114 / 254
114 柔道連盟の PR撮影開始
しおりを挟む
9月になったから、秋の行事が待っている。
月が変わって半月あまりで、婚約者候補2人追加、音楽活動、お父さんパラレル体発見と忙しい。
パン屋、カフェなども減らしていない。
10月の文化祭では、2年3組は伊集院君がスーパー脇役の劇をやることになった。
シンデレラだ。
伊集院君は1人で、王子様、イジワル継母、魔法使い、お城の従事など8役ほどやる。女子は何の役でも、最低でも1度は伊集院君とのやり取りがあるのだ。
やはり、思いやりあるスーパーマンだ。勇太は改めて勝てないと思った。
勇太はクラス行事を辞退して、柔道部とバトミントン部合同の執事カフェに参加となった。
勇太はクラスの人間と少し打ち解けたけど、これを見越した柔道部1年と梓所属のバトミントン部で先手を打っていた。
ルナは、こういう駆け引きは下手で事後報告を受けたのみ。
基本、不参加でもいい男子だから、勇太は先約の方を選ばせて貰った。
お詫びにクラスメイトにはクッキーの差し入れをしてみた。
文化祭の前に柔道連盟のPR撮影、それから新人戦。
今日、9月21日土曜日。柔道連盟のPR撮影をする。
柔道部の普段の活動を映す。体育館の隅に畳を敷くところから始まる。
乱取りがメイン。勇太がルナ、1年三姉妹と次々と戦うところが撮影された。
バーンと小気味よい音と共に勇太が投げられた。
「はい、背負い投げでルナ部長の勝ちっす」
「うわっ、4連敗だ。俺もまだまだだな~」
キヨミ、タマミに投げられ、マルミに押さえ込まれた。
そしてとどめにルナから投げ飛ばされた。
「すごっ、容赦ないですね。貴重な柔道男子に・・」
「本気でやってもらわないと、僕も強くなれないですからね」
「はあ・・」
連盟のカメラマン、インタビュアーの方が戸惑っている。本気の練習風景を頼んだが、部員が希少な男子相手にここまでやると思わなかった。
そして勇太の柔道着がはだけている。続く初心者5人の指導でも、勇太は女子に密着を許している。
練習の合間のインタビューのときも、柔道着を直したりする。乳首が見えたりしているが、これをどう編集しようかと頭を悩ませている。
会長の鬼塚一子からは、責任は取るから攻めの映像を作れと指令は出ている。
けど、これって男子へのセクハラ規制、エロ規制は大丈夫なのと心配になってくる。
ここまでが午前中。
お昼は各自のお弁当のあと、勇太のゴブリンパンがデザート。
テレビスタッフにも分けて、映像に映してもらった。
「この子たち、普段から男子パンとか男子クッキー食べてるのよね。前世で徳を積んだのかしら・・」
映像スタッフから声が漏れている。
午後からは、ちょっとした企画モノ。
茶薔薇学園の今川カオル参加である。
「ちわっ、今日はヨロシク」
「カオル、いらっしゃい」
「カオル、忙しいとこごめんな~」
インターハイの大会中に婚約して、モテる柔道女子と認められたカオル。
実際には、勇太とはキスまでしかしていない。恋愛初心者の本人の戸惑いはともかく、すごく注目されている。
カオル参加は連盟からのリクエスト。『未来の』夫婦対決、嫁対決と、ちょっと遊び心が入った企画が立てられている。
「ではまず、花木ルナさんと今川さんで嫁対決してもらいましょう」
その時、すごい足音がした。
「ちょっと待ったあ~~~」
前触れなく、体育館に現れた女性。
このパターンは1人しかいない。
やはり、長身でハンサムな女性だ。
インターハイでカオルに勝った不知火マイコだ。
不知火も連盟のPR撮影があるとは聞いていた。だけど勇太との絡みがあるとは知らされていない。
そもそも、彼女は北海道在住。東京経由で、飛行機、リニアモーターカーで乗り継いで来るほど遠くに住んでいる。
「ほ~っほっほ。私は東京に呼ばれたけど、企画変更よ。勇太君の嫁対決ならば、私が来なきゃ始まりませんね!」
不知火マイコ。臼鳥麗子の同型で暴走タイプ。
明日、連盟の撮影はあるが東京の連盟ビルでやるはずだ。
『嫁対決』に来たと言うけど、それならなおさら、あんた関係ないよねと勇太は言いたい。
カオルは呆気に取られている。
ルナは「6人目か~。麗子と同タイプか~」と、相変わらず呑気だ。
月が変わって半月あまりで、婚約者候補2人追加、音楽活動、お父さんパラレル体発見と忙しい。
パン屋、カフェなども減らしていない。
10月の文化祭では、2年3組は伊集院君がスーパー脇役の劇をやることになった。
シンデレラだ。
伊集院君は1人で、王子様、イジワル継母、魔法使い、お城の従事など8役ほどやる。女子は何の役でも、最低でも1度は伊集院君とのやり取りがあるのだ。
やはり、思いやりあるスーパーマンだ。勇太は改めて勝てないと思った。
勇太はクラス行事を辞退して、柔道部とバトミントン部合同の執事カフェに参加となった。
勇太はクラスの人間と少し打ち解けたけど、これを見越した柔道部1年と梓所属のバトミントン部で先手を打っていた。
ルナは、こういう駆け引きは下手で事後報告を受けたのみ。
基本、不参加でもいい男子だから、勇太は先約の方を選ばせて貰った。
お詫びにクラスメイトにはクッキーの差し入れをしてみた。
文化祭の前に柔道連盟のPR撮影、それから新人戦。
今日、9月21日土曜日。柔道連盟のPR撮影をする。
柔道部の普段の活動を映す。体育館の隅に畳を敷くところから始まる。
乱取りがメイン。勇太がルナ、1年三姉妹と次々と戦うところが撮影された。
バーンと小気味よい音と共に勇太が投げられた。
「はい、背負い投げでルナ部長の勝ちっす」
「うわっ、4連敗だ。俺もまだまだだな~」
キヨミ、タマミに投げられ、マルミに押さえ込まれた。
そしてとどめにルナから投げ飛ばされた。
「すごっ、容赦ないですね。貴重な柔道男子に・・」
「本気でやってもらわないと、僕も強くなれないですからね」
「はあ・・」
連盟のカメラマン、インタビュアーの方が戸惑っている。本気の練習風景を頼んだが、部員が希少な男子相手にここまでやると思わなかった。
そして勇太の柔道着がはだけている。続く初心者5人の指導でも、勇太は女子に密着を許している。
練習の合間のインタビューのときも、柔道着を直したりする。乳首が見えたりしているが、これをどう編集しようかと頭を悩ませている。
会長の鬼塚一子からは、責任は取るから攻めの映像を作れと指令は出ている。
けど、これって男子へのセクハラ規制、エロ規制は大丈夫なのと心配になってくる。
ここまでが午前中。
お昼は各自のお弁当のあと、勇太のゴブリンパンがデザート。
テレビスタッフにも分けて、映像に映してもらった。
「この子たち、普段から男子パンとか男子クッキー食べてるのよね。前世で徳を積んだのかしら・・」
映像スタッフから声が漏れている。
午後からは、ちょっとした企画モノ。
茶薔薇学園の今川カオル参加である。
「ちわっ、今日はヨロシク」
「カオル、いらっしゃい」
「カオル、忙しいとこごめんな~」
インターハイの大会中に婚約して、モテる柔道女子と認められたカオル。
実際には、勇太とはキスまでしかしていない。恋愛初心者の本人の戸惑いはともかく、すごく注目されている。
カオル参加は連盟からのリクエスト。『未来の』夫婦対決、嫁対決と、ちょっと遊び心が入った企画が立てられている。
「ではまず、花木ルナさんと今川さんで嫁対決してもらいましょう」
その時、すごい足音がした。
「ちょっと待ったあ~~~」
前触れなく、体育館に現れた女性。
このパターンは1人しかいない。
やはり、長身でハンサムな女性だ。
インターハイでカオルに勝った不知火マイコだ。
不知火も連盟のPR撮影があるとは聞いていた。だけど勇太との絡みがあるとは知らされていない。
そもそも、彼女は北海道在住。東京経由で、飛行機、リニアモーターカーで乗り継いで来るほど遠くに住んでいる。
「ほ~っほっほ。私は東京に呼ばれたけど、企画変更よ。勇太君の嫁対決ならば、私が来なきゃ始まりませんね!」
不知火マイコ。臼鳥麗子の同型で暴走タイプ。
明日、連盟の撮影はあるが東京の連盟ビルでやるはずだ。
『嫁対決』に来たと言うけど、それならなおさら、あんた関係ないよねと勇太は言いたい。
カオルは呆気に取られている。
ルナは「6人目か~。麗子と同タイプか~」と、相変わらず呑気だ。
52
お気に入りに追加
252
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる