202 / 300
202 バタバタしてて見落としてたもの
しおりを挟む
12月18日の木曜日。
色んな問題に解決の目処がついた。
風花のことが心残りだけど、当面は間門側も大きなことはできない。
風花に今のところ金銭的な部分に余裕があるから、長い目で見て恩を返そうと、時期当主の嘉菜が決めた。
間門由乃の病気も少しずつ改善と報告を受けた。風花の退院も3日後に迫った。
なので勇太は今日も強烈なルーティンをこなしている。
色々と腕が上がったのに、朝4時からニーズに応えてゴブリンパンを作り続けた。
ランニングも終えてルナ、梓と登校。
そして2年3組の教室で授業を受けた。
勇太の7人目の嫁として認識されている吉田真子の席は勇太の隣に変わった。
え? それって、この世界では普通ですよ。
「勇太君、私と嘉菜さんもクリスマスイベントに参加してもいいの?」
「うん、営利目的じゃなくて、チャリティーと訳アリな子供達のためのだし、手伝ってくれる人は多い人がいい」
糖分ゼロの会話を聞いたクラスメイトは、『真面目かよ!』 の声を大にして言っている。
初キスはまだ。
真子は嘉菜と共に勇気を振り絞り、勇太にキスして欲しいと言いたい。
本日は体育の授業があった。いつも通りに2年4組と合同。
いつもは勇太とペアストレッチをやるのはルナだが、昨夜、勇太を隅々まで堪能したばかり。
ペアストレッチどころではない密着で、今日はくたくた。
なので遠慮する吉田真子に、勇太のパートナーを勧めた。
背中を合わせて腕を絡ませている。それだけで、真子の意識が飛びそうだ。
そのとき、背中合わせの勇太が振り向いて聞いてきた。
「委員長、そういやさ」
「は、は、はい、なんでしょうか」
「誕生日って、近いんじゃない?」
「え、え~と、明日の12月19日かな・・」
「・・あ、そうだった。聞いてたのに、ごめんね」
「気にしないで。先月末から梓ちゃんや由乃さんが倒れてからバタバタだったから」
「じゃあ、明日の放課後に時間ある?」
「あ、あるけど」
「お祝いしなきゃ。どこかに行こうよ」
今までで一番の、至近距離な勇太の響く声。
そして『イこうよ』と脳内変換も完了。むっつりスケベ健在である。
「ぐは・・」
真子は興奮マックスで一瞬、意識が飛んだ。
そのまま勇太に持ち上げられた真子は、だらしない顔で身体をのけぞらせて気絶していた。
周りが絶句した。
3秒後、気が付いた真子は考えた。
夕べ、街中でルナが勇太『シたい』と言った場面がネット上に流れていた。
それをルナ本人に聞いたら、勇太と濃厚なセッ●スをしたと言われた。内容も赤裸々に教えてくれた。
勇太と背中合わせになっただけで軽くイッた自分が、勇太と裸同士の前向きで抱き合えるのか。
リビングで裸にされて、上から下までキス?
背中に勇太の体温を感じて、再び意識が飛んだ。
ただし、初夜は嘉菜も入れて3P。そこは譲れない。
このへんは、純情乙女でもスケベ度は勇太の前世とは違う。
勇太がルナに誕生日のことを話すと、みんなでなく2人で出掛けるべきと言われた。
だから明日の放課後、登校日でない勇太が学校に迎えにきて真子とデートになった。
歓迎のLIMEも勇太ファミリーから来た。嘉菜も真子に頑張れメールを送ってきた。
真子は口では遠慮しつつも、心の中は期待度マックスだ。
◆◆
放課後、ルナと1年の長谷川三姉妹のうちキヨミが部活の迎えに来た。
「真子さん、勇太連れてくね~」
「は~い、みんな部活頑張ってね~」
キヨミは口数が少ないが、勇太の嫁になる気は満々。
今日は吉田真子に手を差し出した。そして握手した。
「明日、べろんちょ」
この世界の暗号? いや、単なる謎ワードだ。
部活に向かうと、すでに1年生が畳を敷いていた。
「勇太先輩、ちわっす」
「ちょっとずつ普通のローテに戻るからね~。しばらく休んでごめんよ」
勇太は諸事情で柔道をサボっていたから、熱心に練習していた1年の部員に差を詰められている。
特に寝技。
久々の勇太参加を聞き付けたギャラリーがたくさんいる。
次々と相手を変えて寝技の練習。立ち技は工夫すれば自分で練習できる。しかし寝技は相手が必要になる。
ルナや梓と部屋で型の稽古に付き合ってもらうと、どうしてもキス大会になってしまうからノーカウント。
カオルは論外で、勇太の家のリビングで上から覆い被さると赤い顔をして気絶かパニック。柔道着を着ていないと、精神が紙装甲なのだ。
部活の勇太は真剣。
「勇太先輩、そこは足で守らないと、簡単に技に入られちゃうっすよ」
「そうかマルミ、もう一回」
柔道着の前がはだけたままの勇太が下から手を広げる。マルミが思い切ってのしかかる。
もちろん周囲は、ざわっとする。
かなり勇太との密着に慣れてきた部員だけど、今日は違う。
なんとなく、ルナとシた次の日の勇太は普段と違うのだ。
ネットでもする宣言していたし・・
ただでさえ出まくっているフェロモンの量が違う。色気がありすぎて、そんな日だけはみんな、勇太と寝技をしたあとにトイレに駆け込む。
ギャラリーでさえ、股間ムズムズの女子がいる。
勇太とルナだけが気付いていない。
色んな問題に解決の目処がついた。
風花のことが心残りだけど、当面は間門側も大きなことはできない。
風花に今のところ金銭的な部分に余裕があるから、長い目で見て恩を返そうと、時期当主の嘉菜が決めた。
間門由乃の病気も少しずつ改善と報告を受けた。風花の退院も3日後に迫った。
なので勇太は今日も強烈なルーティンをこなしている。
色々と腕が上がったのに、朝4時からニーズに応えてゴブリンパンを作り続けた。
ランニングも終えてルナ、梓と登校。
そして2年3組の教室で授業を受けた。
勇太の7人目の嫁として認識されている吉田真子の席は勇太の隣に変わった。
え? それって、この世界では普通ですよ。
「勇太君、私と嘉菜さんもクリスマスイベントに参加してもいいの?」
「うん、営利目的じゃなくて、チャリティーと訳アリな子供達のためのだし、手伝ってくれる人は多い人がいい」
糖分ゼロの会話を聞いたクラスメイトは、『真面目かよ!』 の声を大にして言っている。
初キスはまだ。
真子は嘉菜と共に勇気を振り絞り、勇太にキスして欲しいと言いたい。
本日は体育の授業があった。いつも通りに2年4組と合同。
いつもは勇太とペアストレッチをやるのはルナだが、昨夜、勇太を隅々まで堪能したばかり。
ペアストレッチどころではない密着で、今日はくたくた。
なので遠慮する吉田真子に、勇太のパートナーを勧めた。
背中を合わせて腕を絡ませている。それだけで、真子の意識が飛びそうだ。
そのとき、背中合わせの勇太が振り向いて聞いてきた。
「委員長、そういやさ」
「は、は、はい、なんでしょうか」
「誕生日って、近いんじゃない?」
「え、え~と、明日の12月19日かな・・」
「・・あ、そうだった。聞いてたのに、ごめんね」
「気にしないで。先月末から梓ちゃんや由乃さんが倒れてからバタバタだったから」
「じゃあ、明日の放課後に時間ある?」
「あ、あるけど」
「お祝いしなきゃ。どこかに行こうよ」
今までで一番の、至近距離な勇太の響く声。
そして『イこうよ』と脳内変換も完了。むっつりスケベ健在である。
「ぐは・・」
真子は興奮マックスで一瞬、意識が飛んだ。
そのまま勇太に持ち上げられた真子は、だらしない顔で身体をのけぞらせて気絶していた。
周りが絶句した。
3秒後、気が付いた真子は考えた。
夕べ、街中でルナが勇太『シたい』と言った場面がネット上に流れていた。
それをルナ本人に聞いたら、勇太と濃厚なセッ●スをしたと言われた。内容も赤裸々に教えてくれた。
勇太と背中合わせになっただけで軽くイッた自分が、勇太と裸同士の前向きで抱き合えるのか。
リビングで裸にされて、上から下までキス?
背中に勇太の体温を感じて、再び意識が飛んだ。
ただし、初夜は嘉菜も入れて3P。そこは譲れない。
このへんは、純情乙女でもスケベ度は勇太の前世とは違う。
勇太がルナに誕生日のことを話すと、みんなでなく2人で出掛けるべきと言われた。
だから明日の放課後、登校日でない勇太が学校に迎えにきて真子とデートになった。
歓迎のLIMEも勇太ファミリーから来た。嘉菜も真子に頑張れメールを送ってきた。
真子は口では遠慮しつつも、心の中は期待度マックスだ。
◆◆
放課後、ルナと1年の長谷川三姉妹のうちキヨミが部活の迎えに来た。
「真子さん、勇太連れてくね~」
「は~い、みんな部活頑張ってね~」
キヨミは口数が少ないが、勇太の嫁になる気は満々。
今日は吉田真子に手を差し出した。そして握手した。
「明日、べろんちょ」
この世界の暗号? いや、単なる謎ワードだ。
部活に向かうと、すでに1年生が畳を敷いていた。
「勇太先輩、ちわっす」
「ちょっとずつ普通のローテに戻るからね~。しばらく休んでごめんよ」
勇太は諸事情で柔道をサボっていたから、熱心に練習していた1年の部員に差を詰められている。
特に寝技。
久々の勇太参加を聞き付けたギャラリーがたくさんいる。
次々と相手を変えて寝技の練習。立ち技は工夫すれば自分で練習できる。しかし寝技は相手が必要になる。
ルナや梓と部屋で型の稽古に付き合ってもらうと、どうしてもキス大会になってしまうからノーカウント。
カオルは論外で、勇太の家のリビングで上から覆い被さると赤い顔をして気絶かパニック。柔道着を着ていないと、精神が紙装甲なのだ。
部活の勇太は真剣。
「勇太先輩、そこは足で守らないと、簡単に技に入られちゃうっすよ」
「そうかマルミ、もう一回」
柔道着の前がはだけたままの勇太が下から手を広げる。マルミが思い切ってのしかかる。
もちろん周囲は、ざわっとする。
かなり勇太との密着に慣れてきた部員だけど、今日は違う。
なんとなく、ルナとシた次の日の勇太は普段と違うのだ。
ネットでもする宣言していたし・・
ただでさえ出まくっているフェロモンの量が違う。色気がありすぎて、そんな日だけはみんな、勇太と寝技をしたあとにトイレに駆け込む。
ギャラリーでさえ、股間ムズムズの女子がいる。
勇太とルナだけが気付いていない。
41
お気に入りに追加
274
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

俺だけ皆の能力が見えているのか!?特別な魔法の眼を持つ俺は、その力で魔法もスキルも効率よく覚えていき、周りよりもどんどん強くなる!!
クマクマG
ファンタジー
勝手に才能無しの烙印を押されたシェイド・シュヴァイスであったが、落ち込むのも束の間、彼はあることに気が付いた。『俺が見えているのって、人の能力なのか?』
自分の特別な能力に気が付いたシェイドは、どうやれば魔法を覚えやすいのか、どんな練習をすればスキルを覚えやすいのか、彼だけには魔法とスキルの経験値が見えていた。そのため、彼は効率よく魔法もスキルも覚えていき、どんどん周りよりも強くなっていく。
最初は才能無しということで見下されていたシェイドは、そういう奴らを実力で黙らせていく。魔法が大好きなシェイドは魔法を極めんとするも、様々な困難が彼に立ちはだかる。時には挫け、時には悲しみに暮れながらも周囲の助けもあり、魔法を極める道を進んで行く。これはそんなシェイド・シュヴァイスの物語である。

同級生の女の子を交通事故から庇って異世界転生したけどその子と会えるようです
砂糖流
ファンタジー
俺は楽しみにしていることがあった。
それはある人と話すことだ。
「おはよう、優翔くん」
「おはよう、涼香さん」
「もしかして昨日も夜更かししてたの? 目の下クマができてるよ?」
「昨日ちょっと寝れなくてさ」
「何かあったら私に相談してね?」
「うん、絶対する」
この時間がずっと続けばいいと思った。
だけどそれが続くことはなかった。
ある日、学校の行き道で彼女を見つける。
見ていると横からトラックが走ってくる。
俺はそれを見た瞬間に走り出した。
大切な人を守れるなら後悔などない。
神から貰った『コピー』のスキルでたくさんの人を救う物語。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる