラの道ともおさらばになるのですわ。ああなんて素晴らしき第二の人生となりますことでしょう。
ですから、わたくし決めました。あの乙ゲーをこの世界で実現すると。
そうです。いまヒロインが不在なら、わたくしが用意してしまえばよろしいのですわ。そして皇太子さまと恋仲になっていただいて、わたくしは彼女にお茶などをちょっとひっかけて差し上げたりすればいいのですよね。
さあ始めますわよ。
婚約破棄をめざして、人生最後のイバラの道行きを。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヒロインサイドストーリー始めました
『めんどくさいが口ぐせになった公爵令嬢とお友達になりたいんですが。』
↑ 統合しました
全ては望んだ結末の為に
皐月乃 彩月
恋愛
ループする世界で、何度も何度も悲惨な目に遭う悪役令嬢。
愛しの婚約者や仲の良かった弟や友人達に裏切られ、彼女は絶望して壊れてしまった。
何故、自分がこんな目に遇わなければならないのか。
「貴方が私を殺し続けるなら、私も貴方を殺し続ける事にするわ」
壊れてしまったが故に、悪役令嬢はヒロインを殺し続ける事にした。
全ては望んだ結末を迎える為に──
※主人公が闇落ち?してます。
※カクヨムやなろうでも連載しています作:皐月乃 彩月
婚約破棄は踊り続ける
お好み焼き
恋愛
聖女が現れたことによりルベデルカ公爵令嬢はルーベルバッハ王太子殿下との婚約を白紙にされた。だがその半年後、ルーベルバッハが訪れてきてこう言った。
「聖女は王太子妃じゃなく神の花嫁となる道を選んだよ。頼むから結婚しておくれよ」
そして乙女ゲームは始まらなかった
お好み焼き
恋愛
気付いたら9歳の悪役令嬢に転生してました。前世でプレイした乙女ゲームの悪役キャラです。悪役令嬢なのでなにか悪さをしないといけないのでしょうか?しかし私には誰かをいじめる趣味も性癖もありません。むしろ苦しんでいる人を見ると胸が重くなります。
一体私は何をしたらいいのでしょうか?
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる