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138 怒られる前に逃げるか
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泣きながら別れた私とリュウ。
その場面を見ていたダリアに、『超回復』にまつわる悲しい秘密を明かした。
「マヤはいい子だよ。私なんかいなくなっても、彼女が全力でリュウを愛してくれる」
「ユリナさんは、それでいいんですね・・」
「ミール、マヤ、大切な妹達が幸せになれるなら、納得できる」
ダリアが泣きながら抱き締めてくれた。
「私には面倒を見ようと思う子がたくさんいる。魔力ゼロの人達、教会上層でしいたげられた子達、スキルに恵まれず苦しんだ子もいる」
ダリアの腕の中、心地いい。
「私に助ける力もある。励みになっているんだよ。普段は酔っ払ってばかりだけどね」
「だけど、本当に好きな人とは、どうしようもできないんですか」
「いいんだよ・・」
「・・」
「胸が苦しいときもあるけど、ダリアが聞いてくれた。内容が特殊すぎて、今まで誰にも言えなかったんだ」
「うっ、うう、うう」
「ありがとうダリア。今、幸せかって聞かれたら・・うんって言える。今回もリュウに会えてうれしくて、けどせつなくて・・。涙が出るけど、それもうれしくて」
辛くなったらまた来てと、ダリアが言ってくれた。
◆
突然ですが、オルシマに帰ります!
なにげにマヤを騙した。
カナミール子爵にマヤに対して大きな借りを作らせ、三男をマヤの前から排除する。
2つの目的があった。
けど、深く考えず行動してしまった。
そしたら、マヤは右腕を落とすし、リュウに愛の告白までしてしまった。
私の『超回復』で腕を治し、直後にタネ明かし?
「ドッキリでした~」無理だ。マヤに間違いなく怒られる。
また「暁の光」には会える。
ダリアにマヤと顔を合わせづらいから一旦は去ると言って、マヤが寝ている部屋に行った。
ガチャ。
「・・リュウ、マヤは?」
「眠ってる」
「ダンジョンに連れて行って10日以上も緊張させたしね。心が疲れたんだね」
「どこのダンジョンか聞いてなかったな」
「え~と、2人でダルク特級ダンジョン10階から14階を適当に巡ってきたの」
「まじか・・」
「拾ったお宝、をマヤと分けたよ。それに高ランク魔物も30匹くらい持たせてる」
「一気に金持ちだな、マヤは」
「マヤはリュウ達と分けたいって言うから、きちんと応じてあげてね」
「ああ、分かった」
少し話をした。前みたいな、他愛もない内容だ。
懐かしくて、楽しい。
「また来る。そのときは、新しい仲間も連れてくると思うわ」
「ああ、いつでもこいよ」
リュウにマヤの残った左手を握らせた。
そして私はベッドの反対側に回り、眠るマヤの右肩に指先で触れた。
『超回復』ぱちっ。
マヤは大きく目を開いて、リュウの姿を見て微笑んだ。そして、また眠った。
「ユリナ、マヤの腕は?」
「見ての通り治ってるよ。眠ってるのは精神疲労のせい。これは休息でしか治せない」
「マヤが起きるまで待つ?」
「いいえ、行くわ。マヤが起きたとき、リュウと元カノの私で並んでいたら不安になるわよ」
「そんなもんか」
「そんなものよ」
こんな呼吸も嬉しい。
「また来るわ。マヤが、私が来ても不安にならないくらい、愛してあげてね。私の大切な妹になったの」
「またな」
「またね」
◆
帰ってきていたオーグ、そしてダリアに挨拶。彼らの拠点を出た。
そして、ギルドに寄った。ギルマスに面会を求めると、幸いに時間を空けてくれた。
お礼を言った。
街から逃げた直後から、ギルマスがくれた「流星錘」には助けられた。
その後、戦うための大きなヒントにもなった。
「ギルマスが流星錘とヒントをくれたから、本当に助かってます」
「活躍は開示情報で把握してるよ。またオルシマに帰るんだな」
「はい。今はあちらが、生活拠点ですから」
「で、聞きたいのは領主三男のことか?」
