98 / 300
98 合宿2日目も刺激的
しおりを挟む
柔道部合宿の初日は慌ただしく終わった。
さすがの勇太も女子部屋で一緒に寝るわけにもいかず、小さな個室を借りた。
今日は疲れていても、11時に寝て12時半の起床。
少し勉強して、あとは腕立て伏せと腹筋。
本当は2時半から校庭を走りたいが、幽霊騒ぎが起こりそうなので控えた。なので外が明るくなってきた朝4時から30分だけ走った。
8月だから早朝でも汗だく。水を浴びて新しいタンクトップに着替え、下はジャージ。朝ご飯の準備を始めた。
ご飯を炊いて、味噌汁、卵焼き、焼き鮭というシンプルな組み合わせ。まだ勇太のレパートリーは少ない。
朝6時半になって、次々と女子部員が起きてきた。
「勇太先輩、一人でやらせてしまってすみませ・・・」
「おはようござ・・・」
「わっ・・・」
起きてきた部員は、みんな言葉に詰まった。勇太のタンクトップ攻撃を早朝から食らった。
「・・手伝う」
「おおサンキュー、キヨミ。味見してよ」
味噌汁を小皿に取って、味見をしている勇太。その小皿に残った味噌汁を勇太から飲ませてもらうキヨミだ。
「あ、あいつ、朝からちゃっかりしてるよ・・」
朝から色んなフェロモンをまき散らす勇太に、部員達は心拍数を上げている。
「おはよ~勇太。私が最後だ~」
「おはよルナ。相変わらず寝起き悪いんだな~」
「ごめんなさ~い。手伝うから許して~」
「いいよ~。麦茶でも飲んで、ゆっくり待っててね~。ほら、みんなも座って」
部員たちは『相変わらず』の一言に、過剰反応している。この経験をルナは、何度もしているのかと。
モテる男子に朝ご飯を作らせて、あとから起きてくる。この世界なら女子の極上の贅沢。
柔道では頑張ればルナとの差が縮まる気もする。ルナは努力の人だけど、そこまで格闘技の才能を感じない。
しかし恋愛マウンテンでは、はるか高みにいる。
柔道部の部長としてよりも、むしろそちらで尊敬の念が深まっている。
◆
今日も午前中に柔道の練習。
勇太は再び初心者の指導と思ったが、マルミ、タマミ、キヨミにも相手を頼まれた。
勇太に体力チートがあっても、勉強、芸術の面では目立ってこない。だって基礎スペックはノーマルだから。
代わりに運動では利点を発揮している。
「うりゃっ」「ほいな」
マルミが投げ体勢に入る前に、勇太はマルミの袖をつかんで少し下げた。そして重心が狂ったところを転ばせた。
「きゃっ」「油断しすぎ」
勇太は自分の中にある合気道の下地を考えて、相手の崩し方を練習していた。初段の1年生姉妹になら確率3割で通じるようになった。
「勇太、じゃあ私もお願い」
「よっしゃルナ、おりゃあああ!」
と気合いを入れたが、ルナは10月に2段の昇段審査を受ける実力者。パラレルなルナは前世ルナと同様に勉強もできるし、文武両道なのだ。
運動の名門・茶薔薇学園の女子らと交流するから強く見えないが、暴漢、いや暴女程度なら抑えられる。
なので・・
「とりゃああ」
「甘い勇太!」
勇太の内股がすかされ、簡単にひっくりかえさえた。
そしてルナの胸と腕で、肩と顔を押さえ込まれて20秒。内股すかしと合わせ技で、1本となった。
「対応できたけど、余裕なくなってきた。勇太の技って磨きがかかってきたね」
「いやあ~完敗。組み手の段階から好きにさせてくれないし、まだまだ勝てる気がしないよ」
2人で今の攻防の検証を始めた。会話の内容も表情も真剣だ。
新入部員達は、ますますルナを尊敬している。
男の子を投げて、おっぱいで顔を押さえ込んだ。
そんなセクハラレベルのことをやった直後に、スケベ心を見せずに柔道部の部長として、副部長勇太と会話している。
ルナは勇太がいるからと、あの伊集院光輝君に交際を断っている。
男女比1対12の世界で逆ハーレムを作るなら、この人ではないかと思うようになっている。
◆
午後からプールを借りると、勇太は2日連続のトップレスで登場。水泳部員全員が再び参加した。
ルナがそれとなく上も着用と言っていた。勇太は何を勘違いしたか、スイムキャップを着けてきた。
確かに上だ。
リクエストに応えて平泳ぎ、背泳ぎを披露したあと、今日もルナの特訓を始めた。
「じゃあルナ~、5メートルでいいから泳いでおいで」
バシャバシャと派手に水しぶきをあげたルナ。水面に顔を付けたまま5メートル先の勇太にたどり着いた。そのルナを勇太が抱き留めた。
「げほっ、ごほっ」
「よ~しよし、頑張ったな!」
何も身につけていない上半身に少し水を飲んだルナをしっかり抱き、背中をさする勇太。2人の顔は至近距離にある。
これをやると、当然、こうなる。
「勇太せんぱーい。私達も水泳特訓して下さ~い」
タマミ、お前はさっき普通に泳いでたやん、とは言わず勇太はリクエストに応えた。
「勇太せんぱーい、つかまえて~」
「はいは~い」
柔道部員が終わったあとは、昨日に続いて水泳部員も特訓に加わった。
勇太は夕方から、水泳部員が持ち込んだ大量の鳥肉を揚げることになる。
そして歌も歌った。
サービスしまくりの勇太だった。
さすがの勇太も女子部屋で一緒に寝るわけにもいかず、小さな個室を借りた。
今日は疲れていても、11時に寝て12時半の起床。
少し勉強して、あとは腕立て伏せと腹筋。
本当は2時半から校庭を走りたいが、幽霊騒ぎが起こりそうなので控えた。なので外が明るくなってきた朝4時から30分だけ走った。
8月だから早朝でも汗だく。水を浴びて新しいタンクトップに着替え、下はジャージ。朝ご飯の準備を始めた。
ご飯を炊いて、味噌汁、卵焼き、焼き鮭というシンプルな組み合わせ。まだ勇太のレパートリーは少ない。
朝6時半になって、次々と女子部員が起きてきた。
「勇太先輩、一人でやらせてしまってすみませ・・・」
「おはようござ・・・」
「わっ・・・」
起きてきた部員は、みんな言葉に詰まった。勇太のタンクトップ攻撃を早朝から食らった。
「・・手伝う」
「おおサンキュー、キヨミ。味見してよ」
味噌汁を小皿に取って、味見をしている勇太。その小皿に残った味噌汁を勇太から飲ませてもらうキヨミだ。
「あ、あいつ、朝からちゃっかりしてるよ・・」
朝から色んなフェロモンをまき散らす勇太に、部員達は心拍数を上げている。
「おはよ~勇太。私が最後だ~」
「おはよルナ。相変わらず寝起き悪いんだな~」
「ごめんなさ~い。手伝うから許して~」
「いいよ~。麦茶でも飲んで、ゆっくり待っててね~。ほら、みんなも座って」
部員たちは『相変わらず』の一言に、過剰反応している。この経験をルナは、何度もしているのかと。
モテる男子に朝ご飯を作らせて、あとから起きてくる。この世界なら女子の極上の贅沢。
柔道では頑張ればルナとの差が縮まる気もする。ルナは努力の人だけど、そこまで格闘技の才能を感じない。
しかし恋愛マウンテンでは、はるか高みにいる。
柔道部の部長としてよりも、むしろそちらで尊敬の念が深まっている。
◆
今日も午前中に柔道の練習。
勇太は再び初心者の指導と思ったが、マルミ、タマミ、キヨミにも相手を頼まれた。
勇太に体力チートがあっても、勉強、芸術の面では目立ってこない。だって基礎スペックはノーマルだから。
代わりに運動では利点を発揮している。
「うりゃっ」「ほいな」
マルミが投げ体勢に入る前に、勇太はマルミの袖をつかんで少し下げた。そして重心が狂ったところを転ばせた。
「きゃっ」「油断しすぎ」
勇太は自分の中にある合気道の下地を考えて、相手の崩し方を練習していた。初段の1年生姉妹になら確率3割で通じるようになった。
「勇太、じゃあ私もお願い」
「よっしゃルナ、おりゃあああ!」
と気合いを入れたが、ルナは10月に2段の昇段審査を受ける実力者。パラレルなルナは前世ルナと同様に勉強もできるし、文武両道なのだ。
運動の名門・茶薔薇学園の女子らと交流するから強く見えないが、暴漢、いや暴女程度なら抑えられる。
なので・・
「とりゃああ」
「甘い勇太!」
勇太の内股がすかされ、簡単にひっくりかえさえた。
そしてルナの胸と腕で、肩と顔を押さえ込まれて20秒。内股すかしと合わせ技で、1本となった。
「対応できたけど、余裕なくなってきた。勇太の技って磨きがかかってきたね」
「いやあ~完敗。組み手の段階から好きにさせてくれないし、まだまだ勝てる気がしないよ」
2人で今の攻防の検証を始めた。会話の内容も表情も真剣だ。
新入部員達は、ますますルナを尊敬している。
男の子を投げて、おっぱいで顔を押さえ込んだ。
そんなセクハラレベルのことをやった直後に、スケベ心を見せずに柔道部の部長として、副部長勇太と会話している。
ルナは勇太がいるからと、あの伊集院光輝君に交際を断っている。
男女比1対12の世界で逆ハーレムを作るなら、この人ではないかと思うようになっている。
◆
午後からプールを借りると、勇太は2日連続のトップレスで登場。水泳部員全員が再び参加した。
ルナがそれとなく上も着用と言っていた。勇太は何を勘違いしたか、スイムキャップを着けてきた。
確かに上だ。
リクエストに応えて平泳ぎ、背泳ぎを披露したあと、今日もルナの特訓を始めた。
「じゃあルナ~、5メートルでいいから泳いでおいで」
バシャバシャと派手に水しぶきをあげたルナ。水面に顔を付けたまま5メートル先の勇太にたどり着いた。そのルナを勇太が抱き留めた。
「げほっ、ごほっ」
「よ~しよし、頑張ったな!」
何も身につけていない上半身に少し水を飲んだルナをしっかり抱き、背中をさする勇太。2人の顔は至近距離にある。
これをやると、当然、こうなる。
「勇太せんぱーい。私達も水泳特訓して下さ~い」
タマミ、お前はさっき普通に泳いでたやん、とは言わず勇太はリクエストに応えた。
「勇太せんぱーい、つかまえて~」
「はいは~い」
柔道部員が終わったあとは、昨日に続いて水泳部員も特訓に加わった。
勇太は夕方から、水泳部員が持ち込んだ大量の鳥肉を揚げることになる。
そして歌も歌った。
サービスしまくりの勇太だった。
57
お気に入りに追加
275
あなたにおすすめの小説

[男女比がバグっている世界で僕は今日も今日とて平凡(最強)です]
Tanishisan
ファンタジー
中学3年生の甘露寺楓はひょんなことから異世界に転移してしまったそこの世界は男女比が1対50と バグり散らかしており楓は平穏な毎日を過ごせることなく台風の目となりいろんな女性を翻弄していく。

男女比1対99の世界で引き篭もります!
夢探しの旅人
恋愛
家族いない親戚いないというじゃあどうして俺がここに?となるがまぁいいかと思考放棄する主人公!
前世の夢だった引き篭もりが叶うことを知って大歓喜!!
偶に寂しさを和ますために配信をしたり深夜徘徊したり(変装)と主人公が楽しむ物語です!

男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。

男女比1:10。男子の立場が弱い学園で美少女たちをわからせるためにヒロインと手を組んで攻略を始めてみたんだけど…チョロいんなのはどうして?
悠
ファンタジー
貞操逆転世界に転生してきた日浦大晴(ひうらたいせい)の通う学園には"独特の校風"がある。
それは——男子は女子より立場が弱い
学園で一番立場が上なのは女子5人のメンバーからなる生徒会。
拾ってくれた九空鹿波(くそらかなみ)と手を組み、まずは生徒会を攻略しようとするが……。
「既に攻略済みの女の子をさらに落とすなんて……面白いじゃない」
協力者の鹿波だけは知っている。
大晴が既に女の子を"攻略済み"だと。
勝利200%ラブコメ!?
既に攻略済みの美少女を本気で''分からせ"たら……さて、どうなるんでしょうねぇ?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる