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278 勇太ファミリー真っ二つ?
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「麗子、どうしたの?」
勇太、ルナのパラ高が2回戦を突破したあと、麗子が勇太らの陣営に顔を出した。
ちょっと斜め上を警戒した勇太だったが、単に茶薔薇のカオルから伝言を預かってきただけ。
『めったにないチャンスだから、アタイが先鋒で出る。婚約者対決しようぜ』
「OKだね」
「勇太、それより時間」
「そうだった、カオル達が今から2回戦だ」
カオルら茶薔薇学園は第一シードなので、2回戦からスタート。今から初戦だ。
『パンの歌』で子供に人気がある純子も、子供の相手が終わって応援に駆けつけた。
風花と中戸明日香は休憩中。
急いで茶薔薇の試合を見に行くと、先鋒戦が始まったところだった。
60キロ級の山田ツバキ部長の内股が炸裂した瞬間だ。
「おおー、いいぞツバキ部長ー!」
「あ、勇太君」小さく手を振った。
次鋒イズミヤエコ、中堅に抜擢されたウメカワアヤカも圧勝。
副将が63キロ級カオルで、大将は新人戦で勇太を投げた69キロ級のハラダヨシノ。
どちらも県どころか、来年のインターハイ優勝候補の筆頭だ。
狙ったかのように、どちらも右からの払い腰で決めた。ともに30秒程度。
勇太達は、控えスペースに帰ってきたカオルたちに声をかけようとした。
そのとき、武道館の入り口付近からきゃーーーと歓声が上がった。
勇太は誰が来たか分かった。ルナも分かった。みんな分かった。
ここで伊集院君が来た。
政略婚約者ひとり、パラ高の婚約者3人ともにやってきた。
観客も伊集院君がどこに行きたいか分かっている。人垣が別れ、道ができて勇太のところに誘導された。
これもカリスマだ。
「伊集院君、こんちは。遅かったね」
「いやあ、僕の用事が長引いてしまった。みんなに悪いことしたよ。ところで試合の方は?」
「パラ高もカオルんとこも、2回戦突破。あと1時間くらいしたらパラ高VS茶薔薇学園だよ」
「おおっ、そこに間に合って良かった」
伊集院君が周りを見ると、勇太ファミリーが全員そろっていた。
そして立っている位置を見て、勝手に勘違いした。
「そうかカオル君には梓君、純子君、麗子君で応援か。そしてパラ高陣営に真子君&嘉菜さんか」
勇太ファミリーは、たまたま茶薔薇側に4人、残り4人はパラ高側にいる。
伊集院君の言葉で、ギャラリーは勝手に勇太ファミリー4対4に分裂の図式を想像してしまった。
ハーレムで、こういうケースはお目にかかれない。
茶薔薇の面々が言っている。
「嫁ズで分裂の危機?」
「こっちは美女軍団、あっちが頭脳派軍団?」
「いや、違うぞ。梓、純子、麗子は確かに美女だ。しかしカオルがいたら美女軍団とは言えないぞ」
「ツバキ~」
カオルが自分をディスられ、ツバキ部長をにらんでいる。
やはり、ここでおかしなことを言い出すのは臼鳥麗子だ。
「茶薔薇軍とパラ高軍でファミリー内対決の図式ね」
みんな突っ込んだ。いや、あんたも純子も、梓も通ってるのパラ高やんと。
「じゃあ、こうしましょう」
「?」「?」
「次の試合で負けた方のチーム4人が、勝った方の誰かの言うことを聞くの」
ほおおおうーとギャラリーから歓声。
だけど、茶薔薇学園は今大会の全国3強の一角という評価。パラ高は県の中で真ん中くらいの評価。
勇太、ルナ、嘉菜、真子は何か言おうとしたが・・
「おお、それはいいね。勇太君、僕も応援しているから頑張ってね!」
伊集院君のテンションが妙に高い。
なんとなく代理戦争とか、ファミリー真っ二つのフレーズに興奮して、過剰反応した。
よくも悪くも、伊集院君の周りは伊集院君を中心にまとまってしまう。
麗子のような、自由な感じから遊び心を見せるメンバーはいない。
ちなみに麗子は、これが普通。他意はない。
