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71 インターハイの応援に行こう
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勇太と梓が、ルナに先駆けて入籍した。
一応は清い関係。
挿入だけは、していない。だから清い。そう勇太は自分に言い聞かせている。
他のことはした。賛否が分かれるとこだが、梓はまだ処女だ。
一旦はパラレル市に帰り、8月1日は勇太だけフル活動のパン屋、カフェ。2日には早朝からルナ、梓と3人で東京に向かった。
とうとうカオルのインターハイが始まる。
勇太、ルナ、梓でカオルと茶薔薇学園の応援に行く。
この世界では新幹線ではなく、リニアモーターカーが主流。男女比の関係なのか分からないが、各分野で主力となる技術が前世と違ったりする。
男女比の影響の最たるものは人工受精の技術。安全に、着床率97パーセントを誇る。前世とは・・勇太には知識がなかったから、比べられない。
前世に比べて、一定の技術が尖っている印象。
前世で理系女子がリケジョと呼ばれたが、この世界では理系も文系も、トップには女子しかいない。
異性の意見がないからなのか、みんな、同じ方向を向くのかな、というのが勇太の印象。
またこの世界にはコン●ームがなく、代わりにバイブ、バイブ付きペニ●バン●の進化がすごい。
一定の場所だけを震わせるバイブ機能の進化。
それは、『揺れない超伝導動力の乗り物』。リニアモーターカーの技術から派生しているという噂だ。真偽は明かされていない。
勇太は、優れた技術が全部エロに繋がる世界かよ、と心の中で突っ込んだ。
リニアの座席は指定席なので問題なかった。その後の移動も普通だったが、会場に到着してからヤバかった。
女子が溢れている。
「カオル達、茶薔薇学園はどの辺にいるのかな」
「なんか思った以上の人混みで、見つけにくいなあ」
「カオルちゃんには、大まかな位置は聞いてる。・・多分、正面入口から右の方かな」
女子の人だかりは入って左側に特に多かった。
北海道のシベリア体育大学付属高校。女子にモテモテの女子不知火マイコが率いる、個人戦63キロ級の優勝候補ナンバーワンだ。
不知火はハンサム系女子。
彼女のような立ち位置の柔道家は10年に1人ほど出ている。
日本一になって、世界選手権や五輪でメダル。そこから指導者、タレント、政治家などに進み、大きな大会ではレポーターやコメンテイターで露出していく。
不知火は3年生。インターハイ個人戦63キロ級で過去2年で準優勝、優勝と輝かしい成績を残している。
去年の大会など、一般人も彼女を見に来て会場が女子で溢れていた。
今年も同じだけれど、不知火一色でもない。
梓、ルナはピンときた。不知火と、会場入り口付近の人だかりの原因だ。
会場に勇太が足を踏み入れた瞬間に、ざわっとした。
そうなのだ生の勇太を東京近郊の人が見に来たのだ。
『生』であることが大事だ。
勇太はネットで人気だが、動画の再生回数は伊集院君の休日目撃情報などに比べると、伸びていない。
理由は明快。
勇太がモブ顔で普通の身長だから。万人受けする見映えでもない。
しかし、女子達から寄せられるコメント欄の意見が熱い。
『なんだフツメンじゃん。そりゃ男子のカフェ店員は珍しいけどさ』のコメントが、よく届く。
それに反論する意見が、滝のように流れる。書き込むのは、ほとんどがパラレル市近郊女子の意見。
『実際の勇太君は映像の8割増し。握手とハグしてくれた』
『名前を覚えてくれた』
『差し入れしたら、最高の笑顔を向けてくれた』
『フェロモンを撒き散らしながら接近してくる』
『生の歌声、至近距離で聞いたら濡れまくった。カフェに行くときはスカート推奨』
最後にヤバい意見もあるが、画像に映らない魅力がリーフカフェのお客さん中心に拡散されている。
転生して3ヶ月弱。初めてパラレル市から大きく離れた勇太を見に来た女子が、柔道の応援に混じって山のようにいる。
実物の勇太は、どんな男子かと期待されている。
刺激的な映像も多い。
県予選で失神したルナに、人前で人工呼吸した勇太。
伊集院君と、即興で作った歌を歌った勇太。
そして、主役キャラの不知火マイコのライバル、野獣キャラなカオルを女の子として扱う勇太。
県外から出なかった勇太を見に来た女子は、500人ほど。選手としてならともかく、今日はカオルの応援に来ただけなのだ。
前世のパクりだけど、曲作りの才能まであると思われている勇太は潜在的なファンが増えている。
梓さえ予想していなかったくらい熱視線を浴びている。
2日前に入籍して不動の地位を手に入れた梓の口から、2度と言わないと思っていた言葉が出てしまった。
「ヤバい・・」
一応は清い関係。
挿入だけは、していない。だから清い。そう勇太は自分に言い聞かせている。
他のことはした。賛否が分かれるとこだが、梓はまだ処女だ。
一旦はパラレル市に帰り、8月1日は勇太だけフル活動のパン屋、カフェ。2日には早朝からルナ、梓と3人で東京に向かった。
とうとうカオルのインターハイが始まる。
勇太、ルナ、梓でカオルと茶薔薇学園の応援に行く。
この世界では新幹線ではなく、リニアモーターカーが主流。男女比の関係なのか分からないが、各分野で主力となる技術が前世と違ったりする。
男女比の影響の最たるものは人工受精の技術。安全に、着床率97パーセントを誇る。前世とは・・勇太には知識がなかったから、比べられない。
前世に比べて、一定の技術が尖っている印象。
前世で理系女子がリケジョと呼ばれたが、この世界では理系も文系も、トップには女子しかいない。
異性の意見がないからなのか、みんな、同じ方向を向くのかな、というのが勇太の印象。
またこの世界にはコン●ームがなく、代わりにバイブ、バイブ付きペニ●バン●の進化がすごい。
一定の場所だけを震わせるバイブ機能の進化。
それは、『揺れない超伝導動力の乗り物』。リニアモーターカーの技術から派生しているという噂だ。真偽は明かされていない。
勇太は、優れた技術が全部エロに繋がる世界かよ、と心の中で突っ込んだ。
リニアの座席は指定席なので問題なかった。その後の移動も普通だったが、会場に到着してからヤバかった。
女子が溢れている。
「カオル達、茶薔薇学園はどの辺にいるのかな」
「なんか思った以上の人混みで、見つけにくいなあ」
「カオルちゃんには、大まかな位置は聞いてる。・・多分、正面入口から右の方かな」
女子の人だかりは入って左側に特に多かった。
北海道のシベリア体育大学付属高校。女子にモテモテの女子不知火マイコが率いる、個人戦63キロ級の優勝候補ナンバーワンだ。
不知火はハンサム系女子。
彼女のような立ち位置の柔道家は10年に1人ほど出ている。
日本一になって、世界選手権や五輪でメダル。そこから指導者、タレント、政治家などに進み、大きな大会ではレポーターやコメンテイターで露出していく。
不知火は3年生。インターハイ個人戦63キロ級で過去2年で準優勝、優勝と輝かしい成績を残している。
去年の大会など、一般人も彼女を見に来て会場が女子で溢れていた。
今年も同じだけれど、不知火一色でもない。
梓、ルナはピンときた。不知火と、会場入り口付近の人だかりの原因だ。
会場に勇太が足を踏み入れた瞬間に、ざわっとした。
そうなのだ生の勇太を東京近郊の人が見に来たのだ。
『生』であることが大事だ。
勇太はネットで人気だが、動画の再生回数は伊集院君の休日目撃情報などに比べると、伸びていない。
理由は明快。
勇太がモブ顔で普通の身長だから。万人受けする見映えでもない。
しかし、女子達から寄せられるコメント欄の意見が熱い。
『なんだフツメンじゃん。そりゃ男子のカフェ店員は珍しいけどさ』のコメントが、よく届く。
それに反論する意見が、滝のように流れる。書き込むのは、ほとんどがパラレル市近郊女子の意見。
『実際の勇太君は映像の8割増し。握手とハグしてくれた』
『名前を覚えてくれた』
『差し入れしたら、最高の笑顔を向けてくれた』
『フェロモンを撒き散らしながら接近してくる』
『生の歌声、至近距離で聞いたら濡れまくった。カフェに行くときはスカート推奨』
最後にヤバい意見もあるが、画像に映らない魅力がリーフカフェのお客さん中心に拡散されている。
転生して3ヶ月弱。初めてパラレル市から大きく離れた勇太を見に来た女子が、柔道の応援に混じって山のようにいる。
実物の勇太は、どんな男子かと期待されている。
刺激的な映像も多い。
県予選で失神したルナに、人前で人工呼吸した勇太。
伊集院君と、即興で作った歌を歌った勇太。
そして、主役キャラの不知火マイコのライバル、野獣キャラなカオルを女の子として扱う勇太。
県外から出なかった勇太を見に来た女子は、500人ほど。選手としてならともかく、今日はカオルの応援に来ただけなのだ。
前世のパクりだけど、曲作りの才能まであると思われている勇太は潜在的なファンが増えている。
梓さえ予想していなかったくらい熱視線を浴びている。
2日前に入籍して不動の地位を手に入れた梓の口から、2度と言わないと思っていた言葉が出てしまった。
「ヤバい・・」
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