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170 快楽墜ちではなく、来たるべき日に備えた勉強なのです

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勇太を狙うヘタレなハイスペック女子、間門嘉菜と吉田真子が共同戦線を張ることにした。

そして間違いからアルコールも入り、2人で盛り上がった。間門の家で借りているマンションに場所を移してからは、2人して笑えた。

盛り上がりすぎてキスした。なんとなく寝室に場所を移し、嘉菜と真子は体の関係まで結んでしまった・・

純情な嘉菜だが、『この世界の女にしては』ということだったようだ。

いざコトが始まってしまうと、雌豹と雌ライオンの取っ組み合い。嘉菜にも肉食の本能が組み込まれていたことが分かった。

真子もムッツリスケベで蓄えた知識を生かして暴れた。

早朝5時半。嘉菜は柔らかいものをつかんだ。もみもみした。

「ん、柔らかい・・」
「・・・あん」
「へ?」

真子の声を聞いて、はっ、と目が覚めた。

「あ、そうでした。私、真子ちゃんと・・」

寝落ちする前に時計をチラリと見たときが午後11時前だった。

しばらく熟睡できてなかったのに、今日はすごく頭がスッキリしている。

そして、同時に目が覚めた真子と目が合った。

気恥ずかしい。

もう10月30日。外泊は2人とも親に伝えてある。そこは問題ないけど、2人とも裸だ。

「・・ごめんなさい、真子ちゃん、こんなことになってしまって」

「あ、いえ、あ! あの嘉菜さん、勇太君のファミリーはお嫁さん同士も結婚をするそうです」

「突然・・なにを」

「な、なので、嘉菜さんと私で協力して勇太君のお嫁さんになれれば、私達も婚姻関係を結びます」

アルコールは抜けても、思考が飛躍したまんまの真子だ。

「なので私と嘉菜さんは、いずれセ●クスする関係だったのです」
「じゃ、じゃあ、これは必然な流れなんですね・・」

「そ、そ、そうです」
「そうなんですね・・」
「・・・へへ」

「うふふ。私達、無茶言ってますね」

「あはは・・強引でしたかね。ははは」

「くふふふふ。けど、ちょっと嬉しい・・」
「私も同じです」

2人で笑った。

「ね、ねえ真子ちゃん」

「は、はい」

「将来、勇太君を喜ばせるために、もっと練習しませんか?」
「・・はい」

返事を聞く前から、真子に覆い被さる嘉菜。真子も素直に受け入れた。

新たな道が開けてしまった。

ただし真面目な2人は学校にも遅刻せず、それぞれの高校に登校していった。


嘉菜は現状では、正面切って勇太と会えない。

柔道連盟が間に入って、勇太と間門側との和解の方向で話が進んでいく。
けれど審査、調査が入るから、話し合いをしてから解決まで約1がヶ月。それまではカフェに行く回数は減らす。

その間は、真子と2人で自分磨きである。

学校帰りの夕方、週末の待ち合わせ場所は基本、パラレル中央図書館。

それぞれの勉強をして、週末の午後にリーフカフェ。

人のサポートなら勇気が湧く2人は、お互いのパートナーのために勇太と積極的に接した。

短いながらも勇太との時間を濃くしていった。

夕方からは、例のマンション直行。真子がご飯を作る。お返しに嘉菜は、間門の会社のことを例に挙げて経済のことを教えた。

親には、ウマが会ったし一緒に勉強すると言ってある。

勇太の好きな音楽の勉強。真子も留学に興味が沸いてきたから英語の勉強。

英会話の実践に、英語で真子が嘉菜を口説く勉強。

そしてベッドに移動して最後に必ず濃厚なセック●の勉強。

溺れていくのである。平日も会うようになった。そして、色んな勉強。

ただし、勤勉さを失わない2人だ。双方とも成績は落ちるどころか右肩上がり。

隠さないから、周囲にもバレバレ。

親やお互いの姉妹達も驚かせることになるけど、いいパートナーを見つけたと認められることになる。

嘉菜の実母・彩奈は真子をいきなり紹介された。素直に微笑んだ。

ルナは「こうきたか」と笑っている。

勇太ファミリー入りの有力候補には、純子&麗子のカップルもいる。

最終的には、勇太が真子と嘉菜を2人まとめて受け入れる予感がする。

◆◆◆
勇太は、変わらず鈍感である。

女子2人が苦悩し、解決策を見つけていったことなど分かっていない。

間門嘉菜と吉田真子が付き合い始めて驚いたけど、2人とすごく話しやすくなった。

勇太が早急に解決したいのは、パラレル勇太のせいで意外と大きな確執がある間門家とのこと。

和解の落としどころが気になる。乏しい知識を漁り、なにか方法がないのか探している。

だからというのもあるけど、法律に詳しい間門嘉菜に聞いた。そして吉田真子にも助言をもらった。

色んな場所で聞きまくるから、最近は2人との交流がネット上によくアップされている。

勇太も色々と知った。

そして、あっという間に11月9日、調停の日になった。


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