まさはるくんの受難

奈知

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まさはるくんの受難

誰?

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穏やかな日曜日。


今日は、常日頃の疲れを取るために、家でゆっくりすることに決めた。


自室のベッドでゴロゴロと寛ぐ。


(今日は心穏やかに過ごせそうだな)


『ピンポーン』


静寂な時間が、1人の来訪者によって崩れ去る。


(誰だよ!人がせっかくゆっくりしようと思ってるのに)


そう思いながらベッドから起き上がり、俺は自室を出て玄関へと向かう。


俺「はい、どちら様?」


ガチャリとドアを開けると、そこにはスーツを着たセールスマンらしき男が、爽やかな笑顔で立っていた。


男「こんにちわー。日常新聞ですが、お母様はご在宅でしょうか?」


男は笑顔を絶やさずに訊ねてくる。


(何だ。新聞屋か)


俺「少しお待ちください」


(確か、母さんリビングにいたよな?)


俺は新聞屋を玄関先で待たせ、リビングに向かった。


リビングに入ると、母さんがソファでうたた寝をしていた。俺は側へ行き、母さんの肩を軽く揺する。


俺「母さん、新聞屋がきてるぞ」


母「うん・・・・」


返事はすれど、起きる気配はない。


俺「母さん!新聞屋が来てるってば!」


俺はもう一度、母さんの肩を揺すった。


母「うん。分かった」


そう言いながら、やはり起きない。


これは荒療治するしかない。


俺「母さんっ!いい加減起きてくれよっ!」


今度は母さんの肩を強く揺さぶる。


母「あーーっもーーっ!ちょっと待ちなさいよっ!今誰かと話してるんだからっ!」


帰ってきたら返事に、俺は思わず肩に置いた手を引っ込めた。


(誰かって・・・・、誰と・・・・・・?)


そして俺は、母親不在の返事をする為、玄関へと向かった・・・。
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