157 / 300
157 不定例、嫁会議
しおりを挟む
10月22日の火曜日、テストが終わった。
勇太はテスト勉強をしたけれど、偏った歴史ばかりに熱中した。
歴史、英語、国語が少し伸びたけど、物理や数学がダメだ。
2年男子では伊集院君の次まで上がった。女子を1人抜いたけど、抜いた相手は男子と結婚している5組の子。
体調不良でテストを途中退場。病院に運ばれたら、つわりだったそうだ。
「すげ、来年から育児休学か・・」
勇太もルナとやることはやっている。梓、カオルと結婚する覚悟だけでなく、高校生パパになる覚悟も追加せねばならない。
学校はテスト最終日だから午前中で終わった。
柔道部に行って、予定通りに2時間汗を流した。
勇太は午後3時半から、リーフカフェの手伝い。部員もテストの打ち上げをするために、カフェに付いてきた。
なのに、珍しくルナだけが離脱した。
◆◆
ルナの花木家に、梓とカオルも集結。
嫁会議である。
今日はカオルの茶薔薇学園もテストだったが、午前10時に終了。柔道の練習は、きっちりしてきた。
「お邪魔で~す。ルナの母ちゃん」
「カオルちゃんいらっしゃい。梓ちゃんもルナもいるわよ~」
ルナママがカオルをハグ。
すでにカオルも勇太、梓とともに、ルナの両親に挨拶している。
カオルもルナと婚姻するから、ルナママからしたら義理の娘になる。
◆
「よっ、梓とルナ」
「いらっしゃいカオル」
「カオルちゃん、2日ぶり」
あらかじめ、ルナからLIMEでグループトークに概要が伝えてある。
原山良作さん72歳のハーレムを見てきたルナが、ひとつの形を見せられた。そしてカオルと梓も連れて、遊びにおいでと言われている。
「ほえー、家族の半分が集まったら50人!」
「やっぱ、目の前で見たら壮観だったよ。家には男子が色んな世代で6人もいたし」
「なんか、ひとつの村みたいね」
「そうだよ、そこを仕切ってる依子さんて人が、まさに初代村長。その娘さんが二代目村長」
「はは、梓の役目だな」
「・・頑張る」
「ところでさ・・」
「なにカオルちゃん」
「勇太の嫁の数って、最終的に何人になるんだろ」
3人が不思議なのはそこだ。
5月10日に、いきなり陰キャからエロ可愛くて優しくなった。その後の話だ。
あの日を境に、あっという間にルナを彼女にした。梓と入籍日を決めた。5月末にはカオルもルナと梓側に入った。
イケてる勇太になって、週1ペースで彼女を増やした。
そして5か月たったけれど、自分達3人から彼女が増えていないのだ。
5月末に梓が心配したのは、週1ペースで彼女が増えていくこと。来年の5月、勇太が変わって1年が経つ頃には、1年間が52週間あるから、下手をしたら52人になると思っていた。
最低でも、今の時点で10人くらいのハーレムを作ると思っていた。
だけど、ふたを開けてみたら、最初の頃のように自分達3人を大切にしてくれる。
花木純子、臼鳥麗子の2人が来年増えそうでも、モテるのに誠実だ。
彼女になりたい女子は、軽く3桁に昇っている。美形の梓から見ても、すごい美女もいる。だけど自分達3人を優先してくれる。
だから3人は最近、ちょっと誇らしくて、かなり不思議なのだ。
「けどよ、実際に勇太の嫁って確実に増えるよな・・」
「うん、ユウ兄ちゃんが優しくて女性を受け入れてるから、間違いなく将来は2桁だね」
「モテる男子と付き合うって、同性からのヘイトだけが問題じゃなかったんだね」
ルナの理想は、気楽な勇太の10番目の嫁だったが、逃げていられない。良作さんの家族を実際に見ると、梓ひとりにファミリーの管理を任せるのは、責任の放棄に感じる。
ましてや、ネットでは梓、カオルと並んで、これから増える勇太ファミリーのトップトライアングルと称してあった。
だから、次に来る嫁候補を把握しておかねばならない。
