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変わらない日々からの変化
7話
しおりを挟むいよいよ、城のパーティーが開かれる日になった。
いつもとは違う周りに自分の姿…
中身は変わらないはずなのに変わったような錯覚を起こしてしまう。
「さて、ユリアスも用意ができたようだしパーティーに出発しようか」
今日に限ってはヒステリ様もアリア様やミナリー様までも何処か心ここにあらずと言った感じだった。
「ああ、お兄様は今日は私のパートナーですけどほんものになったと思わないようにして下さい」
今日限定で私は兄としてミナリー様に付き添うこととなった。ミナリー様に婚約者などは居ないし、ヒステル様は妻であるアリア様と一緒に入ることになっているため仕方のないことだとヒステル様がミナリー様を説得していた。
私だって一緒に入りたいわけでも、パーティーに参加したいわけもないのにこんなことするなんてめんどくさいとしか思わない。
「パーティーだからといって勝手なことはせず、大人しくしていなさい」
そう、アリア様が忌まわしそうな目を向けながら私に言った。
「はい、わかりました」
私は、今までと同じように機嫌を損ねないように返事をする。
今日のパーティーで何かが変わるかもしれないとういう期待を胸に城のパーティーへと足を進めた。
パーティー会場であるお城は遠くで見た感じよりもとても豪華ですごかった。
城を見たミナリー様も興奮した様子だ。どうせ、将来ここで住むんだとでも思っているのだろう。
「名前が呼ばれましたらお入り下さい」
案内してくれた騎士と思われる人が大きな扉の前まで案内するとそういった。
「さて、みんな気をしっかり持って失敗しないように」
「わかっていますわ、お父様」
ミナリー様は自信満々に胸を張って前を向いた。
ミナリー様よりも綺麗で身分が上のものたちは多いというのにどこからその自信が来るのか、頭の中を見てみたいものだ。
『アリーアスト商会のヒステリ様、アリア様、ミナリー様、ユリアス様のご到着です』
そう呼ばれ、大きな扉が開く。
そして、ヒステル様たちが会場絵と入っていく。
「さて、ユリアスは私についてきて挨拶回りをしようか。アリアとミナリーは夫人たちの挨拶回りを王子が来るまでよろしく頼む。王族御一行が到着したら私と一緒に挨拶に向かうから」
「わかりました、あなた」
「私頑張るわ、お父様」
ヒステリ様がアリア様とミナリー様に軽く指示を出すと私を連れて挨拶回りへ向かう。
「ユリアス、貴族の情報は頭に入っているだろうね」
「はい、大丈夫です」
「貴族の前では笑顔を絶やさないように……特にお前はその髪や瞳があるから特に気をつけなさい」
「わかりました、気をつけました」
そういって、ヒステリ様の後ろをついていく。
その後ろ姿を二人の人物が見ているのも知らずに……
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