ともかく、なぜかファミリーが、茶薔薇VSパラ高で賭けをすることになった。
勇太、ルナのパラ高が2回戦を突破したあと、麗子が勇太らの陣営に顔を出した。
ちょっと斜め上を警戒した勇太だったが、単に茶薔薇のカオルから伝言を預かってきただけ。
『めったにないチャンスだから、アタイが先鋒で出る。婚約者対決しようぜ』
「OKだね」
「勇太、それより時間」
「そうだった、カオル達が今から2回戦だ」
カオルら茶薔薇学園は第一シードなので、2回戦からスタート。今から初戦だ。
『パンの歌』で子供に人気がある純子も、子供の相手が終わって応援に駆けつけた。
風花と中戸明日香は休憩中。
急いで茶薔薇の試合を見に行くと、先鋒戦が始まったところだった。
60キロ級の山田ツバキ部長の内股が炸裂した瞬間だ。
「おおー、いいぞツバキ部長ー!」
「あ、勇太君」小さく手を振った。
次鋒イズミヤエコ、中堅に抜擢されたウメカワアヤカも圧勝。
副将が63キロ級カオルで、大将は新人戦で勇太を投げた69キロ級のハラダヨシノ。
どちらも県どころか、来年のインターハイ優勝候補の筆頭だ。
狙ったかのように、どちらも右からの払い腰で決めた。ともに30秒程度。
勇太達は、控えスペースに帰ってきたカオルたちに声をかけようとした。
そのとき、武道館の入り口付近からきゃーーーと歓声が上がった。
勇太は誰が来たか分かった。ルナも分かった。みんな分かった。
ここで伊集院君が来た。
政略婚約者ひとり、パラ高の婚約者3人ともにやってきた。
観客も伊集院君がどこに行きたいか分かっている。人垣が別れ、道ができて勇太のところに誘導された。
これもカリスマだ。
「伊集院君、こんちは。遅かったね」
「いやあ、僕の用事が長引いてしまった。みんなに悪いことしたよ。ところで試合の方は?」
「パラ高もカオルんとこも、2回戦突破。あと1時間くらいしたらパラ高VS茶薔薇学園だよ」
「おおっ、そこに間に合って良かった」
伊集院君が周りを見ると、勇太ファミリーが全員そろっていた。
そして立っている位置を見て、勝手に勘違いした。
「そうかカオル君には梓君、純子君、麗子君で応援か。そしてパラ高陣営に真子君&嘉菜さんか」
勇太ファミリーは、たまたま茶薔薇側に4人、残り4人はパラ高側にいる。
伊集院君の言葉で、ギャラリーは勝手に勇太ファミリー4対4に分裂の図式を想像してしまった。
ハーレムで、こういうケースはお目にかかれない。
茶薔薇の面々が言っている。
「嫁ズで分裂の危機?」
「こっちは美女軍団、あっちが頭脳派軍団?」
「いや、違うぞ。梓、純子、麗子は確かに美女だ。しかしカオルがいたら美女軍団とは言えないぞ」
「ツバキ~」
カオルが自分をディスられ、ツバキ部長をにらんでいる。
やはり、ここでおかしなことを言い出すのは臼鳥麗子だ。
「茶薔薇軍とパラ高軍でファミリー内対決の図式ね」
みんな突っ込んだ。いや、あんたも純子も、梓も通ってるのパラ高やんと。
「じゃあ、こうしましょう」
「?」「?」
「次の試合で負けた方のチーム4人が、勝った方の誰かの言うことを聞くの」
ほおおおうーとギャラリーから歓声。
だけど、茶薔薇学園は今大会の全国3強の一角という評価。パラ高は県の中で真ん中くらいの評価。
勇太、ルナ、嘉菜、真子は何か言おうとしたが・・
「おお、それはいいね。勇太君、僕も応援しているから頑張ってね!」
伊集院君のテンションが妙に高い。
なんとなく代理戦争とか、ファミリー真っ二つのフレーズに興奮して、過剰反応した。
よくも悪くも、伊集院君の周りは伊集院君を中心にまとまってしまう。
麗子のような、自由な感じから遊び心を見せるメンバーはいない。
ちなみに麗子は、これが普通。他意はない。
ともかく、なぜかファミリーが、茶薔薇VSパラ高で賭けをすることになった。
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