異世界に子供の姿で転生し初期設定でチート能力を手に入れた。

みみっく

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6話 盗賊に追われている少女

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 家に着くと、ステフは鍋を洗っていてブロッサムは部屋を、ほうきで掃除をしていた。俺が帰ってきたのに気付いていたらしい。

 
ブロッサム「お帰りなさい。エルは、どうなされましたの?」

 
 隠しても仕方ないので、正直に報告をした。

 
ブロッサム「……また、ドラゴンですか! よくエルは、ご無事でしたね」

「ホントだよ。この辺は、危険な魔物が居るって前にドラキンが話してたな……。普通の冒険者でも、倒せるような魔物じゃないって」

ブロッサム「……ドラキン? って、誰ですの?」

「ドラゴンの王だよ」

ブロッサム「なるほどですわ……」

 
 一応、周辺に結界でも張っておくか……。イメージさえできれば、結界を張れると思うけど。

 小屋の周辺を覆うイメージをして結界!

 結構、過酷な場所に住んでいるんだな……。結界や俺が一緒にいるから、問題は無いとは思うけど……各個人でも強くなっておいた方が良いかもな。損はないだろ。


「明日は、皆で魔法の練習しようか?」

ブロッサム「その話を聞いて……遠出は、恐いのですけれど……」

ステフ「わたしも恐いですし……家事に昼食作りもありますし……」


 二人が、不安そうな表情をして答えてきた。そりゃそうだよなぁ……エルが負傷をして寝込んでるんだもんな。
 

「家の前でだよ」

女の子達「「分かりました」」


 家の前だと分かると、安心したようでホッとした表情で返事を返してくれた。
 

「皆の魔法の、属性は?」

ステフ「水属性です」

ブロッサム「光属性です」

「聞いといて、悪いんだけど何が出来るの?」

女の子達「「……」」


 二人共、自慢そうに言ってきたが……俺には分からない。だって……何の属性か理解していなくても……イメージさえ出来れば使えちゃうんだから。それに、前にも聞いたけど……二人の魔法のレベルが、イマイチ分からない。
 

ステフ「わたしは、ウォーターボールくらいです」


 うん。うん。それは分かりやすい。有名だもんな。

 
ブロッサム「私は、治癒魔法で攻撃は出来ません。なので攻撃魔法を、教えていただければ嬉しいですわ」


 ブロッサムの、魔法のレベルが不明過ぎる……治癒魔法は貴重で、支援系じゃないのか? それなら攻撃魔法は覚えにくいような気もするんだけど。本人が望んでいるんだから、納得するまで練習をしてみるのも良いかもな。

 
「ゴメン。どれが光魔法の攻撃か分からないんだよね」

ブロッサム「えぇ……。そうなのですか」

「ボクは、教えてもらったわけでも、勉強したわけでもないからね。詳しくは分からないんだよ」

ブロッサム「は!?」

「全部、自己流だよ。だから教えるのが難しいかもなぁ。でも、アドバイスは出来ると思う」


 ステフが、ソワソワとしだし口を開いた。

 
ステフ「あの……そろそろ夕食の準備しちゃいますね」

「ボクも、手伝うよ」

ブロッサム「私も、何かお手伝いを致しますわ」

 
 あ、結界に何か引っ掛かった……。魔物じゃなさそうな感じかな? 微弱で、悪意、敵意、害意を感じられない。
 気になったので引っ掛かった場所に、探索魔法をかけた。

 何かから追われてる感じでがして、逃げて隠れてるって所かな? 様子を見に行くか。

 
「ちょっと用事を思い出したから、出掛けてくるね」

ブロッサム「早く帰ってきなさいよ!」

ステフ「お気をつけて……」

 
 空を飛んで、移動をして遠くから様子を見ておく。草むらに、小さな女の子が隠れているのが上空から見えた。
 
 しばらくすると、街道から馬車がやってきた。子供の隠れている所に近づいてくる。その馬車の後から、盗賊風な者が後から5人が周りを見回しながら、たぶん少女を探しながら歩いている。

 盗賊風な者は、放って置いて良いけど……女の子は放っておいたら危ないよな。

 女の子の近くに降り、コッソリと近づき静かに声を掛けた。

 
「ねぇ……。ちょっと、こっちに来て。逃げてるんでしょ?」

女の子「っわぁ……。う、うん」


 女の子には、俺に驚いて逃げ出さないように、結界を張っておいた。

 家のある方へ、見付からないように一緒に歩いていく。

 
「どうして逃げてるの?」

女の子「盗賊に家を襲われて、家族も殺されて……わたしだけ捕まったのです。助けて欲しいのです」


 女の子が、立ち止まり俺に必死に助けを求めてきた。助けるつもりで、様子を見に来たんだから。当然助けるけどね。

 
「うん。分かったよ」

女の子「有り難うなのです。名前は、アリアなのです」

 
 この辺に盗賊の拠点でもあるのかな……? あっ、あったな…小さい小屋が……

 このままだと、孤児院になっちゃうよな。これは、何とかしないと不味いな。

 でも、自分で動くと目立つし……。家に帰って、ハンター志望の仲間と相談してみよう。

 助けた女の子は、金髪にセミロングで青い目の可愛らしい元気な歳下の女の子だ。

 30分ほど歩き、アリアを連れて帰宅をした。

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