モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました

とみっしぇる

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245 正月も御神体かよ!

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大晦日の午後11時50分。

勇太ファミリー8人で再び合流した。

除夜の鐘もどこかで鳴っている。

「お、除夜の鐘がこっちもあるんだな」

それより、みんな境内の真ん中を開けている。

5メートル四方の四角いツルツルの石畳の回りをしめ縄で囲っている。

これは勇太の前世にはなかった。そしてウィーンという音がして、石畳が開いた。下には深い空間がある。

そこから、ゴ、ゴゴゴという地鳴りとともに、アレが競り上がってきた。

「な、なになに?」

ルナも梓もカオルも、みんな手を合わせて見ている。

この瞬間だけは、みんな勇太でなく神社の中央に視線を移している。

空いた穴から電動ウインチを使い天に向かって伸びていくのは、長さ7メートルの巨大ペニ●棒だ。

夏祭りの神社の巫女さんの舞のときも、巨大ペ●スに抱きついていた。

ここは、400年も人口維持に苦労した男女比1対12の世界。

正月も年明けとともに7日まで、アレがそびえ立つそうだ。

パラレル神社は本来、スサノオノミコトに由来する。が、江戸時代以降はスサノオ3割、子宝祈願7割に変わっている。

全国的にそれが普通。太宰府にあるパラレルな天満宮も学業3割といったところ。

「すげえよなみんな、神々しいよな」
「これを見ると、心が洗われますね」
「昭和時代までは、あれをみんなで協力して立ててたんですよね」
「ほんと壮観。濡れちゃう・・」

カオル、真子、嘉菜、麗子はガチに真面目な意見だ。

しかし男子経験3人の純子、勇太とシてるルナ、一緒にお風呂に入ってモノを握ったりしてる梓は、勇太のことを話し始めた。

「ルナお姉ちゃん、梓、勇太君のモノもあんな感じ?」

「勇太のは、もっと太い感じかな」
「先っぽは、あの御神体よりメリハリがある感じだよね、ルナさん」

「うおい・・」

勇太はのけ反った。

のけ反った勇太の股間を注目が集まった。

「はいは~い、神事でしょ。注目しようねー」

さすがにふざけすぎと思った勇太。純子、ルナ、梓のこめかみをグリグリしている。

「あたた」「やめて~勇太」「ホントに痛い、ユウ兄ちゃん、いや~ん」

勇太は御神体を前にふざけた3人にお仕置きをした。

「あれって」
「伝説の恋人グリグリだ」
「ホントにお仕置き?」

ただ、ギャラリー女子達には御褒美にしか映らない。


さて勇太のところに女子が群がってくるかといえば、そろまでひどくない。

勇太と伊集院君のお陰で、パラレル市限定ながら男子の出現に慣れた女子が多い。

その効果で、男子専用ゾーンから出てきたハーレム男子のグループもいる。

ちんまりした境内端っこの仕切られたゾーンではなく、普通の神社中央の参拝に挑戦している。

お陰で勇太ファミリーも流れに乗って動ける。

8人で並んでガランガランと鳴らし、みんなと幸せになりますように。そう祈った。



元旦はリーフカフェが営業。梓も11時からシフトなので早々と解散。

さすがに元旦の朝は、それぞれの家族と過ごす。

勇太は梓と帰路についた。

「じゃあね、みんな」

「またね~」

梓と勇太が最初にみんなと別れた。

「梓、なんだか機嫌がいいな」

「分かる?嘉菜お姉ちゃんと話して、なんだかスッキリしたことあるの」

「そっか・・ほら」

まだ人が多い。勇太は梓と手を繋いだ。

ここから家まで歩いて20分。

勇太のLIMEかピロンと鳴った。

勇太は梓と話しながら、ゆっくり家に向かっている。

勇太のLIMEがピロロン、ピロ、ピロロンと鳴りまくっている。

勇太は気にせず、ニコニコして歩いている。

「ユウ兄ちゃん、LIME鳴りまくってるよ」

「だね。家でチェックして返事すれば十分。今は梓と歩く時間。それは格別に大切な時間だよ」

「・・ユウ兄ちゃん」

「こんな時に、LIMEなんてチェックするのもったいない」

勇太は笑って、再び梓と話し出した。

勇太のLIMEはピロロン、ピロロンと鳴り続けている。

その音を無視して勇太は自分のことを見てくれる。

「ユウ兄ちゃん」

「ん?」

「お嫁さんにしてくれてありがと」

勇太は梓の顔を見た。この梓は、もう妹ではないと思った。

実際に血が繋がったメイちゃんもいるし、ようやく梓をひとりの女性とみることができるようになってきた。

梓と他愛もない話をしながら歩いている。

一度、前世を去った勇太は、この時間がとても大切に感じる。

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