モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました

とみっしぇる

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290 大会2日目は応援団にチェンジ

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さて、勇太の効果があったりなかったりで、勇太ファミリー8人はぐっすり眠った。

朝は部屋でなく大広間で朝食が用意してあった。

1月20日、日曜日の朝6時半にみんなで食べに行ったのだが、全員が浴衣。さすがに下着は着用していたけどなまめかしい。

一般客、冬の選手権で8強に入った学校の生徒8人もいたりして、かなりざわついた。

そして極めつけがルナ。

相変わらず寝起きが悪い。半分眠っていて、勇太に抱えられて大広間に登場した。

「くそー、パラ高のルナちゃんって、勝っても負けてもご褒美だらけかよ」
「ほかの人も、ほっぺつやつや」
「いいなー、勇太君は体力オバケだっていうし、全員とヤッたんだろうな~」

「ふわふわしたフェロモンが、見える気がしてきた・・」

朝からそんな場面もあったが、8時にはベスト8の戦いが行われる武道館に到着した。


そしてまたも、問題が起こっていた。隣県から柔道女子を中心に人が押し寄せたのだ。伊集院君も帰ったのに。

地理的条件なども作用する。今回の会場位置は県の端の方。

そして隣県も、県の端の方で同じ大会が行われている。その距離、わずか20キロ。

なので、勇太や伊集院君を見に来たギャラリーの7割は昨日帰ったのに、隣県で初日に大会が終わった人が来た。

閉会式では他地区には計画にない、純子&風花のミニコンサートも予定されている。

純子メインボーカルの『パンの歌』のメンバーも半分はそろっているし、子供も多い。

やっぱり昨日と同じく2000人くらいいる。そこから増えていく気もする。

勇太は唖然としている。カオルは試合の準備があるから、茶薔薇学園の仲間に引っ張られて行った。

残る勇太ファミリー7人は子供に囲まれている。

「さあ、朝から頑張ろうか」「よし!」
麗子とルナの、ぶっとびコンビがかけ声をかけて、風花が登場してギターを弾いた。みんなで子供向けの歌を歌ってしまった。

昨日の打ち上げ会の前、伊集院君が大々的に紹介したおかげで、中戸明日香へのギターのリクエストも多かった。

なので、会場前で予期せぬ1時間。

時間を見て慌てて勇太ファミリーが武道館に入ると、カオルら茶薔薇柔道部がスタンバっていた。

梓だけはすでに、カオルの応援をしていた。そこはブレない。

試合は、あっという間に全勝。中堅に抜擢された1年生のウメカワアヤノも豪快に相手を投げた。

副将に戻ったカオルは、狙って内股で決めた。

擬音を付けるなら『スパンッ』というくらいの切れ味だったけど、試合後は首をひねっていた。

「お疲れカオル、今日も技が切れてたな」
「そうかな・・」

「どうした?」

「昨日、勇太と対戦したときのイメージで技を出したんだけど、なんだか、あんな風にならなかったんだよな・・」

「どんな感じに?」
「なんか、勇太と戦ったときはギアがもう一段階、上がった感があった」

「今は、感覚をつかみかける途中かな・・」
「かもな。その辺りが見えてきたのは勇太のお陰だぞ。にしし」

ふたりして笑っているが、甘い空気感はない。

ギャラリー女子達は、勇太ファミリーの法則が少し分かった。

友達のようなカオルから、純情女子の嘉菜までいるけど、みんな自分の距離で勇太と接しているなと。

そして、最近は少しずつ女子よりも男子に影響してきた。

男女比1対12の世界。どうしようもない傲慢男子も多いけど、勇太に触れた冬木ゲンジ、ヤマモトタロウをネットでチェックする男子がいる。

少しずつ『モテ男』を研究する陰キャ男子が出てきた。
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