モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました

とみっしぇる

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116 プロポーズのお返事します

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進学校・パラ高の部活風景を撮った、柔道連盟PRビデオの撮影も終了に近付いた。

最後は勇太を中心に、色々な質問コーナーである。

パラ高柔道部員とカオルを交えて円形に座っている。

勇太の嫁対決に乱入した不知火マイコも座ろうとしたが、柔道連盟の役員に連れて行かれた。連盟の仕事が控えているのだ。

「また勇太君と引き離されるーーー。勇太くーん、また必ずきまーす」

「来ねえでいいよ」辛辣なカオルである。

東京の夜に続いて、途中退場となった不知火マイコだった。


「さて、気を取り直して始めましょう。まず部員のみなさんに勇太君の印象から」

「は、はい。優しくていい先輩です」
「普段からお世話になっています」
「せ、先輩がいると厳しい練習も楽しいです」
「・・小悪魔」

ガチガチのインタビューが進んでいった。

「さて、勇太君に聞きましょう。柔道をやる上で大切なものは何ですか」

「相手への敬意です。礼に始まり、礼に終わる武道ですから」
「ほほーう」

「部員のみんなも真剣に相手をしてくれますし、色々と忙しくて休むことも多い僕ですが、快く受け入れてくれますね」
「勇太君は、みんなに感謝されていると・・」

「もちろんです」

やっぱり聞いていた通りに優しい。カメラが回っていないところでも、撮影スタッフに手作りクッキーをくれたりと気遣いがすごい。

男子のインタビューで不快な思いをしなかったのは初めてだ。

「それに部活のときは、邪念もなく集中できるのがいいですね」

ほほうと、思いながら『邪念?』と思ってしまう。

正座して、はきはきと答えてくれるのは素晴らしい。

だけどカメラに映ったり映らなかったりする部分、大粒の汗と暑くて胸元を空けた柔道着から何かが見えている。

インナーを着けていない。

こっちは邪念が沸きまくりだよと、大きな声で言いたい。

「あの・・どうされました」
「あ、いえいえ、ところで勇太君はかなりオープンというか、今川カオルさんにも花木ルナさんにも、公開でプロポーズしていますよね」

「・・ええ、まあ」

「特に花木ルナさんとは、プロポーズ後は一気に関係が進んで、学校内セック●まで音声公開で行われていますね」

勇太は収録中の●ックスの4文字ぎょっとしたが、この世界では普通である。

なんせ夜9時から放映している青春ドラマでも、モロに性にまつわるワードが飛び交っているほどだ。

前世なら10秒置きに『ピー』となるんじゃないかというシーンもあって、映像もモロだ。

同世代の女優2人が、テレビの中で『アイツ、前戯が下手なんだよね』『私も寝たとき、同じこと思った。イケなかった』と会話しているシーンを梓と見ていて、思わすテレビを消した。

梓は平然として見ていた。

精神が削られるから、あまりドラマは見ていない。

「しかしですね、花木さんがプロポーズされたあとの映像がないのです。あれだけ垂れ流しなのに、そこだけ見当たりません。花木さんは、勇太君に何と返事をしたのでしょうか」

「え・・あああっ!」

ルナは青くなった。答えは、返事していない、だ。

勇太にプロポーズされた5月、その時点では覚えていた。

だけど、誕生日を祝ってもらったり、初エッチしたり、考えるより前に物事が進んでいた。

3月3日にはカオル、梓も入れて4人婚をやることも決まった。流れが速い。激流だ。

正直に言って、返事を忘れていた。

ルナはジャンプするくらいの勢いで、勇太の前に正座した。

テレビカメラが回っていたり、スマホが構えられていたり、部員がいたりすることを忘れている。

「ルナ?」
「ごめんなさい勇太。返事が遅くなりました」

「え、ああ」。にっこりと笑った勇太だ。

安心しつつルナは、口を開いた。

「勇太、末永くよろしくお願いします」

「こちらこそ、きっと幸せにするよ。これからもよろしくお願いします。ルナ」


カオルが手をたたいたが、一同は唖然。

ギャラリーのスマホ撮影により、またも映像がリアルタイムで流れている。

勇太とは校長室の冤罪晴らしから始まり、ターニングポイントが全部ネットに晒されているルナだ。




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