それで3人で、改めて候補をピックアップしている。勝手にこんなことをして何様だという感覚が、特にルナとカオルにはある。
だけど梓にも、必要なことだと言われている。
まず、純子&麗子は間違いない。そして最近の勇太を見ているとマルミ、タマミ、キヨミの長谷川三姉妹も嫁に収まる気がする。
これで5人追加。
先輩関係ではパラ高の元柔道部で時子部長と田町先輩。そして茶薔薇学園の桜塚元部長。非公式ファンクラブの剛田。
数えていくときりがないが、茶薔薇の山田ツバキ柔道部部長なんかもいる。
看護師の山口キミカも仲がいい。
同世代のキミカがアリなら自分もアリだと、勇太の担任の長谷川佳央理先生も勇太狙い。
ギタリスト周防風花は勇太と距離が近いけど、最近は梓の母・葉子と親密だ。
勇太とは歌を介した仕事仲間から逸脱しそうに感じない。
そして柔道アイドル不知火マイコ・・・。3人は、可愛そうだけど勇太との恋は空回りに終わる気がしている。
ここで3人は、勇太と同じクラスの委員長・吉田真子を思い浮かべている。
文化祭の準備中、2年3組で起こったアクシデントを3人は聞いた。
捨て身の勇太に助けられた吉田真子が惚れてしまった。
いい噂が多い人物。
勇太は真子の気持ちに気付いてないようだけど、3人は真子を無視できない。
去年からクラスメイトが見放していた段階の勇太に、我慢強く声をかけていた。
なんとなく恩を感じるのだ。
真子の恋を応援したいのだ。
対象が自分たちの男なのに変?
これ、男女比1対12の世界では意外に普通の感覚だったりする。
勇太はテスト勉強をしたけれど、偏った歴史ばかりに熱中した。
歴史、英語、国語が少し伸びたけど、物理や数学がダメだ。
2年男子では伊集院君の次まで上がった。女子を1人抜いたけど、抜いた相手は男子と結婚している5組の子。
体調不良でテストを途中退場。病院に運ばれたら、つわりだったそうだ。
「すげ、来年から育児休学か・・」
勇太もルナとやることはやっている。梓、カオルと結婚する覚悟だけでなく、高校生パパになる覚悟も追加せねばならない。
学校はテスト最終日だから午前中で終わった。
柔道部に行って、予定通りに2時間汗を流した。
勇太は午後3時半から、リーフカフェの手伝い。部員もテストの打ち上げをするために、カフェに付いてきた。
なのに、珍しくルナだけが離脱した。
◆◆
ルナの花木家に、梓とカオルも集結。
嫁会議である。
今日はカオルの茶薔薇学園もテストだったが、午前10時に終了。柔道の練習は、きっちりしてきた。
「お邪魔で~す。ルナの母ちゃん」
「カオルちゃんいらっしゃい。梓ちゃんもルナもいるわよ~」
ルナママがカオルをハグ。
すでにカオルも勇太、梓とともに、ルナの両親に挨拶している。
カオルもルナと婚姻するから、ルナママからしたら義理の娘になる。
◆
「よっ、梓とルナ」
「いらっしゃいカオル」
「カオルちゃん、2日ぶり」
あらかじめ、ルナからLIMEでグループトークに概要が伝えてある。
原山良作さん72歳のハーレムを見てきたルナが、ひとつの形を見せられた。そしてカオルと梓も連れて、遊びにおいでと言われている。
「ほえー、家族の半分が集まったら50人!」
「やっぱ、目の前で見たら壮観だったよ。家には男子が色んな世代で6人もいたし」
「なんか、ひとつの村みたいね」
「そうだよ、そこを仕切ってる依子さんて人が、まさに初代村長。その娘さんが二代目村長」
「はは、梓の役目だな」
「・・頑張る」
「ところでさ・・」
「なにカオルちゃん」
「勇太の嫁の数って、最終的に何人になるんだろ」
3人が不思議なのはそこだ。
5月10日に、いきなり陰キャからエロ可愛くて優しくなった。その後の話だ。
あの日を境に、あっという間にルナを彼女にした。梓と入籍日を決めた。5月末にはカオルもルナと梓側に入った。
