異世界に子供の姿で転生し初期設定でチート能力を手に入れた。

みみっく

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8話 魔法の特訓

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 あまり寝れなかった……。翌朝、寝たハズなのに疲れた。

 ステフ以外は、皆まだ気持ち良さそうに寝ていた。ステフは、朝食の用意で、昨日の夕食のスープを火を起こして温め直していた。ステフは、真面目で働き者で助かるなぁ……

 そっと外に出て、探索魔法で盗賊の小屋の辺りを探ってみると、昨日の馬車と盗賊が10人ほど集まっていた。

 様子を見に、とりあえず近くまで転移っと……。外に2人の見張りが居た。

 早く終わらせよ。ただ面倒だし、お腹空いたし……。こんな悪党たちは、この世界で合法だとしても幼い少女を拐っている事実を確認したし、許せない……

 小屋事消すかぁ……。ちょこちょこと様子を見に来るのも面倒だし。

 ビー玉くらいの弾で、炸裂+燃焼弾連射で殲滅で良いよな? ちょっと……地形が変わるかもなぁ……。威力も確かめておきたいし。

 上空から手を翳し、小屋を目掛けて魔法を放った。轟音とともに火柱が上がった。まるで……戦争の映画を見ているようだったが……。炸裂の衝撃波や熱風が上空まで伝わってくる。慌ててバリアを張った。

 威力は、凶悪な破壊力で5秒くらいで、全てが粉々になり灰となり小屋跡地の地面がボッコリと窪んでいた。

 これで盗賊と拠点が無くなったし、この辺りはしばらくは平和になるかな。それと魔法の威力の確認も出来た。よし! さっ。帰ろう、転移っと。

 家に帰宅した頃に、皆が起き出してきた。

 内緒だが、盗賊の討伐は移動時間も含めても30秒掛かっていない。

 皆で朝食を食べている時に、さらっと盗賊の討伐の完了の報告をした。

 
「あ、さっき盗賊の討伐してきたよ」

女の子達「「「「は!?」」」」


 女の子たちは、楽しそうにおしゃべりをしながら朝食を食べていたが、俺の話を聞いて振り向き俺に注目をして驚いた表情のまま動きを止めた。

 
ブロッサム「……ちなみに、どうやったのかしら?」

「魔法の、射撃の連射バージョンかな」

アリア「シャゲキなのです?」


 魔法を知らない、アリアが反応して可愛く首を傾げて聞き返してきた。説明をしてもわからないだろ……直接見た方が分かりやすい。
 

「アリア、後で一緒に狩りに行こうか! その時に見せてあげるよ」

アリア「一緒に行くのです! わぁっ♪ 楽しみなのですっ」

ブロッサム「連射とか想像もつかないわね」

エル「なんかカッコいいねっ!」

「エルも、一緒に来る?」

エル「うぅん~……。わたしは、休んでるよぉ……。昨日の事もあるしぃ……」


 エルは元気そうに見えても、やっぱり疲れてるのか恐怖を感じてるのかな。無理はしなくても良い。

 
「皆は?」

ステフ「わたしは、家事がありますから……」

ブロッサム「今日は、ご一緒しようかしら。連射に今日ももありますし」


 あ、連射は……ちょっと見せるのは、無理かな。

 
「うん。遠くまで行かないから大丈夫だよ」

アリア「じゃ! 外で待ってるのですっ!」

「アリア、自分の食器とか片付けをして、必要そうな物の用意もしておくんだよ」

アリア「はい! なのですっ! それで……何を用意するのです? わたしは、何も持っていないのです……」

「アリアにバックとナイフ、水袋、タオルを用意するから。これからは、自分で管理するんだよ」

アリア「有り難うなのです♪ 頑張るのですっ!」

ブロッサム「私には、無いのでしょうか?」

「皆の分も用意しておくよ。ステフにも用意しておくから今度は、一緒に出掛けようね!」

ステフ「はい。有り難うございます……」

 朝食を食べ終わり。家の周りで、ブロッサムとアリアと3人で狩りをするが……アリアが、煩く獲物が逃げてしまう……

  獲物を見つけると。

 アリアが「あそこに居るのです!!」「あの子は、可愛いのです。可哀想なのですぅ……ダメなのですっ」などと、うるさいので、エルに迎えに来て欲しくなり……初の魔法通信を試してみた。単に魔法で通信をするイメージだから、魔法通信と勝手に名付けた。

 エルを思い浮かべ、電話で話をするイメージをした。

 
(エル! アリアを迎えに来てくれる? 場所は、森の入り口辺りだからお願いね)

エル(えっ? 何?! そらくん? 何? え? 分かったよ。迎えに行くね)

(魔法通信だよ。エルも、使えるようになったと思うから連絡したいと思ったら使ってみてね!)

 
 やっぱりイメージ出来る事は、何でも出来るみたい。10分くらいして、エルが迎えに来た。

 
エル「そらくんの声が、急に聞こえたからビックリしたよ。もぉー」

ブロッサム「何で、エルさんが? 迎えに?」

エル「そらくんに、急に呼ばれたんだよ!」


 むぅ~と、頬を膨らませて怒った表情をしていたが、嬉しそうに話している。

 
「エルを、魔法通信で呼んだんだよ」

ブロッサム「なに、その変な魔法は!?」

「遠くにいる仲間と、連絡がとれる魔法だよ」

(ブロッサム。こんな感じだけど、聞こえる?)

ブロッサム(なに? え?! 聞こえますわよ……)

「ボクの魔法というかスキル? 能力を少し分けたんだよ」

ブロッサム「なんてデタラメな能力ですの!? 能力を分けるとか、遠くの人と話せるとか……」

 
 ブロッサムが、呆れた顔をして俺を見つめていた。そんなに呆れる程の事か?

エル「良いじゃん! 便利そうだしカッコいいっ」

「って、いう感じで皆も使ってみてね。で、アリアは家でお留守番ね!」

アリア「まだシャゲキっていうの見てないのです」

「アリアが騒ぐから、獲物が逃げちゃうからだよ」

アリア「静かにするのです! 帰りたくないのです。そらと一緒に居たいのですぅ」

「うぅ~ん……じゃあ、1時間だけね。エル、一緒に付き合ってくれるかな? この辺に結界が働いてるから、人間が倒せる程度の魔獣や動物しか居ないからさ」

ブロッサム「またデタラメな……」

エル「分かったぁ」

アリア「有り難うなのです! エルも有り難うなのですっ」

 
  さっそく探索魔法で、辺りを探索した。

 お、鹿が……。少し離れているなぁ……でも イメージが出来るから出来るはず!

 魔力追跡弾!

 バシュッ!という発砲と同時に、上空へ上がり獲物へ急降下しヘッドショットが決まった。

アリア「え! 何なのです?」


 驚いた表情のまま、上空を見上げて……ゆっくりと俺の顔を見つめて聞いてきた。

 
「今のが、射撃だよ」

アリア「よく見てなかったのです。残念なのです」

「じゃあ獲物を捕獲したら、家の前で射撃しようか」

アリア「はい。なのです」

エル「かっこよかったよ!」

ブロッサム「私も、何か攻撃魔法がありましたら……」

「うん。みんなで、一緒に練習をしよ」
 
 
 無事に獲物を捕獲した。家の前に的を作り、射撃のお披露目をアリアにした。アリアは俺の真似をして、構えて「シャゲキ」と連呼している。

 見ていてカワイイ……

 
ブロッサム「私も練習しようかしら」

 
ブロッサムも真似をし始める。俺が、地面に転がっていたビー玉程の石を持ち構えた。

 
「これが現れて、飛んでいくイメージ出来るかな?」

 エルも、真似をしだした。

エル「シャゲキっ」

 
 石ではなく、氷の弾が出てきて3メートル程を山なりに落ちた。

 
エル「そらくんっ! できたっ!!!」

ブロッサム「なんなのよ。もー!」

アリア「スゴい。なのです!」

「もう少し頑張れば、狩りも出来そうだね。あとは弾が飛ぶ早さと威力のイメージかな」

アリア「わたしも頑張るのです」

 
 実は、少し遠出を企んでいたんだけど。みんなが魔法の練習に夢中だし、今日は諦めようかな。

 家に居たステフに、獲ってきた鹿を解体ナイフと共に渡した。

 
ステフ「わ、わ、私、解体は、出来ないです……」

「練習を、すれば出来るようになるよ! 練習しなければ出来ないままだよ」

ステフ「は、はい……やってみます」


 ステフが、やる気になった様で解体用のナイフを持ち、獲物の前に立った。俺は隣に立ち、解体の手順を教えた。
 

「まずは、内蔵を取って……。食べる物と、食べない物を別けて。皮を剥いで……。肉を部位ごとに切り取る」

ステフ「こんな……感じでしょうか?」

「ウンウン。キレイに切れてるね! 内蔵を切らないように気を付けてね。お肉に臭いや味が移っちゃうから」

ステフ「皮を、少し切っちゃいました……」

「皮を剥ぐのは、難しいから仕方ないよ。後は適当な大きさに別けておしまいかな」

ステフ「……私にも、出来ました。達成感が、ありますね!」

「とっても上手だったよ! 今日、使わない肉は保存しておくから分けておいてね」

 
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