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7.バカな葉月
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夕方、仕事から帰ると葉月が居なかった。無駄に広いリアル古民家を隅々まで探す。お蔵や畑も行ってみるが姿は見えない。
「ねーママ。葉月どこぉ? 明日、コスプレの撮影会あるから葉月にマッサージお願いしてたんだけどぉ」
「えー?まだ飯できとらんと?今日、賢哉が来て動画編集するけん、賢哉も葉月のご飯楽しみにしとったとけ。俺、弥生さんの飯嫌だ。ピザ取っていい? 」
双子の子ども達は大学4年生になっても葉月に頼ってばかりだ。仕方がない。ほとんど葉月が双子を育てたようなものだから。
「あんた達も知らないの? 今朝のスケジュール確認の時は午後の農業婦人会の会合が三時に終わるから、お茶して買い物してきても六時には帰ってくる様に言ってたのに」
冷蔵庫には今日買ってきたものが入っていたし、ドアにはレシートがマグネットで貼ってあったので、買い物して帰宅したのは確実なのだが、本人がいない。
農業婦人会には隣の恵子おばちゃんと行ったはず。晴と晃にはピザを取り食事を済ませる様に伝えた。
「こんばんは。弥生ばってん! 恵子おばちゃんおるー?」
玄関に出てきたのは恵一郎だった。四歳年上の幼馴染で弥生と葉月が相談できる友人の内の一人だ。
「なんね? かーちゃんは今風呂に入っとらすばい。もうすぐ上がらすけん、上がって待っとかんね」
「うん。そいぎー、お邪魔すっけん」
靴を脱ぎ、食堂にまっすぐ行き、いつもの席に座る。居間で横になってテレビを見ている一郎には挨拶だけした。寡黙な一郎から背中越しに片手をあげるだけの返事があった。恵一郎が麦茶を出してくれる。まだ夕食の途中だったようだ。
「どがんしたと? この時間に来るとは珍しかたいね」
恵一郎が食事を再開しながら尋ねる。柱時計が午後8時を指していた。
「葉月がおらんとよ。恵子おばちゃんと農業婦人会に行ったはずばってん、その後がわからんと。買い物して冷蔵庫に入れた形跡はあるとけどさ。恵兄ちゃん、なんか相談受けとらん? 家出とか駆け落ちとか? 」
「はぁ? 何落ち着いとっと! 書き置きとかは? 携帯は繋がらんとか? 」
恵一郎はバンと箸をテーブルに叩きつけ立ち上がり、口から米粒を飛ばしながら弥生に詰め寄る。
「葉月だって四十三歳になった大人の女だよ。私達の知らない所で出会いがあったかも。まぁ、また変な結婚詐欺に捕まっとっかも知れんばってん。近くに来た友達か彼氏かに会って立ち話しよるとかもなぁーて思って」
「弥生。葉月に俺たちが知らん友達はおらん。蘭には連絡したとか?」
蘭は葉月が相談できるもう一人の幼馴染だ。それ以外の同性の友人の名前は聞いたことが無い。
「うん。来てないって言ってた」
「携帯や財布は? どんな服着とった? 」
「何? テレビで行方不明の人探す時のごたるやん。大げさー」
「ふざけんで言わんか!! 」
恵一郎の剣幕にビクッとして、弥生は何とも思っていない風に明るく振る舞うことで誤魔化していた気持ちが口をついて出てくる。
「恵兄ちゃん。葉月がね、どこにもおらんと。携帯も財布も台所にあった。家に帰ってから絶対外に着て行けない位の部屋着に着替えとった。お蔵さんに突っかけサンダルがあった。裁ちばさみで髪切ったみたいだけど、切った髪も無かった……。なんやろーか。家出とか、駆け落ちとかじゃなかごたー気のする」
「……警察に連絡すっぞ」
「嫌だ! すぐ帰ってくっけんそんままにしとーと。葉月は何かあったら絶対に私に相談するはずやもん。何も言わんでどっかに行くわけなかやん! 葉月がどこに行くと? 私の知っとるとこ以外なかろーもん!! 『弥生、ごめんなさい』って、あん家に帰ってくっけん!! 絶対に帰ってくっけん!! 」
気付けば弥生も立ち上がり大声で心の声を恵一郎にぶつける。両手が震えて、八月なのに寒く感じる。一郎が恵子を風呂から呼んできた。中村家の皆に椅子に座る様に言われ、恵一郎に支えられて座るが、今は全身が震えている。弥生は自分を抱きしめるようにきつく腕を抱え込む。
「弥生ちゃん。葉月ちゃんとは会合の後スーパーで一緒に買い物して四時位には帰ったよ。何かあったら心配だから警察にも言っておこうかね」
恵子が弥生の背中を擦る。恵一郎が警察に電話している声がとても遠くから聞こえているようだ。結局、警察では事件性は無く一般家出人とされ、積極的に捜査は行われない事になった。
弥生の怒りは治まらない。葉月にだ。葉月の事は全部知っていると思っていたのに。絶対、拉致監禁とかではない。葉月は一般男性よりかなり体格が良いので、抵抗されつつ運ぶのは至難の業だ。お蔵の中に薄っすら積もった埃にも大人数入った形跡も無かった。煙の様に消えるなんて不可能だ。
それならば、家出か? 今の生活に不満があったのか? そんなの葉月のくせに生意気だ。家出や駆け落ちなんて意味はない。出て行くなら全然引き留めない。まあ、自分だけで生活できるならやってみたらいいと思う。一週間もてば良い方だ。きっと。相手がいるなら、もうちょっともつかもしれないけど? いや、二~三日で返品されるかも? こんなポンコツだとは思っていなかったって。
小さい頃から自分が姉なのではと思っていた。二歳違いの姉。字の読み書きや九九だって弥生が根気強く教えたのだ。いじめっ子からも守った。教師からの嫌がらせにも学校に抗議したのは弥生だった。成人してからも様々な詐欺や犯罪から弥生が守っていたと言うのに。ちょっと思い出しただけで腹が立つ。
バカ葉月。
鈍臭くて考えることが苦手で面倒くさがりでなんでも後回しにしてしまう葉月。人が良すぎて疑う事を知らない葉月。優しい葉月。とっても優しい葉月。
葉月が傷付かないように守る事を亡くなった父と母にも頼まれた。弥生は葉月を、誰からも、もうこれ以上傷つけられないように守ってきた。
葉月は自分では何にも決められないお馬鹿さんなのに、自分から松尾家を離れるなんて、とんでもないバカだったの? ねぇ。葉月、今どこにいるの? ウチから離れてまた誰かに騙されたり傷付けられたりしてない?
バカな葉月。バカなお姉ちゃん。お姉ちゃん、心配で不安だよ。おねえちゃん、さびしいよ。
「ねーママ。葉月どこぉ? 明日、コスプレの撮影会あるから葉月にマッサージお願いしてたんだけどぉ」
「えー?まだ飯できとらんと?今日、賢哉が来て動画編集するけん、賢哉も葉月のご飯楽しみにしとったとけ。俺、弥生さんの飯嫌だ。ピザ取っていい? 」
双子の子ども達は大学4年生になっても葉月に頼ってばかりだ。仕方がない。ほとんど葉月が双子を育てたようなものだから。
「あんた達も知らないの? 今朝のスケジュール確認の時は午後の農業婦人会の会合が三時に終わるから、お茶して買い物してきても六時には帰ってくる様に言ってたのに」
冷蔵庫には今日買ってきたものが入っていたし、ドアにはレシートがマグネットで貼ってあったので、買い物して帰宅したのは確実なのだが、本人がいない。
農業婦人会には隣の恵子おばちゃんと行ったはず。晴と晃にはピザを取り食事を済ませる様に伝えた。
「こんばんは。弥生ばってん! 恵子おばちゃんおるー?」
玄関に出てきたのは恵一郎だった。四歳年上の幼馴染で弥生と葉月が相談できる友人の内の一人だ。
「なんね? かーちゃんは今風呂に入っとらすばい。もうすぐ上がらすけん、上がって待っとかんね」
「うん。そいぎー、お邪魔すっけん」
靴を脱ぎ、食堂にまっすぐ行き、いつもの席に座る。居間で横になってテレビを見ている一郎には挨拶だけした。寡黙な一郎から背中越しに片手をあげるだけの返事があった。恵一郎が麦茶を出してくれる。まだ夕食の途中だったようだ。
「どがんしたと? この時間に来るとは珍しかたいね」
恵一郎が食事を再開しながら尋ねる。柱時計が午後8時を指していた。
「葉月がおらんとよ。恵子おばちゃんと農業婦人会に行ったはずばってん、その後がわからんと。買い物して冷蔵庫に入れた形跡はあるとけどさ。恵兄ちゃん、なんか相談受けとらん? 家出とか駆け落ちとか? 」
「はぁ? 何落ち着いとっと! 書き置きとかは? 携帯は繋がらんとか? 」
恵一郎はバンと箸をテーブルに叩きつけ立ち上がり、口から米粒を飛ばしながら弥生に詰め寄る。
「葉月だって四十三歳になった大人の女だよ。私達の知らない所で出会いがあったかも。まぁ、また変な結婚詐欺に捕まっとっかも知れんばってん。近くに来た友達か彼氏かに会って立ち話しよるとかもなぁーて思って」
「弥生。葉月に俺たちが知らん友達はおらん。蘭には連絡したとか?」
蘭は葉月が相談できるもう一人の幼馴染だ。それ以外の同性の友人の名前は聞いたことが無い。
「うん。来てないって言ってた」
「携帯や財布は? どんな服着とった? 」
「何? テレビで行方不明の人探す時のごたるやん。大げさー」
「ふざけんで言わんか!! 」
恵一郎の剣幕にビクッとして、弥生は何とも思っていない風に明るく振る舞うことで誤魔化していた気持ちが口をついて出てくる。
「恵兄ちゃん。葉月がね、どこにもおらんと。携帯も財布も台所にあった。家に帰ってから絶対外に着て行けない位の部屋着に着替えとった。お蔵さんに突っかけサンダルがあった。裁ちばさみで髪切ったみたいだけど、切った髪も無かった……。なんやろーか。家出とか、駆け落ちとかじゃなかごたー気のする」
「……警察に連絡すっぞ」
「嫌だ! すぐ帰ってくっけんそんままにしとーと。葉月は何かあったら絶対に私に相談するはずやもん。何も言わんでどっかに行くわけなかやん! 葉月がどこに行くと? 私の知っとるとこ以外なかろーもん!! 『弥生、ごめんなさい』って、あん家に帰ってくっけん!! 絶対に帰ってくっけん!! 」
気付けば弥生も立ち上がり大声で心の声を恵一郎にぶつける。両手が震えて、八月なのに寒く感じる。一郎が恵子を風呂から呼んできた。中村家の皆に椅子に座る様に言われ、恵一郎に支えられて座るが、今は全身が震えている。弥生は自分を抱きしめるようにきつく腕を抱え込む。
「弥生ちゃん。葉月ちゃんとは会合の後スーパーで一緒に買い物して四時位には帰ったよ。何かあったら心配だから警察にも言っておこうかね」
恵子が弥生の背中を擦る。恵一郎が警察に電話している声がとても遠くから聞こえているようだ。結局、警察では事件性は無く一般家出人とされ、積極的に捜査は行われない事になった。
弥生の怒りは治まらない。葉月にだ。葉月の事は全部知っていると思っていたのに。絶対、拉致監禁とかではない。葉月は一般男性よりかなり体格が良いので、抵抗されつつ運ぶのは至難の業だ。お蔵の中に薄っすら積もった埃にも大人数入った形跡も無かった。煙の様に消えるなんて不可能だ。
それならば、家出か? 今の生活に不満があったのか? そんなの葉月のくせに生意気だ。家出や駆け落ちなんて意味はない。出て行くなら全然引き留めない。まあ、自分だけで生活できるならやってみたらいいと思う。一週間もてば良い方だ。きっと。相手がいるなら、もうちょっともつかもしれないけど? いや、二~三日で返品されるかも? こんなポンコツだとは思っていなかったって。
小さい頃から自分が姉なのではと思っていた。二歳違いの姉。字の読み書きや九九だって弥生が根気強く教えたのだ。いじめっ子からも守った。教師からの嫌がらせにも学校に抗議したのは弥生だった。成人してからも様々な詐欺や犯罪から弥生が守っていたと言うのに。ちょっと思い出しただけで腹が立つ。
バカ葉月。
鈍臭くて考えることが苦手で面倒くさがりでなんでも後回しにしてしまう葉月。人が良すぎて疑う事を知らない葉月。優しい葉月。とっても優しい葉月。
葉月が傷付かないように守る事を亡くなった父と母にも頼まれた。弥生は葉月を、誰からも、もうこれ以上傷つけられないように守ってきた。
葉月は自分では何にも決められないお馬鹿さんなのに、自分から松尾家を離れるなんて、とんでもないバカだったの? ねぇ。葉月、今どこにいるの? ウチから離れてまた誰かに騙されたり傷付けられたりしてない?
バカな葉月。バカなお姉ちゃん。お姉ちゃん、心配で不安だよ。おねえちゃん、さびしいよ。
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