イケてる勇太になって、週1ペースで彼女を増やした。
そして5か月たったけれど、自分達3人から彼女が増えていないのだ。
5月末に梓が心配したのは、週1ペースで彼女が増えていくこと。来年の5月、勇太が変わって1年が経つ頃には、1年間が52週間あるから、下手をしたら52人になると思っていた。
最低でも、今の時点で10人くらいのハーレムを作ると思っていた。
だけど、ふたを開けてみたら、最初の頃のように自分達3人を大切にしてくれる。
花木純子、臼鳥麗子の2人が来年増えそうでも、モテるのに誠実だ。
彼女になりたい女子は、軽く3桁に昇っている。美形の梓から見ても、すごい美女もいる。だけど自分達3人を優先してくれる。
だから3人は最近、ちょっと誇らしくて、かなり不思議なのだ。
「けどよ、実際に勇太の嫁って確実に増えるよな・・」
「うん、ユウ兄ちゃんが優しくて女性を受け入れてるから、間違いなく将来は2桁だね」
「モテる男子と付き合うって、同性からのヘイトだけが問題じゃなかったんだね」
ルナの理想は、気楽な勇太の10番目の嫁だったが、逃げていられない。良作さんの家族を実際に見ると、梓ひとりにファミリーの管理を任せるのは、責任の放棄に感じる。
ましてや、ネットでは梓、カオルと並んで、これから増える勇太ファミリーのトップトライアングルと称してあった。
だから、次に来る嫁候補を把握しておかねばならない。
それで3人で、改めて候補をピックアップしている。勝手にこんなことをして何様だという感覚が、特にルナとカオルにはある。
だけど梓にも、必要なことだと言われている。
まず、純子&麗子は間違いない。そして最近の勇太を見ているとマルミ、タマミ、キヨミの長谷川三姉妹も嫁に収まる気がする。
これで5人追加。
先輩関係ではパラ高の元柔道部で時子部長と田町先輩。そして茶薔薇学園の桜塚元部長。非公式ファンクラブの剛田。
数えていくときりがないが、茶薔薇の山田ツバキ柔道部部長なんかもいる。
看護師の山口キミカも仲がいい。
同世代のキミカがアリなら自分もアリだと、勇太の担任の長谷川佳央理先生も勇太狙い。
ギタリスト周防風花は勇太と距離が近いけど、最近は梓の母・葉子と親密だ。
勇太とは歌を介した仕事仲間から逸脱しそうに感じない。
そして柔道アイドル不知火マイコ・・・。3人は、可愛そうだけど勇太との恋は空回りに終わる気がしている。
ここで3人は、勇太と同じクラスの委員長・吉田真子を思い浮かべている。
文化祭の準備中、2年3組で起こったアクシデントを3人は聞いた。
捨て身の勇太に助けられた吉田真子が惚れてしまった。
いい噂が多い人物。
勇太は真子の気持ちに気付いてないようだけど、3人は真子を無視できない。
去年からクラスメイトが見放していた段階の勇太に、我慢強く声をかけていた。
なんとなく恩を感じるのだ。
真子の恋を応援したいのだ。
対象が自分たちの男なのに変?
これ、男女比1対12の世界では意外に普通の感覚だったりする。
51
お気に入りに追加
268
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比1/100の世界で《悪男》は大海を知る
イコ
ファンタジー
男女貞操逆転世界を舞台にして。
《悪男》としてのレッテルを貼られたマクシム・ブラックウッド。
彼は己が運命を嘆きながら、処刑されてしまう。
だが、彼が次に目覚めた時。
そこは十三歳の自分だった。
処刑されたことで、自分の行いを悔い改めて、人生をやり直す。
これは、本物の《悪男》として生きる決意をして女性が多い世界で生きる男の話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる