180 / 254
180 重婚世界の愛情量
しおりを挟む
勇太は、吉田真子と間門嘉菜も嫁にすることになった。
律儀な勇太は、2人の親に挨拶と連絡をした。
真子の母親4人に挨拶に行くと、みんな喜んでくれた。カオルの時とパターンが似ていた。
年頃の真子の姉妹が自分を売り込んできたところも、カオルのとこと同じパターンだった。
間門嘉菜の方は、まだ勇太と間門家の制限が解除されていない。
もうプロポーズ済みのようなものでも、まだ婚約はできない。
調停後なので男子保護局の抜き打ち調査の可能性もある。だから、まずは電話だけ。
それでも、むっちゃ喜ばれた。特に間門陽介、彩奈の2人。
そして勇太は少し不安を抱いている。
今は部活を終えて、ルナと2人で帰っている。
これで嫁の予定は7人になってしまった。厳密にはすでに梓とは籍が入り嫁1人と婚約者6人。
真子と嘉菜の印象はいい。あっちにも好きだと言われた。
けれど、今程度の好感度で結婚していいのかと思う。不誠実では・・と思ってしまう。
今日はルナと一緒。それを聞いてみた。
「ん、大丈夫だよ。みんな勇太が好きだから」
「そんな簡単な判断でいいのかな」
「勇太はさ・・・」
「ん、ルナ」
ルナが突然に、ものすごい笑顔になった。
「私にしてくれたみたいに、真子さんや嘉菜さんとも濃厚なセ●クスできるでしょ」
「・・・え」
勇太は一瞬、ルナが自分に浮気願望があるか試しているのかと思った。そして変わらず生々しい。
いや、ここは嫉妬が少なく、性的なものにハードルが極端に低い別世界だと瞬時に思い出した。
「あ、あのさ、できないかと言われれば・・恐らくできる」
「じゃあ、肌を重ねていくうちに愛せるよ」
この人はパラレルルナ。頭の中身がぶっ飛んでいる訳ではない。普通のスケベで肉食な女子高生だ。
考えてみれば、男子ひとりが複数女子と付き合う世界。
女子からしたら、前世勇太の基準で『男の子に、まあまあ好かれてる』は十分に愛されている、の範囲に入る。
要するに恋愛ハードルの形状と高さが違うのだ。
さらに、結婚後の選択肢まである。他の妻達と気が合えば同居。合わなければ別居。そうやって選ぶと教えられた。
勇太的には別居のイメージは、いまだに離婚へのカウントダウン。
「別居とか、簡単に選んでいいのかな」
「勇太の義母さんになった葉子さんが、最初から別居婚じゃん」
「あ、そうやん」
自分が世話になっている家が、モロにそうやんと思った。
別居妻をやっていても、新たに好きな女子、まれに男子ができれば、重婚すればいい。
重婚法には、籍は入っていても財産、権利の放棄を選べる。だから一度入れた籍は、なかなか外さない。
パラレル日本の離婚率は2パーセントとごく低い。
政略も絡まないのに、純粋に多数の嫁をもらう。
自信がないから、ルナに相談してしまった。
昭和のハーレム野郎・原山良作さんは16人も嫁をもらった。だけど、必ず最初に愛した依子さんが認めた女性ばかり追加していったと言っていた。
勇太もルナの顔を見て、良作さんの言っていたことが少し分かった気がする。
◆◆
勇太自身は『調停の敗北』という前世では分かりにくい称号をもらった。
柔道でトップを目指すカオル、純子&風花のユニットへの影響に注意していた。
またルナや梓への誹謗中傷。そして麗子のパンのウスヤの売り上げも心配だった。
もちろん、リーフカフェの客の入りも気になることろだ。
だってネット上で、勇太はかなりたたかれている。
『本当は、経歴にヤバイもん持ってた』
『負い目があるから優しいふり』
『歌聞いて、涙流して損した』
『なんだこいつも、甘やかされて女の親に拒絶されたワケあり男子かよ』
予想した通りである。
人口受精の技術が確立した現代。男子を必要としない女子も増えたから、勇太、というよりアンチ男子というパターンもあるそうだ。
ルナにレクチャーを受けている。
勇太が食らったような、親世代から娘婿が拒絶されるパターンが増えているようだ。
やはり主な原因は金。次が権力のようなもの。
特に何の勉強もせず、研鑽も積まずに、いきなり婚姻のツテを利用して会社経営などに関わろうとする男子が出てくるという。
400年近く男子が社会の中心から外れていても、たまに権力欲を持つ男子が現れる。
「先祖返りと言われてるの。江戸初期までは男子が各家の代表だったっていうもんね」
「そうだね。なんの準備もしていない男子が経営に口出ししたら、会社が潰れることがあるよね」
勇太は、この数日は自分へのアンチ意見も見る。
本当は見たくないけど、間門家と自分の問題に巻き込んだ女子達の危険がどこに潜んでいるか分からない。
情報を得るために、色々とチェックしている。
そこで知ったこと。
自分で思っていた以上に、今回の調停の結果はレアケースだったようだ。
男女比1対12の世界。
制限をかけられた男子が、解除を求めるケースが年間に1件くらいしかない。
男子から見れば、女子は山のようにいる。
制限をかけられた家はあきらめるなり、別の土地に移動すればいい。
だから勇太のように、相手のために火中の栗を拾ったケースがない。
ネットの書き込みも友好的なものが多い。
誰よりもルナ、梓、カオルの3人が、今まで以上にスキンシップしてくる。
律儀な勇太は、2人の親に挨拶と連絡をした。
真子の母親4人に挨拶に行くと、みんな喜んでくれた。カオルの時とパターンが似ていた。
年頃の真子の姉妹が自分を売り込んできたところも、カオルのとこと同じパターンだった。
間門嘉菜の方は、まだ勇太と間門家の制限が解除されていない。
もうプロポーズ済みのようなものでも、まだ婚約はできない。
調停後なので男子保護局の抜き打ち調査の可能性もある。だから、まずは電話だけ。
それでも、むっちゃ喜ばれた。特に間門陽介、彩奈の2人。
そして勇太は少し不安を抱いている。
今は部活を終えて、ルナと2人で帰っている。
これで嫁の予定は7人になってしまった。厳密にはすでに梓とは籍が入り嫁1人と婚約者6人。
真子と嘉菜の印象はいい。あっちにも好きだと言われた。
けれど、今程度の好感度で結婚していいのかと思う。不誠実では・・と思ってしまう。
今日はルナと一緒。それを聞いてみた。
「ん、大丈夫だよ。みんな勇太が好きだから」
「そんな簡単な判断でいいのかな」
「勇太はさ・・・」
「ん、ルナ」
ルナが突然に、ものすごい笑顔になった。
「私にしてくれたみたいに、真子さんや嘉菜さんとも濃厚なセ●クスできるでしょ」
「・・・え」
勇太は一瞬、ルナが自分に浮気願望があるか試しているのかと思った。そして変わらず生々しい。
いや、ここは嫉妬が少なく、性的なものにハードルが極端に低い別世界だと瞬時に思い出した。
「あ、あのさ、できないかと言われれば・・恐らくできる」
「じゃあ、肌を重ねていくうちに愛せるよ」
この人はパラレルルナ。頭の中身がぶっ飛んでいる訳ではない。普通のスケベで肉食な女子高生だ。
考えてみれば、男子ひとりが複数女子と付き合う世界。
女子からしたら、前世勇太の基準で『男の子に、まあまあ好かれてる』は十分に愛されている、の範囲に入る。
要するに恋愛ハードルの形状と高さが違うのだ。
さらに、結婚後の選択肢まである。他の妻達と気が合えば同居。合わなければ別居。そうやって選ぶと教えられた。
勇太的には別居のイメージは、いまだに離婚へのカウントダウン。
「別居とか、簡単に選んでいいのかな」
「勇太の義母さんになった葉子さんが、最初から別居婚じゃん」
「あ、そうやん」
自分が世話になっている家が、モロにそうやんと思った。
別居妻をやっていても、新たに好きな女子、まれに男子ができれば、重婚すればいい。
重婚法には、籍は入っていても財産、権利の放棄を選べる。だから一度入れた籍は、なかなか外さない。
パラレル日本の離婚率は2パーセントとごく低い。
政略も絡まないのに、純粋に多数の嫁をもらう。
自信がないから、ルナに相談してしまった。
昭和のハーレム野郎・原山良作さんは16人も嫁をもらった。だけど、必ず最初に愛した依子さんが認めた女性ばかり追加していったと言っていた。
勇太もルナの顔を見て、良作さんの言っていたことが少し分かった気がする。
◆◆
勇太自身は『調停の敗北』という前世では分かりにくい称号をもらった。
柔道でトップを目指すカオル、純子&風花のユニットへの影響に注意していた。
またルナや梓への誹謗中傷。そして麗子のパンのウスヤの売り上げも心配だった。
もちろん、リーフカフェの客の入りも気になることろだ。
だってネット上で、勇太はかなりたたかれている。
『本当は、経歴にヤバイもん持ってた』
『負い目があるから優しいふり』
『歌聞いて、涙流して損した』
『なんだこいつも、甘やかされて女の親に拒絶されたワケあり男子かよ』
予想した通りである。
人口受精の技術が確立した現代。男子を必要としない女子も増えたから、勇太、というよりアンチ男子というパターンもあるそうだ。
ルナにレクチャーを受けている。
勇太が食らったような、親世代から娘婿が拒絶されるパターンが増えているようだ。
やはり主な原因は金。次が権力のようなもの。
特に何の勉強もせず、研鑽も積まずに、いきなり婚姻のツテを利用して会社経営などに関わろうとする男子が出てくるという。
400年近く男子が社会の中心から外れていても、たまに権力欲を持つ男子が現れる。
「先祖返りと言われてるの。江戸初期までは男子が各家の代表だったっていうもんね」
「そうだね。なんの準備もしていない男子が経営に口出ししたら、会社が潰れることがあるよね」
勇太は、この数日は自分へのアンチ意見も見る。
本当は見たくないけど、間門家と自分の問題に巻き込んだ女子達の危険がどこに潜んでいるか分からない。
情報を得るために、色々とチェックしている。
そこで知ったこと。
自分で思っていた以上に、今回の調停の結果はレアケースだったようだ。
男女比1対12の世界。
制限をかけられた男子が、解除を求めるケースが年間に1件くらいしかない。
男子から見れば、女子は山のようにいる。
制限をかけられた家はあきらめるなり、別の土地に移動すればいい。
だから勇太のように、相手のために火中の栗を拾ったケースがない。
ネットの書き込みも友好的なものが多い。
誰よりもルナ、梓、カオルの3人が、今まで以上にスキンシップしてくる。
41
お気に入りに追加
252
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした
田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。
しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。
そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。
そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。
なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。
あらすじを読んでいただきありがとうございます。
併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。
より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる