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180 重婚世界の愛情量
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勇太は、吉田真子と間門嘉菜も嫁にすることになった。
律儀な勇太は、2人の親に挨拶と連絡をした。
真子の母親4人に挨拶に行くと、みんな喜んでくれた。カオルの時とパターンが似ていた。
年頃の真子の姉妹が自分を売り込んできたところも、カオルのとこと同じパターンだった。
間門嘉菜の方は、まだ勇太と間門家の制限が解除されていない。
もうプロポーズ済みのようなものでも、まだ婚約はできない。
調停後なので男子保護局の抜き打ち調査の可能性もある。だから、まずは電話だけ。
それでも、むっちゃ喜ばれた。特に間門陽介、彩奈の2人。
そして勇太は少し不安を抱いている。
今は部活を終えて、ルナと2人で帰っている。
これで嫁の予定は7人になってしまった。厳密にはすでに梓とは籍が入り嫁1人と婚約者6人。
真子と嘉菜の印象はいい。あっちにも好きだと言われた。
けれど、今程度の好感度で結婚していいのかと思う。不誠実では・・と思ってしまう。
今日はルナと一緒。それを聞いてみた。
「ん、大丈夫だよ。みんな勇太が好きだから」
「そんな簡単な判断でいいのかな」
「勇太はさ・・・」
「ん、ルナ」
ルナが突然に、ものすごい笑顔になった。
「私にしてくれたみたいに、真子さんや嘉菜さんとも濃厚なセ●クスできるでしょ」
「・・・え」
勇太は一瞬、ルナが自分に浮気願望があるか試しているのかと思った。そして変わらず生々しい。
いや、ここは嫉妬が少なく、性的なものにハードルが極端に低い別世界だと瞬時に思い出した。
「あ、あのさ、できないかと言われれば・・恐らくできる」
「じゃあ、肌を重ねていくうちに愛せるよ」
この人はパラレルルナ。頭の中身がぶっ飛んでいる訳ではない。普通のスケベで肉食な女子高生だ。
考えてみれば、男子ひとりが複数女子と付き合う世界。
女子からしたら、前世勇太の基準で『男の子に、まあまあ好かれてる』は十分に愛されている、の範囲に入る。
要するに恋愛ハードルの形状と高さが違うのだ。
さらに、結婚後の選択肢まである。他の妻達と気が合えば同居。合わなければ別居。そうやって選ぶと教えられた。
勇太的には別居のイメージは、いまだに離婚へのカウントダウン。
「別居とか、簡単に選んでいいのかな」
「勇太の義母さんになった葉子さんが、最初から別居婚じゃん」
「あ、そうやん」
自分が世話になっている家が、モロにそうやんと思った。
別居妻をやっていても、新たに好きな女子、まれに男子ができれば、重婚すればいい。
重婚法には、籍は入っていても財産、権利の放棄を選べる。だから一度入れた籍は、なかなか外さない。
パラレル日本の離婚率は2パーセントとごく低い。
政略も絡まないのに、純粋に多数の嫁をもらう。
自信がないから、ルナに相談してしまった。
昭和のハーレム野郎・原山良作さんは16人も嫁をもらった。だけど、必ず最初に愛した依子さんが認めた女性ばかり追加していったと言っていた。
勇太もルナの顔を見て、良作さんの言っていたことが少し分かった気がする。
◆◆
勇太自身は『調停の敗北』という前世では分かりにくい称号をもらった。
柔道でトップを目指すカオル、純子&風花のユニットへの影響に注意していた。
またルナや梓への誹謗中傷。そして麗子のパンのウスヤの売り上げも心配だった。
もちろん、リーフカフェの客の入りも気になることろだ。
だってネット上で、勇太はかなりたたかれている。
『本当は、経歴にヤバイもん持ってた』
『負い目があるから優しいふり』
『歌聞いて、涙流して損した』
『なんだこいつも、甘やかされて女の親に拒絶されたワケあり男子かよ』
予想した通りである。
人口受精の技術が確立した現代。男子を必要としない女子も増えたから、勇太、というよりアンチ男子というパターンもあるそうだ。
ルナにレクチャーを受けている。
勇太が食らったような、親世代から娘婿が拒絶されるパターンが増えているようだ。
やはり主な原因は金。次が権力のようなもの。
特に何の勉強もせず、研鑽も積まずに、いきなり婚姻のツテを利用して会社経営などに関わろうとする男子が出てくるという。
400年近く男子が社会の中心から外れていても、たまに権力欲を持つ男子が現れる。
「先祖返りと言われてるの。江戸初期までは男子が各家の代表だったっていうもんね」
「そうだね。なんの準備もしていない男子が経営に口出ししたら、会社が潰れることがあるよね」
勇太は、この数日は自分へのアンチ意見も見る。
本当は見たくないけど、間門家と自分の問題に巻き込んだ女子達の危険がどこに潜んでいるか分からない。
情報を得るために、色々とチェックしている。
そこで知ったこと。
自分で思っていた以上に、今回の調停の結果はレアケースだったようだ。
男女比1対12の世界。
制限をかけられた男子が、解除を求めるケースが年間に1件くらいしかない。
男子から見れば、女子は山のようにいる。
制限をかけられた家はあきらめるなり、別の土地に移動すればいい。
だから勇太のように、相手のために火中の栗を拾ったケースがない。
ネットの書き込みも友好的なものが多い。
誰よりもルナ、梓、カオルの3人が、今まで以上にスキンシップしてくる。
律儀な勇太は、2人の親に挨拶と連絡をした。
真子の母親4人に挨拶に行くと、みんな喜んでくれた。カオルの時とパターンが似ていた。
年頃の真子の姉妹が自分を売り込んできたところも、カオルのとこと同じパターンだった。
間門嘉菜の方は、まだ勇太と間門家の制限が解除されていない。
もうプロポーズ済みのようなものでも、まだ婚約はできない。
調停後なので男子保護局の抜き打ち調査の可能性もある。だから、まずは電話だけ。
それでも、むっちゃ喜ばれた。特に間門陽介、彩奈の2人。
そして勇太は少し不安を抱いている。
今は部活を終えて、ルナと2人で帰っている。
これで嫁の予定は7人になってしまった。厳密にはすでに梓とは籍が入り嫁1人と婚約者6人。
真子と嘉菜の印象はいい。あっちにも好きだと言われた。
けれど、今程度の好感度で結婚していいのかと思う。不誠実では・・と思ってしまう。
今日はルナと一緒。それを聞いてみた。
「ん、大丈夫だよ。みんな勇太が好きだから」
「そんな簡単な判断でいいのかな」
「勇太はさ・・・」
「ん、ルナ」
ルナが突然に、ものすごい笑顔になった。
「私にしてくれたみたいに、真子さんや嘉菜さんとも濃厚なセ●クスできるでしょ」
「・・・え」
勇太は一瞬、ルナが自分に浮気願望があるか試しているのかと思った。そして変わらず生々しい。
いや、ここは嫉妬が少なく、性的なものにハードルが極端に低い別世界だと瞬時に思い出した。
「あ、あのさ、できないかと言われれば・・恐らくできる」
「じゃあ、肌を重ねていくうちに愛せるよ」
この人はパラレルルナ。頭の中身がぶっ飛んでいる訳ではない。普通のスケベで肉食な女子高生だ。
考えてみれば、男子ひとりが複数女子と付き合う世界。
女子からしたら、前世勇太の基準で『男の子に、まあまあ好かれてる』は十分に愛されている、の範囲に入る。
要するに恋愛ハードルの形状と高さが違うのだ。
さらに、結婚後の選択肢まである。他の妻達と気が合えば同居。合わなければ別居。そうやって選ぶと教えられた。
勇太的には別居のイメージは、いまだに離婚へのカウントダウン。
「別居とか、簡単に選んでいいのかな」
「勇太の義母さんになった葉子さんが、最初から別居婚じゃん」
「あ、そうやん」
自分が世話になっている家が、モロにそうやんと思った。
別居妻をやっていても、新たに好きな女子、まれに男子ができれば、重婚すればいい。
重婚法には、籍は入っていても財産、権利の放棄を選べる。だから一度入れた籍は、なかなか外さない。
パラレル日本の離婚率は2パーセントとごく低い。
政略も絡まないのに、純粋に多数の嫁をもらう。
自信がないから、ルナに相談してしまった。
昭和のハーレム野郎・原山良作さんは16人も嫁をもらった。だけど、必ず最初に愛した依子さんが認めた女性ばかり追加していったと言っていた。
勇太もルナの顔を見て、良作さんの言っていたことが少し分かった気がする。
◆◆
勇太自身は『調停の敗北』という前世では分かりにくい称号をもらった。
柔道でトップを目指すカオル、純子&風花のユニットへの影響に注意していた。
またルナや梓への誹謗中傷。そして麗子のパンのウスヤの売り上げも心配だった。
もちろん、リーフカフェの客の入りも気になることろだ。
だってネット上で、勇太はかなりたたかれている。
『本当は、経歴にヤバイもん持ってた』
『負い目があるから優しいふり』
『歌聞いて、涙流して損した』
『なんだこいつも、甘やかされて女の親に拒絶されたワケあり男子かよ』
予想した通りである。
人口受精の技術が確立した現代。男子を必要としない女子も増えたから、勇太、というよりアンチ男子というパターンもあるそうだ。
ルナにレクチャーを受けている。
勇太が食らったような、親世代から娘婿が拒絶されるパターンが増えているようだ。
やはり主な原因は金。次が権力のようなもの。
特に何の勉強もせず、研鑽も積まずに、いきなり婚姻のツテを利用して会社経営などに関わろうとする男子が出てくるという。
400年近く男子が社会の中心から外れていても、たまに権力欲を持つ男子が現れる。
「先祖返りと言われてるの。江戸初期までは男子が各家の代表だったっていうもんね」
「そうだね。なんの準備もしていない男子が経営に口出ししたら、会社が潰れることがあるよね」
勇太は、この数日は自分へのアンチ意見も見る。
本当は見たくないけど、間門家と自分の問題に巻き込んだ女子達の危険がどこに潜んでいるか分からない。
情報を得るために、色々とチェックしている。
そこで知ったこと。
自分で思っていた以上に、今回の調停の結果はレアケースだったようだ。
男女比1対12の世界。
制限をかけられた男子が、解除を求めるケースが年間に1件くらいしかない。
男子から見れば、女子は山のようにいる。
制限をかけられた家はあきらめるなり、別の土地に移動すればいい。
だから勇太のように、相手のために火中の栗を拾ったケースがない。
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