「はい」
領主カナミール子爵には3人の妻、8人の子供がいる。
子爵邸で会ったのは第一婦人。
長男、次男、次女フロマージュを産んでいる。第二婦人は男子1人、女子3人を産んでいる。
問題の三男カルゴは第三婦人の子。
その第三婦人は高い魔法適正を持つ。あのアリサの実家イーサイド家から来た。
なかば、イーサイドからねじ込まれたそうだ。
「またイーサイドか。つくづく因縁がある。三男の適正は風魔法Bですね」
「ユリナとマヤでフロマージュを救って数時間だが、早くも噂になっているぞ」
「騒ぎにしちゃったからね」
「子爵家の恩人となったマヤなのに、三男が汚す目的で拘束しようとしたという話だ」
「私も証言できます。間違いないです」
「愛娘を救われた第一婦人が激怒して、三男の捕縛を命じている」
「へ~。第一婦人って力があるんだ」
「実家の力が強い。その実家にも、マヤへの恩義を速達で知らせたそうだ。そして、その妨げになりかけた三男のことも悪意を込めて報告するらしい」
「第一婦人の実家?」
「この領の北側に隣接する武闘派だらけのイツミ伯爵家だ。当主は嫁に出した長女の第一婦人、この子であるフロマージュを溺愛している」
不治といわれる病を患った孫のため、かなり力を尽くしたようだ。
危なかった。
私が本当にフロマージュを見捨てていたら、伯爵家がオルシマに攻めてくるとこだった。
「身を挺したマヤは間違いない。スキルを使って仲介役をしたユリナも伯爵家の恩人。そう扱われるだろうな」
「私は、静かに暮らしたいのに・・」
1時間程ギルマスと話し、スキルの秘密を幾つか教えた。お返しに戦いかたのアドバイスをもらった。
ギルドを出る前に、領主の長男、次男が待っていた。
三男のことがあるから警戒したが、妹のフロマージュを救われたことへの礼を言いに来ていただけだった。
礼をしたいと言うから、手を差し出した。
「小銀貨一枚、1000ゴールド。これ以上もらうと、力を貸してくれる「名もなき神」にスキルを取り上げられるの」
せめてものお礼にと、三男の情報をくれた。
イーサイド男爵家長男と結託して「子爵家の乗っ取り」を計画していたそうだ。
今回の事件をきっかけに、子爵家当主みずからが断罪に乗り出す。
ただ、三男自身がレベル70を越える風魔法使いで身体能力も高い。捜査の網を逃れていて、注意をうながされた。
そんなこんなで街を出て30分、案の定というか、待ち伏せがいた。
お約束通り、カナミール子爵家三男カルゴだ。
その場面を見ていたダリアに、『超回復』にまつわる悲しい秘密を明かした。
「マヤはいい子だよ。私なんかいなくなっても、彼女が全力でリュウを愛してくれる」
「ユリナさんは、それでいいんですね・・」
「ミール、マヤ、大切な妹達が幸せになれるなら、納得できる」
ダリアが泣きながら抱き締めてくれた。
「私には面倒を見ようと思う子がたくさんいる。魔力ゼロの人達、教会上層でしいたげられた子達、スキルに恵まれず苦しんだ子もいる」
ダリアの腕の中、心地いい。
「私に助ける力もある。励みになっているんだよ。普段は酔っ払ってばかりだけどね」
「だけど、本当に好きな人とは、どうしようもできないんですか」
「いいんだよ・・」
「・・」
「胸が苦しいときもあるけど、ダリアが聞いてくれた。内容が特殊すぎて、今まで誰にも言えなかったんだ」
「うっ、うう、うう」
「ありがとうダリア。今、幸せかって聞かれたら・・うんって言える。今回もリュウに会えてうれしくて、けどせつなくて・・。涙が出るけど、それもうれしくて」
辛くなったらまた来てと、ダリアが言ってくれた。
◆
突然ですが、オルシマに帰ります!
なにげにマヤを騙した。
カナミール子爵にマヤに対して大きな借りを作らせ、三男をマヤの前から排除する。
2つの目的があった。
けど、深く考えず行動してしまった。
そしたら、マヤは右腕を落とすし、リュウに愛の告白までしてしまった。
私の『超回復』で腕を治し、直後にタネ明かし?
「ドッキリでした~」無理だ。マヤに間違いなく怒られる。
また「暁の光」には会える。
ダリアにマヤと顔を合わせづらいから一旦は去ると言って、マヤが寝ている部屋に行った。
ガチャ。
「・・リュウ、マヤは?」
「眠ってる」
「ダンジョンに連れて行って10日以上も緊張させたしね。心が疲れたんだね」
「どこのダンジョンか聞いてなかったな」
「え~と、2人でダルク特級ダンジョン10階から14階を適当に巡ってきたの」
「まじか・・」
「拾ったお宝、をマヤと分けたよ。それに高ランク魔物も30匹くらい持たせてる」
「一気に金持ちだな、マヤは」
「マヤはリュウ達と分けたいって言うから、きちんと応じてあげてね」
「ああ、分かった」
少し話をした。前みたいな、他愛もない内容だ。
懐かしくて、楽しい。
「また来る。そのときは、新しい仲間も連れてくると思うわ」
「ああ、いつでもこいよ」
リュウにマヤの残った左手を握らせた。
そして私はベッドの反対側に回り、眠るマヤの右肩に指先で触れた。
『超回復』ぱちっ。
マヤは大きく目を開いて、リュウの姿を見て微笑んだ。そして、また眠った。
「ユリナ、マヤの腕は?」
「見ての通り治ってるよ。眠ってるのは精神疲労のせい。これは休息でしか治せない」
「マヤが起きるまで待つ?」
「いいえ、行くわ。マヤが起きたとき、リュウと元カノの私で並んでいたら不安になるわよ」
「そんなもんか」
「そんなものよ」
こんな呼吸も嬉しい。
「また来るわ。マヤが、私が来ても不安にならないくらい、愛してあげてね。私の大切な妹になったの」
「またな」
「またね」
◆
帰ってきていたオーグ、そしてダリアに挨拶。彼らの拠点を出た。
そして、ギルドに寄った。ギルマスに面会を求めると、幸いに時間を空けてくれた。
お礼を言った。
街から逃げた直後から、ギルマスがくれた「流星錘」には助けられた。
その後、戦うための大きなヒントにもなった。
「ギルマスが流星錘とヒントをくれたから、本当に助かってます」
「活躍は開示情報で把握してるよ。またオルシマに帰るんだな」
「はい。今はあちらが、生活拠点ですから」
「で、聞きたいのは領主三男のことか?」
「はい」
領主カナミール子爵には3人の妻、8人の子供がいる。
子爵邸で会ったのは第一婦人。
長男、次男、次女フロマージュを産んでいる。第二婦人は男子1人、女子3人を産んでいる。
問題の三男カルゴは第三婦人の子。
その第三婦人は高い魔法適正を持つ。あのアリサの実家イーサイド家から来た。
なかば、イーサイドからねじ込まれたそうだ。
「またイーサイドか。つくづく因縁がある。三男の適正は風魔法Bですね」
「ユリナとマヤでフロマージュを救って数時間だが、早くも噂になっているぞ」
「騒ぎにしちゃったからね」
「子爵家の恩人となったマヤなのに、三男が汚す目的で拘束しようとしたという話だ」
「私も証言できます。間違いないです」
「愛娘を救われた第一婦人が激怒して、三男の捕縛を命じている」
「へ~。第一婦人って力があるんだ」
「実家の力が強い。その実家にも、マヤへの恩義を速達で知らせたそうだ。そして、その妨げになりかけた三男のことも悪意を込めて報告するらしい」
「第一婦人の実家?」
「この領の北側に隣接する武闘派だらけのイツミ伯爵家だ。当主は嫁に出した長女の第一婦人、この子であるフロマージュを溺愛している」
不治といわれる病を患った孫のため、かなり力を尽くしたようだ。
危なかった。
私が本当にフロマージュを見捨てていたら、伯爵家がオルシマに攻めてくるとこだった。
「身を挺したマヤは間違いない。スキルを使って仲介役をしたユリナも伯爵家の恩人。そう扱われるだろうな」
「私は、静かに暮らしたいのに・・」
1時間程ギルマスと話し、スキルの秘密を幾つか教えた。お返しに戦いかたのアドバイスをもらった。
ギルドを出る前に、領主の長男、次男が待っていた。
三男のことがあるから警戒したが、妹のフロマージュを救われたことへの礼を言いに来ていただけだった。
礼をしたいと言うから、手を差し出した。
「小銀貨一枚、1000ゴールド。これ以上もらうと、力を貸してくれる「名もなき神」にスキルを取り上げられるの」
せめてものお礼にと、三男の情報をくれた。
イーサイド男爵家長男と結託して「子爵家の乗っ取り」を計画していたそうだ。
今回の事件をきっかけに、子爵家当主みずからが断罪に乗り出す。
ただ、三男自身がレベル70を越える風魔法使いで身体能力も高い。捜査の網を逃れていて、注意をうながされた。
そんなこんなで街を出て30分、案の定というか、待ち伏せがいた。
お約束通り、カナミール子爵家三男カルゴだ。
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