君の瞳から流れる涙の色は

夏目ゆうじん✌︎('ω')✌︎

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変わらない日々からの変化

5話

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その日から私の仕事の内容が変わった。朝の掃除などの雑用の代わりに礼儀作法などの授業になった。そして、食事もヒステリ様たちと一緒にとるようになった。書類仕事はまだやっていたが……

「おはようございます、ヒステリ様」

私はまだ家族とは認められていないようだ。しかし、今回のパーティーで私がしっかりやれば今度こそ家族の一員になれるのではと期待ししてしまっている。

「おはよう、ユリアス」

相変わらずミナリー様とアリア様は挨拶をしてくれないけれどヒステリ様は笑顔で挨拶をしてくれる。でも、ヒステリ様が私に挨拶をしてくれるだびにお二人は睨んでくれるので素直に喜べない。

「おはようございます」

挨拶をして、もうすっかり私の指定席になったヒステリ様の横の本来は夫人が座るべき席な座った。

食事をしながら今日は魔法についての会話がされる。

「お父様、第一王子様はどんな魔法を使えるなですか?」

魔法とは、基本的に貴族の中でしか使われない。それは魔力が貴族にしか発現しないだからだ。しかし、絶対に発現しないというわけでなく、ヒステリ様みたいに少しだが魔力を持つこともある。だから、ミナリー様も魔力がある。

「うーん、王族だからね。あまりそう言った情報はわからないんだ。でも、もうすぐ学園が始まるし今回のパーティーでわかるかもしれないよ」

私には魔力があるのかどんな魔法を使えるのかわからない。

魔法はその人にあった属性というものが存在していて、土・火・水・風・闇・光・空・天というものがある。主に土・火・水・風が多く、次に空・天がいて闇・光はもう伝説レベルのものになる。空属性は隣国に使い手がいると聞いたことがあるがそれでもとても珍しい。

「ああ、早く王子様にお会いしたいわ」

ミナリー様はまだ会ったこともない王子様に恋をしているようだ。

「そうね、私の娘だものお金は気にせずに着飾って行かなければね」

アリア様は娘の恋を応援するように見えるがその瞳には野心が見える。娘が未来の王太子妃になるかもしれないとこれまた現実的じゃない夢を見ているようだ。

「でも、私の隣に君の悪い奴がいたら私に近寄らないかも……」

「それもそうね。なら、仮面でも被せましょうか」

その言葉は私の心を蝕んでいく。この容姿にまた幻滅してしまう。

「まあまあ、アリアもミナリーもユリアスのことをそんなふうにいうんじゃない。そもそも仮面なんて被っていけば他の貴族に笑われるかもしれない」

そう言ってヒステリ様は二人を嗜めた。



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